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銀座の恋の物語

771ec913.jpg銀座の恋の物語 1967年 カラー 93分 日活

■監督:蔵原惟繕
■脚本:山田信夫/熊井啓
■撮影:間宮義雄
■出演:石原裕次郎/浅丘ルリ子/ジェリー藤尾/江利チエミ
/和泉雅子/高品格/三崎千恵子/牧村洵子/金井克子

デュエットソングの定番「銀座の恋の物語」の映画版。別の映画の挿入歌として作られた曲が200万枚の大ヒット。で映画が作られたらしい。この唄、現在では場末の繁華街で歌われる演歌というイメージが強いが、かつてはおしゃれな歌謡曲だったハズ。映画にはそのおしゃれな雰囲気がしっかりと記録されている。新宿にまだ高層ビルがなく渋谷にパルコがない時代、銀座は若者の街だった。服部時計店や松屋、日劇や森永の広告塔など、映画「月曜日のユカ」に映されている当時の横浜元町と比べるとネオングルグルな銀座はやっぱり日本一の繁華街だったことを実感する。正に60年代のトレンディードラマ。浅丘ルリ子は相変わらず美しく、メガネをかけて3枚目を演じてる妹役の和泉雅子も実は可愛い。婦人警察官役で登場する江利チエミの演技が如何にもスター然としていたり、「♪心の底から痺れるよおな~」っていう唄のフレーズが映画のいたるところで流れるあたりは歌謡映画。当時のドラマの定番といえば、金持ちと貧乏人モノ、都会人と田舎もモノ、新婚初夜の嬉し恥ずかしモノ、記憶喪失モノ、努力して大成功モノなどなど。この映画でもそのうちのひとつがぴったんこカンカンだったりもする。昨今は単純な恋愛ストーリードラマなんてものはほとんど無く、普通のドラマでも練りに練った推理サスペンスみたいだったりするが、この映画を見ると大スタアが登場する恋愛映画はストレートな王道スト-リーの方が華やかでいいワナって感じもしなくはない。韓国の恋愛ドラマが大好評だし、そろそろ日本も王道恋愛映画を復活させたらどうか? 10年程前に「僕は死にましぇん・・」ってテレビドラマがあったが、判り易いドラマも必要だ。

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