神風・愛の劇場スレッド第27話(3/5付) 書いた人:携帯@
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From: keitai@fa2.so-net.ne.jp (Keita Ishizaki)
Newsgroups: japan.anime.pretty,fj.rec.animation
Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: Sun, 05 Mar 2000 22:51:18 +0900
Organization: So-net
Lines: 453
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<89di3k$2im@infonex.infonex.co.jp>

石崎です。

 いつもの妄想小説スレッドです。
 ジャンヌ世界を壊されていい人だけ読んで下さい。
 単行本化されていない原作ジャンヌネタがあるのでご注意。

 本日、横浜のジャンヌオンリーイベントに参加して来ました。
 サークル参加していたのですが、原作者がまろんちゃんのコスプレをして、誕
生日のプレゼントを主催者から受け取って、蝋燭の火を消していました(核爆)。
 このイベント、前回の時も原作者が参加していたなぁ…。
 さらに…(以下検閲のため略)。

>な〜る程、こういう作戦がありましたか。流石悪役天使。(爆)
>今後ともツグミさんを事件に巻き込むにはイカロスの取扱いが
>キーになりますね。^^;
>ツグミさん大ピンチ!(って1読者になってどうする>私 ^^;)

 押して駄目なら引いて見ろ作戦にしてみました。
 これまでの妄想小説のまろんちゃんの行動を悪意に解釈するとフィンの主張に
なります(笑)。

>>> ■神風・愛の劇場 東大寺都編
>
>う〜む、やはり一朝一夕では都ちゃんは復活しそうにないですね。

 復活させました。かなり無理しているようですが、都ちゃん…。

>>> ●レクリエーション
>
>痴話喧嘩をこう言うようになったのはZガンダムからでしょうかねぇ。

 第38話スレッドで、Zネタが出たので、佐々木さんなら判っていただけると
思ってました。

>■神風・愛の劇場 続々々山茶花弥白編(NHK-BSのCMみたい)
>
>●なのに舞台はオルレアン

 妄想スレッドでは、まろんちゃんはメカ音痴と決まってしまったようですね。

>●またまたオルレアン

 何かあるとすぐにまろんに迫る稚空は、正しく原作版稚空です。
 もっとやっちゃって下さい(笑)。
 弥白との対決。ちゃんとアクションシーンを書いている所がナイスです。
 オチは…く…クマさんパンツ〜。
 こういう爽やかなオチを見せられると、心が洗われます(笑)。
 後日談まで用意されているとは(笑)。
 すると、クライマックス後も、フィンはおっきいままなんですね(笑)。

 では、本編。

■月に一度企画 原作第27話 アニメキャラ達の感想

ミスト 「何なの、ついに原作ネタ?」
ノイン 「いや、一応アニメファンから見た原作という観点で…」
ミスト 「ふ〜ん。あら? 扉にはアニメオリジナルの春夏秋冬が出ているわ
ね」
ノイン 「でも、氷室刑事は二等身のままですが」
ミスト 「都に予告状? アニメだと第18話で出ていたわね」
ノイン 「取り憑いていたのは、都が肌身離さず持っていたまろんと都の幼い頃
の写真のようですね」
ミスト 「都に取り憑いた悪魔の攻撃をあっさりと扇子でかわすジャンヌ…。ア
ニメの神のバリヤーよりも絵的には見栄えがするわね」
ノイン 「アニメでやったら花びらの作画が大変でしょう」
ミスト 「CGでやるから関係無いわよ。マシュランボー第4話じゃ、紙吹雪を
CGでやってたじゃない」
ノイン 「(紙吹雪と花びらじゃ全然負荷が違うと思いますが…)」
ミスト 「今回のポイントは、やはり悪魔に操られていた稚空を盾にされた時の
ジャンヌの反応ね」

ジャンヌ「残念ねぇ〜。今 私の心の中の稚空への思いは、悪を封印する身であ
りながら、悪に操られたというふがいなさからかわいさあまって憎さ百万倍よ〜
ん」

ノイン 「見事に稚空に蹴り入れましたからね…」
ミスト 「続いて、チェックメイトしようとするジャンヌに、悪魔は都の喉を切
ると取引を持ちかけるの? なんかどこかで見たような展開ね」
ノイン 「ええ。アニメ第18話の展開そのものです」
ミスト 「なによパクリ?」
ノイン 「失礼ですよミスト。原作者は後半登場の私服は全て自分でデザインさ
れたそうですし、アニメの展開も原作者のアイデアかもしれないですよ」
ミスト 「そうかしら〜?」

 このシーンを見た時、私は原作者もアニメジャンヌの事もちゃんと好きだった
んだな〜と思って、とても嬉しかったです。

ノイン 「アニメも原作も、互いに良い影響を与えあうのであれば、それはそれ
で良いと思いますよ。それに、この後の展開、原作の設定をちゃんと活かしてま
す」
ミスト 「何々? あら、チェックメイトすると、写真が現在のまろんと都の写
真になるの?」
ノイン 「そうです。原作では絵をチェックメイトすると、美しい天使の絵に変
わるのです」
ミスト 「アニメだと、友情の勲章は消えたままだったものね」
ノイン 「実はその写真は、まろんと都が幼い頃に二人の間で隠し事は無しにし
ようと誓い合った写真なのです」
ミスト 「それで?」
ノイン 「ジャンヌは隠し事は無しにしようと、ジャンヌの変身を解き、都はそ
れを見て自分を一瞬取り戻し、動きが停まった瞬間にもう一度変身してチェック
メイトするのです」
ミスト 「え!? 正体ばらしちゃったの?」
ノイン 「そうです。しかも、都は最初からジャンヌの正体を知っていたと告白
します」
ミスト 「何よそれ〜!! 都も見栄っ張りね〜」
ノイン 「更に、まろんが稚空の事を好きなのを自分に隠していると問い詰めま
す」
ミスト 「あら、ここら辺はアニメでは第17話位から、まろんにしつこく稚空
の事が好きなのかと問い詰めていたじゃない」
ノイン 「その通り。アニメと原作の些細で重要な相違点です」
ミスト 「更に、水無月が都に告白〜? なんか唐突ね〜」
ノイン 「一応、以前から伏線張ってましたけどね。で、稚空とまろんが抱き合
った所でフィンによっていきなり消滅。死亡する稚空ですが…」
ミスト 「なんか、セーラースターズの地場衛みたいね」
ノイン 「それは禁句かと…」
ミスト 「あら? 死んだ筈のトキとセルシアがまた氷漬けで出て来たわね」
ノイン 「どうやら、フィンの罪を無かったことにするのでしょうかね。という
所で続きみたいですね」


(本編)

■神風・愛の劇場 東大寺都編

●オルレアン上空

 山茶花弥白がオルレアンから走り去った頃、赤いBMWがオルレアンの前に停
まります。

ミスト 「あら? ノインったら、いつの間に…」
フィン 「本当だ。もう正体バレバレなのに、人間の格好して何する積もり?」

 自ら正体をばらしたのにも関わらず、聖先生の姿でノインはオルレアンに入っ
て行きます。

ミスト 「本当にノインのやる事は理解できないわね」
フィン 「まぁ、ノインはノインで、勝手にやらせときましょう」
ミスト 「ところで前から気になっていた事があるんだけど」
フィン 「何よ?」
ミスト 「あんた、魔界から悪魔達を引き連れて来ていたじゃない」
フィン 「そう言えば、そんなのもいたわね」
ミスト 「そいつら、今どこ?」
フィン 「あ…忘れてた…」

フィンがまろんに捕まっている間に、悪魔達はどこかに消えてしまっていたので
した。

●家庭訪問

氷室  「それじゃあ、行って来る」
桜   「気をつけて下さいね。都、お父さんが仕事に行くわよ」

 非番の氷室は、署からの突然の呼び出しで出勤する事に。
 こんな時には必ずついて行く都は、相も変わらず部屋の中に閉じこもったまま
で、返事はありません。

桜   「本当に、どうしちゃったのかしら、あの子」

ピンポーン

桜   「どなたですか?」

ドアを開けると、聖先生の姿がありました。

聖   「私、桃栗学園の教師で、紫界堂聖と申します」
桜   「はぁ…」
聖   「今日は、東大寺都さんの家庭訪問に」
桜   「そんな話は聞いてませんが…。それに、都は…」
聖   「部屋に引きこもったまま、出て来ないのでしょう?」
桜   「どうしてそれを…」
聖   「だから私がこうして来たんですよ」

 と言うと、聖は桜の目を見つめます。

桜   「あ…」

 聖の力で、桜は倒れてしまいます。
 その頃都ちゃんは、カーテンを閉め切った部屋で相変わらず布団を被っていま

聖   「いつまでそうしている積もりですか?」

 突然、声をかけられてびくっとする都
 布団から上半身だけ起こします

都   「聖先生? 鍵は…」
聖   「え? 別に鍵などかかってはいませんでしたが…」
都   「え…。な、何の用ですか?」
聖   「家庭訪問ですよ。実習生とは言え、一応教師ですから」
都   「そんな話、聞いてないですけど…」
聖   「生徒が無断で欠席したら、心配して様子を見に来るのは教師の努めで
しょう」
都   「欠席…って、今日は成人の日で休みでしょ」
聖   「え? 成人の日は15日では?」
都   「今年から毎年月曜日になったんです!」
聖   「ああ、そうだったんですか。どうりで、学園内に人がいない筈だ。最
近までフランスにいたので、最近の事情には疎くて」
都   「ふざけているんですか!? 女の子の部屋にノックも無しで入って来て、
失礼じゃないですか」
聖   「いいえ、ふざけてなんていませんよ。あなたの事を心配しているのは
本当です」
都   「え?」
聖   「お母様から聞きましたよ。昨日から部屋に引きこもったままとか。ど
こか具合でも?」
都   「…別に」
聖   「まぁ、怒鳴るくらいは元気なようで、安心しました」

聖は、カーテンを開けます。

都   「あ…」

冬とは言え、暖かな日差しが部屋の中に入ってきます。
都は、再び頭から布団を被ってしまいます。

聖   「具合が悪くないようでしたら、そろそろ起きたらどうですか? せっ
かくの休日、外は良い天気ですよ」
都   「今はそんな気分じゃありません」
聖   「何故?」
都   「そんなの先生には関係の無い事でしょう」
聖   「ええ、関係ありません。でも、気になります」
都   「ほっといて下さい」
聖   「ほっとけません。何か困ったことがあれば、私が相談に乗りますよ」
都   「別に先生に相談したいことなんてありません」
聖   「やれやれ困りましたね…。身体はどこも悪くないのに起きてこない。
かと言って、相談に乗ろうとすれば、訳も教えて下さらない」
都   「あたしに構わないで」
聖   「判りました。でも今のあなたは、構わないでと言いながら、本当はみ
んなに心配されたがっているように見えます」
都   「そんな事ありません」
聖   「そうでしょうか? 例えばあなたに人に言えない悩みがあったとして、
その事について人に構って欲しくないのであれば、そんな悩みなど無いかのよう
に普通に振る舞えば良いのです。そう、日下部まろんがそうであるように」
都   「まろんが?」
聖   「そう。自分が孤独で寂しいと言うことを、まるで気にしてない様に振
る舞っていながら、時々見せる寂しげな表情。彼女の事情を知る人は、彼女を心
配せずにはいられない。あの娘もあれでなかなかずるい」
都   「まろんを悪く言わないで! まろんを悪く言う人は、例え先生だって、
この東大寺都が許さない!」

都はベットから跳ね起きます

聖   「そうです、その元気ですよ東大寺さん。日下部さんを守ろうというあ
なたが、彼女を心配させてはいけません」
都   「別にあたしは…」
聖   「その元気が有れば、心配は杞憂でしたか」
都   「心配?」
聖   「今のあなた、まるで人生に絶望したかのような顔をしていたので、少
し気になりまして」
都   「…」
聖   「それでは、私は帰ります。いいですか東大寺さん、くれぐれも、日下
部さんを心配させてはいけませんよ。いざという時彼女を守れるのは、貴方だけ
なのですから…」

と言うと、聖はドアを開けて出て行ってしまいます。

都   (どうして…先生は…あたしとまろんの事を…)


桜   「…あら? 私は何を?」

玄関のドアが閉まる音で、桜は我に返ります

桜   「あら、都。具合は良いの?」
都   「ごめんね母さん。もう大丈夫だから…」

都   (そうよ都。あたしはもう、まろんに守られなければいけない、弱い女
の子じゃないんだから…)


●オルレアン上空

ミスト 「なぁにノインの奴。あの女を立ち直らせてどうすんのよ」
フィン 「確かに、何をやりたいのか良く判らないわね」

聖   「聞こえましたよ」

フィン&ミスト「わ!」

フィンとミストの後ろに、聖先生が浮かんでいます

聖   「東大寺都があのまま引きこもったり、ましてや死んでしまったりして
は、駒にした意味がありませんよ。駒は動いてこそ駒です。あなた方には、それ
が判らないのですか?」
フィン 「成る程…それもそうね。一応、あの子も駒だったっけ」
ミスト 「駒と言えば、あの犬女はどうすんのよ」
フィン 「大丈夫よ。布石は打ってあるから」

と言うと、フィンは再び飛び立ちます

ミスト 「やれやれ、忙しい事ね」
ノイン 「あなたも仕事をしたらどうなのです」
ミスト 「判ってるわよ」


■神風・愛の劇場 瀬川ツグミ編

ツグミさんは、自宅に委員長に送られて帰って来ました
委員長が帰ってしまうと、ツグミさん一人が取り残されます

ツグミ 「気付かなかった…。イカロスの悲鳴に、私は気付いてあげられなかっ
た…」

フィン 「別にあなたが気に病むことは無いじゃない」

そこに、フィンの声がします。

ツグミ 「あなたは…」

ツグミは後ずさりします

フィン 「思い出してみなさい。誰がイカロスを傷つけたのかを」
ツグミ 「それは…」

 実は、悪魔の影響を受けたツグミさんはイカロスが怪我をした時の状況を良く
覚えていませんでした。
 まろんちゃんは、イカロスの怪我を自分がやったと説明していました。悪魔に
取り憑かれたイカロスに襲われ、仕方がなかったのだと。ツグミさんはこれを額
面通りに受け取りはしませんでしたが、深くは追求はしていなかったのですが…。

ツグミ 「私よ! あなたが私に何かして、それでイカロスは…」
フィン 「確かに、私はあなたの心の『闇』を解放したわ。でも、あなたのイカ
ロスが怪我をしたのは、あなたのせいじゃないわ。あなただって本当は判ってん
じゃないの?」

 フィンは、ツグミに頭の中に直接映像を送り込みます

 イカロスに襲われ、手近な石を拾って殴りつけるまろんの映像を見せつけられ
るツグミさん

ツグミ 「こんなの嘘よ! あなたが見せている幻だわ」
フィン 「いいえ。事実よ。まろんは、襲ってきた相手が本物のイカロスかどう
かもロクに確かめずに、イカロスが傷つけばあなたがどんなに傷つくかも知りな
がら、いきなり石で殴りつけた!」
ツグミ 「それは…仕方がなかったのよ。日下部さんだって、ちゃんと私に謝っ
てくれたわ」
フィン 「そう。あれは正当防衛だったかもしれない。でもそれなら何故、入院
する程の怪我だったイカロスを病院にも連れて行かず、あなたとお風呂でいちゃ
ついていたのは何故かしら?」

 ツグミさんの顔が赤くなります

ツグミ 「あの時覗いていたのはあなただったのね!」
フィン 「まろんは、イカロスが大人しくしているのを良い事に、イカロスを放
置して自分の欲望を満たす事の方を優先したのよ」
ツグミ 「日下部さんはそんな人じゃない!」
フィン 「フ…呑気なものね。まろんが何を考えてあなたに優しくしているか、
知ってる? 教えて上げるわ、まろんはこんな女なのよ」

 フィンは再びツグミの頭の中に映像を送り込みます

ツグミ 「あ…あ…」

 ツグミの想像を超える映像がそこにはありました。
 見る見るツグミの頬が赤く染まっていきます。

フィン 「どう? もう少しで、あなたもこうなる所だったのよ」
ツグミ 「嘘…信じないわ」
フィン 「ねぇ、私があなたに最初に頼んだこと、覚えてる?」
ツグミ 「え…」

>フィン)「判るのなら話は早いわ。私は天使よ。私のお願いを聞いてくれたら
> あなたの目を治してあげる」
>ツグミ)「お願いって ...」
>フィン)「簡単よ。私の言うとおりにすればいいの」
>
>耳元で囁くフィン。
>顔を赤らめるツグミ。
>
>ツグミ)「そんな事、私には出来ません」
>フィン)「大丈夫よ、あなたの繊細な手なら絶対大丈夫。
> それに、途中まで手伝ってあげるし」
>ツグミ)「でも、その、相手の方だって驚かれるでしょうから」
>フィン)「平気平気、まろんは全然気にしないわ」

ツグミ 「あ…」
フィン 「あなたも知っているように、あの子は独りぼっちで生きて来て、孤独
な思いをしていた。でも、それを人に知られまいとして来た。でも、本当は誰か
と触れあっていたいのよ。孤独でも大丈夫だという思い込みと、誰かと一緒にい
たいという思い。それが、人に触れられる事を嫌がりながら、人には触れたがる
まろんの異常な性格を生んだのよ」
ツグミ 「そんな…」
フィン 「私は、まろんの事を救いたいのよ」
ツグミ 「救う?」
フィン 「そう。このままでは、まろんは壊れてしまう。だからその前に、まろ
んに人と触れ合う事の大切さを教えようと思うの。その為に私はここに居るの
よ」
ツグミ 「どうして日下部さんにそこまで…」
フィン 「あなたも気付いていると思うけど、あの子は神の使いで悪魔を封印し
ている重要な使命を帯びているの。神の使いは誰でもなれるものでは無いのよ。
だから、あの子の精神面のサポートをしにきた訳」
ツグミ 「それじゃあ、あなたが天使だと言うのは…」
フィン 「やだなぁ。信じてなかったの? 天使は嘘つかないって言ったでし
ょ」
ツグミ 「でも…イカロスは…」
フィン 「大丈夫よ。お医者様だって言ってたでしょ。別に命に別状は無いわよ。
あなたが私の言う事をなかなか聞いてくれないから、回りくどい事をする事にな
っちゃったけど。ごめんなさいツグミさん。イカロスを怪我させるつもりは無か
ったの。まろんの事も責めないであげて。あの子、ずっと独りで生きてきたから、
叩かれる者の痛みが良く判らないのよ」
ツグミ 「天使さん…」

 フィンはツグミの手を取ります

ツグミ 「温かい手…。あなたは本当に天使さんだったんですね」
フィン 「だからお願い。私のお願い、聞いてくれるわよね」
ツグミ 「でも…」
フィン 「大丈夫よ。あなたがお風呂場でやっていた事をもう少し先に進めれば
良いのよ」
ツグミ 「そんな…私には出来ません」
フィン 「どうだか。あなただって本当は好きなんでしょ? まろんの事が」
ツグミ 「でもでも…」
フィン 「もう…しょうがない娘ね…」

いきなり、ツグミに軽くキスするフィン

ツグミ 「な…」
フィン 「あなたに『勇気』をあげる。伝えられない思いを伝える『勇気』を」
ツグミ 「天使さん…」
フィン 「困ったことがあったら、いつでもどこでも、私の事を呼んでね。私は
いつでもあなたの事を見守っているわ」
ツグミ 「本当に、日下部さんのためなんですね」
フィン 「そうよ。そして、あなたの為でもある」
ツグミ 「私の…」
フィン 「契約成立ね。そう言えば、まだ自己紹介して無かったわね。私はフィ
ン。準天使フィン・フィッシュよ」
ツグミ 「準天使フィン…」
フィン 「私の存在は、まろんには教えないでね。一応、こっそり動いている事
になっているから」
ツグミ 「判りました。私、頑張りますから」

ツグミ (イカロス。あなたが怪我をしてまで私に教えようとした事が、今なら
判る気がする)

#判ってない。絶対に判ってないぞ、ツグミさん

■神風・愛の劇場 新・山茶花弥白編

メイド 「弥白様、ここをお開け下さい!」

弥白  「あんな辱めを受けた以上、もうお嫁には行けませんわ〜」

ミスト 「何よ。少しは使えるかと思ったら、今度はこいつが引きこもり? 全
くしょうがないわねぇ…」

(つづく)

 あ…主役を出すのを忘れていました…(笑)。
 ではまた。

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石崎啓太(E-Mail:keitai@fa2.so-net.ne.jp)

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