(長文・ネタバレ注意)
水天宮「もう誰も、貴方を助けることは出来ない。あなたの目に映るのは、私だけ。あなたの夫となる、この私だけ」
- 水天宮により殺害された神泉の亡骸の横で泣き崩れる神楽。水天宮は私も悲しいのですよと言い、悲しい者同士結ばれるのですと言うがもちろん神楽は拒絶。しかし、水天宮が耳元で何かを囁くと、神楽は気を失います。第二話でも同じシーンがありましたが、何らかの言葉をキーとしてトランス状態に入ってしまったようです。
新治「あの、水天宮さん、その、神楽様はまだ、結婚出来る年齢じゃ無いんじゃないすか」
水天宮「戸籍など変えてしまえば良い」
- 次回、第十三話のタイトルが「人妻神楽」だと聞いた時、真っ先に頭に浮かんだのが神楽たん、結婚出来る歳では無いのでは…という突っ込み。きっちりと新治が突っ込みを入れてくれました。それに対する回答が、実に本作らしい解決法という感じでナイス。
- ひばりたん言うところの雑賀を隠した「絶対に見つからない場所」は予想通りというか拘置所の中。ひばりたんが会いに行くと、牢屋の前には部下の椎名君の姿が。ずっと見張っていろと命令されていたんだろうか…と思っていたら、雑賀が修理していたカメラが直ったのを見た際の反応からすると、様子を見るついでに自分のカメラを修理して貰いに行ってませんか? 所謂公私混同。
ひばり「はっ。そんなにあの小便臭い子が良いのか。はぁ? いい年こいたおっさんが、恥ずかしく無いのかよ」
- はい。良いんです。それよりいい年こいたおばさんが、そのションベン臭い娘相手に嫉妬して恥ずかしくないんですか……と言ったら間違いなく射殺されます。
雑賀「お前こそ、手を引けよ。俺から」
ひばり「引かない。あんたを一生ここに閉じ込めておくわ。あんな化け物に、あんたを殺させない」
- 一生って……(笑)。ひばりの家が刺青ユーフォリアに襲われたと知った雑賀は、ひばり達に下がるように命じると鉄格子を爆破。自分も化け物だと明かし、診断結果を聞きに行くと言います。両国先生とは一週間後に会うという約束をしていたので、第九話時点から1週間が経過したということですね。
ひばり「トリックでもなきゃ、漫画だよ。あんなこと」
- ひばりの車で、待ち合わせ場所へと向かう雑賀。ちなみにひばりの煙草はメンソールらしい。
水天宮「全ては故人の遺志です。この私にグループを掌握させんがための。しかし、これはあくまで形式だけの婚姻。これからも神楽様は皆様方の女神様。ご安心を。ふ…」
- 官房長官始め、政界の要人とテレビ会議で神泉の死を報告した水天宮。自殺との報告、そんなにみんなあっさりと信じてしまうの? 神泉と水天宮が結婚し、天王洲グループの実権を奪うという計画がおじゃん。それを心配する政界の面々に、水天宮は計画の変更は無いと自分の婚約者として神楽を紹介。神楽たんは学校の制服姿ですが、みんな一目で女神様だと分かるらしい。つまり、神泉の娘の神楽が女神様だとみんな知っていたということなんでしょうか。水天宮が女神様を独占しようと言うのかと怒り出す官房長官達。みんな、そんなに女神様が良いのでしょうか。
百合ヶ丘「良い肌をしている」
女性「あ」
百合ヶ丘「もっと美しい肌にしてみせましょう。僕の魔術で。目を閉じて」
- 車で走っている最中、ガス欠で停車している女性に目をつけた百合ヶ丘は、彼女に最寄りのガソリンスタンドまでお送りすると声をかける。シャツをはだけて中は裸、という怪しさ爆発の男にほいほいついて行くという時点でこの女性の知性が疑われますが、百合ヶ丘の顔に見覚えがあったらしく、百合ヶ丘を紹介している女性誌で顔を確認した上で、エステティシャンの百合ヶ丘蘭様と確認する女性(EDによると名前は二子)。百合ヶ丘はその問いには答えず、女性の太ももに手を伸ばし、そればかりか人気の無い川辺の倉庫の側に車を止め、シートを倒して横にしてスカートをまくり上げ、目を閉じさせてブラウスのボタンを外してしまう。
女性「凄い。あたし溶けそう。あ、何、このちくちくする感じ」
百合ヶ丘「この刺激が君の肌の血行良くしていくんだよ」
女性「そんな気がする。何だか、身体の中から蘭様の優しさが溢れてくる。目を開けても良い?」
- 百合ヶ丘のマッサージに恍惚とした表情の女性。しかし、百合ヶ丘のマッサージは只のマッサージでは無く、ユーフォリアの能力により実体化した入れ墨の蜘蛛によるマッサージも加わっていたのです。目を開けてしまい、蜘蛛の姿を見て悲鳴を上げる女性。蜘蛛は女性の肌に一体化しようとしますが、百合ヶ丘曰く「意外に肌に合わないな」そして、蜘蛛は最終的に女性を殺害してしまいます。
- しかしブラが見えてもパンツが見えても、本作のエロシーンはエロくてもちっとも萌えないのが何とも(笑)。萌えキャラが居るので別に構わないと言えば良いのですが、電車の中で視聴するには困るシーンが多いです。
百合ヶ丘「寄り道しちゃった」
- すいません。死体を河に無造作にぽいと捨てた上でのこの台詞に爆笑してしまった私は鬼畜ですか?
- 天王洲ビルの座敷牢に座っていた神楽。その口が何かを呟いていますが、何を呟いているのかは判りません。両国先生と待ち合わせた大学病院に到着した雑賀とひばり。喫煙室で待っていた両国と話し込む雑賀。最初は遠慮して外で待っていたのに、我慢出来ずに中に入って、「雑賀の女です」と自己紹介するひばりたんってば。よっぽど、自分の知らない雑賀の何かがあるのが気に入らないらしい。その話を聞いて、「お前も盛んだな」とあっさり返す両国先生も無神経です。
- 両国の案内で、遺伝子情報研究室の西谷先生を訪れた雑賀達。雑賀に出会った瞬間、メスで雑賀の手を切り裂いてしまうという展開に吃驚。ああやっぱり、神楽たんが持っていたメモからこの研究室がばれて、西谷先生は刺客に仕立て上げられていたのか…と一瞬思いました。…が、
西谷「あ、慌てないで。実験ですよ、実験」
- 雑賀だけでなく、ひばりも怒り拳銃を西谷に突きつけます。しかし彼の行動は、雑賀の遺伝子を調べた結果から、雑賀の傷がたちどころに修復されると判っていて、それを確かめるためのもの。……だからって、いきなりメスを突き立てますか、普通……。^^;;;;
西谷「DNAに入り込むウイルスというのは、例が無い訳ではありません。しかし、こんな奴は見た事がない。こいつは、DNAに取り憑いて、任意に塩基配列を組み替えるんです。しかも瞬時に」
両国「信じられん」
西谷「でも事実です。先程の雑賀さんの手の傷も、このウイルスが細胞を瞬時にTS細胞に組み替え、増殖させて、修復したと考えられます。驚くべきことにこのウイルスは脳の信号に反応して、DNAの塩基配列の組み替えを行うらしい。これがどういうことか判りますか? その人がそうありたいと念じるだけで、遺伝子情報が書き換えられる。つまり、なりたいと思えば、鳥にだって魚にだってなれるということですよ。これは、あくまでも推論ですがね。これを学会で発表したら、世界の科学界は大変な騒ぎになりますよ」
- ユーフォリアの能力に対する科学的解説でした(笑)。つまり、遺伝子を自分の思うがままに、しかも瞬時に並び替えることが出来る能力ということですか。身体の形態が変化する能力はそれで良くても、写殺能力はそれだけでは説明出来ない気もしますけど…。
西谷「その代わりに、奇妙な物質を検出しています。非常に興味深いことですが、雑賀さんのウイルスは、他の個体のDNAに移植しても活動しません。ところが、その物質と結合すると、活発に増殖活動を始めるのです。それと、この物質は、脳のセロトニンを減少させることも判っています。セロトニンはドーパミンを抑え、欲望を自制する働きがあるのですが」
- そして神楽たんは、ウイルスを活性化させるだけの物質を持っていると。逆に言えば神楽たんが失われれば、ユーフォリアはこれ以上出現しない。そしてその前に、神楽たんの保有している物質を何らかの方法で生成する方法を作り出そうとしているのが、あの研究施設ということなんでしょうか。ウイルス自体は普通に感染するものとすると、神楽たんの物質を生成することさえ出来れば、人類皆ユーフォリアという恐ろしい結果に。
西谷「今の段階では何とも…。ですが、希望はあります。そのためにも、もっと徹底的にあなたの身体を調べたい。これは世紀の大発見なんですよ」
- 西谷先生、自分の欲望が前に出すぎですよ(笑)。メスの一件と言い、誰がどう見てもマッドサイエンティストですなぁ。
西谷「やっぱり。言い忘れてましたが、変異した細胞の劣化は早い。変異を繰り返せばいずれ細胞は死滅する。放っておけば君の目は失明することになる。命だって、どうなるか判らんのだよ」
- やはり細胞変化能力は無理があるようで、雑賀もこのままでは命の危険があることが明らかに。主役二人が同時にお亡くなりというエピローグだったら嫌ぁ。
- 西谷の研究室を出た後、152研究所について両国に尋ねた雑賀。神楽の能力がその研究所で生まれたと知り、両国は調べることを約束。水天宮の話を思い出し、どこの戦場でウイルスに発症したのかを考える雑賀。病院のロビーのテレビで神泉死去のニュースが流れていることに気付いたひばり。
女性アナ「神泉さんの遺志により、明日神泉さんの長女と、同グループ役員、水天宮寵児さんとの挙式がとり行われることが発表されました」
(中略)
ひばり「フフ…ハハハハ…ハハハハ…ハハ。判ったろう。これで。最初からそうだったんだよ。あの子は水天宮と出来てた。母親の男と」
雑賀「違う」
ひばり「あんな薄汚れた世界にいて、純真無垢なお嬢さんな訳無いだろう? 現に、あんたとだって」
雑賀「何も無い」
ひばり「今更何言ってるの? 良いよ。あったらあったで、でも、もう二度とあの子には会わせない」
- 神泉の遺志で神楽と水天宮の挙式が行われることになったと知ったひばりは雑賀にそれ見た事かとばかり大笑い。急死したのに、直後に挙式なんてそんなの有り? …と普通ならば思う所ですが、ひばりはそんな異常な事態を気にもしていないようです。兎に角、神楽たんと雑賀の仲を引き裂く事実があることが重要ということなんでしょうか。
- それはそうと、薄汚れた世界の住人に囲まれた純真無垢なお嬢さんは漫画の世界ではさして珍しくない気もしますが。それにひばりたん、神楽たんから直接肉体関係は無いと聞いている筈なんですが、やっぱり未だ疑ってたんですか。
ひばり「簡単なことだろう? カメラを捨てて、あの子に会わなきゃ、あんたは助かるんだ。目立って目えなくならずに済む。又二人でやってこうよ。あたし、努力するから」
- 雑賀に行かせまいとするひばりたんは発砲。一発目は頬に。直ぐに傷が治るから良いとして、頭に命中したら…とは考えないだけの射撃の腕なんですね、ひばりたん。関係無いですがひばりたんの二丁拳銃用ホルスターにはしっかりとあるのは桜の大紋? あのホルスター、どうみても私物なんですが良いのか?
- 病院の中で発砲してまで止めようとするひばりたん。最後はちょっと弱気です。ひばりたんの「努力するから」って、ナニをどう努力するのかが凄く興味があるんですけど。無理に神楽たんぽく振る舞おうとしようとしたら……ギャグにしかならん。カメラの無い抜け殻のような雑賀でも良いのかな、ひばりたん。
- 病院から出ようとした雑賀を拳銃で殴り倒し、更に蹴りまで。その最中、蜘蛛の糸が雑賀の首を締め付け引きずっていく。雑賀の前に現れたのは百合ヶ丘。ひばりは拳銃で百合ヶ丘の蜘蛛を攻撃。雑賀を車に乗せ逃走する。
- 大蜘蛛は百合ヶ丘の背中に取り付いたかと思うと、蜘蛛は車の後を追いかけ走り出す。そして、ひばりの首の蜘蛛は相変わらず取り付いたまま…。
- 車の上に取り付いた百合ヶ丘(と蜘蛛)に向け発砲したひばり。銃弾を易々と回避した百合ヶ丘。蜘蛛の足が車内に侵入して来るのを見て、ひばりは車を意図的に横倒しにしてガードレールと車の間に蜘蛛を入れ潰そうと。横転してしまった車から脱出した雑賀とひばり。ひばりはすかさず車に発砲。結構高そうなひばりたんの車は炎上。しかし、その程度で百合ヶ丘を倒すことは出来なかった。
ひばり「あんたがここでシャッターを切ったら又あの子と会うことになる」
雑賀「訳のわかんねぇことを」
ひばり「そんなに若い女が良いのかよ」
- 百合ヶ丘を攻撃しようとする雑賀を止めるひばり。雑賀の身体を心配して…と思ったら、神楽たんと再会することが嫌だったらしい。でも、確かに目の前の危機に際しての行動としては無茶苦茶間違ってます。
百合ヶ丘「そりゃあね。年増の肌より女神様の方が良いに決まってるじゃないですか」
- 確かに、女神様の肌の方が良いに決まってます(笑)。百合ヶ丘の発言もここだけは同意。
百合ヶ丘「スキンをさ、痛めないでくれよ。君のとは物が違うんだから」
- 雑賀と戦う百合ヶ丘。しかし、カメラが地面に転がり苦戦中。背後から拳銃を撃つひばりだが、蜘蛛には効果無し。カメラを拾い百合ヶ丘の姿を追う雑賀。その時、ひばりの首筋に取り付いていた蜘蛛が実体化。ひばりの身体を操り雑賀に向け拳銃を発砲させる。
ひばり「雑賀、あたしを撮れ」
雑賀「あ…」
ひばり「あたし毎こいつをぶっ飛ばせ。ああ…」
- 自分毎蜘蛛を写殺するように言うひばりたん。このまま蜘蛛に取り込まれひばりたん退場? …と一瞬焦ったのですが。
雑賀「撮れねぇ」
- ひばりを殺す事など、雑賀には勿論出来ません。その直後発砲したひばりの弾は背後から雑賀を襲おうとしていた百合ヶ丘の額に命中。直後、雑賀のカメラは百合ヶ丘の身体を吹き飛ばします。ひばりの笑い声が入っていたこと、雑賀が「撮れねぇ」と言う直前のひばりの表情を見ると、何かが背後から来ると訴えているようにも見えるので、実はひばりたん、一時的に操られていた状態から根性で自分の身体のコントロールを取り戻していて、しかもそのことを百合ヶ丘に悟られないように演技していたんでしょうね。ひばりたん、何気に大金星です。
水天宮「帰って来ましたよ。神楽様。あなたが最も輝ける場所へ」
- 秘密倶楽部に水天宮と戻って来た神楽。その口はやはり何かを呼ぶように動いています。トランス状態が完全じゃなく、雑賀のことを呼び続けているのかな。それにしても、神楽たんを制服姿にしておく必要はあるのか?あの女神様コスよりは良いとしても。
- 次回、『人妻神楽』少女は振り向かないって、次回では取り戻せないのかな。