神風・愛の劇場スレッド 第171話『眠った翼』(その13)(09/15付) 書いた人:佐々木英朗さん
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From: 佐々木 英朗 <hidero@po.iijnet.or.jp>
Newsgroups: japan.anime.pretty,fj.rec.animation
Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: Mon, 15 Sep 2003 17:14:41 +0900
Organization: Public NNTP Service, http://news.yamada.gr.jp/public.html
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<b3a25s$672$1@news01cf.so-net.ne.jp>
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<b4eoe8$rfr$1@news01cf.so-net.ne.jp>
<bci8j2$una$5@zzr.yamada.gr.jp>

佐々木@横浜市在住です。

# 本スレッドは「神風怪盗ジャンヌ」のアニメ版第40話から
# 着想を得て書き連ねられているヨタ話です。
# そういう2次創作物が嫌いじゃ無い方のみ、以下をどうぞ。

# 第171話(その1)<bci90c$una$6@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その2)<bd4i2h$nqo$2@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その3)<bdngph$252$1@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その4)<be8nqr$tci$2@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その5)<berk9t$2dq$2@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その6)<bg0898$4ie$1@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その7)<bglrv9$30b$2@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その8)<bhjf32$c19$1@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その9)<bhjfe7$c19$2@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その10)<bi9v1o$ks5$3@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その11)<bisgrl$1sv$1@zzr.yamada.gr.jp>、
# 第171話(その12)<bjfl04$ls8$1@zzr.yamada.gr.jp>の続きです。



★神風・愛の劇場 第171話『眠った翼』(その13)

●枇杷高校

エリスはほんの少しの間だけ、体育館の天井近くにある明り採りの窓を見詰めて
いました。しかし結局はそのまま歩いて帰る事に決めます。そして数歩歩いてすぐ
立ち止まり、体育館の中をぐるりと見回してから右手で頭をぽりぽりと掻きます。

「これくらいなら片付けなくてもいいかな」

エリスの“このくらい”は壁に大小幾つかの凹みと床に数十の穴とひとつとして原型を
留めていない卓や椅子の事なのですが、最初からこのくらいは散らかっていたはずと
本気で思っていました。そうしてその結論に満足して出口へと向かうエリス。その彼女
の正面、入り口からまさに踏み込もうとする場所に仁王立ちをしている人影が
ありました。エリスは値踏みする様にその人影を頭から足下まで眺め、そしてすぐに
興味を失います。そのまま無視して出ていきたいところでしたが、相手がそれを許さ
ない事は判っていました。彼等はエリス達の邪魔をする為にここに居るのですから。

「言うまでも無いとは思いますが」

凛とした声が体育館に響きます。決して大きな声という訳ではありませんでしたが、
他に何の物音もしない為に余計響いて聞こえるのです。それがいまだにこの敷地には
他に誰も居ない事の証でもありました。

「神の御子は返していただきます」
「お断わりします」

即答するエリス。

「まろん様は私のものですわ。もう既に」
「ちょっとまて!」

正面の人影の脇からもう一人現れます。もっとも初めから二人だとエリスには判って
いましたが。

「今の言い草は聞き捨てならないな。まろんは俺のものだ」
「まぁ、頼もしいですね」

弾ける様な笑顔でそう告げるエリス。その目がこちらを完全に馬鹿にしているのは
たとえ多少距離が離れていても一目瞭然でした。

「とにかくだ、まろんを放せ」

まろんの方にちらちらと視線を向ける稚空。エリスはさっと左肩に担いだまろんに
目をやります。ちょうどエリスの顔の横にはまろんのお尻があって、左手がスカートを
押さえている状態。単に仲間を心配している以外に気になる事があるのだろうと
エリスは思いました。そして思った事はすぐに言ってしまいます。

「まろん様のスカートの下が見たいですか?」

一瞬言葉に詰まる稚空。トキの冷ややかな視線が斜め後ろの稚空に注がれます。

「う、うるせ〜」
「稚空さん」

既にエリスに注意を戻しているトキが背を向けたままで言います。

「敵の話に乗せられない様にしてください」
「あ、ああ判ってる。全く悪魔って奴等は油断出来ないぜ」

エリスはちょっと口をへの字に曲げて訂正します。

「私は悪魔ではありません。全くもう、どうして貴方達は魔界の住人というと悪魔
しか連想出来ないんでしょうか」

その言葉に今度はトキが眉根を寄せるという反応を見せていました。

「では貴女は何者なのです?」
「私は私です。それにそんな事はどうでもいいでしょう」
「そうですね。で、神の御子を渡して頂けないとすると」
「戦いますか?」

再び笑顔が弾けるエリス。トキは何となく、相手の性格が判ってきた様に感じます。
こういうタイプはフェアな戦いを提案すると乗って来やすいのではないか。たとえ
それが良く考えれば少しもフェアでは無い条件であっても。トキがそんな事を考えて
いるとエリスの方から全然違う事を言って来ました。

「ところでそこのお二人、何故先程から一緒に立っているのですか?二手に分かれて
私の前後に立った方が有利なのではないでしょうか?」
「こっちにも事情があるんだよ」
「何かを警戒なさっているのですね?」
「惚けんな、お前らの術が充満してるからだろ!」
「ああ」

目を細めてニンマリと笑うエリス。

「つまりそちらの天使の方が防壁を展開して、その中に隠れていらっしゃると」
「くそっ、いちいちムカツク奴だな」
「あぁ、そんなつもりじゃ無いんですよ」

満面の笑み。

「もう術は使ってませんから、出てきても平気です」
「信用出来るかよ」

はぁ。エリスは短い溜息をついて肩をすくめて見せます。

「人間界というところは余程嘘つきばかりなのでしょうか。それほど他者を信用
出来ない世界なのに、それでも貴方達は執着するのですか」
「大きなお世話だっての。たとえどんな世界でも好きな奴が居る、それだけで充分だ」
「では、こちらの」

まろんを右手で指差すエリス。それが何となく尻を指差している様に思えてしまう
稚空です。

「まろん様とご一緒なら何処でもよろしいのですね?」
「そ、そうだな…」
「稚空さん」

丸め込まれそうな稚空に危機感を覚えてトキが割って入ります。

「そこの方」
「はい?」
「ひとつ私と勝負など如何でしょうか」
「いいですよ」
「私と貴女と一体一で」
「別に二対一でもいいですよ」

トキは取りあえず無視して、背後の稚空に囁きかけます。

「稚空さん」
「おう」
「申し訳ありませんが、しばらく一人で居て下さい」
「判った」
「障壁の外へ出て頂く事に際して、何らかの影響を受けるかもしれませんが」
「判ってるって。足手まといにはならない」
「すみません」

トキは一端障壁を解除し、改めて身にあった大きさの障壁を展開しました。その様子の
一部始終を見ていたエリスが口をとがらせて、稚空を指差しながら言います。

「ほら、何ともないですよね?」

エリスとトキの見詰める中、稚空の顔が少しづつ赤みを帯びていきました。やがて
顔が真っ赤になり、遂には「ぶはっぅ」と大きく息を吐き出しました。

「もうっ、息を止めてるなんて本当にホントに疑り深い人ですねっ!」
「仕方ないでしょう。私達は貴女方には過去色々と騙されているのですから」
「あぁん、もう!他の連中の事なんて知りませんってば」
「ではこういうのはどうでしょう」
「なんです?」
「私と貴女が戦っている間、神の御子を巻き込まない様に何処か安全なところへ
下ろして頂けませんか?そうして頂ければ私は貴女を全面的に信用しますが」
「何だ、そんな事」

エリスは事も無げに言うと、辺りを見回して体育館の隅に積んである床運動用の
マットの上にまろんを横たえました。軽々とその身体を扱いつつ、しかし決して
乱暴では無かったエリスの所作にトキは少し感心します。

「もとより、戦う時にまでまろん様を抱えているつもりはありませんよ」
「ありがとう。感謝します」
「でも」

エリスは指を一本立てて、それを正面に突き出して左右に三回振って見せます。

「まろん様に勝手に近づいちゃ駄目、ですからね?」
「承知しました」
「(俺は承知しないでおくか)」
「貴方もですよ?」
「お、おう。当然だ」

見透かした様に突っ込むエリスに思わず肯定してしまう稚空。トキはそれを是と
言うかの様に頷いていました。もとより、そこまで簡単に出し抜ける程の相手とは
思ってはいませんでした。何があったかは不明であるものの、仮にも神の御子を
倒した相手である可能性が高いのですから。

「何度も言いますけれど」

エリスは稚空を指差していた手の甲を下に向け、そのまま指を自分の方へと折り曲げ
て見せます。くいっくいっっと何度か繰り返して。

「二人一緒に御相手しますよ?」
「お気遣いどうも。ではまいります」
「はい」

何度目かの満面の笑み。すっと前に出たトキの、しかしその背後から最初にエリスを
襲ったのは稚空の投げたブーメランでした。投げた稚空自身が一瞬しまったと思った
その一撃はエリスの顔の真正面に入っていて、エリスが笑顔に細めていた目を開いた
まさにその瞬間にはもう顔に触れる距離にあったのです。ブーメランの勢いそのままに
のけ反る様にして後ろに吹っ飛ぶエリス。盛大にひらめいたドレスの裾に一瞬目を
奪われたものの、稚空はその時本気で敵の心配をしていました。幾ら敵でも女の顔に
攻撃をしてしまった事を悔いたのです。そしてトキもまた、稚空の絶妙な一撃に
驚きを隠せず棒立ちになっていました。それが恐らくは最高のチャンスだったにも
かかわらず。稚空とトキが見詰める中、エリスはやおら両手を腰の辺りの床に着け
るとバンッと床板を叩いて弾かれた様に起き上がりました。稚空はその顔を見て瞬間
ぎょっとなり、やがて激しい違和感に襲われます。そして違和感の正体に先に気付いた
のはトキでした。短く洩らした嘆息とも唸りともつかない声に、エリスの口の端が
斜めに持ち上がります。そして見せ付ける様にゆっくりと持ち上げられた左手が
エリスの口にくわえられていたブーメランを握りしめます。

「吃驚しました。凄いですね」

どうみても驚いているとは思えない顔でしたが、ブーメランその物への好奇心は本物
らしく手にしたそれを振ってみたり裏返して見たりしているエリス。そして最後に
それをぎゅっと握りしめました。メシッ。そんな音を響かせ、木の薄い板の様に
ひしゃげ壊れるブーメランに稚空は絶句します。鋭利な刃物に匹敵する切れ味をもつ、
その縁を素手で握り潰した女に驚愕の目を向けながら。

「でも、私には効きません」

エリスはちらっと背後を見て、その壁面を覆っている板の一枚を扉をノックする様な
軽い一挙動で叩き割り、割れた隙間から手を突っ込んで何かを探る様な仕草を見せ
ました。それからやおら力を込めるとギシギシと音がして体育館全体が地震の様に
唸りました。エリスは手を突っ込んだ辺りの真下、床との境目辺りを一発蹴って何か
固い物を叩いた様な音をさせました。それから壁に突っ込んだ手を体育館の中の方へ
向けてぐいっと引っ張りました。バキバキと音をさせながら板壁を突き破って出てきた
のはひしゃげた鋼材。根元が歪に絶ち切られていて、壁から斜めに延びています。
そしてエリスは鋼材を掴んだ手を軸としてふわりと跳び上がり、身体を捻って今度は
鋼材の上の方を踵で一撃しました。鋼材はグワンと啼いて千切れ、着地したエリスの
手には丸太の様な体育館の骨組みのひとつが無雑作に掴まれていました。それをポン
と投げてよこすエリス。鋼材は稚空とトキの立っている間の床に突き刺さり、やがて
自分の重さでゆっくりと倒れて行きました。

「せめて、このくらいの物を投げ付けてくださいませんと」

トキは誰にともなく静かに頷き、稚空に向かって告げました。

「稚空さん、真正面から力で勝負しても無駄の様です。やはり私に任せてください」
「しかし…」
「貴方に怪我をされると、まろんさんに怒られます」
「怒ってくれるかな」
「試したくは無いので」
「…」

稚空は何も言わず、そしてトキはそれで良いと思うのです。身を引けと言われて
口惜しく無い訳が無い事はトキも承知しています。ですから返事は必要無いのでした。

「それじゃ」

トキをそんな想いから現実に戻すエリスの声。見れば斜に構えて軽く右足を前に出し、
何時でも攻撃を開始出来る姿勢のエリスがそこに居ました。

「行きますよ?」
「どうぞ」

その途端にエリスはトキの目の前に居り、相手のバランスを崩す絶妙な角度に蹴りが
入って来ていました。稚空にはそれが悪魔族の使う空間跳躍に見えましたが、トキは
それが“とにかく単純に素早いだけ”なのだと即座に理解していました。トキの目は
エリスの動きを正確に捉え、相手の意図も攻撃が襲ってくる位置も見えていました。
そして同時に見えていても対抗手段を取るのが精一杯であり、裏をかいて反撃する
だけのスピードが自分には無い事も理解しています。力とスピード、その何れもが
優る相手に勝つ為には…。

「(多少のズルはこの際は目をつぶるしかありませんか…)」

低い位置を狙ってくる蹴りは直接障壁で防ぎ、高い位置に入ってきた蹴りは腕の
ガードを併用するトキ。この対応により、打ち込まれ続けていても殆ど体勢を崩す
事はありません。その間、トキは手を軽く握ったままの状態を保ちます。エリスの
蹴りの連続技は相手の技量を見る為の物なのですが、それでも破壊力は充分にあり
トキには気を抜く暇はありません。しかしそれは相手の隙を見つけ出す為に必要な
集中力を途切れさせないという意味では好都合と言えなくもありません。実際、
トキは徐々にではありますが、エリスの動きの特徴を分析しつつありました。

蹴りを中心とした彼女の動きには一見隙は無い。しかし元々蹴りという動作自体は
動きが大きい分、各挙動の後に大きな“間”が開く。それが隙にならないのは彼女の
圧倒的な速度が瞬時に体勢を元通りに戻してしまうからにほかならない。だがそこには
ゼロではない、どれほど短くても確かにその瞬間は存在するはずです。そこに小さな
くさびを打ち込む事が出来れば…

エリスの左足がトキの右脇を狙って跳ね上がります。これを受け止めると見せて
紙一重でかわすトキ。そのまま上へと延びた足に引きずられる様に流れるドレスの裾。
そしてその脇から赤い目が注意深くトキの方を伺っています。トキはそのエリスの
足下へ向けて小さな小さな光球を一つ放ちます。破壊力は全く無い大きさの光球は、
しかし弾けるとともに周囲の空気を膨脹させています。下からあおられる状態となった
ドレスの裾は大きく拡がって完全にエリスの視界を防ぎました。まろんや稚空であれば
確実に目を奪われる光景には一瞥もくれず、トキはさっと両手を構えて本命の一打を
念出させます。一回転しての正面か、半回転しての背面か、何れにしても次には今の
こちらの動きを牽制する為の蹴りが繰り出されるはずでした。そこへ対抗して光球を
一発見舞えば少なからずのダメージを与え得るはずというのがトキの読み。しかし
トキの視界もまた、エリスのドレスの裾によって奪われていた事は計算外でした。
ふわりと持ち上がったドレスの裾は何故か下には落ちず、そのままぱっと上向きに
拡がりました。その理由をトキが察した瞬間には、床に突いた両手を軸にしたエリスの
旋風脚が彼を襲っていました。障壁が直撃は防いだものの、完全に決まった一撃に
吹っ飛ばされてしまうトキ。途中にあったがらくたを派手に蹴散らして体育館の壁の
際まで滑って行ってようやくトキの身体は止まりました。両足を大きく水平に広げた
ままの逆立ちから、足を真っ直伸ばした格好へと移るエリス。そして両足を揃えて
床へと下ろし、その勢いのまますっと直立した姿勢に戻るとゆっくりとトキの方へ
近づいて行きます。

「着眼点は見事ですね。それに障壁の扱いも洗練されている。天界は優秀な者を
送り込んで来ている様子」
「それはどうも」

トキとて体勢を崩しはしたものの殆どダメージを受けてはいません。エリスから目を
離さずに注意深く立ち上がります。そしてエリスはトキが立ち上がった時点で足を
止めていました。

「先程は言い忘れましたが“飛び道具”も遠慮せずに使っていいですよ」
「もちろんそのつもりです、が…」

トキがさっと手を上げるのと同時に光球が放たれるという早業を見せ、エリスは
それを難無くかわしています。

「遠くから撃っても意味がありませんし」
「賢明ですね。ではどうします?」
「もう少し考えてみます」
「どうぞ、ご自由に」

言うが早いか一瞬で距離をつめるエリス。しかしトキは今度はまともに相手をせずに
空中へと浮かび上がります。軽く膝を折って跳躍するエリス。そして空中であっても
構わず繰り出される蹴り。受けるよりもかわす方が相手の動きの乱れが大きいと見て、
トキは空中で待ち受ける戦法に変えたのでした。空中に留まる術を持たない今のエリス
はそれでも体育館という箱を立体的に活用して床面だけでなく壁面や天井を足場として
トキを襲います。トキはそれをふわりと避けつつ、渾身の一撃の為に手の中で気を
練っていました。“乗ってくれた”というのがトキの正直な感想でした。翼を持たない
者であれば、空中では移動する方向は変えられないはずでした。つまり跳躍している
最中の敵は動きを追う事さえ出来れば格好の的。天井に突いた手の反動で斜めに
跳んできたエリスをかわし、真っ直にその背中へ向けて力を凝縮した光球を放ちます。
それは絶対に外れないはずの一撃。しかしエリスはトキの攻撃を見ていたかの様に
空中で身体を捻り、光球を蹴っていました。エリスの踵に触れた瞬間、光球はその
エネルギーを開放して爆裂。爆風に乗ったまま再び体育館の天井近くへ跳ね上がった
エリスはくるくると回転しつつも最後は何事も無かったかの様に天井に剥き出しに
なっている梁につかまりぶら下がっていました。

「次は何です?」

エリスの不敵な笑みの前に、トキは思った以上にやっかいな相手だと認識を改める
のでした。

(第171話・つづく)

# 予想外に長引いているのが予想どおり。^^;

では、また。

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