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面倒臭い奴

世の中いろんな性格の人がいるが、付き合っていて一番困るのは「粘着質な堅物」。堅物でもさわやかな人は周囲からその堅物さをからかわれるなどして人気者だ。真面目なスポーツマンによくいるタイプで、実直で不器用なゆえ堅物に見えるだけで、そういう人は根は良い人間であることが多い。ところが、さわやかでない堅物。これは問題だ。堅物ゆえ物事には真面目に取り組む。結果、人並み以上の評価をもらってたりするから、そこがまた厄介。その評価をもって自己正当化をしてしまうものだから、ますます堅物になる。そうやって進化させてしまうとさあ大変。さわやかでない堅物氏は周囲にたくさんいるいい加減な奴や事象が許せなくなり、公の席で学級委員長よろしく「お説もっともだけどそれを云っちゃ野暮」な指摘を平気でし始めるようになる。聞いてる人々も建前の上では否定できないから仕方なく納得したふりをしているが、腹の中では「やれやれ」と呆れていたりする。私のような根がいい加減な奴はやれやれを通り越して辟易するのだが、喧嘩をしても間違いなく(いい加減なのは私だから当然)負けるので我慢するしかない。よほど親の躾が立派だったのだろう。ご立派な人生だ。こうした人は、兵隊さん時代は上官にとって便利なケースもあるので重宝される。しかし、自分が上官になったとたん壁にぶち当たる。野暮な奴がいても見て見ぬふりができるが、野暮を強要されたらかなわない。普通の人間なら反発する。世の中、粘着質な堅物氏のように生真面目な人ばかりではない。建前はともかく、現実には多少いい加減な奴がいてもそれを許容できるくらいな人物でないと、組織を動かすのは難しい。粘着質な堅物氏は嫌われて悩み鬱になるか、ぶちキレて自ら組織を離れることになるか、いずれかの道を歩むことになる。

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