通信の部屋

(02/09/15)

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謹賀新年。しかしやる気がないです。だいたい無線機を持って来てないのでニューイヤーパーティすら出られません(笑)。ネットが発達して無線が衰退するのは仕方がないんでしょうか。うまくやればネットで情報交換したものをうまく実際の無線に応用できるのですが、見てると逆をやっている人が多いように思います。この拙いページを見て反応をいただいた方も少数おられますのでなんとかその方々にはお役に立てるようにしたいと思いますが、とにかく気力が…。

(00/01/03)


私はHC2KB高橋氏のQSLmanagerということでやっておりますが、QSLの到着を待っていると思われる方々にご連絡を。

HCに限らず南米の各国では郵便事情が極めて悪く、$やIRCなどの金目のものは高い確率で輸送中に抜き取られてしまいます。そういうわけでJAで私書箱を持っている私を一旦窓口にして、そういう類いのものをあらかじめ抜いておいてから高橋氏の手元へ転送するという方法を取っているわけです。したがって私の方では一切QSLの発行を行っておりません。全てHC2KB高橋氏が準備し発行しております。先日より順次返送を始めていると連絡をもらっております。

ここで問題となるのがJAからのSASEであります。日本の切手を貼った郵便物をHCから出すわけにはいかないので、HCから私の方へまとめて返送してこちらから投函するか、または高橋氏が一時帰国する際に持って帰ってきて投函ということになります。BURO経由のものはもっと厄介です。私がJAのBUROに持ち込むことはできないので扱いを検討中です。ということで、JA各局宛のQSLの到着はかなり遅くなると思われます。事情をご理解いただきますようこの場を通じてお願い申し上げておきます。

(00/02/08)


またまたHC2KBねた。最近カードが届かないという問い合わせが数件あり高橋氏と連絡を取ってみましたが、ARRL経由とJARL経由の一部がlostしているようだとのこと。南米の郵便事情のひどさはかなりのもので、月一度のQST誌が年に5冊しか来ないと。つまり残りは途中でlostしてしまっているわけです。

ということで、カードが1年経っても来ないよという方は交信時のデータを添えて一度私の方へお問い合わせを。

(00/09/02)



最近Yahoo!オークションを見ているのですが、無線機器関連がものすごい出品数です。もっともよく見ていますとその多くが売れ残り再出品で、言ってみれば回転ずし屋の売れ残りのごとくぐるぐる回っている状態でありますが(笑)、そういうものの中から目当てのものを掘り出す作業がジャンク漁りに似ていましてなかなか楽しめます。

今度実家に帰った時にいろいろ出品できそうな「ゴミ」を片付ければ家族からも喜ばれそうです(笑)。オークションに出品する前にここを見てご連絡いただければ「インサイダー取引」(笑)も可能です。

八重洲無線仕様の6JS6Cペア(新品)
グリーンベルト(NEC製だったか…)の6KD6ペア(そんなに使ってない中古)
東芝製2B94とエアソケット(新品)
8122(RCA製の新品)
2SC2630(三菱製175MHz50W新品)
430MHz用45Wアンプ(これは調整してから出品)
FV-707DM(FT-77,707用デジタルメモリ、外観難あり、結線を変えれば他の八重洲機でもVFOメモリとして使えます)
JST-135D用ファイナルユニット

あといろいろ。でも7360は温存しておこう(笑)。

(00/09/19)



事情があって某「JARL大好き」の掲示板ログを読んでいたのですが、一部を除いてあまりにも電波関係法令を知らなすぎ。法的に備付けが義務づけられている電波法令抄録を見ただけでは肝心な所が省略されているので無理もないと同情すべき点がありますが、自分の思い込みを他人に押し付けるのだけは何とかならないものかと思う次第です。電波法令「抄録」すら持たないというのは論外でしょう。

とりあえず話題になっていた所をQ&A形式で挙げてみます。「JARL大好き」では誤った解釈が蔓延しています。

Q:
一つの無線設備を複数の無線局で共用できるか?
A:
条件を満たせば可能。アマチュア局の場合は技術基準適合証明を受けた場合を除いて製造番号(技適番号)で装置が管理されているわけではないため、実際に使用する装置を申請して電波法第3章に定める技術基準に適合するように使用する限りにおいてかなりの自由がある。ただたとえば、既に免許されている200Wの無線装置を使用して別の50Wの局として申請することはできない。

また、現に免許を受けている無線局の無線設備を共通使用して他の無線局を開設する場合には特例がある。次の条件を満たして申請した場合には検査が省略されて免許となる。(免許手続規則第15条の5第1項第4号及び昭和36年郵政省告示第199号第2項)

申請する無線設備の全部が現に免許を受けている無線局の無線設備の全部または一部であること、電波の型式及び周波数が現に免許を受けている無線局に指定されているものの全部または一部であること、空中線電力が現に免許を受けている無線局に指定されているものと同一であること、などである。

言い方を変えれば、実態として一つの無線局の無線設備があればそれをまるまる利用して他の免許人が無線局として容易に許可を得ることが可能である。

Q:
同一免許人が複数の無線局を持てますか?

A:
可能。無線局は免許の単位ごとに許可される。移動する無線局であれば無線装置1台、それ以外であれば設置場所ごとで1局となる(免許手続規則第2条第1項)。ただしアマチュア局の場合は例外で、移動する局であっても複数装置をまとめて1局として申請することができる(同第9項)。事実ほとんどの局が例外と知らずにそうしているはずである。

Q:
一人で異なるコールサインを2つ以上持てますか?

A:(02/06/16修正)
エリアごとに1つまでならば可能。識別信号(呼出符号など)は無線局を識別するために指定されるものなので、本来は1局ごとに別々に指定されるべきものである。アマチュアの場合でも例外ではなかったが、同一アマチュアが設置場所と常置場所が同一である2局のアマチュア局を開設する場合に別々の呼出符号を使用しなければならないのは不合理との判断があり、この場合について例外的に同じ呼出符号が指定されることになった。

その後その辺の解釈があいまいになり、同一アマチュアが同一エリア内の別の設置場所で2局開設する場合等でも同一呼出符号が指定される場合や、同じ場合で別の指定がされる場合など混乱が生じた。平成13年になって電波法審査基準(平成13年1月6日総務省訓令第67号)で「一の地方局管内においては、同一人に対し2以上の呼出符号の指定は行わない」という規定が明文化された。現在ではこの原則が守られているが、以上のような事情でそれ以前から免許を受けている人の中には私を含め同一エリア内で2つ以上の呼出符号の指定を受けていた例がある。

Q:
同一コールの社団局が別の場所から同じ周波数帯で2局出ているが、違法では?
A:
その事実だけでは違法かどうかを判断できない。

局免許の掲示義務があった以前の電波法令のもとであってもその2局で別々の局免許を受けていれば全く問題なく、事実JARLが開設した8J90XPOでは設置場所から運用する「移動しない局」と、別の場所で「移動する局」とが同時に運用していた。(当時電波法令に無知なJARL会員がおかしな糾弾をしていたし、「JARL大好き」でも誤った解釈をしている人がいたがもっと勉強していただきたい。)

ましてや現在のように移動するアマチュア局の無線装置に免許証票が交付される場合ならば、正当に免許されている無線設備で各装置に免許証票が貼付してあればそれ単体で運用することが可能である。極端な話、たとえば5台の無線装置を免許されていてそれをその社団局の構成員が別々に移動させてそれぞれ運用することも法律的には可能となっている。もっともこれが行き過ぎると社団局全体としての無線局管理体制が問題となってくるが、それはこの議論とは別に考えなければならない。

何か続きそうな気がする…(笑)。

(01/01/27)



続き(笑)。

Q:
「包括免許」になればいいと思っていますが、どうでしょうか?(02/07/07修正)

A:
まず現状のどこに問題があるのか? 「包括免許」の話をする前に現状を正確に理解するべきである。日本で「包括免許」と言うと、陸上移動局などで同一免許人に属する同一種別の複数局を全体で免許する意味になっているので、そもそもこの用語の使用方法からして無知丸出しと思われても仕方がない。

さて話をアマチュア局に戻すが、空中線電力20W以下の場合は、送信機の「部品にかかる変更」については届出のみで変更できる(厳密に言うと、指定事項の変更部分については申請になるがほとんどの場合は容易に許可になる)。空中線電力が20Wを越える場合であっても、送信機の部品にかかる変更については電波の型式、空中線電力、周波数指定の変更を伴わない限り届出のみで変更できる。(施行規則別表第1号の第1の表26、第2の表2及び昭和51年郵政省告示第87号)

アマチュア局は技術基準適合証明を受けた装置でない限りその無線装置が型式番号や製造番号で管理されているわけではない。送信装置を「取替」したとして申請すると変更検査の対象となってしまうが、送信装置の全体の構成から考えて書類上で送信機系統図が部分的に変更されるような場合には書類による届出のみで変更できる場合がある。これは指定事項(のうちで電波の型式、空中線電力、周波数)の変更を伴わない限りにおいて1kWの局でも同じことである。但し社会通念上から「取替」と判断されるような場合に「部品にかかる変更」として届出だけで済まそうとした場合には申請を行わずに工事設計の変更を行った虚偽の手続とみなされるのでご注意願いたい。

また200W以下の局に関しては書類審査のみで「保証認定」を受けられる。これは認定さえ受ければその無線装置を免許状の範囲内で自由に使用できる、ある意味極めて画期的な制度なのである(一部で過剰審査があるようだがとりあえず別の問題としておく。回避方法もあるので制度の欠陥ではなく運用方法の問題である。)。これらを指して「事実上の包括指定」と呼べないか。

ここまでの点を正確に把握した上でどこが問題なのかを議論する必要がある。この程度の緩い規制ですら自己管理できないで違法局が蔓延している現状こそがまず問題であり、それは米国並みの「包括免許制度」としただけでは本質的に改善されない。免許制度だけを論じるならば恐らく200Wまでの局に関しては現状でもさほど大きな問題がないと「私は」考える。

「包括免許」論者はまず自らの襟を正し次にアマチュアバンド内の監視や違法局の取締り、罰則の強化を推進することから始めるべきであろう。その上で現行の免許制度の不備を議論すべきではないだろうか。

(01/02/04)



「JARL大好き」の掲示板であるが、非常時には何でもありというようなとんでもない勘違いしている人が多い。ということでまたまた続き(笑)。

Q:
山で遭難した人が「遭難通信」を行えますか?

A:
電波法で規定される「遭難通信」とは、「船舶又は航空機が重大かつ急迫の機器に陥つた場合に遭難信号を前置する方法(中略)により行う無線通信」(法五十二条)であるから、これには該当しない。電波法では質問のような場合に行われる通信は「非常通信」となる。

「非常通信」とは、「地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動、その他非常の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合において、有線通信を利用することができないか又はこれを利用することが著しく困難であるときに人命の救助、災害の救援、交通通信の確保又は秩序の維持のために行われる無線通信」である。(法第五十二条)

これらの場合の特例は、免許状に記載された(無線局の)目的、通信の相手方、通信事項の範囲を越えて運用することができることである。

Q:
「非常通信」は誰でも取扱えますか?

A:
「非常通信」であっても上述の目的外通信が認められる以外は平常通り電波法令が適用される。無線設備の設置場所、識別信号、電波の型式、周波数、空中線電力は「遭難通信」を除いて免許状により記載されたところによらなければならない。(法第五十三条、五十四条)

当然ながら法第三十九条の三で規定する通り、アマチュア局の無線設備の操作は無線従事者でなければ行えない。これは【非常通信であっても例外ではない】。

無線に不慣れな者が非常時にみだりに無線設備を操作し通信を行うことによって無用の混乱をもたらす危険を考えれば当然の規定であろう。

(01/02/06)



ずっと様子見であったADSLであったが初期費用が安くなったのでとうとう導入申込み。加入ISPが提携しているeaccessとした。しかし古くから親しんでいるISDN回線をダイヤル回線に戻さないといけないのが何とも。まあ最近は電話をほとんどかけないので電話におけるISDNのメリットがほとんどなかったのを考えるとやむを得ない所か。

正月はG県某市で過ごすこととなったがどうせ暇なはずなので久々にNewYearPartyへの参加を計画中。山の中では6mが絶望的で必然的にHF帯となるため3エリアとのパスがあり得る14Mが有力。今回は事情により10WにDPだからスキャッタが使えないし時期的に3エリアに対しては厳しそうだ。

(01/12/29)


今年のNYPはTS-430Vの10WとDPで14Mに出ましたが、昼間はEsが出ておりそれなりに楽しめました。もっともノルマには2局足らず書類提出できず(笑)。

(02/01/04)


非常通信で例示されている通信は天災などを想定しているので、山岳遭難での通信は厳密には法五十二条第六号で規定している「その他総務省令で定める通信」にあたる。ここで言う総務省令とは施行規則第三十七条を指し、ここで規定する目的外通信のうちで第二十六号の「人命の救助(中略)に関し急を要する通信(他の電気通信系統によつては当該通信の目的を達することが困難である場合に限る)」に該当する。この通信は非常通信ではないので法第八十条の報告は要しない。

以上、(01/02/06)について追記しておきます。

(02/05/05)



ついでに(01/01/27)についても追記。同一人が同一エリア内で2つのコールを持てるかどうかですが、「以前は可能であった」というのが正解のようです。少なくとも実例はここにあります(笑)。当時から設置場所ごとに別コールを割り当てたり希望で一つにまとめたりという実例がありましたが、電波法審査基準(平成13年1月6日総務省訓令第67号)で「一の地方局管内においては、同一人に対し2以上の呼出符号の指定は行わない」という規定が明文化されたそうです。近畿総合通信局より「1つの呼出符号に統一していただきますようお願いします」という文書が届きました(笑)。気分的には「どうしてもやりたいなら職権でやってね」という感じですが、カードの転送手数料がもったいないので従ってしまうかもしれません。

(02/05/07)


ゴールデンウィークは車で実家へ帰ったので深夜に近所の山から6mバンドに出てみた。しかし持って行った1/2λホイップがFT-655のIFである13.69MHzをそこそこ拾うらしく放送局がもろに混入している。さて困ったということで帰ってからいろいろ検索してみたが、FT-655について次のようなことが分かった。

・設計当初はIFの周波数には放送局がなかった。
・FT-655本体にはLPFしか入っておらず本体ではIF筒抜けによる混信が排除できない。
・回避策としてはHPFをアンテナ系に挿入する。

結構以前から知る人ぞ知る問題であったらしい。しかし思うになんでこんな周波数をIFに選定したのかと言いたい所であるが、アップコンバージョンならば問題が起きなかったと思えるだけにここは設計の甘さだと言い切ってしまおう。八木系のアンテナでは気になりながらもレベルがあまり高くなかったのでなんとか使えたのだが、根本的な問題なのでFT-655は主としてモービル用に格下げとした。

となると、最近の無線機にはまるで魅力を感じないので手持ちのHF機(つまりJST-135D)+トランスバータが再浮上してきた。手持ちのFTV-650改造は15年前ならば充分実用になったがさすがに送信部受信部とも今となっては完全に時代遅れである。そこでFTV-1000が使えるだろうと踏んで軽く調査の後に購入とした。実は新品の本体を買うのは初めてである(笑)。私は既にFT-655以外にJST-135D+FTV-650改造の構成で免許を受けており免許手続が届出だけで済むためこの面でも有利なのだ。

FTV-1000はMARK-Vと接続することが前提として設計されているのでJST-135に接続しようとするにはちょっと細工が必要となる。とは言え原理的には親機からの28MHz入力、親機への28MHz出力、スタンバイ制御の3本が接続できればよい。実際にはこれらに加えて後述のように親機へALC電圧を返すラインが必要となった。

電源は30V/15A及び13.8V/0.5Aが必要であるが、30Vが必要になるのは送信時のみである。私は30Vの電源として手持ちの菊水製CV-CCを利用することとした。また本体内部には調整以外可能な限り手を加えず、レベル調整などは本体外で行うこととした。

JST-135との接続に先立ってFTV-1000の送信部について試験を行った。FTV-1000の入力にSGからの28MHzの信号を入れて出力には終端型電力計を接続する。この状態でFTV-1000を送信状態としてSGのレベルを可変しながら出力の変化を確認した。試しに今までのトランスバータの感覚で-20dBm入れてみたら200W以上出力され慌てて停止した。恐ろしく高感度設計である。JST-135Dの出力がおよそ+10dBmだからATTを挿入しないとオーバードライブである。ちなみに-32dBmで50W、-29dBmで100W出力となった。さらに入力を増やしてみるが160W程度で頭打ちになってくる。直線増幅器としての実力はこの程度か。さらに入力を増やせば200W程度出るには出るが直線性はかなり悪い。定格出力200Wpepというのはこの辺を表現したものと思われる。FTV-1000をSSBで使用する場合は200Wでの運用を考えるべきではない。私の場合は移動局50W免許のため上限20%の60Wまで出ればよく、何の問題もない。

続く。

(02/06/02)


とりあえず傾向が分かったのでJST-135Dに接続とする。コネクタはピンプラグとDIN8P(馬蹄形)なので接続ケーブルの製作に特に問題はない。ちなみに電源ケーブルは見かけない形なので付属ケーブルを2等分し、ギボシ端子を使用して30V系を3.5sq、13V系を1.25sqのケーブルを延長した。使用しない片方を予備として置いておく。

注意する点としてはJST-135側の受信入力を通常のアンテナコネクタへは入れずに外部アンテナ端子へ入れることである。JST-135のトランスバータ出力端子は単純にリレー切替のため、ファイナルユニットの動作が停止しているわけではない。ファイナルユニットに信号入力がないために出力されないのである。普通にアンテナコネクタに接続しても使用は可能であるが、万一の事故や誤操作を考えると送受の系統を完全に分離しておく方が安全である。よってJST-135DはHF帯との切替を考えず50MHz帯専用機とした。可能ならば消費電力を節約する意味からもファイナルユニットを外した方がよいだろう。必要のないHF帯ドライバ段は実は「A級バイアスで動作している」のだ。

送信側に約40dBの固定減衰器を挿入したが、JST-135はモードによってヤンガー段の出力が微妙に異なり、SSBで50Wになるように調整してしまうとCWの出力が6割くらいに減少してしまう。そのためやむなくFTV-1000で検出したALC電圧出力をJST-135Dへ返すこととする。この時のALC電圧がある程度FTV-1000側で調整できるので理論的にはALCのダイナミックレンジの範囲内であれば最大出力を設定した既定値に収めることができるが、ALCの動作を必要最小限とするように可能な限り固定減衰器で追い込んでおくことが必要である。原理的に遅延が避けられないフィードバック系の動作を減らすという意味もあるが、必要以上の高感度は送信時のS/Nを悪化させる結果となる。この後にリニアアンプをさらに接続するような用途ではこれだけでは不十分で入力をさらに減衰しかつ可変できるような工夫が必要であろう。

さて、外部ALCの調整で最大出力を55Wとしてそのままの状態でモードをAM(A3H(H3E))にしたら25W程度であった。AMには全くこだわっていないのでこれでよしとしたが、AMにおけるパワーを追求するならばAM運用時のみ外部ALCを切った状態でキャリアが50Wになるように親機側を調整しておけばAMでも50W出力が可能である。公称定格出力200Wpepはこういう場面でこそ生きると思う。

実はFTV-1000には単体で動作するAPC(ALC)を内蔵している。しかし私としてはこの内蔵APCで出力管理することは勧めない。万一の事故でオーバードライブしてしまっても機器を破壊しないための保険くらいに考えておいた方がいいだろう。とりあえず将来のA3(A3E)での50W運用を考慮して200Wちょうどで調整しておいたが、A3(A3E)での50W運用を考慮しなければここを150W以下の調整で押さえておく方がファイナルアンプの実力から考えても無難である。

受信部であるが見た感じほとんど触る所がない(笑)。バンド切替などにはチップ型のPINダイオードを使用している。規格表を見る限り特性はそれなりのようなのでもう少し特性の良いものに交換した方がよさそうであるが、こういった用途のPINダイオードは現在かなりの入手難である。しばらくはこのままで様子を見ることとする。

若干ゲインオーバーが気になるのでJST-135側のミキサ段の負担を考えるとJST-135に入る前で少しレベルを落とした方がよいと思われる。3dB程度落としてやるだけで限界時の動作がかなり楽になるはずである。現在の環境では特に落とさなくても低利得側プリアンプを使う限り問題は起こっていないが今のままでは高利得側プリアンプの出番が全くない。減衰値をどの程度にするか検討中であるが…。

(02/06/03)


結局減衰値は10dB(減衰器を入れた状態と直結状態とをSGのATTを増減して同じになる値を測定)とした。プリアンプ1をON状態だとFTV-1000の内部雑音が何とか判別できる。とりあえずこれでしばらく様子を見よう。

今回のトランスバータ変更については変更申請不要とは言え届出を速やかに行わないといけないが、せっかくの機会なのでついでに合わせていろいろ申請することとした。おまけの方が地方局では決済できないはずなので要望書と共に本省に書類が回るはずであるが内容は大したものではない。28MHz帯以上のA3送信機のマイク入力に低周波発振器の出力を入れて「6A2」が許可されるのであれば、同様のことをA3H送信機で行えば「3A2H」が出せる。しかしどういうわけかこの前例がないのだ。15年前からそのうちにと思いつつあまり実際の利用価値が少ないために延び延びになっていたが、ようやく重い腰を上げた。この類いの内容で数個の電波の型式を追加する申請を行っている。この程度の内容をいちいち本省で個別審査せねばならないのだから大変だろうが、この際だから包括指定制度にしていただければどちらにとってもメリットが大きい。あたかも念仏を唱えているだけのように見える「包括免許待望論」ではその実現は「永遠の課題」であろう。

それはそのうちに結果が出るからいいのだが、アマチュアだけが例外で旧表記のままとなっている電波の型式の表記はいったいいつになったら正規になるのだろうか。GMSKもアナログ変調も同じ「F3」というのは違和感が大である。

これもついでなので移動しない局の方も変更申請して呼出符号を移動する局に合わせて統一することとした。「JO3PPD」の呼出符号は一旦消滅する。カードについては今までに到着している分について記載事項に誤りがない限り折り返し今月中には発送する。しかし例えばハムログのユーザでどこの誰から得た情報か分からないようなリストの記載の方を自分の耳よりも信用するような人には届かないおそれがあるが、それは私にクレームを入れられても困る。他人にクレームを言う前に自分の情報管理の方法を反省する方がよいだろう。

(02/06/14)



本省決済にかかる部分について理由及び必要性の説明が薄いとのご指摘があった。追加書類の提出が遅れると変更手続全体に遅れが生じるとのことなので、多忙になったこともあり本省決済部分について一旦取り下げて届出部分について先に処理してもらうこととした。ということで、届出部分については無事処理が終わり2400MHz帯が免許に加わった。

かなり基本的な所から必要性を説明しないといけないらしく、とりあえず従来から許可されている通信方式や電波の型式と比較して欠点には目をつぶり(笑)、少しでも勝れている点や有利な点について事細かに列挙することとした。しかしこれだけA3Hの無線機が流通しているのに今までA2Hを申請した人がいなかったとは驚き。もっとも今時AMの通信が行われているのは50MHz帯の一部くらいであるから仕方がないか。

なんとか来週中には仕上げたいのですが先週は帰宅がほぼ毎日0時過ぎでした。おまけに休日出勤で全く進みません。

あとはA3送信機を使ったFAX通信について、アマチュアFAX解禁時には許可されていた6A4(28MHz帯以上)を使用区分の告示に反映させるようにしたい。現在はA3J送信機による電話FAXモードの3A4しか記載されていない。これは申請書とは別の要望書として提出しなければならない。もっとも今まで室内実験のみで、アンテナの先からは一度もFAXの電波を発射したことがないのですが…(笑)。

そうそう。移動しない局の呼出符号は移動する局と統一されました。今後はコールを聞いただけではどこから出ているか分かりません(笑)。もっとも大阪に戻ることがそう多くないですから混乱はないでしょう。

(02/07/07)

今年のハムフェアは休日出勤のため全くの不参加でした。ただ月間ファイブナイン誌のブースで頒布されていた「FLCall」というCD-Rに興味があったので、編集部に連絡を取って入手しました。内容は別に公開されている各地方総合通信局から行政情報開示によって取り寄せた免許情報のデータベースを編集したものとその表示用実行ファイルのセットです。既にwebで公開されているものと違う点は局免許の申請資格が加わっている点です。

webで公開されているものはコールを入れないと内容が表示されませんが、今回のCD-Rにはデータベースが添付されているためこれを利用することによってデータベースの内容でいろいろ検索することができます。もっとも添付の表示用実行ファイルにはそのような機能がありませんからその辺は利用者で工夫する必要があります。

例えばALINCOのGMSK機を使ったと思われる「20F3」が3月時点で全国で約20局ほどに許可されていることが分かりましたが、データベース編集の不備で一部に漏れがありその他の「レア」な型式については分からない部分があります。

(02/09/15)

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