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間違いだらけのカメラ選び

6bc9b83c.jpgエントリークラスのデジタル一眼レフカメラの価格が驚くほど下がった。数年前にホディの価格が10万円を切った頃に一度購入を考えたが、システムで20万以上になってしまうので見送っていた。ところが、今やボディが5万円以下、キットレンズ付きでも10万円以下だ。この価格ならば下手糞な写真しか撮れない私でも購入しても良いだろうという判断で具体的な選考に入った。今月はじめから主要5社(キャノン、ニコン、オリンパス、ソニー、ペンタックス)のエントリー機の機能や価格を睨めっこ。好きなモノを買うときはこの時間が一番楽しい。まあ普通に考えれば、ニコンかキャノンだろう。銀鉛一眼レフ時代からの強力なブランドイメージと光学技術の確かさで、不動の地位にいる。ブランドイメージというのは恐ろしい。ニコンは新聞社やフリーのプロカメラマン御用達。ペンタプリズムに白く「Nikon」と刻印されてさえいれば、性能はどうであれカメラを構えた姿が様になる。憧れのプランドのダブルズームキット(D40、D60)が10万円以下で売られている。メイド・イン・タイランドの威力だ。いやタイでもチャイナでもいい。「Nikon」と刻印されてさえいればいいのだ。と、かなり心が動く。スペックを調べてみる。このメーカーは相変わらず保守的だな~と感心。愚直なまでにカメラの基本機能にこだわり、価格を下げるときは容赦なく余分な機能をカットしてしまう。一番判りやすいのはライブビュー。ニコンのエントリー機にはライブビューが搭載されていない。しかし、レンズ性能やボディのホールド感、ファインダーの見易さやピントの合わせやすさ、手を加えない状態での画像の色味やコントラストの上がり。安くても写真機の基本はおさえている。でも、やっぱりライブビューは欲しいよな。無くても問題はないが、コンデジに慣れてしまうと、ライブビューの出ないカメラはあまりにストイックだ。貧乏カメラ小僧のおもちゃとしてちょっとツマラナイ。やぱそんなことを気にする私はプランド品を持つ資格はないのかも知れない。余剰資産が増えたらシステムで揃えたい憧れのメーカーだが、それはたぶん死ぬまで無理だろうな。ということでD60は大手家電量販店の店頭まで行って「却下」。次はキャノン。デジタル一眼レフ技術の最高峰はキャノンだと私は思っている。光学技術だけでなく電子技術においても業界一のメーカーだ。特許を駆使しオートフォーカス技術を完成させたのもキャノン。ニコンとは異なり、昔から新技術を取り入れるのに熱心で、マニアが喜ぶおもちゃ機能も盛り込んでくれるので楽しい。スターウォーズの宇宙船の如く登場するCMが忘れられないカメラロポットA-1あたりがその最たる製品。かつては大好きなブランドだった。しかし、近年はその経営方針が気に入らない。キャノンの技術者さんには申し訳ないが、「却下」。KISSなんて名前を付けたらカメラ小僧は買わないよ。それとも「カメラ好きならミドルクラス以上を買え」って脅迫かいな? 申し訳ないが、私は競争社会の負け組なので御社のカメラは当分買えません。トイレの掃除はお忘れなく。次、ソニー。ごめん。ペンタプリズムに「SONY」と刻印されているだけでダメなのだ。ビデオカメラならば世界に冠たるブランドなのにね。これは機能を調べもせずに「却下」。ミノルタの技術者のみなさんには本当にすまないと思う。コンパクトフィルムカメラを使う際は今でも現役でハイマチックSDを使っているので許して欲しい。これに付いてるロッコール38mmF2.7の描写が大好き、これがあればライツミノルタのような写真が庶民にも撮れるのだ。次、ペンタックス。ラインナップが少なく残念。エントリー機の購買層をメーカーが限定してしまうのはどうか。私はママじゃないので「ママ想いの世界最小」じゃ買えないよ。キャノンキッスの真似かな。そういや大昔もオリンパスOMを真似て小型軽量カメラを作ってたな。アサヒペンタックスMEが義理の父の遺品として私の手元をにあったりもする。このメーカーは昔から庶民の味方ではある。頑張って欲しいがカメラ小僧がときめく要素に乏しいのが残念だ。そんな訳で、最後に残ったのがオリンパス。このメーカーは面白い。米谷美久さんに好きなことをやらせ、ペンやOMといったユニークなカメラを開発した企業姿勢は今でも残っているようで、このブランドにはクルマでいうところのホンダのような魅力がある。発想がやわらかく、ひとたびヒットを飛ばすと、ニコンやキャノンが驚くほどの技術力を発揮する。その姿は時折ホームランをかっ飛ばし、トヨタや日産を慌てさせるホンダと重なる企業イメージがある。いずれも低迷期は訳がわからないほど尖がった製品を平気で出してしまい自滅。そこがまたユニーク。オリンパスもオートフォーカス技術では低迷、OM707にはワロタ。オリンパスを買うユーザーは「変わり者」みたいなことを言う人もいるが、カメラやクルマは道具だが、道具として優れていうだけじゃ面白くない。綺麗に写ればいいだけのカメラ、きちんと走ればいいだけのクルマじゃあツマラナイではないか。コンシューマ向け製品と云えども、技術者の意気込みや落胆が伝わってくるようなメーカーの方が私は面白くで好きだ。無論、失敗作を買うほどメーカーに肩入れする余裕はないが、そんなメーカーが業界トップを脅かすような製品を出すと、判官贔屓をしてそれを購入してしまうのが私の性質なのだ。クルマもトヨタが安心なことは判っていて、次はトヨタにしようとずっと思っているのに結局はホンダの成功作を選んでいる。ニコンやキャノンが優れていて憧れているくせに、結局オリンパスを選ぶ。やっぱり変わり者かも知れない。庶民なので、クルマもカメラもエントリークラスしか買わないって前提がある。、それで楽しめる製品ってなると、ブランド買いはやっぱり出来ないのだ。金も無いのにロゴマークを買い、それをシゲシゲと眺めていても仕方がないではないか。そんな訳で、E-520ボディにダブルズームキット、25mmパンケーキレンズにOMアダプターMF-1を、一気にオトナ買いした。これで10万円でお釣りが来るのだ。さすがメイド・イン・チャイナ。パンケーキレンズはデジタル用35mm換算50mm標準短焦点レンズとして。MF-1は、どんな描写になるか不明だが、とりあえず手持ちのOMズイコー50mm標準を付けて35mm換算100mmのポートレイト用の短焦点にでもと思っている。キットレンズ2本はレンズシステムを揃える資力がないので、35mm換算300mまでの画角確保用。これが10万以内で揃うのだ。ダストリダクションは業界最強。手振れ補正もボディ。ライブビューも付いてる。フォーサーズなので軽くてコンパクト。貧乏人のささやかな遊び用としては最強ではないか。撮影したい写真次第だが、そこに35mm換算70mmの35mm等倍マクロが実売2.3万円。35mm換算18-36mmのED9-18mm広角ズームが実売5.6万円。35mm換算140-600mmのED70-300mm望遠ズームが実売3.3万円。全部「梅」クラスだが、これでボディを含めたシステム総額が20万を超えないのだからびっくり。以前ならレンズキットの値段ではないか。こんなことを書いていると、各社のミドルクラスカメラに竹レンズを揃えている人々には笑われてしまうのかも知れないが、ニコンやキャノンの重たいミドルクラスのカメラにキットレンズ付けてお終いみたいなことをするようなら、オリンパスの梅レンズで高校の写真部のように遊んだ方がおもしろい。不況の昨今これでも安月給の貧乏人にとっては十分に贅沢な選択だ。

ポストプロダクション革命

f1e324d9.jpg誰も読まないようなこのブログを私が続けているのは、情報のギブ&テイクというネットマナーの基本を愚直に守りたいからだったりする。日頃ネットから様々な情報を得て勉強させてもらっている。貰うだけは申し訳ないので、一応は自分も情報を発信しておくということ。役に立つかどうかは利用する人次第。まあ、世の中いろんな人がいるので、ネット検索で私のブログを引っ掛けて役に立ったと思う人も数百万人に一人位はいるのではないか。インターネットとはそういうもの。今回の投稿についていえば、たぶんビデオ映像を作成したい人にとってはかなり役に立つ情報だ。関心のある人は最後まで読んだ方がいい。この10年、ビデオ編集はパソコンのスペックの向上と共に飛躍的な進化を遂げている。テレビ番組で見らるような派手なビデオエフェクト(例えば映像が球体になって飛んでいったり、本をめくるように画面が変わったりする効果)は、一昔前まではテレビ局やビデオ編集専門のスタジオに設置された総額で億を超えるような映像機器を揃えないと実現できなかった。それが今では手持ちノートパソコンでも出来るようになっている(笑)。もちろんそれなりの学習は必要になるが、家電品販売店に並ぶAVCHD方式のビデオカメラとノートパソコンと編集ソフトがあれば、30万円以内でスーパーインポース(字幕)や特殊効果を駆使したハイビジョン作品を制作することが可能だ。最近発売された編集ソフトに面白いものがあった。トムソン・カノープスのエディウス。なぜ面白いかは後述するとして、まずはパソコンで行う編集ソフトの変遷を書いてみたい。少しパソコンに詳しい人ならば、映像編集ソフトとしてアドビのプレミアの名前を知っていることだろう。ウィンドウズ95や98がOSだった頃から販売されていて、イラストを描いたり、静止画をデザインしたり、動画に効果を加えたりソフトでもアドビが圧倒的なシェアを誇っていたこともあり、主に芸術系の映像制作者から絶大な支持を得ていた。その頃の初心者向けのソフトといえばユーリードのビデオスタジオ。ビデオキャプチャボードの添付ソフトとなっていることが多く、使い方もプレミアに比べると格段に判りやすく簡単で、ホームビデオの編集によく使われた。プロの世界で注目されていたのは米国メディア100社のメディア100。映像編集に特化したハードとのセット売りで、プロ用として実用になる最初の製品だった。2000年以降は大手放送機器メーカーがノンリニア編集システム構築に本腰を入れ始める。パナソニックはDVCプロという放送用のカメラシステムと連動したノンリニア編集機、ソニーはXpriというノンリニア編集システムを発表する。しかし、パナソニックについてはDVCプロを導入していない制作現場への導入は進まず、ソニーに関してはソニー信者の多いテレビ局への一定の導入は進んだものの、価格の割には融通の効かない操作性に疑問点が多く、逆にアンチソニーを増やしてしまったとの噂もある。そんな中、使い易いと評価を高めていたのが、アビッド。専用機を使い、実際に編集する者にとって痒いところに手が届く操作性に、現在でも評価するプロが多い。一方、プレミアで映像編集を始めた業界関係者に評価されているのがアップルのファイナルカットプロ。マックOS特有の操作の親しみ易さから非技術系の現場での人気が高い。そうした現況の中、近年急速にシェアを伸ばしてきたのがトムソンカノープスだ。元来、ビデオキャプチャボードで人気を博したパソコンの周辺機器メーカーだが、テレビのデジタル化に伴うコピー制限の影響を受け、そのビジネスモデルが崩壊してしまった。その結果、放送機器を扱うフランスの電気メーカー、トムソンに買収され、現在はプロ向け製品にシフトした事業展開をしている。エディウスという編集ソフトもタイムライン編集の容易さで一定の評価を得ていたが、初期のヴァージョンはプロ用として使うにはエフェクトが少なく、GUIのデザインからして情けない程度のものだったが、ヴァージョン4.6で格段の進歩を遂げる。劣化の極めて少ないコーデックをなんと自社開発、各社の放送用ビデオデッキとの連携調整を行い、ハイビジョン編集にも完全対応、弱点だったエフェクトの数の少なさをサードパーティのプラグインを利用することで克服し、デザインや操作性もプロ用として十分に使えるレヴェルにまで引き上げた。それで価格はたったの7万円。最初に30万円でと書いたが、実はソニーやパナソニックの10万円程のAVCHDビデオカメラ+7万円のエディウス5+10万円程度のデュアルコア&4MBメモリ搭載のノートパソコンによる合計が30万円ってのを想定してのこと。映像はファイルで渡すからキャプチャボードなど不要だ。編集済の作品はDVDに焼く。あるいはちょっと投資してブレーレイディスクに焼けばよい。そしてさらに、この長い文章をここまで読んでくれた方のために、ここでとっておきのTipsを披露する。もし、あなたの会社にカノープスのHDWSやREXCEEDといった業務用のシステムが導入されていたら、そのプロジェクトファイル(フォルダ)をUSB経由で携帯用HDDにコピーし、それを前述した自分の30万円セットのパソコンに入ったエディウスで開いてみるといい。「キャプチャーしたボードが無いので出力できないぞ!」と叱られるものの、コピーしたプロジェクトを自分のパソコンで自由に編集できてしまうことに驚くはずだ。HD-CAMで撮影された映像もレンダリング時間が増えるもののさほど大きなストレスを感じることなく編集可能だ。編集済のプロジェクトは再び会社のシステムに戻し、HD-CAMテープに出力すれば、何事も無かったかのように仕事が終わるはず。さらにもっと驚いてしまうのはエディウスNeoという2万8千円のコンシューマ向けの編集ソフトでも同じプロジェクトファイルが使えたこと。もちろん、プロに搭載されネオにない機能は反映されないが、元々あった編集内容は変更しなければそのまま引き継がれ元に戻るのだ。どうやら機能のあるなしはあってもプロジェクトファイルの仕様自体は同じらしい。エラーの問題(RAID対応がない)もあれば、動作保障や保守の問題もあるので、メーカーは一切了解していない使い方なのだが、最高のクオリティを追求するレヴェルで無ければ問題なく運用出来てしまう。互換で問題が起きたらプロジェクトでのやりとりを諦め、キャプチャファイルそのものをコピーして再度編集する方法もある。また、どうしても編集済を持ち出しだければカノープスHQコーデックの最高画質でファイルに書き出して持ち出す分には見て判るほどの劣化は起きない。コピーする外付けのHDDは容量が500GBもあれば十分。ハイビジョンでおよそ1分1GB。最大で500分だが実際に使うのはその半分程度にしておいた方が快適。それでも250分。外付けのHDDをそのまま編集用に使いたければ、EXPRSSカード搭載のノートパソコンにeSATA接続で繋ぐ必要がある。HDD(7千円程度)、eSATA対応HDDケース(4千円程度)、eSATAインタフェースEXPRESSカード(4千円程度のものもある)、これら全部揃えても2万円は超えない。これも入れて30万円ポッキリだ。(笑) この話、放送業界の人々が聞いたらきっと驚愕することだろう。いったんフルスペックのシステムで映像をキャプチャしデータ化すれば、放送用レヴェルのハイビジョン編集作業が、10万円以下のノートパソコンで出来てしまうのだ。会社の事務机の上で、自宅のコタツの上で、出先のビジネスホテルで、移動の新幹線の中でとりあえず出来てしまう。マックな人はプレミアやファイナルカットプロを志向し、ノンリニアオタクはアビッドにこだわり、お金持ちのテレビ局はきっとソニーのXpriNSをドカンと購入する中、エディウスのポジションはやや微妙だった。しかし、この未公認運用法は、そんな些細なこだわりを吹き飛ばすどころか、ある分野のプロ用放送機器市場や放送技術者の業務を壊滅に追い込むほどの威力があるような気がしてならない。かつては高額な機材を駆使してきたテレビ業界だが、不況で収支が赤字だとか、下請け会社の従業員がワーキングプア化しているとの情報もある。安価で効果的なシステムが見つかれば雪崩をうつようにそちらに流れることだろう。遠い昔、家庭用のテレビ録画機として売られていた放送機器としては不完全なUマチックVTRが、メーカーの想定を超えていつの間にか電気ジャーナリズム最大の武器になってしまった時のように。

Gateway 2008

44e41900.jpgnx9005(HP) が逝去したのでノートPCを新調した。バッテリー引き抜きリセットをしたら、9005はBIOSも起動しなくなり、御釈迦になった。XPノートなのでまだまだ使えたが、1万円以上をかけて修理する気にはなれず廃棄することにした。2004年の初頭に10万円程度で購入し毎日2時間以上の使用で5年弱だ。良しとしよう。次もHPにしようかと思ったが、カスタム通販で2週間待つ気持ちの余裕がなかったのでとりあえず地元で店頭販売品を探してみることにした。購入対象は今回もいわゆるエントリーモデル。ソフトはOSさえ入っていれば十分。性能は良いに越したことはないが2桁万以上の金を出す気はさらさらない。多少の見栄はあるのでショップブランドは×だ。デスクトップならば自作やショップブランドでも良いのだが、ノートは家電品、やはりブランド名は気になる。Acerあたりも安くて優れたノートを発売しているが部品屋のイメージが強いので×。もちろん技術的な裏付けなどない。あくまでも個人の勝手な印象による判断。さて前置きが長くなってしまったが、結局選んだのは、Gateway。懐かしいのお、Windows95 の時代に冷風機のようなデザインの P5-120 を使ったぞい。日本法人の撤退はIT不況の象徴のように語られてイメージはあまりよろしくなかったが、今でも米国3位のブランド。e-machine を買収した後、自身が Acer に買収されてしまっているが、強力なブランドは生き残っている。Dellのやらないことをやるが新社長のモットー。かつてはカスタム通販で一時代を築いたブランドも、最近は店頭販売が中心に変わっているらしい。購入したのは、M-1410j(詳しい仕様はhttp://www.tsukumo.co.jp/gateway/M-1410j.html)、AMDだけどデュアルコア、最大メモリ2GBだけどデュアルチャンネルで2GB搭載、ATI Radeon X1270、HDD160GB、スーパーマルチDVD(DL対応)、Vista Home Premium、HDMI端子付で、¥79800(系図電器・店の仕入れ値は7万円チョイ程度か)。ノートに将来的な拡張性を求めても仕方がない。このスペックでこの値段ならば納得だろう。さて、肝心の使用感だが、とりあえずデザインは良い。ツルテカ液晶は無様な自分が映るので嫌いだが我慢。キーボードは右側のシフトキーが小さく、Enterキーの右にPgUpDnがあるのが厄介。小生は←キーをバックスペースの代わりに使う癖があるので間違えてCtrlキーを叩いてしまう。まあこのあたりは新しいノートを使うといつもこうなるので慣れるしかない。CPUの熱はnx9005よりは少ないしファンも静か。吸風廃熱口が少ないのでやや心配。OSはXPで十分なのだが、Vista Home Premium なんぞが入っている。エアロも使えるがそんなものいらない。デスクトップもコントールパネルもフォルダもクラシック表示にし、壁紙は単色、URCは邪魔なので無効にしたら、メモリ2GBで快適快適。難点は未だにVista対応ソフトやハードが多いことだが、これも個人的には問題ない。Meの再来かと不安視されてるVistaだがそこまでは酷くはない。XPSP3で十分だと思ってはいるし、低性能ノートには必須なのでXPの保守打ち切りには反対だが、Windows7が量販されるであろう2011年までずっとXPではさすがにツマラナイ。遊び用のPCはVistaでドタバタするのもいいだろう。

Bluetooth でアナログコンポ再生

03cda5be.jpgUSBオーディオアダプターを購入したばかりだが、今度はPCの音をコンポーネントステレオセットで聴きたくなり、Bluetooth のワイヤレス送受セットを購入。ソニーの HWS-BTA2W 。

HWS-BTA2W(SONY)
http://www.ecat.sony.co.jp/headphone/product.cfm?PD=25460&KM=HWS-BTA2W

ワンセグで使われている暗号 SCMS-T にも対応した新製品が出たからだろう通常は 7.0K 程度はするところ、たったの 3.9Kで近くの量販店で売られていたので、迷わず決定。ライン音声の送受信がいずれも可能な製品だが、電源がACアダプタのみなのでモバイル向きではない。私の場合は年代物のアナログコンポのラインインに接続し、ノートPCから送信される音声を受信するスタイルで使っている。送信用はプリンストンテクノロジーのPTM-UBT3S。突起部が10mm程度の超小型のブルートゥースアダプタ。ノートPCのUSBに接続しても邪魔にならないし、デスクトップPCの前面USB端子に接続してもその存在が気にならない近未来的なサイズに驚いた。

PTM-UBT3S(Princeton Technology)
http://www.princeton.co.jp/product/mobile/ptmubt3s.html

音質は十分。MP3で音質云々を言っても仕方がないが、SN比の良いデジタル音源を年代物のアナログアンプ(山水)と巨大なスピーカー(犬印)で鳴らすせば、それなりの音は出る。少々電気を食うが、最新のデジタルミニミニコンポなんざより、断然ふくよかで気持ちの良い(耳疲れしない)音が出る。

音楽情報に関しては整理魔の私は、iPodはあまり好まない。パソコンのHDDに入っているファイルを選んで聴いていた方が性にあっている。屋外で音楽を聴かないわけでは無いが、それは2千円程度のメモリカード型のMP3プレーヤーで十分。

GH-KANA-SDS(GREEN HOUSE)
http://www.green-house.co.jp/products/mp3/kana_sds/index.html

実際、そのプレーヤーを単3電池駆動に改造し、バイクのヘルメットに
分解したイヤフィット型ヘッドホンと共に仕込み

ATH-EQ88(audio-technica)
http://www.audio-technica.co.jp/products/hp/ath-eq88.html

周囲の音が聞こえる程度の音量で(^_^;; 楽しんでいる。ヘッドホンステレオはあくまでもヘッドホンステレオ。屋外に何千曲も持ち歩いてどうする。それに、携帯電話でなんざ音楽聴いていたら、肝心な電話の時に電池が終わるではないか。

かつては、コンポーネントステレオの前に正座して有難く音楽を聴く自分もいたが、さすがにそういうライフスタイルは無くなってしまった。また、テレビを見る時間よりもパソコンに向き合う時間が増えた。これまではMP3を再生しつつそれをヘッドホン聴きながら、他の作業をしていたわけだが、やぱヘッドホンは耳が疲れてしまう。その点、年代物のアナログコンポの音は疲れなくて良い。秋の夜長は Bluetooth のワイヤレス送受セットでラウンジなパソコン環境を。(笑)

ガリガリくん撃退

d5e1919f.jpgアナログコンポを復活させたら、AU-α607のガリが気になるようになった。ラインの入出力系には問題が無いので、今まで我慢して使ってきた。20年も使っているので、買い換えも考えたが、サンスイはアンプの製造を止めているので、買うとすれば他社のエントリーモデルになってしまう。どんな音になるのかとても不安。パソコン(MP3)で音楽を聴くようになり、以前ほど音にはこだわっていないが、フルコンポの音が貧弱じゃ、設置スペースと電気の無駄になってしまう。やはり、ここはこだわるべきか・・・。オーディオブームの頃は、その手の店に行くとアンプやスピーカを取り替え引き換え試聴できる部屋があり、現在のセットもそうやって選んで組んだ。当時はサンスイのアンプにJBLのスピーカーを合わせるのがジャズやプログレを聴く者の定番となっていたが、先立つものが無く、ビクターのZERO3FINEを選んだ。バリバリのロックファンだった私には、綺麗で繊細な音を出していたダイヤトーンのDS-501よりも、量感のあるビクターの方が合っていた。カセットデッキはナカミチ。CDプレーヤーはSONY。いずれも当時を知る方ならばニヤリとするようなエントリーモデル。好きな音楽を楽しむために自分が必要と思う音として、そのレヴェルのセットが丁度良かった。音量を上げなくとも、そこそこの音が楽しめるなんてことも一応考慮した。今でもこの音が気に入っている。だから、可能であれば修理したかった。しかし、元来がエントリーモデルのオーディオセット。技術料を含む修理代が安いプリメインアンプの購入価格のようになってしまっては洒落にならない。私は今も昔もオーディオマニアではない。入門機以下の分野で、如何に快適に音楽を楽しむかを考えているだけだ。出費は最低限に留めたい。そこで、一念発起、平日の代休を利用し、自分で修理することにした。地元のハードオフが開店するのを待ち、CAIG DeoxITという接点復活剤を購入。これで治らなきゃ、修理プロジェクトは敢え無くお終い。(笑) 筐体を開き、フロントパネルを外す、スプレー式のエアブロアでホコリを丹念に掃い、メインボリウムやバランスボリウムに接点復活剤をひと吹き。しばらくして通電。あらら不思議、メインボリウムからガリがなくなり、片CHが落ちることもあったバランスボリウムもスムースに動くではないか。仕事で使った接点復活剤は、接点の周囲がベトベトになり散々だったので、あまり期待していなかったが、これは優れモノ。値段が高いだけのことはある。(米国価格と比較するとかなりのボッタクリだよな~)ついでにスピーカーやRCAの接点にも清掃後ひと吹き。AU-α607は難なく完全復活してしまった。この時期のサンスイのアンプは量感のある中域の音がとても綺麗で、低域も高域もしっかりと音が出る。女性ヴォーカルがとても美しく聴こえる。若い頃はロックばかり聴いていたので、もっと力強く分離の良い低音が出るJBLのスピーカーに憧れたが、最近は癒し嗜好なので、適当に力感があり適当に品もあるAU-α607とZERO3FINEの組み合わせで十分だ。パソコンから Bluetooth で送信した mp3 もアナログアンプを通すと適度にカドが取れ、聴き疲れないしない癒しの音になる。ここが最大のメリット。もちろん、直接接続されたアナログレコードやCDは、より音が綺麗で繊細になるので、さらに癒される。デジタルな音に疲れていませんか? このアンプ、中古の完動品が1万円以下だ。これがお金をかけずに可能な最低限のピュアオーディオかも???

最安価USBオーディオ体験

f4c731b1.jpg携帯音楽プレーヤーよりもパソコンで音楽を聴くことが多い。ところが、ビジネス向けの低価格ノートパソコンに搭載されてるオーディオアンプは貧弱だ。それを手軽に回避するのがUSBオーディオアダプター。S/N比やダイナミックレンジが劇的に改善される。アダプターは内外のメーカーから多数発売されていて、音質も価格相応だが、最低価格帯の商品でも、とりあえずオーディオマニアではない普通人が音楽を楽しむのなら十分な音質になるのがUSBオーディオの良さだ。導入しなきゃ損。私は以前からクリエイティブメデイア社のアダプターを愛用していたが、訳あってさらに安価で小型のアダプターが必要になり、エアリア社の「響音3. (きょうおん3ドット)を¥1980で購入して試してみた。

http://www.area-powers.jp/product/usb_product/product/kyo-on/u1sound-m3.htm

結果はこれで十分。意外な裏機能もある。ノートPCでMP3を聴く人は必携だ。使い方はUSB端子に接続するだけ。XPならば搭載ドライバで音が出る。付属の擬似5.1サラウンドドライバとソフトをインストールすれば、他社上級製品に付属するソフトのようにサラウンドの音像調整やらヴァーチャル音響調整も可能になる。裏機能というのはリダイレクト機能。付属ソフトでは出来ないのだが、同じハードウェアを海外で販売しているASOUNDというメーカーのドライバ

http://www.asound.com/ProductDetails.asp?ProductClass=32&id=388
(画面右下にダウンロードリンクあり)

をインストールすると録音プロパティにWAVEの項目が追加される。この製品、マイク入力はあってもライン入力はないので、外部からライン入力は物理的に不可能だが、このドライバをインストールするとパソコン内でのリダイレクトが可能になる。例えばこれで再生中のネットラジオの音を録音したりも出来る。ネットラジオの録音は他に方法もあるが、この方法ならば使い慣れたオーディオ編集ソフトでも録音できるので便利。外部マイク入力を併用すれば、1台のパソコンでMP3を再生しながらトーク(喋り)をミキシングそれを録音可能。貧弱なビジネスノートPCに¥1980でこれだけの機能が追加できるのであれば、十分にお買い得ではないだろうか。

超静穏の簡単茄子

4cb6ba76.jpg昨今、どんなに低価格なPCでも40GB以上のHDDを搭載している。普通にPCを使用しているだけならそれで十分だ。今、この書き込みに利用しているノートPCは本体に40GB。それとは別にバックアップ作業用に60MBの2.5吋の外付けHDDをUSB接続で使用している。それでも入りきらないデータはデスクトップPCの広大なHDD空領域に保存してきた。ところが、YouTubeやMusicBlogを楽しむようになるとHDD容量が足りなくなってくる。(笑) いや、正確に云うと容量は足りているのだが、使用上の煩わしさが増えてくる。我家では節電、騒音、セキュリティの観点から使用しない時はPCの電源を落としているため、ノートPCからデスクトップPCにデータを取りに行くだけでも、いちいちPCを起動しなければならない。PCを2台起動するとファンの音は当然うるさい。HDDなど使わずデータをCDやDVDにマメに書き出して保存していれば良いのだが、ディスク1枚1作品みたいなソフト以外のデータをCDやDVDに分別保存するとファイルを探すのが大変になり、ディスクの整理がともても面倒になる。5吋FD、3.5吋FD、MO、CD-R、DVD-R・・・想えばいろんなメディアを使用してきたが、保存しても死蔵するファイルがほとんどだった。それらを如何に整理するかは無駄かつ徒労な作業。図書館司書のような方々は別として、整理整頓の苦手な私にとっては永遠のテーマだ。こうした場合、多くの人はとりあえずUSB接続のHDDを導入して解決する。自作用ケースも安く売られていて簡単便利だ。ところが私の場合、このUSB接続HDDがノートPCに常時接続された状態になってしまった。USB供給とは別に電源が必要になる場合もあり、これが実に煩わしい。そんな訳で、そろそろサーバーを置かなきゃダメなのかな~と1年ほど悶々としつつ、実行には移せなかった。理由は価格と騒音に問題があったから。仕事(お金を稼ぐの)に使わないようなデータを一時保存するのに2万円以上の出費はしたくないし、音がうるさいサーバーを家庭内の何処に置くかで迷ってしまった。そんなところに先日PCデポで低価格のNASキットを発見した。LAN型HDD用ケース(V-Gear LANDISK PRO)。売価は7980円。これいいんじゃね? フォーマット形式はFAT32で1ファイルのサイズ制限は4GBだが、137GB以上の大容量HDDも使える。DHCP対応でIPの自動割り当ても可。USB接続も排他で搭載。FTP転送対応。HDDスリープも可能なので、電源は入れっ放しでOK。放熱はアルミ筐体でおこないファンレスのため、ほぼ無音。(←これ重要)で、いつでもすぐデータが使える。私の場合、250GBの3.5吋HDDを7980円で購入し取り付けた。合計費用は15960円。JA*RACには申し訳ないが、最近はYouTubeやMusicBlogで音楽を聴くことが多いので、この程度の出費は許容範囲内だ。落とした音楽は通勤時に1980円のMP3プレーヤー(USB端子付・256MB内臓・ヘッドホン変更・単3仕様に改造)で快適に聴いている。アルバム1枚をMP3にすると70MB程度なので、250GBのHDDならば3500枚(WAVならば400枚)も収録できる。音楽鑑賞が中心でMP3やMPEG4のデータを扱うのであれば十分快適なオンデマンドライブラリとなる。DVD映像(50枚程度の収録)やHD映像(12枚程度の収録)で運用するには容量不足だ。そういう用途に使うのだろう、ショップにはTB単位のNASもたくさん売られているが、インターネットや家庭内LANの転送速度を考えると容量ばかり増やしても???という感じがした。さて、この製品、既にメーカーが製造をやめ、ショップが在庫を放出中。ツクモのネットショップでは6千円台で売っている。ネットで評判を調べるとフォルダやデータが消えるなど悪いことも書いてあったが、それってインターフェースだけの問題じゃないよな。超静音の簡単NASが6千円。余ってる3.5吋HDDを持っている輩は、期待をせずに試してみるのもよいかも知れない。

Windows Vista 対応

WindowsVistaでは、V-Gear LANDISK PRO が認識されない。ファイルが見えるときもあるのだが、読み込み待ちをしているうちに応答が無くなる。V-Gaer社は倒産してしまったようで、国内販売代理店(リンクスインターナショナル)も新規の扱いがない。困った。解決方法はないのかとネットを彷徨ったところ、価格.com のクチコミに対応が書かれていた。情報を上げてくれた方には本当に感謝する。最新のファームにすると使えるらしい。ところが、最新のファームが登録されている V-Gaer のサイトそのものが消滅しているではないか。さらに情報を探したところ、http://www.station-drivers.com/page/landisk.htmに登録されているのを発見した。最新のNAS-BASIC48 V48 (Mini Nas) の方を使いたいところだが、このファイルは V-Gear のサイトからリンクされていて、残念ながら現在はダウンロード出来ない。そこでその前のファーム、NAS-BASIC47 の V47-B2 (mini Nas) をダウンロードした。これで問題なく動いている。ファームのセットの方法は、LAN DISK が接続された状態で、ブラウザを起動し、URLに http://storage/ と入力しアクスし表示されるページから LAN DISK PRO WebControlUtility >Maintrnance > Firmware Upload の項目で、ダウンロードしたV47-B2 (mini Nas) を解凍して出てくるFirmwareBasicNAS2.bin を参照し、Upload すればOK。Status で表示される Firmware Version は、NAS-BASIC47,LOADER69 となる。

青線赤線

使用していたプリンタが不調になったので新しいプリンタを購入した。今までに私が使用してきたプリンタは全部で4台。初代はBJ-10V(Lite)というキャノンのインクジェット(バブルジェット)モノクロプリンタ。DOS時代の名機だ。交換インクがまだ売られているようだし、モノクロ専用と割り切り、ESC/Pモードで久しぶりに使ってみようかとも考えている。次に購入したのは、エプソンのPM-700C。当時、インクジェットとしては画期的な画質を低価格で実現したこれもインクジェットカラープリンタの名機。驚いた私は発売日に店頭で購入した。(笑) その後、デジカメを購入したのを機に、写真画質を実現するために同じくエプソンのPM-890Cに買い替えた。その頃になると写真画質に拘れば他にも優れたプリンタがたくさん存在したが、大切な写真はラボに出した方が画質が良いし、遊び程度に使えればよいと考え、ランニングコストも考慮してこの機種を選んだ。で、3年間使用してきた訳だが、最近になって印刷結果に激しく「青線」がのるようになってしまった。分解してヘッド周りを無水アルコールで丁寧にクリーニングしても印刷汚れは無くなるものの「青線」は治らない。ネットで調べてみると、ヘッドを交換する必要があるようだ。修理費用はしめて1万2千円。ランニングコストの安いプリンタなので修理も考えたが、最近は1万5千円も出せば同程度の新品プリンタが買えるので買い換えることにした。それにしても2~3年で青線赤線が多発する製品ってのもどうかと思う。年賀状の印刷にしか使わないような人が、3年で赤線青線状態で修理や買い替えじゃきっとたまらんよな。3回の年賀状印刷に¥45800(当時の標準価格)かけて修理に1万円かよ~。どこの会社もインクのリサイクルには熱心なようだが、本体が2~3年で買い替えじゃ激しく無駄ではないか。せめて5年は生きていて欲しかった。地元産品を応援するつもりでエプソンを選んできたが、気分が悪いので今回は10年ぶりにキャノンを選んだ。iP4300。これも何年使えるかは判らない。画質にも期待していない。ランニングコストもまあそこそこでしかない。某店で地デジ対応テレビを購入した際のポイントだけで購入できてしまったのでそれで良しとしているが、いつから MADE IN JAPAN のモノ創りがこんな程度になってしまったのか。とても残念だ。

つけっぱ

TVU Player なる怪しいソフトを試す。いわゆるP2Pテレビ。ソニーが発売したロケーションフリーテレビは自宅で受信可能なテレビ放送をインターネットで送信し、出張先で鑑賞するなど、個人使用を念頭に置いて販売されているものだが、P2Pテレビは不特定多数の人々が自宅等で受信可能なテレビ放送をインターネットで送信し不特定多数の人々がそれを鑑賞するというもの。ADSL以上の回線とパソコンがあれば誰でも無料でみることが出来る。ただし、長時間のP2P接続はリスクを伴うのでその点は注意が必要。で、再送信されている内容を見てびっくり。ABC、NBC、CBS、FOXの米4大ネットワークの国内向け一般放送にCNNやESPNなどケーブルテレビが見放題。こうしたソフトは中国方面が発祥のようで、中国大陸や台湾のテレビ局の再送信も多数登録されていた。当然、放送局に無断での再送信。ヤバイなコレ。そんなこともあってか日本のテレビ局はまったく登録されていない。まあ、法的な問題はともかくとして、その TVU Player で、米国の一般放送をリアルタイムで見ていると「やぱ米4大ネットワークは偉大だなあ」と改めて思ってしまった。次々に新しいニュースや映像が投入され、言葉が理解できなくとも「つけっぱ」にしておきたくなるのだ。スカパーあたりに加入すれば常時70チャンネル以上のテレビを観賞可能な環境が整うが、さてその中に、「つけっぱ」にしておきたくなるチャンネルがどの程度あるだろうか。実はこの「つけっぱにしておきたくなる」ってのが、テレビの本質だったりする。これを理解していないからIT長者は次々とテレビ事業に失敗してしまう。彼らは「チャンネルが多い」「選べる」ってキーワードを既存テレビを打倒する有利な武器と未だに信じきっているのだから笑える。とても東大や一橋を出た秀才とは思えない。そんな中、USENの宇野康秀社長は一味違った。テレビの本質として重要なキーワードのひとつである「視聴料無料(タダ)」に果敢に挑戦した。大手広告主のCMを流し、映画や音楽ソフト、あるいはプロダクションが制作した番組を無料で提供するビジネスモデルをもつGYAOは、既存のテレビ局からも脅威と受け取られた。ところがスタートから2年も経ないうちに正念場を迎えてしまった。今年度も70億円の赤字。来年度も赤字予想で「撤退」も視野に入ったと聴く。ただし、この社長は前出のIT長者連中よりはずっとクレバーだ。年末までにSTB(セットトップボックス)を投入するらしい。モデムとテレビの間に入れると普通のテレビでGYAOが鑑賞できるというシロモノ。2万円は高いと思うが、これでより既存テレビに近づく。これを例えば価格を5千円以下に抑え、チャンネルは1チャンネルのみ、番組制作を既存のテレビ番組制作プロダクションに発注し、視聴者が「つけっぱ」にしたくなるようなCM込みの総合放送にしたら、既存テレビ局にとって本当に脅威になるかも知れない。それを制限する法律はこの日本国内に一切無い。ところが、新手のメディアというのは必ず「チャンネルが多い」「選べる」ってのを売りにして、既存テレビを仮想敵に発奮する。それはGAYOも同様。結果、事業化がうまくいかなければ既得権益のせいにする。はっきり云って無知だ。「チャンネルが多い」「選べる」なんてことは実は長所ではなく短所なのだ。それは衛星放送サービスやビデオレンタルショップにとっては商敵であっても、既存テレビにとっては敵でも脅威でもない、まったくの別モノ。世界で最も強力なマスメディアとABCでもCBSでもなく「朝鮮中央放送」だよん。それが答え。マスメディアの本質も理解せずに、技術的な展開だけで商売を考えている間はITテレビに未来はないように思う。

プロレタリアートの秘かな愉しみ

酒は少量、愉しんで飲むのが一番。深酒自棄酒はするものじゃない。飲酒運転も絶対に×。さらに、酒の飲み方で私が気になっているのは、分相応の酒の愉しみを知るべきだってことだ。ロマネ・コンティを飲むのが夢ならばそれはそれで構わないし、テイスティングそのものを趣味にするのならば財産叩いて研究すればいい。しかし、飲むのが目的ならば格付けなんて少なくとも庶民には関係ない。ワインの格付けはもともと欧州の階級社会の中で形成されてきたもの。貧乏人が城に忍び込んで王座に座って王冠を頭に載せて悦に入っていても仕方が無いではないか。何も知らず高級ワインを飲んだところですぐにお里が知れるわな。階級社会をぶっとばすアナーキーな行為と考えれば面白いってハナシもあるが、とりあえずそういう行為はワインの生産者や欧州の文化伝統に対して失礼だ。今年もあとわずかでボジョレーヌーボーの季節。収穫を祝い新酒を愉しむことは広く庶民にも許されるだろう。しかし、解禁日に成田空港まで行って飲む奴って、やっぱり何か間違っている。日本の商社やスーパーが現地で高値で買い付けているのはボジョレーヌーボーだけではなく、「顰蹙」も買い付けているとの話も聞く。もっと淡々と愉しめないものか。たくさんは飲まないが私も自宅で酒を飲む。庶民的な料理に合った庶民的な酒を選ぶのが身上だ。日本酒は時折行く新潟県内で地元の特別有名ではない酒造場の安い銘柄を買ってくるのが愉しみで、ワインに関しても地元のワインが大好きだ。原産地呼称管理制度なんてものもあって、とりあえず真面目に生産したものであれば、庶民が愉しむ酒としては十分な品質はある。無いのは格付けだけ。もし、新酒を楽しみたいのならば、生産者の顔が見えない地球の裏側のワインを選ぶよりも、誠実に働く地元の農家やワイナリーの人々と共に収穫を祝って地元のワインを飲んだ方がずっとヌーポーの趣旨に合っているのではないかとも思う。そんな私の秘かな愉しみはシュトルム。シュトルムとは発酵途中のワインを瓶に詰めたにごりワイン。あるのはこの時期だけ(今年は10月10日発売よん)。量もわずかしか作れず、毎年1ヶ月以内に完売してしまうのだが、ワイナリーでしか売ることが出来ないという酒税法上の制約もあるため、実は自分からワイナリーに直接出向けば案外簡単に入手できる。アルコール度数は5~6%程度、悪く云えばジュースみたいなものだ。格式としてもほとんど無いに等しいものなので、価格は750mlで1300円程度。ボジョレーヌーボーの若い味に秋を感じるのも風情なんだろうが、アレをホントに美味いと思って飲んでる庶民(素人)っているのかな。私はシュトルムの方に小さい秋とささやかな幸せを感じるけどね。(笑) 実はこのワイナリー、1999年に国際コンクールで金メダルを受賞し、誰もが知ってるあのオデコの広いソムリエ氏も大絶賛されているのだ。にもかかわらず「コンクールに迎合するワイン作りは往々にして没個性となりワイン本来のよさを失いかねません。そこでしばらくの間自分たちの作りたいワインは何なのか、個性とはなんなのかを冷静に追求する目的でコンクール出品を控えたいと考えております。」との声明を公開。このストイックさこそ表彰ものではないか。ホンモノの職人だあね。まあ、金の余っている人は薀蓄をツマミに高い酒を飲むべし。その方が経済が活性化するだろう。貧乏人の私は良いものを分相応に秘かに愉しみたい。