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頑張れ!JA*RAC

BM98、WAREZ、P2P。コンピュータネットワークの歴史は著作権無視の歴史だ。誰もが簡単に違法行為が出来る。しかし、刑事事件にされたり、裁判になってしまっては、普通に暮らす人々はその社会的立場がもたない。逮捕されて所属する会社を解雇されたサラリーマンや、裁判で5000万円も請求された大学生なども、この国には実際に存在する。法治国家である以上、それは止むを得ない。その一方で、ご丁寧にWAREZ、P2Pに関連するソフトの使い方を解説した雑誌やムックが、全国の普通の書店やコンピニに現在でも常備されてる。要するに自由な国で生きるためには誘惑に負けない強い意志が必要だってこと。ただ、法の運用というのはその時の社会情勢によって微妙に変化する。権利者が激しく利益を主張し、それが社会的に支持されるような雰囲気なら、法も厳格に運用される。逆に権利者が弱腰で実態を放置すれば、さほど権利は侵害されていないと判断され、見逃されること「も」ある。日本の場合、権利者も役所も市民も比較的律儀なので、法の条文を国語的に解釈しそれで法に触れていると感じれば皆がそれで違法と納得してしまうケースが多いが、欧米の場合は対応が柔軟で面白い。それが象徴的に表れている事例として最近注目されているのが、御存知「YouTube」だ。サイトを検索してみれば著作権無視のファイルばかり、それも尋常な量ではない。そんなモノがあたりまえになっている。JA*RAC の皆さんも夜毎うなされることだろう。(笑) ところがこのサイト、一向に閉鎖される様子がない。全世界からの膨大なアクセスを受けて莫大な回線管理料を支払っているはずなのに未だ元気。それどころか、「YouTube」をビジネスモデルに他の事業者が同様のサイトを開設する動きが止まらない。理由は、「YouTube」が「バイラルマーティング」の触媒として有望と思われているから。つまり、高い宣伝効果により多大な利益が得られ、新たなビジネスモデルが作れそうなら、とりあえず多少の著作権侵害は見逃したふりをしてやるってこと。MP3も同じ経緯を辿った。レコード会社や著作権管理団体と裁判を繰り広げたWinAMP(NullSoft)も今じゃ合法的に存在する。大きかったのはインターネットラジオの著作権問題が一定の解決をしてしまったこと。その詳細はともかく、一般市民はASCAPやRIAAの管理する楽曲をネットラジオを通して自由に聴けるようになった。洋楽ファンにとっては正にパラダイス。ASCAPやRIAAの権利も守られた。こういうのが自由主義社会の発想。・・・で、ここまで堅苦しく面白くない話を読んでくれた洋楽ファンのあなたにさらなるパラダイスの存在を教えよう。いままでのは全部前置き。(笑) 必ずヒットするとは限らないが、Googleで「洋楽ミュージシャン名+mp3+blog」で丁寧に検索してごらん。欧米で当たり前になっている "MP3 BLOG" "MUSIC BLOG" "AUDIO BLOG" が見つかるはず。これも現時点では欧米のレコード会社が前述の「見逃し理論?」で見てみぬふりをしているであろうサイト。危なっかしいP2Pソフトなんぞ使わずとも、MP3ファイルがBLOGからダウンロードが出来る。ここまで大っぴらに公開されていると、楽曲をアップしている人々はともかくダウンロードしている人々を取り締まるのは難しい。あえてサイト紹介はしないが、私が検索した範囲では、例えば70年代のハードロックや80年代のヘヴィメタル、あるいは70年代の王道プログレやネオ・プログレあたりは、ジャケット写真や解説記事を含めてなんと「アルバム単位」で堂々とアップロードされている。P2Pのように検索すればいつでも目的の曲がダウンロードできるようなオン・デマンドではないが、ショップに並んでいるCDの中から気にいったCDを選んで持っていく感覚、量も尋常ではない。ひとつのサイトに10や20のアルバムが登録されているのは当たり前、100以上登録されているサイトもある。サイト運営者と趣味があえば、もう(^_^)(^_^)。あまり盛んになると規制がかかりそうなので、説明はここまで・・・。

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