8章 共に生きる
   1 コウモリはなぜ嫌われる?

ニフティの自然観察フォーラムとコウモリの会は、日本で唯一コウモリがメジャーな場所ではないかと思いますが(コウモリの会は当たり前)やはり一般的にあまり好かれる動物ではないし、そうでなくても自然観察の話や動物の調査とかでも、コウモリは無視されていることが多いというのが実状でしょう。コウモリグッズに惹かれるのもひとつは、マイナーでめったに見つからないからです。

もっとも今年生徒にアンケートをとってみたところ、嫌いという子もいたけど、それほど多くはなかったです。(あ、これは私が授業でコウモリの話ばかりしているので、遠慮したのかもしれない。ちなみに生徒は私を「コウモリの先生」と呼びます。先日あるクラスの担任が、生徒の日直日誌を読んでくれましたが、私の授業のところには「今日はコウモリの話が出なかった。」と書かれていました。

BCIの創設者タトル氏は、コウモリがあまりにも不当に扱われているからBCIをつくったと言ってましたが、なぜ世界中で嫌われるのでしょうか。われわれ人間は視覚の生物なので、夜の闇が苦手で恐れをいだいているからかな、という気がしますがどうでしょう。いろいろなマイナスのイメージや、必要以上にコウモリの害が誇張されていることも、ドラキュラとの結びつきも、悪魔がコウモリの翼をもっていることも、すべては暗闇に対する恐れから連想したのかと思うのですが、いかがでしょう?

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