【光和堂通信】予防と早期治療のために
メルマHTML版 2004/06/08 Vol.018

■目次

 ● お知らせ、トピックス(ホームページの更新情報)

 ★  【光和堂通信】第33号2004年冬季号(Vol.9,No.2)2004.02.01
 皮膚の病気その1/アレルギー誘発食品

 ● お問い合わせ、関連リンク


● お知らせ、トピックス(ホームページの更新情報) 2003/12/26-

第34号2004年春季号(Vol.9,No.3)2004.05.01 New
 皮膚の病気その2/接触性皮膚炎、各種湿疹、膿疱症など

光和堂だより(デイサービス)NO.3 (2004/05/16)New

★『お知らせ』(2004/05/12)New
 5月29日(土)午後休診しますので、よろしくお願いします。

★『お知らせ』(2004/04/15)New
 ゴールデンウイークはカレンダー通り、5月2日(日)から6日(木)まで連休しますので、よろしくお願いします。

薬草茶3種紹介(2004.03.04)New

光和堂だより(デイサービス)NO.2 (2004.02.15)New

第33号2004年冬季号(Vol.9,No.2)2004.02.01 (2004.02.13)
 皮膚の病気その1/アレルギー誘発食品

★『お知らせ』(2004.02.01)New
 誠に勝手ながら、3月より日曜日を休診とさせて頂きます。よって、3月より休診日 は、日・木曜日・祝日となります。

求人情報(鍼灸師・あんまマッサージ師)」 (2004.02.01)New

光和堂通信で取り上げた病気一覧(2004.01.16)New
光和堂通信で今までに取り上げた病気について確認と整理を兼ねて、一覧表を作りました。号数をクリック すると各号へリンクします。

★1月17日(土)都合により鍼灸治療および漢方相談を休診します。デイサービスは平 常通りです。 (2003.12.28)

★年末年始以下のように休診します。
12月31日(水)〜1月5日(月)
1月6日(火)から平常通り診療します。 (2003.12.26) ☆ 上記より古いトピックスは、ホームページの トピックス、バックナンバー を参照して下さい。(2003〜1998)

 2003年
 2002年
 2001年
 2000年
 1999年
 1998年


●【光和堂通信】】第33号2004年冬季号(Vol.9,No.2)2004.02.01

[参照]ホームページ:光和堂通信の  バックナンバー

    挿し絵や写真は、オンラインにするとホームページより取り込み、その後に
    オフラインにしても表示されます。

◆ 乾燥は免疫抵抗力を低下させる!
◆ 皮膚の病気 その1
◆ 湿疹・皮膚炎
◆ アトピー性皮膚炎
◆ 食物アレルギーと腸内細菌
◆ 化学物質過敏症
◆ ストレスと於血
◆ 食生活とアレルギー
◎ アレルギー誘発食品
◆ アレルギーは環境不適応症?
★ < お知らせ >

●【光和堂通信】】第33号2004年冬季号(Vol.9,No.2)2004.02.01
[予防と早期治療のために]

 今年はよい天気に恵まれ、穏やかなお正月でした。年頭に当たって新たな目標や日 頃の思いを再確認した方もおられたことでしょう。私の年頭の思いは、「志定まれば、 気盛ん也。」です。これは吉田松蔭のことばだそうです。志は、好きなことや目標に 向かっての気持ちと、周囲の状況が整って初めて、定まるのでしょう。このようにな った時やる気や気力はますます盛んになり、勇気も100倍です。
 お蔭様で光和堂は来年開設10年を迎えます。千人を超える方にご来院頂き、病気 を通して皆様の健康のためにお役に立てるよう努めて参りました。が、決して十分で はなく、むしろ学ばせて頂いたことの方が多かったようです。
 そこで、来年の開設10周年を目標に、「病気対処術―心・技・体―(仮題)」なる 本をまとめ、ご来院頂き光和堂を支えてくださった皆様にご披露したいと考えており ます。

◆ 乾燥は免疫抵抗力を低下させる!

 年末から関東地方は空気が乾燥したままで、ひと雨欲しいところです。こんな時、 のど鼻粘膜やお肌も異常乾燥注意報です。細菌やウイルスなど風邪の原因となるバイ 菌が、乾燥したのどや鼻を襲います。乾燥した粘膜では免疫細胞の数が乏しく動きも 活発ではなく、風邪菌に負け易いのです。加湿器やマスクを上手に利用して免疫抵抗 力を確保しましょう。
 お肌は乾燥すると痒くなり易く、乾燥した草原のように一度火が起ると炎症が広が ります。痒くなり掻き始めるとさらに痒くなる。これを繰り返すと、湿疹や皮膚炎が 発生します。

◆ 皮膚の病気 その1

 皮膚の病気はたくさんあり、原因もさまざまで分類するのは容易ではありません。 ここでは大きく4つに分けて紹介します。まず第1番目はいわゆる湿疹です。広義に は皮膚炎と呼び、皮膚表皮に炎症が起り、痒みと発赤を生じます。蕁麻疹は、皮膚の 表皮の下にある真皮に浮腫が起り、皮膚がミミズ腫れ状に膨れ強い痒みが発生します。 さらに水疱症膿疱症では表皮に水ぶくれや膿(うみ)を生じます。最後4番目は、 炎症性角化症です。これは角質が肥厚し皮膚が赤く盛り上がったり、かさかさとフケ のように剥れ落ちたりします。

◆ 湿疹・皮膚炎

 湿疹と皮膚炎は同義と考えてよいです。もとは体質的な素因により発症するものを 湿疹、外部からの刺激によって発するものを皮膚炎と呼びました。近年は細胞や遺伝 子レベルで、免疫システムの解明や皮膚の構造などが判明し、皮膚の病気を単純に分 類できないのが実状のようです。
 この中に、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性湿疹、ビダール苔癬、貨幣状 湿疹、主婦湿疹などが分類されます。いずれも皮膚表皮に炎症が起るのですが、その 原因と皮膚の状態は様々です。

◆ アトピー性皮膚炎

 アトピーという言葉の語源は、ギリシャ語で「奇妙な」という意味のようです。現 在は決して珍しい病気ではありません。ただ、その原因が複合的で一つに断定できな いところが、アトピー性皮膚炎の完治の難しいところです。免疫機構の視点から観た アレルギー反応のタイプでも、T型アレルギー(IgEという免疫抗体の異常増加に よるアレルギー反応)とW型アレルギー(Tリンパ球によるアレルギー反応)の両方 が複合的に発生しています。乳幼児から成年まで発症の幅が広く、食物アレルギーや 花粉症、アレルギー性鼻炎、喘息などと関連して発症することが多くあります。また、 引っ掻き傷や汗による皮膚炎患部への細菌感染を併発することもあります。

◆ 食物アレルギーと腸内細菌

 乳幼児期のアトピーでは、食物アレルギーの関与が強く指摘されています。アレル ギーを起すものは、卵や牛乳、大豆などタンパク質を含むものなら何でも反応する可 能性があります。生体にとって自分で作った(自己由来の)タンパク質以外は非自己 として抗原抗体反応を起します。輸血時に血液型を合せるのもそのためです。ただし、 食物中のタンパク質は消化酵素でアミノ酸に分解され、タンパク質のまま体内に取り 込まれることはほとんどありません。また、多少入ったとしても、あまり危険性のな いものは免疫寛容という許容の制度があり、アレルギー反応を抑えるようになってい ます。
 ところが、乳幼児期には消化酵素の分泌が十分でなく、タンパク質を十分に分解で きないこと多く、さらに免疫寛容の発達が未完成で、食物アレルギーに進展してしま うのです。この免疫寛容は、少しずつ色々な食べ物を経験して獲得していき、さらに 腸内細菌によって誘導されることが知られています。このことから、乳幼児のアトピ ー性皮膚炎では、食事摂取に注意しなければなりません。

◆ 化学物質過敏症

 聞き慣れない言葉かもしれませんが、シック・ハウスやシック・スクール症候群のこ とです。極微量のホルムアルデヒドやトルエンなどの化学物質に過敏に反応して、頭 痛や吐気、のどの痛み、喘息、皮膚炎などを起します。近年注目され、どんな化学物 質がどのぐらいの濃度で、過敏症を発症するのか調査しているところです。過敏な人 は予想外の低濃度で様々なものに反応しているようです。私の印象では、今まで安全 とされていた基準値が(例えば残留塩素濃度)、見直される必要がありそうです。実 際に水泳プールや水道水で皮膚炎を発する人がいるのです。学童期のアトピー性皮膚 炎は、このような化学物質過敏症も関与しているようです。

◆ ストレスと於血

 成年期のアトピーの場合は、ホコリやダニ、花粉などによるアレルギー反応や化学 物質過敏症の関与、さらに人間関係によるストレスや運動不足や食生活の乱れなど、 様々な要因が関与してきます。容易には完治できない場合も多く、自分の納得いく程 度の症状を維持できればよいのではないでしょうか。

◆ 食生活とアレルギー

 食物アレルギーとは異なり、アレルギー反応を助長してしまう食べ物があります。 花粉症やアレルギー性鼻炎、喘息、さらにアトピー性皮膚炎でT型アレルギーが関与 している場合は、粘膜や皮膚の痒みや腫れを引起す原因物質は、ヒスタミンやロイコ トリエンなどです。皮膚表皮にあるランゲルハンス細胞がダニや花粉などの刺激を受 け、T型アレルギーの主役であるIgE抗体を大量に産生するのです。このIgEが 肥満細胞に取付き、ヒスタミンなどの痒みを誘起する物質を放出するのです。
 ところが、食べ物によってはヒスタミンを含むものや、ロイコトリエンの原料にな るものがあるのです。このようなものを、アレルギー症状が出ている時に多食すると、 痒みや腫れ、喘息などが悪化し、いつまでも治らない状態を作ってしまうのです。こ のような食べ物を仮性アレルゲンアレルギー誘発食品と呼びます。これらは抗原と なるわけではないので、IgE抗体を活性化せずに、直接ヒスタミンなどアレルギー 症状の原因物質を増やしてしまいます。

◎ アレルギー誘発食品
×肉類(牛肉・鶏肉など特に鮮度の低いもの)
×魚介類(サバ・カツオなど青魚やエビ・カニ・イカ・タコなどで鮮度低いもの)
×生野菜(ホウレンソウ・ナス・トマト・イモ類などしかし生でなく湯通しやあく抜き すれば心配なし)
×ナッツ類(ピーナッツ・アーモンドなど)
×油脂類(ラード・スナック菓子などリノール酸もだめ)
×果物(パイナップル・アボガドなど)
×その他(チョコレート・香辛料・アルコール)
 接触性皮膚炎、脂漏性湿疹、ビダール苔癬、貨幣状湿疹、主婦湿疹については、次 号で紹介します。

◆ アレルギーは環境不適応症?

 皮膚は体全体を覆い、これがなかったら私たちの体はバラバラになって流れ出して しまうでしょう。おおよそ70%が水である人体は、体表からの水分保持や発汗によ る体温調節など、体内環境を守るために、皮膚をサランラップやゴアテックスのよう な優秀な機能を持たせています。さらに、皮膚は外部からの侵攻を護る役割も担って います。
 よって、外部環境が変われば皮膚の対応も変わるのは当然なことです。先に述べた 食物アレルギーでは腸管に対して食物が外部環境で、化学物質過敏症では空気や水と いった自分以外のすべてが外部環境です。このような視点で捉えるとアレルギー性の 病気は外部環境不適応性疾患と呼べるのではないでしょうか。
 そして、アレルギー性疾患に対処する心構えは、まず外部環境の変化に慣れ順応す るように、自然体でいることです。対人関係と同様で身構え恐がって接すると、かえ って友好的な関係は築けません。それが無理な時は、あまりがんばらずに、さっさと 外部環境を変えることを考えるのがよいのかもしれません。

★ < お知らせ >

 3月より、休診日日曜・木曜・祝日とさせて頂きます。ご不便をお掛けしますが、 ご理解のほどよろしくお願いします。


【光和堂通信】 第33号2004年冬季号(Vol.9,No.2)2004.02.01


● お問い合わせ、関連リンク

発行:
  〒331ー0073 さいたま市西区指扇領別所 326-1
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  TEL:048-625-6848     FAX:048-624-1663

  院長  :堀口 和彦 E-mail:kowado@mxt.mesh.ne.jp
  HP担当:杉本 力  E-mail:sugichi_1000@ybb.ne.jp

  【光和堂】の ホームページ http://www2r.biglobe.ne.jp/~kowado/

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