マラケシュ 1994.11.3

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14:00マラケシュ着。バスの停留所は西新宿のような非常に大きな、列がいくつもあるところだった。乗客が降りて荷物を運び出したりするどさくさの間が一番危険なので、荷物を出してくれたおじさんにもチップをきちんと支払う。疲れていて少し休みたかったので、まず行き先を決めてからにしようと思い、ベンチに腰掛けて荷物を引っ張り出していると、例によって周囲に人が座ってくる。案内しよう、というものだが、無視して途中の係留所で買ったパックジュースを取り出して飲みながら、澄まして聞き流していた。まだ話し続けているので、飲みおわったパックを渡して、「これ、あげる」と言うと、にやっと笑ってその人は「ありがとねー」と言ってパックを片手に振りながらもって行ってしまう。空なのに。すると、「彼はいい青年だよ。ところで、お薦めのホテルがありますが」と話し掛けてくる人がまたいたので、「もう決めてありますから」と答えて断り、私もそろそろその場を離れて町中を歩きまわることにした。


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