2005年9月の日記

（長文・ネタバレ注意）

落合「白い鷲の会だよ。みんな君を待ってる同志達だ。君が最後の白い鷲なんだよ」

• 夜。落合議員からの依頼を引き受けるか悩んでいた雑賀は、大使館の前で若い男が女に平手打ちされている光景を目撃。雑賀は落合議員に電話をかけ、自分だけが国会で証言し、神楽は両国と国外へと逃がして欲しいと言う。落合は雑賀の頼みを聞き入れ、明日、白い鷲の会のメンバーを集めようと言うのだった。
• 落合議員、前回同様、随分と本格的なオーディオ環境で音楽に浸ってます。後で考えるとこれが伏線でした。随分と物わかりが良いなぁとこの時は思ったのですが……。

ひばり「飲み直しだようるせぇな。いいか、あたしはな、こんな所で汗水流して働かなくたって、もう生涯賃金の軽く５倍は稼いじゃったんだよ」
椎名「株だ」
ひばり「じゃ」
椎名「どうせ、天王洲グループの株でしょう。そんなんで儲けて、警部の気は晴れましたか？」

• 新宿。新都心署管内では、通り魔を始め衝動的な事件が多発していた。飲んでいたひばりは事件がただの通り魔だと知ると面白く無さそうに現場から去ろうとする。椎名に天王洲グループの株で儲けて、気が晴れたのかと言われてしまったひばり。だが勿論、金を儲けても雑賀に置いて行かれたひばりの気は晴れることはないのだった。
• 酒臭いと椎名君に言われて逆に息を吐くひばりが最高。何食ったんですかと言われるような臭いものって何だろう。餃子沢山とか。衝動的な事件が急増というのは、女神様の滴の影響何だろうなぁ。ひばりたんが何時もにも増して職務不熱心なのもひょっとしたら滴の影響？　…と思ったら、単純に雑賀に置いて行かれてやけ酒を飲み続けているだけ、ということらしい。生涯賃金の５倍……女性の生涯賃金は大卒で大体３億円弱なので、軽く十数億稼いじゃったということですね。天王洲グループの株を買って儲けたらしいですが、ひょっとして時価総額で株は売却していないとか？　だとすると、最終話で株が全て紙くず…ということになってしまわないのかな。
• 街角の女神様の写真を見て、雑賀のことを思い出すひばり。そこで踏みつぶされるために落ちていたような神楽たんマスコットが可愛い。こんなものまで売られていたのか。

神楽「離れたくないんです。一瞬も。残された時間をあなたのそばで」

• 雑賀の部屋を再び訪れた神楽。またもや夜這いか…と思ったら、国会で証言すると言いに来たのでした。証言をすれば水天宮も神楽達の居場所を突き止める。命がけだという雑賀に対し、神楽も一歩も退きません。神楽の思い詰めた態度。それには理由がありました。神楽の残された命が僅かなこと、雑賀の視力もこのままでは失われることを神楽は西谷教授から聞かされていたのです。
• 余命僅かという事実に、それを神楽は受け止めることが出来ないだろうと真実を伝えていなかった雑賀達。でも、自分の命よりも雑賀の目の方が心配な神楽たんが泣かせます。神楽たんの涙も印象的です。それにしても離れたくないんですと言われたら、この次の展開は一つだろうと期待したんですが……やはり、雑賀はヘタレでした。

雑賀「女にパンチ喰らってノックアウトか？」
北沢「あれ、見られちゃってた？」
雑賀「俺もきついのを一発喰らったばかりだ」

• 神楽から逃げるように、大使館の塀を乗り越え外に出た雑賀。行き先は、大使館の前にあるバー。自棄酒ですか^^;;;;　バーの前には、先程女性に叩かれていた若い男が。雑賀は、自分も女に叩かれたと言い、二人は仲良くバーの中へ。

北沢「日本は平和なんかじゃない。戦争中だよ。鉄砲の代わりに、札束で殺し合っているようなもんだ。俺、この戦争を止めたいんだ。俺みたいなちっぽけな男に何かが出来るんなら、そのためなら、死んじまったって良い」
雑賀「お前、良い顔してるな」

• 男の名前はジョー。雑賀は名乗る訳にもいかず、只の駄目男と名乗る。雑賀のことを見て、凄い奴に似てる気がしたという北沢。その後のジョーの話からすると、戦場カメラマンの雑賀のことらしい。本人、目の前なのに。
• ジョーは国を憂える「立派な人達」の仲間に入れて貰っているという。何となく、この手のの立派な人達というのって胡散臭い気もしますが。女と喧嘩しただけかと思ったら、何かにビビって酒と女に逃げたということらしい。

北沢「その人だよ。あんたに似てる気がしたのは。俺は、写真でしか見たことが無いけど、尊敬している人に聞いたんだ。雑賀は、今でも戦場のど真ん中に出て行くだろう。そういう男だって。凄いよ。どうしてなんだ。どうしてそんなことが出来る」
雑賀「さぁな。もしかして、女のためだったりしてな」
北沢「お…それって、もっと凄いな」

• 女のために戦場に出るのが格好良いと言われた雑賀は、久しぶりに写真を撮りたくなったと言うのでした。

雑賀「神楽。お前は死なせない。絶対に。俺もお前も生きる」
神楽「はい」

• 翌朝。雑賀に謝ろうとする神楽に、雑賀は国会で証言するための集まりに行くと告げる。二人一緒だと目立つと言い、両国が迎えに来るという雑賀は、車に乗る前、神楽の額にキス。まだ、唇には早いですか。^^;;;;　車の中で、神楽に嘘をつくのはこれで最後だと呟く雑賀。ああ、やっぱり嘘でしたか。一応一言も、神楽を証言させるとは言ってはいない訳ですが。^^;;;;

戸越「俺が尊敬されちゃ可笑しいか。全く。そういやあいつ、昔のお前に似ているよ。生意気で、危なっかしくて」
雑賀「俺は何だかやれる気がして来たよ」
戸越「え？」
雑賀「ああいう奴がいるなら…。本当にこの状況をひっくり返せるかもしれない。神谷を倒し、本当に水天宮を倒せるかもしれない」

• 東西通信社から出て行こうとする戸越の前に現れたひばり。雑賀からは連絡は無いと嘘をついて、タクシーで出かけますが、ひばりはしっかりバイクで尾行。それに気付いた戸越は雑賀に携帯で連絡。戸越氏も白い鷲の会のメンバーだったらしい。
• 戸越からジョーも白い鷲の会のメンバーだと聞かされた雑賀。若いが優秀なノンフィクションライター。昔の雑賀に似ているというジョーがメンバーに居ると知り、雑賀はやれる気がして来るのでした。

• 両国が運転する車に乗る神楽は、実は車が空港に向かっていると知らされる。雑賀は神楽を守ろうと、神楽だけ国外に脱出させようとするのですが……。良く考えてみると、治外法権とはいえ神楽たんが普通に出国出来るとは思えないんですけど。やるなら、大使館の「荷物」ということにすればフリーパスで機内に持ち込めるはずですが、大使館の人もいないみたいだし…。
• などと心の中で突っ込みを入れていたのですが、神楽たんの車はいつの間にか前後左右が囲まれています。どこからか、情報がダダ漏れみたいです。やっぱり、西谷先生が漏らしていたのかな？　…と思ったら。

北沢「例の秘密倶楽部の会員リストです。奴らに消されてしまった元会員の一人が残してくれたものです」
雑賀「お前、このことだったのか」
北沢「それだけじゃない。落合さん、あなたもこのリストに載っている」

• 白い鷲の会の会合が行われていたのはどこかの音楽ホール（元となった場所があるのかな？）。秘密にしなければいけない会合のはずなのに、何でこんな場所で？　…と思ったら、もちろん意味はありました。会員から拍手で迎えられる雑賀。だが、ジョーの姿が見当たらない。それどころか、ジョーが白い鷲の会の情報を神谷派に流しているスパイでは無いかと言われてしまう。そこに現れたジョー。酔い潰れた後で、雑賀の正体に気付いたジョーは、雑賀と会えて決心がついたと、ファイルを渡す。それは、秘密倶楽部の会員リスト。

No.0001　神谷　啓二　　内閣総理大臣
No.0002　川崎　勲　　　総務大臣
No.0003　野本　幸太郎　法務大臣
No.0004　渋谷　和典　　外務大臣
No.0005　日野　悠介　　財務大臣
No.0006　千石　王仁　　文部科学大臣
No.0007　藤沢　一彦　　厚生労働大臣
No.0008　成瀬　光市　　農林水産大臣
No.0009　十条　優　　　経済産業大臣
No.0010　森下　義朗　　国土交通大臣
No.0011　尾久　剛広　　環境大臣

• ちなみにNo.12は福島官房長官です。そして、落合議員も秘密倶楽部の会員のリストに載っていることをジョーは暴露。どっちにせよ胡散臭い奴だと思っていたら、最初から裏切り者でしたか。それにしても、消されてしまった会員の持っていたリストを回収又は消去していなかった秘密倶楽部って一体。そもそも、会員リストを作って会員に配っていたこと自体信じられないんですけど。

落合「ああ、耳で聞いては駄目だ。魂で聞くんだ。そう魂で」

落合「真の芸術を知らない、真の快楽を知らない、哀れな者達よ。私が君達と同志だなんて、本気で思っていたのかね。教えてあげよう」

落合「これが真の革命だ」

• 「白い鷲の会」のメンバーに糾弾される落合。しかし落合は動じない。それどころか、落合は邪魔者がみんな集まるのを待ち望んでいたのだ。落合は指揮をする動作をすると、耳には聞こえない音楽がホール内に響き渡る。
  　耳を抑え、苦しみ始める会のメンバー達。落合の身体に変化が生じ、身体中がスピーカーの姿に。音楽に拘ると思っていたら、ユーフォリア候補どころか音のユーフォリアだったのか（笑）。ボクサーのイメージが強かったので、騙されました。
• 会場に急ぐ戸越。その背中にひばりの拳銃が突きつけられる。

落合「流石だよ雑賀君。未だ生きてるとは驚きだ。君の仲間はそいつらじゃない。この私だよ」
雑賀「この化け物」
落合「君もね。ハハハ…。君にはもっと相応しい音楽をお聴かせしよう。別れの曲をね。愛する彼女の姿を思い浮かべながら聞きたまえ」
雑賀「あ、神楽。貴様、神楽を、神楽をどうした！」

• 白い鷲の会メンバーはジョーも含めて全員死亡。落合のことを化け物という雑賀。落合は、雑賀に別れの曲を聴かせようとするのでした。……ええと、白い鷲の会メンバーが全滅する前に、攻撃しようとは思わなかったんですか、雑賀？　カメラを持っていないということは無いでしょうし。それにしてもジョーが先に雑賀に秘密倶楽部のリストの話をしてさえいれば、ここで白い鷲の会メンバーが一網打尽にされることは無かったと思うのだけど。
  　折角雑賀の後に続くべき若き男が現れたと思ったら、良い奴ほど先に死んでしまうんですな…合唱。

第二十話『グッドバイブレーション』

「信じる者をも揺るがす、波動。次回、スピードグラファー『グッドバイブレーション』予言。不自然に並んだ、足」

• 予言。取りあえず落合議員は爆殺。

（長文・ネタバレ注意）

裏葉「何時の間に、塀に細工を」
柳也「かなり前から準備しておいた。何時でも逃げられるようにな」

• 夏特別編の冒頭は、柳也と裏葉が神奈を連れて脱出した場面からです。本編でいうと、第八話のＡパート相当。
• 門番は当然いるので壁を乗り越えて…と思ったら、柳也は土塀を倒せるように細工をしていたらしい（笑）。何時でも逃げられるようにって、神奈が別の社に移されるという話はその日の昼だった筈で、その前から逃げる準備をしていたってこと？　神奈の守護が任務とはいえ、準備が良すぎです。

柳也「神奈も裏葉も、着物の裾を上げろ」
裏葉「まぁ、二人一緒になんて、柳也様ったらいやらしい」
神奈「全く、けだもの同然よの」

• 雨の中、所によっては泥沼と化した草原を進む柳也達。足下に気をつけろと言われた側から転んでしまう神奈。表着が汚れていなければと神奈より着物の心配をする裏葉さん。あの状況でこの後のシーンで、神奈の着物に泥はね一つついていないことの方が不思議です。
• それにしても裾を上げろと言われての裏葉さんの反応。実は柳也殿とやる気満々ですか？　それも神奈も巻き込んで（違）。神奈が意味が分かって言ってるのかと言う柳也。けだものと言っている位なので、意味は分かっているのではと思われ。
• そして気が付くと、神奈達は追っ手に囲まれています。追っ手に囲まれる位置が、本編とは少し違ってますね。館が何故か燃えている描写も無し。

• ＯＰ、始まった瞬間、絵は変わらないのかな…と思ったのですが、途中で何カットか差し変わっていました。本編で神奈（翼人）が出ているシーンでは、観鈴ちんと眠っている往人、そして晴子さんや聖先生、みちる等が出ていたシーンでは、柳也、神奈、裏葉。そして往人の人形が渡されるシーン、神奈が柳也に口づけした後のシーン、太陽に向かって手を伸ばす柳也、妊娠中の裏葉などが挿入されています。

神奈「見くびるで無い。余はそんな腰抜けでは無いわ。早うせい。置いていくぞ」
柳也「そっちは元来た方なんだがな」

• 武士に囲まれた柳也達。柳也は忽ち二人を倒し包囲網の一角を崩し逃げ出します。草の中に隠れ追っ手の一隊をやり過ごした柳也達。追っ手を欺くため、柳也は神奈の着替えの着物を羽織り、追っ手の前を駆け抜けます。衣を沢の岸に落とし、岩を川の中に落とし、神奈が川に落ちたと叫んで追っ手達を誤魔化すのでした。

神奈「恥を知れこの痴れ者が。お主は先程、命だけは助けてやると申したであろう？　お主は平気で嘘をつくのか？　お主は平気で誓いを破るのか？」　
柳也「時と場合によってはな」
神奈「余との誓いも、時と場合によっては破ると申すか」
柳也「あ…」
神奈「お主は平気で、人を殺めるのか」

• 追っ手を待ち伏せ、遅れてきた一人を捕らえ神奈を狙う理由を聞き出そうとした柳也。しかし、頭領から命ぜられたと言うばかりの追っ手を倒し、手をかけようとする柳也を止める神奈。そして、神奈は柳也に今後一切の殺生を禁じます。
• 本編８話Ｂパート冒頭でも出たシーンですが、本編では簡単に人を殺める柳也に守られたくないというだけだったのに、ここでは柳也が命を助けると嘘をついていて、時と場合によっては、神奈すら裏切るのかと指摘して柳也がはっとする…という部分が、本編とは違ってます。本編では実のところ神奈も無茶を言うなという印象だったのですが、この台詞が加わったお陰で説得力が増しました。

柳也「身体の熱を取るためだ」
神奈「一言断ってからにしろ」
柳也「では、水をかけるぞ」

• 追っ手を何とか振り切った柳也達。季節は夏。暑さにやられ木に寄りかかる神奈に柳也は竹筒から水をかけてしまいます。予告編で出ていたシーンですね。一言断ってからと怒られると、言うなり水をかけてしまう柳也やその後で怒って竹筒を投げつける神奈が何とも微笑ましいです。

裏葉「あらあらまぁまぁ、汗でお体がこんなにびしょびしょ」
神奈「こら！　妙なところをまさぐるで無い」
裏葉「あーやっぱり、こんなに中まで濡れて」
神奈「やめい！　くすぐったいでは無いか」
裏葉「えい、えい」
神奈「あ…あ…もう止めろと申すに」

• 夏はこれからが本番。神奈の着ている服では直ぐに暑さでやられてしまう。しかし裏葉は手はず良く、既に別の着物を調達して来ていた。目立つから別の着物を調達したのかと思ったら、歩くには暑い服だからというのもあったんですね。本編では、着替えた後のシーンしか出ていませんが、特別編では着替えるまでの過程がじっくりと。嫌がる神奈に抱きつき→妙なところをまさぐり→衣の中まで！　残念なことに、映像だけでは無く声だけですが（笑）。

裏葉「お見事でございますわ。柳也様」
神奈「うん。それでこそ余の忠臣だ」

• 裏葉達の会話を呆れた様子で聞いていた柳也。そんな時、裏葉と神奈が悲鳴を上げます。男なら、当然のことながら飛び込みますよね。叫び声の原因は猿（ましら）が着物を奪ってしまったもの。木の枝の上に着物を持って居る猿に石を投げる柳也。猿から着物を取り替えそうとドタバタ…ということにはならず、意外とあっさり柳也は着物を取り返します。そんな柳也を裏葉と神奈は賞賛するのですが……。

裏葉「いいえやめません。えぃ、えぃ、えぃ！」
神奈「主人の着替えに乱入するなど、不忠の極み！」
柳也「今、忠臣って言ったばかりだろうが！」
神奈「理不尽な口答えはやめい！」
柳也「どっちが理不尽だ！」

• 着替え途中の姿に再び悲鳴を上げられてしまいました。そんな悲鳴を上げる程の格好では無いと思うんですけどねぇ。

柳也「中々似合っているぞ。神奈」
神奈「そ、そうか？　妙な好みだの」
柳也「どこからどう見ても立派な田舎娘だ。ちと可愛すぎるかもしれないな。少々骨張ってはいるが」
神奈「骨張っているは余計だ！」

• 本編では普通に褒めていて、裏葉が似合いもせぬ衣装は龍也様に見せられぬと騒いだというエピソードでしたが、こちらでは柳也が一言余計なことを。それと、引き替えに龍也様には見せられぬという台詞がカットされています。この骨張っているという台詞、今後何度も使われているところをみると、痩せているのを気にしているのかな？

神奈「これで修練せよと申すか」
裏葉「本来、お手玉は石を用いる物でございます！」
神奈「間違って当たったりすると痛そうだぞ」
裏葉「身に危険が及べば必死になると言うもの」
柳也「いや、お手玉ってそんな危険な遊びじゃ無いって」
裏葉「さぁ、神奈様」
柳也「無視されてるし」

• 本編でもあったお手玉エピソード。道中では石を使って練習したこともあったようで。それにしても、自分の頭に当ててしまうとは……。

柳也「ぐっすり眠りたかったら、身体を動かすのが一番さ。ずっと今までずっと社の中に閉じ込められっぱなしだったんだから」
裏葉「そうでございますね」
柳也「裏葉も休んでおけよ。明日も山道だぞ」
裏葉「柳也様もお疲れでいらっしゃるのでは」
柳也「俺は良い。こんなことは慣れてる」
裏葉「戦ですか」
柳也「ああ」

• 裏葉の膝で眠る神奈。柳也、過去には戦に参戦したことがあるらしく、旅が苦にならない様子。そんな柳也に休むように言う裏葉もただ者では無さそうです。
• 街道沿いに旅を続けた柳也達。やっぱり神奈のお手玉は上達せず、今度は柳也の頭に石をぶつけています（笑）。街道沿いに立っている市を通りがかった神奈達。興味津々の様子の神奈に、騒ぐなよという柳也。

神奈「判っておる。余もそこまではおろかでは無いぞ」

• …と言った直後には、売り物に興味津々で騒ぎ出しています。最初に興味を持ったのは「烏梅（うばい）」梅干しのご先祖様かと思ったのですが、未熟な梅の実を薫製にしたものだそうで、現在でも漢方薬として使われているようです。食べた時の思い出す神奈の回想シーンが出ているのが何とも。

裏葉「以前、神奈様が一度に沢山食べようとなさって、喉に詰まらせ遊ばしたな」
神奈「あまりに美味くて我慢出来なかったのだ」

• 意外と、意地汚い（笑）。

裏葉「白酒でございましょうか。以前、神奈様が度を超して召し上がり、大層お暴れになった挙げ句…」

• 酔って暴れて、池に飛び込む神奈（笑）。何だか、幽閉されて不幸な姫君というイメージががらがらと崩れていきます。

神奈「そもそもこの人混みで誰が余を見分けると言うのか？　身は骨張っているし、どう見ても田舎娘であろう」
柳也「詰まらぬこと根に持ちやがって」

• 騒ぎすぎる裏葉のことを気にする柳也。しかし裏葉と神奈自身はこの活気ある市では目立たないと気にしていなさそう。売っている瓜を見て、自分が食べたそれとの違いを言う神奈。瓜はあまり食べたことが無いのですが、そんなに違うものなのか？
• 思わず、自分が姫であることをばらしてしまいそうになる神奈。柳也は、おつむが足りないと言って誤魔化しその場を去ります。裏葉にも注意して貰おうとした柳也。しかし、裏葉は姿を消していました。

神奈「鳥獣の分際で余をせせら笑うとは、無礼千万！　その巫山戯た尾羽、根こそぎひんむいてくれようぞ！」

• 夕方、裏葉は戻っては来ず、神奈のお守りで半日が過ぎてしまった柳也。神奈はというと、売り物の鶏を見て、「不細工な鳥」と不思議そう。鶏、見た事が無かったんですか。ニワトリ売りの人は後で尾長と言っていたので、尾長鶏かな。嘴をつついてしまい、噛まれたことを切っ掛けに鶏と戦闘状態に入った神奈。何だか、神奈がみちるみたいに見えてきました。

柳也「かたりかもしれないってことだ。俺だって食うのに困れば、だましもするし褒めもする。あんな身の上話なんて、信じる方が馬鹿をみるってもんだ」
神奈「わんにお主はうつけよの。あの者がやせ細っておったことには、相違無いであろう」

• 鶏との戦いの後で、痩せこけた男に声をかけられた神奈達。武者装束の一団に里を立ち退くように言われ、着の身着のままで逃れてきたと言うのだ。神奈はその男の言う事に同情し、何か取らせるようにという。命令に従い、扇子を与える柳也。
• 柳也は男が嘘をついて物乞いをしているのではと疑っていたのですが、神奈は男がやせ細っていたことは事実と指摘。なまじ疑っている柳也より、神奈は男が言い分は兎も角食う物にも困っていることを良く見ていましたということで。殺生を禁じる時の言い分もそうですが、特別編の神奈は意外と鋭いことを言います。

柳也「感心した側からこれか」
裏葉「神奈様は育ち盛りでおられます故」
柳也「どうせ育つんなら、尻で無く、胸の辺りをこうぷっくりと」
神奈「やかましいわ」
柳也「元気ないな。裏葉、どうした」
裏葉「驚きにならないのですね」

• 柳也を感心させたと思ったら、今度は腹が減ったと騒ぐ神奈。わっ。いつの間にか裏葉が立っているよ！何で驚かないのだろう…と思ったら、裏葉も滝のような涙を流して悲しんでいました（笑）。
• 神奈が育ち盛りと聞き、尻では無く、胸の辺りをと言う柳也。いや、別に胸はそんなに大きくなくても（笑）。
• 裏葉は、居なくなった間の事は後回しにして、神奈に土産として持って来た胡桃を差し出します。

柳也「裏葉。お前、神奈を俺に押しつけとこうとか考えなかったか？」
裏葉「そんな不敬を思いつけるのは柳也様だけでございます。えい」

• 柳也がそんなことを考えた筈もなく、裏葉も柳也がそんなことを考えるとは思えないので、お互いに判った上でボケあってるんでしょうね。

裏葉「神奈様には、固く口止めされているのですが、社を出奔した夜のことを覚えておいででしょうか。あの後、追っ手の呼び子を聞いた神奈様は」

神奈「あ…柳也殿が追われておる。早く行かねば、余が行かねば柳也殿が殺されてしまう。柳也殿が死んでしまったら、余は、余は…」

裏葉「私が策略だと説いてもお聞き入れ下さいませんでした」

• 胡桃の殻に難儀していた神奈は、自分も何かをさせよと言う。柳也は薪を拾うように頼み、胡桃を割っておいてやると預かる。神奈が森に姿を消した後、裏葉から市の先に関所が設けられていたと聞かされた柳也。若い娘を選び背を改めていたのだと。市を立てるのには不便な場所に市があったことから、不審に思い様子を見に行っていたと聞き、世慣れていると感心する柳也。裏葉さんもどういう育ち方をしたのか不思議ですね。
• 胡桃を刀で一刀両断にする柳也は、これを神奈には言わないように頼む。神奈が胡桃も生き物だとごねるのを心配していたのだ。そんな柳也に裏葉、出奔した夜、柳也が神奈の着物を纏って追っ手の前に駆けて行った時、神奈が自分が行かなければと言ったと話す。

裏葉「あの時、その者を切り捨てよと神奈様が命じられたなら、柳也様はどうなさいました？」
柳也「怒っただろうな。人の命を軽々しく扱うなって」

• 大人は子どもに範を示さないとと言い、二人は笑うのでした。そこで薪を拾ってきた神奈。……やっぱり、転んでしまいましたか。

神奈「柳也殿にお願いがあるのだ」

神奈「まだ、ちと恥ずかしいが、見てくれるか」

• 夜。寝ていた柳也に声をかけた神奈。見て欲しいものって……。いきなり着物を脱ぎ出したりしないでしょうね？

柳也「俺は親の顔を知らない」
神奈「何故に」
柳也「多分、捨てられたんだろうな。道ばたで泣いていた所を雲水に拾われたんだ」

「後編　あめつち　〜universe〜」

• 後編、もう今晩なんですよね…。どこまで描くのかな？

（長文・ネタバレ注意）

落合「フン。水天宮ね。我々の思惑はそんな低次元の輩の所に留まっては居ない。事は既に個人のレベルを超えた所で動いているのだよ」

• 白い鷲の会メンバーを裏切り、音波により全員死亡させたユーフォリア・落合。水天宮の犬と詰る雑賀ですが、落合は水天宮を馬鹿にしているような雰囲気。落合議員はどうやら、秘密倶楽部を国営化することを閣議決定した神谷総理の側ということでしょうか。

落合「振動こそが人間の感情そのもの。喜び悲しみ怒り。魂の震えによって人間はその感情を表現する。さぁ、君と私、魂の接触だ！」

• 雑賀が「共振」と呟いていたように、落合の特殊能力は身体の前面についたスピーカーから出力される音による震動により、対象に共振を起こして破壊する…ということなんでしょうか（良く判ってません）。雑賀は当然カメラで反撃するのですが、この攻撃が落合まで届かない理屈が判りません。震動攻撃でカメラに狂いが生じた…という具合には見えず、震動のバリヤーで防いでいたように見えてしまうのが？？？　それにしても落合議員と魂の接触なんてしたくありません……。
• 何時も袖に隠し持っている小型カメラ（ミノックスでしたっけ）で壁を破壊し脱出した雑賀は、追いかけて来た落合に対してシャッターを切り続けるものの攻撃は届かず、しかも目が霞んで攻撃が出来なくなってしまいます。

戸越「お前ら警察が何もしないから、俺たちが、こいつらが立ち上がったんだよ！　こいつらは自分の身を犠牲にしてまで、この国を食い物にしている奴らと戦おうとしたんだ。だが、その結果がこれだ」

• 尾行して来るひばりをまくため、白い鷲の会の会合に遅れた戸越。ひばりは戸越を見失ってはおらず、銃をつきつけ中に雑賀がいると確信して音楽ホールの中へと入って行く。そこでひばり達が見たものは、耳から血を流し死んでいる白い鷲の会メンバー。ひばりは、そこに落ちていたジョーの入手したリストを手にする。ところで戸越さん、ひばりが敵か味方かも判らないのに、それか秘密倶楽部のリストで、リストを国会で取り上げマスコミを動員して不正を叩くつもりだったと喋って良いんでしょうか？　そして白い鷲の会が全滅した位でもうこの国はお終いって……戸越さん、諦めが早すぎ……。

落合「お早うございます。衆議院議員の落合征二でございます。手を振ってのご声援、ありがとうございます。後一歩、後一歩のご支持を賜りたく、私最後のお願いにやって参りました。私が当選した暁には、似非文化人、似非ジャーナリスト、似非フェミニスト、これら国賊を抹殺し、真に快楽と芸術を理解した、正しき人々の暮らしやすい国を気付くため、国事に邁進する覚悟であります。ありがとうございます、ありがとうございます。その力強い声援が、明日の日本を支えます。雑賀候補のご健闘をお祈り致します」

• 雑賀を追い詰めていく落合。共振攻撃により、床が崩れてしまい雑賀は地下へと転落。落合議員、何故に選挙運動？　…と思ったのですが、ひょっとすると喋り続けないと攻撃を持続出来ないのかも。落合議員の演説を聴いてうっかり支持しそうになった私は鬼畜ですか？

西谷「もう我慢出来ん。私の研究の邪魔は、誰にもさせんぞ。お前らにはこの発見が、どれほど凄いものかわからんのだ。くるな！」

• 捕らえられ、どこか知らない建物で目隠しを外された神楽達。建物は廊下に赤絨毯など敷かれている上、連れ去った男達は全員耳にイヤホンつけていてＳＰみたいなので、政治関係の建物なのではという気がします。首相官邸の中だったりして。西谷先生、落合議員が白い鷲の会を裏切っていることを知っていて、神楽を自由にすることを条件に協力したのかな。裏切られたという想いから、神楽に駆け寄り、服から瓶を取り出し（良くこんな大きな瓶を入れて持ち歩いていたな）硫酸だと脅し、神楽を人質に取ってしまいます。幾ら何でも、こんな袋の鼠状態で何をするつもりなんだ、このおっさんは…というところでＡパートは終了です。

西谷「あれはねぇ、雑賀君の体液から取り出した、ウイルスの培養液だ。これで私もウイルスのキャリアとなった。後は君の体液をだね」

• 神楽を連れ部屋の一つに連れ込み鍵を閉めた西谷。神楽たんが倒れた時にシャツが捲れておへそが見えていて良い眺めなんですが、それは序の口。西谷は、硫酸の入っているはずの瓶の中身を飲み干してしまいます。実は、瓶の中身は雑賀の体液から取り出したウイルスの培養液。西谷教授は、ウイルスと神楽の体内物質でＤＮＡが書き換えられるのは兎も角、超常的な能力が発揮される理由を探求していたのだが、落合議員に裏切られて雑賀と神楽を自由に出来なくなったために、遂に自らウイルスに感染し、神楽の体内物質を得て自らユーフォリアになる実験をすることにしたのです。
• ……それは良いんですが、どうしてそこでズボン脱ぎ始めますか（笑）。神楽たんの体液を得るのに、自分の体液を神楽たんに注ぎ込んでどうするんですか。いや、ディープキスで雑賀がユーフォリアとなったので、目論見通り上手く行ったかもしれませんが。
• 嫌がる神楽たんは必死に抵抗。しかし西谷は構わず迫ります。シャツを脱がそうとして、神楽たんのブラが見えてます。いや、体液だけなら脱がさないで良いと思うんですが。普通に神楽たん萌えだったということでしょうか。

西谷「私の身体で実験するしか無いんだ。私にも雑賀君のような能力を。直ぐ奴らは入ってくる。でも大丈夫。私は一分もかからない」

• ……………早いな（ぼそっ）。神楽たんに夢中な西谷教授は、ドアを破って来た黒服によってあっさりと射殺されてしまいます。両国先生が来ても気付かず嫌がる神楽たんが、本当に怖い思いをしたんだなという感じで何とも。

落合「裏切りなどでは無い。私が作ったのだよあの舞台を。私は議員になって初めて気付いた。権力とはね、歴史を作り出す側のことを言う。ジャーナリズムなどは、私達が作り上げる歴史の一コマを記録するだけのものに過ぎないのだよ」
雑賀「本気で言っているのか、貴様」
落合「真実を語っているのだよ。私は。君の撮った写真で世界は変わったか？　戦争を紛争を少しでも減らすことが出来たのか？　何故君は助けなかった。何故シャッターを押せた。判ってるよ。君は只、その決定的瞬間を撮りたかっただけだ。名誉が欲しかったんだろう？　賞賛が欲しかったんだろう？　当たり前のことだよ。それをジャーナリズムだの正義だのと全くの欺瞞なんかじゃないのかね？」

• 雑賀が転落した先は、地下鉄の線路上。ジャーナリスト出身だった落合は国会議員になって変質したということなんでしょうね。そして、反対派をまとめて叩きつぶすために自ら白い鷲の会を設立したということのようで。

落合「意味のない、独りよがりな空虚なメッセージを写真に撮りたまえ。国家が、国家権力が君達の行動の自由を守ってあげるから。君達の偽善を保証してあげるから。権力の無い場所に自由など無い。君は本気で自由や人権が権力と独立して存在すると思っているのかね。女神様だって国家権力が、神谷総理自らが手厚く保護しているんだよ！」

• 雑賀の攻撃は落合には届くことがありません。秘密倶楽部ですら、国家権力が保護しているからこそ存在出来ると言わんばかりの落合議員。もっとも、水天宮には別の思惑があるようですが。
• 落合議員、身体からコードのようなものを触手代わりにしているのですが、これを壁に突き刺している描写が何度も出ています。それで攻撃しているという風でも無いのですが、震動を直接伝えるためか何か？
• 雑賀が追い込まれていった先は、都営大江戸線の線路上。落合は雑賀を線路上に追い込んで、電車に轢かせようとでもしていたんでしょうか。ただそれにしては、雑賀が前に進むと、後退していったりと、この辺りのシーンの意図が分かりません。

落合「フフフ。雑賀君、グッドバイブレーション！」

• 共振攻撃を耐えつつ、雑賀は線路から避けた落合に接近します。落合の接触した雑賀は、小型カメラを直接落合に押しつけ、落合を爆殺するのでした。タイトルの意味、あまり深く考えていなかったのですが、さよならにかけていた言葉だったのか。この辺り、落合が無抵抗にしか見えなかったのですが、落合議員にも良心は残っていて墜ちた自分を悔いていて、最後は自ら雑賀に自分を殺させた…というのは考え過ぎなのかな。

辻堂「天王洲グループ全資産の現金化は、ほぼ完了しています」
水天宮「うん。今夜から倶楽部を再開する。会員全員に告知しろ」
辻堂「は」
水天宮「最後の晩餐の始まりだ」

• 神楽達がリカドニア大使館に保護されていた情報が水天宮の所に届けられる。やはり、落合議員の動きは水天宮とは無関係だったということですか。閣議決定の後で神谷総理達が何をしていたのかと思ったら、こういう絵でしたか。
• 天王洲ビルに金が集められていると思ったら、資産を現金化しましたか。あれだけの紙幣をどうやったら積み上げられるのだろうとか、そもそも天王洲グループの資産を全て現金化したら、日本銀行券発行高超えるだろう（70兆円台？）とかはもちろん気にしてはいけません。そもそも現金化するってことは、天王洲グループの資産（グループ企業とか？）の価値が無くなるということを想定しているということで、何やら破壊の匂いがします。秘密倶楽部の再開を宣言した水天宮。さて、そこで何が起きるやら。

署長「フフフ。僕ってちっちゃいだろう。だから、何時も目の前に君の足があってね、ずっと君の足を見ていた。なんて素晴らしい足なんだ。実は、ずっと前から君の足を僕のコレクションに加えたかったんだ。君の方からやって来てくれるなんて、本当に僕はついてるなぁ…」

• 深夜、とある家に忍び込んだひばり。そこでひばりが見たものはマネキンのようにも見える本物の足が並べられた一室。そんなひばりをスプレーで眠らせたのは新都心署の署長。ひばりがリストを見て驚いたのは、自分の上司の名前があったからか。実は足フェチだった署長は、気絶させたひばりの足に舌なめずり。情けない人物だという印象しか無かった署長の正体にはかなり驚きました。でもそれよりも意外だったのは、彼に美人の奥さんと美人の娘がいて、しかも家族三人で撮影した写真を足を並べた部屋に飾っていることなのですが。奥さん、このこと知ってるんだろうか。それとも既に離婚したのかなぁ。
• 落合を倒した雑賀は疲労のあまり座り込んでしまい、神楽と西谷は囚われの身。頼みのひばりたんまで捕らわれてしまい、これからどうなる…というところで、次回へと続きます。

第二十一話『総理の朝食』

「離れてもなお、呼び合う心。次回、スピードグラファー『総理の朝食』予言、終末を告げる、爆音」

• 神楽たんの朝食が嫌ぁぁぁぁ。