From: hidero@po.iijnet.or.jp
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Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: 4 Sep 2000 19:06:01 +0900
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佐々木@横浜市在住です。
<8otjc0$bgb$1@news01bf.so-net.ne.jp>の記事において
keitai@fa2.so-net.ne.jpさんは書きました。
>> 石崎です。
こんにちわ。
>> こんにちわ〜。
>> このスレッドは、神風怪盗ジャンヌのアニメ版を元にした妄想スレッドです。
>> その手のが嫌いな人は、見ないで下さいね。
という事でよろしくです。
>> >また更に事象が進んでおります。^^;;;;;
>> ついに物理面にまで(驚)。
ぢつわアルジャーノンだったりして。
>> 本当に淫魔だったんですか(笑)。
格下の魔族に出来ることは一通りこなすのです。^^;
>> >>> >★神風・愛の劇場 第68話 『素直になれたら』
>> 稚空に対しては確信が持てるのですが、主人公や堕天使に対する愛がどうだろ
>> うかと(笑)。
ではそういうところはグレーって事で。^^;;;;;
>> >>> ★神風・愛の劇場 第69話『生き写し』
>> >編集済とは親切ですね、ミスト。(笑)
>> 台詞が聞こえない所がポイント。
誤解してもらわなければなりませんからね。
>> まろんがその愛を素直に受け止めていればそれでも良い。
>> しかし、まろんは愛されているという事を信じようとはしない(風に見える)。
>> そんなまろんを見たら、他の人はどう思うのか。
という部分を弥白様の内面の葛藤まで含めて書けると良かったのですが
私にはどうも繊細な描写は出来ないらしいので
思いっきり身体で表現しました。(笑)
>> …などと、アニメ最終話のフィンを見ながら考えていました。
と最近の妄想での弥白様の境遇をみてしみじみ考えています。
>> >今回出ていない約2名(あ、3名か)で話作って、上記の
>> 3名…フィンと委員長とツグミさん? アクセスも出ていないけど。
>> ちなみにパッキャラマオ先生と東大寺一家も主要キャラの中に。
沢山忘れているなぁ。(爆)
>> ># 何の記念かというと、TV版CCさくらと並んだ記念。(笑)
>> 越えましたね(笑)。次の目標は何でしょう。
>> #まさか、セーラームーンじゃないと思うけど…(笑)。
実の所、4クール越えた作品で全話数を知っているのは
「CCさくら」だけでして。目標のたてようも無い事態。^^;
>> >★神風・愛の劇場 第70話 『白と黒』(前編)
>> 第69話の展開の後、ミストにそそのかされた弥白がまろんを直接手に掛け…
>> という展開は、予定の内にありました。
ハズしてなくて良かったです。
>> 違いがあるとすれば、助けに来るのはシンドバットだって事くらい。
そういえば前にも「誰が救けに来るか」というところで
石崎さんと私の構想が違いましたね。
>> 二大怪獣の直接対決(笑)がこうも早く(?)実現するとは実は思っていませ
>> んでした(笑)。
この話の基本構想は随分前(メモの日付は5/10)に出来ていて、後は弥白様が
ブチ切れる様な事態になるのを待っていたという感じなんです。^^;;;
>> 二重身のツグミさんも化け物ですが(ぉぃ)、ミストの力を借りているとは言
ツグミツー(笑)は魔術の産物ですから、そりゃもう。^^;
>> え生身の身体でそれと戦う弥白もまた常人じゃありません。新体操で鍛えている
>> だけの事はあります(違)。
理性のタガが外れてますから、物理装置としての肉体の限界までは。(こらこら)
>> もっとも、無理がたたって暫く寝込んでいそうですが(笑)。
多分、ガタガタの筋肉痛に打ち身多数。
お腹蹴られているので飯も食えないかも。(非道い奴ー>私 ^^;)
ゆっくり休んで何が起こったのか考えて(或いは忘れて ^^;)もらいましょう。
# そのくせ、一見無傷なツグミさん。贔屓のひき倒しか。(笑)
>> #ちなみに原作の弥白は、新体操部なのにも関わらずお嬢育ちで荷物を引きずっ
>> て歩いているシーンが(ぉぃ)。
ナイフとフォークより重い物は持ち上がらないと。(笑)
# 多分、新体操の用具は特別注文で軽いとか。(反則)
>> ツグミを使ってミストの邪魔をするフィン。どうしてまろんが今死んでは困る
>> のか。やはり愛(違)?
本当はずっと死んでもらっては困ると思っているんじゃないかと。
そう言わないのは自分に対する言い訳って事で。
>> #第70話は色々と仕掛けがありそうですが、把握仕切れていないかも…(滝
>> 汗)。
大丈夫です。作者自身がすぐに忘れますから。(爆)
>> ★神風・愛の劇場 第71話『護衛者の決意』
ほほう。稚空、まろんちゃんを介抱するチャンスには恵まれましたか。
# そのくらいの出番が無いと男としての立場が無いし。^^;
まろんちゃんの説明って聞き様によっては「女の子が襲われた」時の
話に聞こえますね。いや襲われたんですけど、その目的というか。
何か、妄想大爆発って感じ。(ぉぃ)
稚空はそういう方向には心配しなかったみたいですけど。
アクセスにもらった羽根を黒く塗ってしまうところ、まろんちゃんナイス。
せっかくのアクセスの昇進を喜んで無いのかな。(違)
# マジックを出した時は名前でも書くのかと思いましたが。(笑)
フィンの暗躍がこんなに早くミストにバれるとはちょっと意外。
ノインがバラすとは思いもしませんでした。
残ってる駒って…まだ悔い改めていないのかな。^^;;;
# それでは次いきます。
★神風・愛の劇場 第72話 『逢いたい』
●桃栗町郊外 ツグミの家
その日、まだ朝食の最中だったツグミの許に電話がありました。
元々交友関係の広い方とは決して言えないツグミでしたから、
こんな時間に電話をしてくる人間は一人くらいしか思い付きません。
ですから華やいだ気分で受話器を取り上げました。
しかし、電話の相手は予想もしていない人物でした。
後で考えれば予想してしかるべき事ではあったのですが、
最近図らずも来客が途切れなかった事もあり、その事が頭の中で占める割合が
下がっていた事は否めません。その事が余計にツグミの胸を痛ませました。
電話の用件の最後の方は、頭が真っ白になってしまい
相手側から念を押されるまで、まるで聞こえてはいませんでした。
受話器を戻す時には二度取り落としてしまいましたし、
急いで着替えようとしても、服のボタンが止められずブラウスを
諦めてプルオーバーのセーターにしたくらい。
とても歩いていく事が出来そうに無かったので電話でタクシーを呼びました。
配車されてきたタクシーの運転手はツグミの事を知っている人物だった為、
玄関先まで迎えに来てくれたのですが、彼が指摘しなければ
玄関の扉を開いたまま出かけてしまう所でした。
およそ10分程で到着すると、ツグミはタクシーに待っていて
欲しい旨を告げました。
電話での約束通り、扉は鍵が開けてありました。
●桃栗動物病院
休診日に特別に開いているという事もあり、看護婦兼務の事務の
女性はおらず、院長だけが待っていました。
「早かったですね」
「それで、あの」
「どうぞ、椅子にかけてください」
待合室のソファーを勧められて腰を下ろすツグミ。
正面に院長が座る気配が感じられました。
「誰かご家族がご友人に同席してもらっては。
電話を使ってもらって構いませんが?」
「大丈夫です」
自分でも声がかすれてしまった事が判りましたが、
取り繕う事も出来なかったでしょう。
何よりも身体の震えが止まりませんでしたから。
「判りました。それでは申し上げますが」
「はい」
「お預かりしているイカロスですが、今のままですと
長くはないでしょう。多分、数日以内に」
不思議なことに、その瞬間身体の震えはぴたりと止まり、
更に閉じられたガラス窓越しに聞こえていた通りを行き交う車の
騒音さえ感じなくなりました。
ただ院長の声だけが深い穴の底から沸き上がる様に聞こえるのみ。
「こんな事になって大変申し訳ないのですが、
これ以上は私の所ではどうにもなりません。
知り合いの何人かの獣医にも聞いてみたのですが」
「イカロスは今は」
「眠っていると思います。もっとも殆ど起きないのですけれど」
院長に案内されて、入院用のケージの前に立った時にも
イカロスは何の反応もしませんでした。
扉を開いて手を触れるツグミ。
温もりは感じましたが、まるで剥製の毛皮の様に潤いがありません。
相変わらずツグミの心の中には何の感情の起伏も起こらず、
かえって自分がおかしくなってしまったのではと思えました。
「連れて帰ってもいいですか」
「ええ、どうぞそうしてあげてください。
イカロスの一番お気に入りの場所で休ませてあげるのが
今出来る唯一の事だと思います」
それまでの治療費用を精算しました。最も、請求されたのが
怪我の治療の分だけだったのは後日明細をまろんが代読するまで
知らなかったのですが。
タクシーまでは院長が運んでくれました。
お礼を言って、ツグミが乗り込むと帰りの運転がとても静かな事に
気付きました。タクシーから家までは運転手が運んでくれ、
ツグミは運賃の他に少々のお礼を交えて多めに支払いを済ませました。
●桃栗町郊外 ツグミの家
家に戻ってみて、イカロスを何処に寝かせようかと考えて
ツグミは迷ってしまいました。
動物病院の院長は気に入った場所と言っていましたが、
イカロスは普段から日によって色々な場所に
寝ころがっていましたから。
結局、一番目が届きやすい所だろうと思えたので
リビングへ連れていって寝かす事にしました。
先に来客用のマットレスをリビングの端に敷きました。
三つに折り畳んだままの状態で丁度イカロスの身体の大きさに
合いそうな感じに思えます。
それから玄関先に横たわっているイカロスを抱いてきました。
マットレスにそっと下ろして、そうしてツグミは、はっとしました。
イカロスを自分が抱き上げられた事に気付いて愕然となります。
以前は重くてそんな事は出来なかったのに。
「ああ…」
初めの一粒を皮切りにして後はとめどなく流れる涙。
ツグミはそれを拭う事もせずにずっと座り込んでいるのでした。
*
どの位時間が経ったのか判りませんが、ふと気が付くと
イカロスと同じマットレスに伏して眠っていた様でした。
顔の下が湿っぽくて、しまったと思いましたが、
手探りしてみるとイカロスの身体からは離れていました。
イカロスに触れてみるとゆっくりとお腹が上下しています。
起き上がって時間を確かめると夕方になっていました。
「御免ね、今から御飯にするから」
テーブルの上の食べ掛けの朝食を手早く片付けて、冷蔵庫から
冷凍してあった鳥のもも肉を茹でた物を取り出してレンジで解凍しました。
いつイカロスが戻ってきても良い様に毎日作って保存していた物。
3日経った分から処分していましたから古いものはありませんが。
熱くなり過ぎない所までで加熱を止めました。
イカロスの所へ持って行き、鼻先に差し出してみました。
「イカロス、ほら、御飯よ」
食べないだろう事は予想していましたが、何の反応も返さないとは
思いませんでした。でも、そんな事で怯んではいられません。
お皿に肉から沁み出したスープが溜まっています。
それをスプーンですくって、口に流し込んでみました。
始めは上手く出来ず、口の端から流れ落ちてしまいましたが、
何度かやっているうちに零れなくなりました。
零れなかった分は飲み込んでくれた様子です。
スープがすっかり無くなった所で、もっと持ってくるかどうか迷いましたが
考えた末に止めておきました。無理をして吐かせてしまったら危険だから。
お皿をマットレスの腋に置いて、今度はイカロスの
頭の側の床に腰を下ろすと、頭を撫でてやりました。
そのままずっと撫でたりさすったりしているうちに
夜が更けていき、結局またそのまま眠ってしまうツグミでした。
*
夢を見ました。
何時の間に訪れたのか、フィンが傍にいて
ツグミの話を黙って聞いています。
そうしてツグミと一緒にイカロスを撫でながら
何かを言ったのです。
「…」
何の事かと聞き返そうと思ったときには
すでにフィンの姿は無く、ただイカロスが
眠っているだけなのでした。
*
ふと気が付くと左の頬にごわごわした感触があって、また
マットレスに伏して寝ていたのだと気付きました。
それに右の頬にも何かざらざらした物が繰り返し触れて来て。
「…イカロス?」
ふ〜ん。ツグミの顔の前で返事がありました。
「イカロス!」
イカロスに思わず抱き付いたツグミ。身体はまだ、ぐったりと
マットレスに沈んだままでしたが、ぱさっ、ぱさっと
乾いた音が途切れがちに聞こえてきました。
尻尾を振る音、そしてもう一度鼻を鳴らすイカロス。
毎朝繰り返されていたイカロスの朝御飯の催促でした。
「待っていて、すぐ用意するから」
朝用のドッグフードに肉のスープをかけて柔らかくした物を
用意すると、普段の三分の一程ではありましたが、確かに
イカロスは自分で餌を食べました。
「良かった…」
もう泣かないつもりだったのですが、また泣いてしまうツグミでした。
*
元気が出てきたイカロスの為に、何か美味しいものをと思い
買物に出かけようとして、ツグミは家の鍵が見つからない事に
困り果ててしまいました。
いよいよ窮して、まろんに電話して助けてもらおうかと
思ったのですが、まさかと自分で思いながら手探りした
郵便受けの中にキーホルダーに付けた鍵が入っていました。
昨日の事は所々混乱していて良く憶えていなかったので
きっと動転した自分が放り込んだのだろうと思うツグミなのでした。
(第72話・完)
# 1/23(日)〜24(月)朝まで。
遂にイカロスの帰還という事で。
これで帝都の霊的防衛も完璧。(笑)
では、また。
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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
■■■■ hidero@po.iijnet.or.jp ■■■■
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