(長文・ネタバレ注意)
DVDの中身
初回特典として全巻収納BOX、桂遊生丸イラストシート、イラストシートホルダー、キャラクターポエムCD(2)、桂遊生丸描き下ろしコミックがついて来ます。このうち、コミックが危険物で、第13話のネタバレとなっていますので注意。
1話しか入っていない代わりに映像特典が大量に入っています。いつもの「かしましい人の肖像」はもちろん、ノンクレジットOP&EDが全バージョン(多分)入っています。
アバンタイトル
はずむ「それは、あの出来事から4ヶ月後におきた小さな奇跡」
やす菜「それは、鹿島市に冬が訪れ、街が慌ただしくなった頃に起きた、私たちだけの奇跡」
とまり「でもそれは、運命という名の絆で結ばれた必然的な奇跡だったのかもしれない」
アバンタイトルは、やす菜の「あのね」から4ヶ月経ち、クリスマスも迫った12月の朝のはずむ達の様子。父のご飯粒を取って上げているやす菜が何とも。
OP
フルバージョン。背景は、やす菜に振られたはずむから始まり、シリーズ全編のおさらいです。DVDのみのブラ装着の補正シーンが入っているのが何とも。
はずむから逃げるとまり
とまりの部屋の窓に投げられた小石。それを投げたのがはずむだと知ると、とまりはカーテンを閉めてしまいます。
とまりに会えなかったはずむは、仕方無くクリスマスパーティーの招待状だけを郵便受けに入れて帰ります。
父も父なら……
徹 「うお〜!! 夢と希望のエンジェルよ。フィンランドからようこそ」
はずむ「短すぎないかな」
徹 「脚線美は立派な美。隠すなんて勿体ない! さぁ、これを履いて。夢の結晶だ。生きてて良かった! くー。人生万歳」
期末試験当日の朝。はずむにミニスカサンタの衣装を着せて写真を撮りまくっているはずむの父、徹。このパパは相変わらずと言いますか。でも、言っていることは激しく同意です。
はずむに更に赤いハイヒールを履かせようとする徹。徹の顔にそのヒールが食いこみます。しかし、これはこれで…とMなところを見せる徹パパ。でもハイヒールを履いていたのは予想通り、はずむの母、かほるなのでした。
期末試験中の子どもを捕まえてと徹に怒るかほるママ。でも、あなたがその手に持って着せようとしているその服は何ですか(笑)。
はずむから逃げるとまり2
明日太「あ…つい。こんな時、いつもとまりがキックしてくるからさ」
はずむを迎えに来たあゆき、やす菜、明日太。
はずむのミニスカサンタ姿を見て、驚く明日太。風で捲れるミニスカ。「寒〜い」というはずむに対して「暑〜い」と言い、その直後にとまりのキックの衝撃に備える明日太に苦笑。
いつもなら明日太に突っ込みを入れるとまり。しかし、朝練を口実にはずむの前に姿を現さない様子です。
父の思いやり
徹 「お父さん達、女の子になっちゃったことをついついよろこんじゃったけど、ホントの所どうだ。あれから随分経つけど、平気か?」
はずむ「戸惑わなかったということは無いけど、でも大丈夫。仕方がない事だって納得しているし、それに、みんなも普通に接してくれるから」
制服に着替え、出かけようとしたはずむに徹パパがそこまで一緒に行こうと言います。
女の子になったはずむのことを本当の所どうだと気遣う徹パパ。女の子になって喜ぶ姿ばかりだったので、はずむ自身がじゃあ男の子の僕は何だったのか…と悩む場面があっても良さそうなものですが、その辺りは本作のテーマでは無いようです。
このシーンは、原作第2巻の番外編のシーンから来ています。
オトコに興味津々なやす菜
やす菜「大丈夫。毎日こうしていれば、意外と慣れて来るから」
あゆき「どうしてもってなら、感じなくする方法もあるけど」
はずむ「遠慮しとく」
やす菜「もし、我慢出来なかったら、携帯懐炉とか、後、け…」
明日太「毛糸の…」
(中略)
やす菜「明日太君」
明日太「いや、あの、つーか、普通、健康な高校生男子なら、誰だってこれ位の想像はな」
やす菜「するの?」
はずむ「え…どうかな?」
明日太「はずむは別」
やす菜「じゃあ、普通の男の子ってどんなこと考えてるの?」
女の子になって初めての冬。スカートだとやっぱり寒いというはずむ。
女子高生なんだから、我慢我慢…って、それは別作品のお話だったような。
感じなくする方法ってあゆきちゃん、その手にしている絵に描いたような毒薬はなんですか(笑)。アニメ版ではあゆきちゃんはこういうのは持ち出さないと思っていたのですが、この辺りだけ漫画版です。
毛糸のパンツをはいたはずむを妄想する明日太にジト目のやす菜。
健全な高校生男子なら誰だってこの位の想像は…。
もちろん、はずむだってしていると思いますけど。
普通の男の子のことが良く判らない、と興味津々な様子のやす菜。
そんなやす菜が自分に気があるのだと誤解して悶々とする明日太。
まぁ、あゆきの言う通り、明日太の方が普通かも。
並子先生が又又又落ちた!
並子「季節は冬。この月並子、彼氏居ない歴生まれてこの方…まもなく36年。クリスマスに一人なんて慣れたつもりだけどお願いサンタさん、か弱き乙女にどうか最後の希望を…」
(中略)
やす菜「その時から、奇跡は少しずつ、私たちの側に近づいていたのかもしれない」
期末試験中。はずむはとまりのことが気になる様子。
一方、窓際で並子先生は何時の彼氏居ない歴生まれてこの方…とため息。
宇宙先生は辞めたか転任したかで居なくなったということにされているのだろうけど、並子先生は諦めてはいないのね。
そんな並子先生の目の前の窓の外に宇宙の姿が。
お約束通り、並子先生は地上へと落下。
生徒達もため息をつくだけで誰一人心配はしていないようです(笑)。
そしてやす菜の目にも、ジャン・プゥが見えていた…。
# そう言えば、どういう名目で来たのだろう。
変われば変わるもの
夏子 「何とぼけてんのよ。この前、二人で帰ったらしいじゃない?」
やす菜「ああ」
夏子 「告白された?」
やす菜「別に。部活の話とか、しただけよ」
夏子 「成る程。じゃあ勝負は。コンサート後の打ち上げ辺りかな」
やす菜「残念だけど、期待している展開にはならないわ」
夏子 「え…。だってやす菜、今フリーでしょ?」
やす菜「フリー? うん…そうね自由…かな」
夏子 「自由?」
やす菜「そう。私は自由なのだ。だからしばらく一人で居るの。じゃあね」
夏子 「なんじゃそりゃ」
やす菜「後は頼んだぞ」
夏子 「フフ…。あの子、良い感じになったよね」
吹奏楽部。クリスマスコンサートのためのクリスマスツリーの飾り付けをしている夏子。
一方やす菜は外で誰かと話している様子。ジャン・プゥか宇宙先生と話していたんでしょうけれど。
やす菜ちゃん、柳本先輩とも普通につきあえるようになったらしい。
もっとも、やす菜ちゃんの趣味では無さそうな気もするけれど。
やす菜に今、フリーでしょ? と聞く夏子。はずむと付き合っていたことは知っているのかな。第12話のラストでやす菜とはずむが別れた(割には一緒に登校していますが)ことが暗示されていますが、夏子はそもそもそんなことは意識していなくて、周囲に男の影がいないということだけでそう言っているのでしょうけど。
「私は自由なのだ」とくるりん、と回るやす菜ちゃんが無茶苦茶可愛い。
何だかやす菜ちゃんのキャラが、僅か4ヶ月で全然別人に。
ただ、シリーズ中にはずむが家を訪れた時のやす菜も似た雰囲気だったので、これが地ということなんでしょうけれども。
「良い感じになったよね」と言う夏子。
良い感じと言うか、以前のやす菜を知っているとちょっと変。
解剖材料
やす菜「あ、蝶々?」
あゆき「うん。人工羽化に成功したんだけど、あさってから冬休みだから、解剖しちゃうの」
理科室にあゆきを訪れたやす菜。
あゆきちゃん、眺めるだけに飽きたらず蝶の人工羽化をしていたらしい。
「解剖しちゃうの」って、あゆきのことだから絶対本気だと思ったんですが。
ただ、これは漫画版を読んでいないと感じないでしょうが。。
はずむを振っていたやす菜
やす菜「そっか…。未だ答えてないんだ」
あゆき「二人のことだから、ほっとけば良いんだけど、やす菜、本当に舞台を降りるつもり? 一人で、平気なの?」
やす菜「一人じゃないわ、もう」
あゆき「あ」
やす菜「一人で閉じこもっているのと、一人で歩くのは、全然違うのよ。だから、はずむ君に言ったの。一人で歩きたい。側に居てくれなくて平気だって」
あゆき「あの後はずむ君、結構落ち込んでたわよ」
やす菜「酷いよね、私、二回も振っちゃって」
あゆき「でも、良く決心したわね」
やす菜「はずむ君は、私をとっても大切にしてくれた。幸せだった。自分のためだけだったら、とても決められなかったと思う。でも…ずっと心に引っかかってたの。それはきっと、はずむ君も同じ」
あゆき「とまりのこと?」
蝶を放して上げたらというやす菜が良い場所と提案したのは、園芸部のガラス室。
三匹なら、寂しくないよね。あゆきは、やす菜とはずむ、とまりのことを思い出してしまった様子ですが、やす菜自身は多分そこまで考えていなかったような気もします。
あゆきから、とまりがはずむにまだ答えを出していないと聞いたやす菜。
第12話の時点で予想されていましたが、やす菜ははずむのことを振ったようで。
その理由はやはり、とまりのことをやす菜もはずむも気にしていたかららしい。
折角とまりとはずむが泣きながら別れたのに、やす菜がはずむを振ってしまっては、その意味が無い……とは、本作では誰も突っ込まないのかな。
そしてやす菜はあゆきにあるお願いをします。
相談する相手を間違えているような
はずむ「とまりちゃん。クリスマスパーティーの招待状、見てくれたよね。来て…くれるよね」
陸上部の練習をしているとまり。
はずむは、クリスマスパーティーに来てくれるよねと話しかけますが、とまりは逃げるように走り去ります。
そんなはずむ達の様子を見ていたのは並子先生。はずむ、とまりちゃんとのことを並子先生に相談していたのか。相談する相手を何だか間違えているような気がするけれど。
乙女心は複雑
とまり「だってそうだろう!? あの時、はずむがやす菜を選んだ時、あたしがどんな想いでいたか、知ってるだろう?なのに、今更…」
あゆき「嫌?」
とまり「決まってるだろう! そんな軽い気持ちでころころ相手を代えるような奴に、尻尾振って」
あゆき「だったら、はずむ君にそう言ったら?」
とまり「あ…」
あゆき「すんなり言える筈よ。本当にそう思っているならね」
何度も何度も走り込みを続けて疲れたとまりの前にあゆきが現れます。
とまりに「意地っ張り」と言いデコピンをするあゆき。
二人のことだからほっとけば良いという割には、意外とお節介。
ころころ相手を代えるような奴にというとまりの怒りはごもっとも。
ただ、やす菜が振った時期ととまりに改めて「あのね」と言った時期は、夏服と冬服なのである程度離れていると思うので、それなりにはずむもそのことは気にしていたとは思うのですけどね。
……で、とまりははずむに告白されても、返事を言わずに逃げちゃったのようで。とまりらしくはありますが。
とまりに対してはずむの気持ちを弁護しようとした明日太。流石親友。
格好良くお説教するか? …と思ったら、あゆきに耳引っ張られちゃいましたか。
あのねの真相
とまり「おーい、はずむ。部活もうすぐ終わるから、久しぶりに一緒に帰ろうぜ」
はずむ「うん、判った!」
とまり「やす菜もな」
やす菜「うん。待ってるね」
やす菜「はずむ君。今でもとまりちゃんのこと、好き?」
はずむ「え、えーと」
やす菜「ごめんね。変なこと聞いて。私は、とまりちゃん大好き」
(回想)
はずむ「一人で…」
やす菜「うん」
はずむ「やす菜ちゃんがそうしたいなら、僕、応援するよ」
やす菜「ありがとう。だから、はずむ君は」
屋上で、とまり達の様子を見ていたやす菜は、はずむを振った時のことを思い出します。
はずむだけに声をかけることはしないやす菜。
とまりのことが今でも好き? と言われて口ごもるはずむ。
第12話でのEDの印象とは異なり、はずむはやす菜を選んだのだから、とお互いに遠慮しまくっていたようで。
そしてやす菜が一人で歩きたいと言った後のはずむの反応。
応援するよって、後で落ち込む位本当に好きなら、反応が違う気が。
やす菜がはずむに何時も側にいてくれなくても良いと言われても、はずむが側にいて欲しいと言うべきだと思うのですが。
かつて「お願いしているのは僕の方だよ」と言った時みたいに。この物分かりが良すぎる性格がはずむの良いところであり悪い所。
やす菜は「だから、はずむ君は…」の後、何て言ったんでしょうか。
とまりちゃんとお幸せにって所かな。
それはお客が喜ぶから>ミニスカ
とまり「この時、小さな奇跡は始まっていた」
クリスマス。吹奏楽部のクリスマスコンサートに、とまりは行くと言っていながらバイトがあるからと姿を見せません。
とまりのバイトはクリスマスケーキの売り子。当然の如くミニスカサンタです。
寒そうにしていたとまりが、「お」と言ったのは、お客に気づいたからかと思ったのですが、ひょっとすると上空の宇宙船に気づいたからかも。視線が上を向いていたようにも見えるので。
クリスマスコンサート
はずむ「僕たちの全てをつなぐ、奇跡が」
クリスマスコンサート本番。明日太、寝るな〜!!
高校の吹奏楽部のクリスマスコンサートなら制服かと思ったら、やす菜ちゃん太股を見せた大胆な衣装ですね。
プレゼントは僕自身
はずむ「明日太。僕を…貰って」
はずむの家のクリスマスパーティーへと向かう明日太。
明日太ははずむへのプレゼントを手に、その後のことを妄想中。
はずむが裸にリボンを巻いて、僕を貰ってというのは、妄想としては定番です。
クリスマスパーティーならばプレゼント交換かなと思ったのですが、各々はずむにプレゼントを持って行き、はずむがお返しするという形なのか? いや、それだとはずむだけプレゼントを沢山用意しなくてはいけないか…。
やす菜にも気があるのか>明日太
明日太「神泉…俺に告白する気になったのか?」
妄想している様子をやす菜に目撃され、ジト目で見られた明日太。
明日太を待っていたというやす菜に、パーティーの後、時間あると聞かれ、やす菜が告白する気になったのかとまたまた勘違い。
やす菜はあゆきだけでなく、明日太にも何かを協力して貰おうと考えていて、明日太も快く協力を約します。
ミニスカサンタじゃなかったのか
徹 「ちょ、ちょっと明日太君入らないで」
明日太「あ?」
徹 「絵が崩れる」
明日太「なー!」
徹 「可愛いは正義!」
明日太「あ、凄い説得力」
クリスマスパーティー本番。トランプで遊ぶはずむ達。
はずむの側に寄った途端、「絵が崩れる」と明日太に入らないでと言う徹パパ。
可愛いは正義って、それって作品が違う……。正論ですが。
そんな馬鹿なことをやっている徹パパはかほるママによって制裁。
徹パパ、雑誌のカメラマンでしたか。
「それで…」ってやす菜ちゃん。納得してはいけません。
結局女なら誰でも良いんだろうか>明日太
はずむ「これがとまりちゃんの答え。もう諦めなきゃ」
(中略)
あゆき「二人きりで話したいことがあったでしょ」
明日太「そ、そうだっけ?」
(中略)
やす菜「そうね。はずむ君とデートしようかな」
はずむ「え?」
やす菜「鹿縞山で」
時刻は9時22分。バイトはもう終わった筈なのに、来ないとまり。
もう、諦めなきゃというはずむ。
あゆきは、明日太とお暇すると言い出します。
二人きりで話したいことがあったでしょと言われ顔を赤らめる明日太。
結局、誘惑されれば誰でもほいほいとついて行ってしまいそう>明日太。
やす菜と二人きりになったはずむ。
どうすると言われやす菜ははずむと鹿縞山でデートしようかなと言いますが…。
色は何色?
あゆき「行くわよ」
とまり「な、何だよお前は」
あゆき「サンタよ。見えない?」
とまり「つーか、見えてる」
あゆき「良いじゃない。減るもんじゃなし」
自室でベッドに横たわり、はずむから受け取ったクリスマスパーティーの招待状を見ていたとまり。
その目の前に突然、ミニスカサンタ姿のあゆきが現れます。
その態勢だとあゆきのスカートの中が丸見え……と思ったら、即座に突っ込み&「減るもんじゃないし」との二人のやり取りに爆笑。あゆきなら裸見られても平然としていそうです。
拉致されたとまり
とまり「止めろよ、明日太」
明日太「このまま年越すつもりか?」
とまり「う…」
あゆき「はっきりしなさい。どちらにするにしても」
とまりに支度するように言うあゆきは、とまりを強引に袋の中に詰めてしまいます。
とまりを入れた袋を担ぎ、空中に浮かぶあゆき。
明日太は外でトナカイ役ですか。衣装は宇宙仁さんが用意したのでしょうが、自転車でリヤカーと言うのは酷い。
明日太とあゆきは、とまりにはっきりするように言い、鹿縞山へと向かいます。
やす菜の我が儘
とまり「お前、本当に良いのか。はずむのこと、好きなんだろ。側に居たいんだろ!」
やす菜「あのね、私、一人で歩けるようになったの。はずむ君のお陰で、やっと…」
とまり「あ…」
やす菜「本当の意味で自分の足で歩くってことがどういうことか判って来たの。でも、はずむ君が側にいたら、その優しさに甘えてしまう。はずむ君無しでは、歩けなくなってしまう。だから一人で…」
はずむ「一人で…」
やす菜「全部、私の勝手なわがまま。はずむ君を悲しませてしまった。本当にはずむ君を幸せに出来るのは
…。答えてあげて。とまりちゃんの素直な気持ちを」
とまり「うう…」
あゆき「とまり」
とまり「判ったよ。はっきりあいつに言ってやるよ!」
鹿縞山の麓、鹿縞神社へと来たとまり達。
とまりは、やす菜を呼びます。
待っていたやす菜に、本当に良いのかと聞くとまり。
はずむのお陰で一人で歩けるようになったというやす菜。
はずむと出会う前からやす菜は一人で歩いていたような気もしますが、要するにそれまでは、はずむだけがやす菜の世界だったのが、はずむに大好きだと言って貰えたことで、自分に自信が持てるようになり、その結果認識障害も治って世界が広がったということなんでしょうけど。ただ、はずむの側に居続けると、折角世界が広がったのに、これまでの自分と何も変わらず、また元の状態に戻ってしまうかもしれない。やす菜が言いたいのはそういうことなのかな。
何だか客観的には、世界が広がって見たらはずむよりも素敵な男性が一杯現れたので、はずむで妥協するのは勿体ないと思ったからのように見えなくもない。
実際にはずむもとまりも互い無しでは居られないということをやす菜も判っていて、そのためにはずむを解放する口実、という可能性が大きいと思いますけど。
やす菜の想いを聞いたとまりは、はずむに返事ほすべく、歩き出します。
あのねの真相2
はずむ「とまりちゃん! あのね! あの、その、だから…。僕、とまりちゃんのこと好きなんだ。とまりちゃんと一緒に居たい。とまりちゃんの側にいたい。あ…。だめ…かな」
階段を登った先で待っていたはずむ。
とまりは、はずむに改めて告白された時のことを思い出します。
「あのね!」だけは元気そうでも、その後が続かないというのは、はずむらしい。
それでも、とまりちゃんが好きだということははっきりと言ったのね。
もっとも、とまりの方は返事すらせずに逃げちゃいましたか。
そしてクリスマスの今日、とまりの返事は……。
話が飛躍しすぎです
はずむ「聞かせてくれる?」
とまり「覚悟は、あるのか」
はずむ「うん」
とまり「あたしは…」
(中略)
とまり「お前の、お嫁さんになってやる」
好きとか側にいたいとか通り越して、いきなりそれですかい!!!!
二人ともお嫁さんなのか
とまり「お、おい。や、止めい。止め…なくて良い」
はずむ「フフ…」
はずむのことを受け入れたとまり。
ジャン・プゥは素敵な二人のプレゼント…って、その姿は何処の魔法少女?
魔法のステッキ(違)で、はずむととまりはウェディングドレス姿に。
空中には教会(の中身だけ)が出現して、そこに続く階段も現れます。
するとはずむはとまりちゃんをお姫様抱っこ(!)。
止めなくて良いって言うとまりちゃん。はずむを受け入れてからのとまりちゃん、目茶苦茶可愛いです。
ところではずむ、とまりを抱いたまま階段を平然と上れるのは、実は腕力はあるんでしょうね。屋上庭園を一人で築き上げただけに。
# 元々筋肉があったので、それが脂肪に変換されて出る所出ているらしいですが(笑)。
契約の……
宇宙仁「では、接吻により互いの契約を交わしたまえ
とまり「そ、宇宙先生。接吻って…」
宇宙仁「キッチュのことだが」
はずむ「いや?」
とまり「そ、それは…」
はずむ「しよ」
とまり「う…、め、目、瞑るからな」
はずむ「うん」
宇宙先生に促されて、誓いのキスをする二人。
とまりが一人で恥ずかしがっているのが何とも。初めてでもないのに。
そう言えば、はずむの方から進んでキスをするのは初めてですな。
ところで神社においてキリスト教式の結婚式というのは(笑)。
私は一人で歩けるから
あゆき「肩が必要?」
やす菜「大丈夫。私には自分の足があるもの」
あゆき「案外似ているのかもね。あなたととまり」
やす菜「うふ…」
はずむととまりの姿を見て涙を流しているやす菜に肩が必要かと声をかけるあゆき。
自分の足があるものと言うやす菜。肩貸せと言ったとまりと対照的です。
宇宙法違反って何を今更
とまり「ありがとう。やす菜。みんなもサンキューな」
はずむ「僕からも本当にありがとう」
やす菜「その日、鹿島市に降り注いだ奇跡に気づいた人は、殆どいないかもしれない」
とまり「でも、あたし達は知っている。その奇跡こそが、愛と呼ばれるものだということを。人を幸せにするものだということを」
はずむ「そして、誰の胸にもその奇跡はあるということを」
本来は宇宙法違反なのだがと言いつつ、本当に空を飛べる橇を出した宇宙仁。
そしてやす菜はサンタに、あゆきと明日太もそれぞれお召し替え。
やす菜に促されて橇に乗ったはずむ達。
とまりが先に乗れと言ったのは、要するにやす菜の隣にってことですね。
そしてはずむ達を乗せ、空中へと飛び立った橇。
その頃、はずむの両親はハワイ旅行の相談。
そして宇宙仁さんの所に現れた並子先生。二人の顔が近づいて……。
絶対、これが本作品一番の奇跡かと(笑)。
最後に、やす菜、とまり、はずむがそれぞれ語った「奇跡」。
二人とも納得づくでやす菜の為に別れた二人が、そのやす菜自身の導きと、少しばかりの奇跡により結ばれたってことなんでしょうか。
ED
はずむ達のその後です。
正月のハワイ旅行。はずむ、やす菜、とまり一家+あゆきですね。見かけない男の子は、確かアニメシリーズでは初登場のとまりの弟でしょう。明日太一人だけが仲間外れでスキーに行っているらしいのが哀れ。
バレンタインデーのチョコレート交換。巨大チョコを手にして照れているとまり。
これ、シリーズ中のEDでやす菜にはずむが教えて貰って作ったチョコでは?
明日太がお情けで義理チョコ貰って喜んでいます。
ひな祭りのはずむ達。
そして、あゆき、とまり、やす菜、はずむと明日太の姿でFINです。
全体を通して
「あのね商法」という言葉まで出来てしまったTVシリーズ最終話の続編。
非難囂々な「あのね」ラストだっただけに、どんな話にして来るのかと興味津々でしたが、特に奇をてらわず、ストレートに三人のその後を描いてきた気がします。
はずむのお陰で病気を克服したやす菜が、それまで世界から逃げ続けていた自分から脱却するために敢えてはずむから離れて、とまりとはずむの仲を取り持とうとする…という全体のお話ですが、はずむ達三人がこのような状況に置かれた時に、どのように考え、どのように行動するのかが、TVシリーズの中で丁寧に描かれてきたことから推測が出来るので、三人(+あゆき達)の行動がとても納得出来る代わりにサプライズ感はやや不足気味だったかもしれません。
とは言え、話自体は非常に良くまとまっており、綺麗なオチまでついていたので、ギャグシーンや原作で外されていた要素(あゆきのマッド振りやはずむパパがはずむのことを思いやっている様子)などが描かれていて、30分の中に良くぞ盛り込んだという感じでOVA後日談としては、出来はかなり良い方だと思います。
ところでDVDには「かしましい人の肖像」としてインタビューが収録されているのですが、今回は中の人達が第13話の話をしていて、はずむがオトコに戻るエンドとか、何時までも三人でエンドを予想していたという話を聞いてちょっと吃驚。本当にそれをやったなら、絶対にファンから非難囂々だったと思うのですが。
ところでみんな思っているでしょうけど……。
第12話のやす菜の「あのね」はともかくとして、はずむの「あのね」は入れる必然性はあったんでしょうか? それが無くても、話は十二分につながりますし、話自体は殆ど同じでも、ファンの印象が全然違ったでしょうに……。
折角良い作品を作ったのに、ほんの些細な販売戦略のミス(断言)から、変な意味で記憶されてしまいそうな作品となってしまったのがちょっと残念な気がします。