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理想国家の現実

2305e6a3.jpg米南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」が見せてくれたもの。それは私達が理想とする国の貧しさだ。台風の被害は日本にもある。たびたび巨大地震の被害にも遭っている。被災地はどこも悲惨なもの。しかし、日本の被災地であのような情けない貧富の格差を見せ付けられることがあるだろうか。米国ではそのうち大統領の号令と共に、軍だ警察だ民間だなどとカッコイイ救援隊が現地に駆けつけて英雄的な救助活動を開始し、全米の中産階級の子息達は賛美歌を唄いながら被災地のための募金活動をすることになるのだろう。しかしそれらがいくら美しくてもニュースビデオに映った米国の現実を消し去ることは出来ない。昨今、日本はその米国を手本に努力した者が報われる社会にしようと構造改革の真っ只中。国や経済界のトップから末端のサラリーマンに至るまで「貧富の格差がないのは正しい能力評価がなされていない証拠。よって悪。」と思い込んでいる。さらに大多数の日本人は、自分は大学も出てるいる、会社では一定の地位もある、努力もしている、だから当然中流層に残れる・・・と勘違いをしているらしい。なんともおめでたい。自由競争社会とはとどのつまり、その中流層の選別なのだ。中流層の努力の成果がそのまま中流層に還元されると思ったら大間違い。それはたぶん社民主義と云われているもの。皆様が選択したがっている自由主義社会では、元中流層が生みだす資本は上流層に搾取されることになる。そして上流層はさらに超え太る。確かに国家経済事体は強くなるだろう。しかし、涙ぐましい努力を続けた僅かばかりの者達が中流層に残れる一方、それまで自分は中流層と思っていただった大多数の者達は貧困層に転落することになる。アメリカンドリームで成り上がった成功者ばかりを見ていたら騙されるよん。貧困層が増えれば当然治安は悪化。日本の場合、過酷で悲惨と云われた阪神大震災や中越地震の際も一部例外は除き治安は確保されていた。それこそ中流層の互助意識によってこそ為せるものなのだが、その中流層がやせ細ってしまえば貧困層を助ける能力はない。ひとたび災害が発生すれば略奪強姦殺人のオンパレードだ。貧者の多くは他人のことなと構っていられない。これが世界一豊かな国の現実。そんな国になりたいとアメリカンスタイルな政治家や政党に一票を投ずる君。20年後には「国肥えてあなたその日暮らし」だよん。よ~く考えよう。