From: Keita Ishizaki <keitai@fa2.so-net.ne.jp>
Newsgroups: japan.anime.pretty,fj.rec.animation
Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: Sun, 03 Sep 2000 22:23:09 +0900
Organization: So-net
Lines: 414
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References: <8nqo17$qco@infonex.infonex.co.jp>
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<8ol7sa$1e1@infonex.infonex.co.jp>
石崎です。
hidero@po.iijnet.or.jpさんの<8ol7ph$1cs@infonex.infonex.co.jp>から
>佐々木@横浜市在住です。
こんにちわ〜。
このスレッドは、神風怪盗ジャンヌのアニメ版を元にした妄想スレッドです。
その手のが嫌いな人は、見ないで下さいね。
>また更に事象が進んでおります。^^;;;;;
ついに物理面にまで(驚)。
>>> ありとあらゆる経験を積んでいるそうですしね>佐々木さん版ミスト
>
>誘惑してなんぼの商売ですから。(ぉぃぉぃ)
本当に淫魔だったんですか(笑)。
>>> >>> ★神風・愛の劇場 第67話 『天界の休日』(前編)
>
>ステータス枠が出てきてMP+2とか表示されると。(グルグル風)
原作における解説では本当に「Lv」で位を現していました(笑)。
>>> >★神風・愛の劇場 第68話 『素直になれたら』
>
>前夜の都ちゃんの台詞を解釈して、この台詞へと来ていますから
>そんなに違わない線ではないかと。というか違ったら私の責任。^^;
稚空に対しては確信が持てるのですが、主人公や堕天使に対する愛がどうだろ
うかと(笑)。
>>> ★神風・愛の劇場 第69話『生き写し』
>
>編集済とは親切ですね、ミスト。(笑)
台詞が聞こえない所がポイント。
>最近、弥白様が大人しい理由は神楽を意識してだったりして。
ぢつは、写真集の方に熱心だったので、都達の事はどうでも良くなって来てい
るという積もりだったのですが、神楽の線でも良いですね〜(←実は神楽の事を
忘れていたらしい)。
>想いの方向(性質)は違うとはいえ、心から尽くして
>慕っている相手が二人とも自分以外の、しかも同じ女を
>より重要な存在として見ているのだと知ってしまったとしたら。
皆様多分以前からお気づきだと思うのですが、今回の話は大分前から決まって
いて(多分3月頃から)、漸く出す事が出来ました。
人からの愛情を信じることが出来ず、それをいらないとすら思い込むまろんが、
実はみんなから愛されていて、その結果別の誰かが悲しい思いをする…。
まろんがその愛を素直に受け止めていればそれでも良い。
しかし、まろんは愛されているという事を信じようとはしない(風に見える)。
そんなまろんを見たら、他の人はどう思うのか。
…などと、アニメ最終話のフィンを見ながら考えていました。
>本当は、全くんとまろんちゃんのご対面の部分もイベントとしては
>重大事件のはずなのですが、弥白様の方が気になってしまいます。
># すまん、シルク。(笑)
実は書いている方も、こちらの方はどうでも良くなっていたりして(ぉぃ)。
野郎だし。すまん、全くん(笑)。
>今回出ていない約2名(あ、3名か)で話作って、上記の
3名…フィンと委員長とツグミさん? アクセスも出ていないけど。
ちなみにパッキャラマオ先生と東大寺一家も主要キャラの中に。
># さぁ行ってみますか。記念すべき第70話。
># 何の記念かというと、TV版CCさくらと並んだ記念。(笑)
越えましたね(笑)。次の目標は何でしょう。
#まさか、セーラームーンじゃないと思うけど…(笑)。
>★神風・愛の劇場 第70話 『白と黒』(前編)
第69話の展開の後、ミストにそそのかされた弥白がまろんを直接手に掛け…
という展開は、予定の内にありました。
違いがあるとすれば、助けに来るのはシンドバットだって事くらい。
あのタイミングで終わらせたのは、時間が無かったからというのもありますが、
ひょっとしたら、こういう続きを書いてくれるかもという期待が無かったかと言
えば嘘になります。
流石にこういうアクションシーンは佐々木さんの独壇場ですね。とても真似で
きない(逃)。
二大怪獣の直接対決(笑)がこうも早く(?)実現するとは実は思っていませ
んでした(笑)。
二重身のツグミさんも化け物ですが(ぉぃ)、ミストの力を借りているとは言
え生身の身体でそれと戦う弥白もまた常人じゃありません。新体操で鍛えている
だけの事はあります(違)。
もっとも、無理がたたって暫く寝込んでいそうですが(笑)。
#ちなみに原作の弥白は、新体操部なのにも関わらずお嬢育ちで荷物を引きずっ
て歩いているシーンが(ぉぃ)。
ツグミを使ってミストの邪魔をするフィン。どうしてまろんが今死んでは困る
のか。やはり愛(違)?
そして、またまた弥白様の事を夢の中で認識したツグミ。
また一歩、弥白様は追い詰められていくようです。
#第70話は色々と仕掛けがありそうですが、把握仕切れていないかも…(滝
汗)。
では、本編。
★神風・愛の劇場 第71話『護衛者の決意』
■名古屋稚空編
●オルレアン7F 稚空の部屋
土曜日の午後。稚空はスーパーのビニール袋を下げて帰って来ました。
本当なら金曜日にやってやる積もりだったアクセスの昇進祝いの材料が、その
中には入っているのでした。
「何か街の様子は変わった事は無かったか?」
「フィンちゃんが……」
「何!? フィンが何かしたのか!?」
「昼間会ったんだけど、今日もおいらの事を無視するんだ〜」
「またかよ…。そんな事で嘆くな」
「だってよぉ」
「ほら、今日はご馳走作ってやるから、これで機嫌直せ」
稚空はビニール袋をアクセスの顔の前に持ち上げて見せました。
「ホットケーキ…」
「ちゃんと作ってやるから。デザートにな」
「本当?」
そう言うと、アクセスの顔がぱっと明るくなりました。
「ハハハ、現金な奴。じゃあさ、俺は料理を作るから、外を見張っててくれ」
「良いけど、何で?」
「それで、まろんが帰って来たら教えてくれ」
「あ〜。おいらをダシに、まろんを誘う積もりだな」
「そうだが…いけないか?」
「おいらを祝ってくれるのなら、特別に許す」
「なら頼む」
「ただし! ジャンヌに変な事したら許さないからな!」
「はいはい」
*
作るのが面倒で、冷凍食品やコンビニ弁当、宅配ピザ等に頼る事も多い稚空で
すが、実際には器用なのでそれなりに料理は作れます。
その日のメニューは、ベーコンとトマトのパスタ、鳥の唐揚げにミネストロー
ネ、シーザーサラダと言った内容で、ケーキ屋で購入したお祝いのケーキをテー
ブルの真ん中に置きました。
ちなみにホットケーキは、全部食べ終わってから作ってやる積もりでした。
そして、日が暮れて大体の準備が終わった頃、アクセスがリビングから飛んで
きました。
「稚空! まろんが帰って来た!」
「そうか。こっちも丁度準備が出来た所だ」
「ただ…」
「何だ?」
「ちょっと様子がおかしい」
「何だって!?」
●7F廊下
エレベーターの前で、稚空はまろんの帰りをアクセスと一緒に待っていました。
アクセスの話では、ふらついた足取りだったとの事。
まさか、また悪魔に…。
稚空の懸念は、エレベータが到着すると現実のものとなりました。
「まろん! どうしたんだ!」
まろんの両肩に手を置いて稚空は言いました。
まろんの服はやや乱れ、草と土で汚れた跡がありました。
そして何よりその首には、くっきりと何か布のような物で絞められた跡があり、
更には手で絞められた跡もありました。
「稚空…」
そう呟くと、まろんはぐったりと稚空に寄りかかって倒れました。
「まろん! おい、しっかりしろ!」
●稚空の部屋
「判らないの。桃栗公園で、急に何かに首を絞められて引きずられて、誰かが上
にのし掛かってきて…。それで、気がついたら、もうそこには誰もいなかった
の」
まろんの部屋には鍵がかかっていたので、取りあえず自分の部屋にまろんを運
び込みました。ソファにまろんを寝かせると、すぐに意識を取り戻しました。
最初は驚いたまろんですが、稚空が説明するとすぐに納得して、何が起こった
のかを話してくれました。
「済まない、まろん。俺が居ながらまろんを危険な目に遭わせてしまった」
「稚空が気にする事は無いわ。悪魔に狙われているのに、私がぼーっとしていた
のが悪いんだから」
「決めた。俺は当分の間、まろんの側を離れずにガードする」
「止めてよ」
「俺と一緒にいるのが嫌か?」
「嫌!」
はっきりと、まろんは言いました。
「そんなに俺の事が信用できないか?」
「そりゃあもう。一昨日の夜、都と何してたんだか」
「だからそれは…。それに…」
「何よぉ」
流石に、ツグミとの事を知っているとは言えませんでした。
それで黙っていると。
「嘘よ」
「え!?」
「別に稚空と居るのは嫌じゃない」
「本当か?」
まろんは肯きました。
「都との事は、昨日都から聞いたよ。何もなかったって」
「信じるのか?」
「都は嘘をつかないもの。誰かさんと違って」
「痛いところを突くな」
「だって、本当の事でしょ。もっとも、それで以前の罪がちゃらになる訳じゃ無
いけど」
「う…」
クスクスクス……。
突然まろんは笑い出しました。
「どうした?」
「稚空の困った顔を見てると何だか可笑しくて」
「勘弁してくれよ」
「うん、許す」
「え!?」
「私も余り稚空にとやかく言えないし」
「まろん。それじゃあ…」
「でも、ずっと側にくっついているのは止めてよね!」
「え?」
「何だかストーカーにつきまとわれているみたいで嫌。それに…」
そこまで言うとまろんは口ごもりました。
稚空には、まろんが嫌がる理由が大体想像がつきました。
本当はずっとまろんの側にいて、彼女の所に行かせたくない。
そんな自分が心のどこかにあるのにも気付いています。
「おいらに良い考えがある」
二人のやりとりを部屋の隅で黙ってみていたアクセスが、この時声をかけまし
た。
「アクセス?」
「え? 嘘、羽根白い…」
「準天使に昇進したんだから当然だろ」
「おめでとうアクセス!」
「有り難う…って、その話は後だ」
アクセスは、まろんの前まで飛んで来て、そして自らの羽根を一本抜きました。
「はい、これ」
「これは…」
「『天使の羽根』知ってるだろ?」
「ええ…。フィンのをしおりに使っているけど…」
「しおりぃ?」
アクセスは呆れた表情になりました。
「あ…そう言えば変身に使うロザリオも、『天使の羽根』が変化して出来たみた
い」
「そうそう。俺達天使の羽根には、神の力が宿ってるんだ。それで、応用次第で
色々使うことが出来るって訳。それと、持っているだけで身を守る力もあるし」
「そうだったんだ」
「これを預けておくから、もしも助けがいる時は、これでおいらを呼んでくれ。
すぐに飛んで行くから」
「呼んでくれってどうやって?」
「ただ、羽根に念じるだけで良い」
「そんなので良いの?」
「覚えているだろう? フィンちゃんが戻って来た時、まろんの呼びかけにタイ
ミング良く反応していたことを」
「そう言えばそうね」
「あれは、天使の羽根が変化したロザリオを通して、フィンちゃんにまろんの声
が届いていたんだと思うぜ」
「そうだったんだ…」
「だからおいらの羽根も、何かの為に持ち歩いててくれ」
「判ったわ」
まろんはアクセスの白い羽根を持って暫く考えていましたが。
「ねぇ稚空、マジック貸して」
「?」
稚空がマジックを差し出すと、まろんはいきなり羽根をマジックで黒く塗りま
した。
「わぁぁ! 何すんだよ! せっかく白くなったのにぃぃ!」
「だってぇ、こうしないとフィンのと見分けがつかないんだもん」
「大きさが違うだろ!」
「あれ? そう言えばそうか…」
*
まろんを夕食に誘ったのですが、気分が悪いとの事で部屋に戻りました。
仕方なく、稚空とアクセスは二人で夕食を取ることにしました。
「しかし…。なんか奇妙な気分だな」
「天界ではこれが普通なんだけどな」
準天使以上の天使は、地上界で人間サイズの姿を維持する事が出来ます。
もちろん、「聖気」の消費量が多くなること、人間に気付かれる可能性が多く
なることから、実際には縮小サイズになっているのが通常であり、天界の『掟』
にもそう定められています。
しかしこの時アクセスは、この掟を敢えて破りました。その理由は…。
「しっかしお前、小さい時は気にならなかったけど、ホント大食いなのな」
「だってよ、地上界の食事は天界とは比べ物にならない程旨いんだもん!」
「あまりがっつくと、後でホットケーキが食えなくなるぞ」
「それは別!」
*
「なぁアクセス」
「何だ稚空?」
ホットケーキを頬張ったまま、アクセスは答えました。
「今日のような事、これからも続くのかな?」
「多分な」
「守り切れるだろうか」
「随分と弱気だな」
「たまには弱音位吐かせろ。じゃないと身が持たない」
「ちぇ。愚痴の聞き役かよ、おいら」
「守り切らないとな。まろんの為にも、そしてフィンの為にも。頼むぜ相棒」
「へっ。そう来なくっちゃ、おいらが見込んだ男じゃないぜ!」
アクセスがそう言うと、稚空は無言で肯きました。
■悪魔ミスト編
●オルレアン 6F ミストの部屋
その男は、またいつものにように音もなく現れました。
「どうやら失敗だったようですね」
「気に入らないわね」
ミストは、横たわった状態から起き上がって言いました。
「何がですか?」
「あたしがあんたの掌の上で踊らされた事がよ」
「そんな事ですか。確かに私は貴方の『駒』を利用する事を前提で作戦を立てま
した」
「あんたにだって、『駒』はいるでしょう? それを使えば良いじゃない」
ミストはテーブルの上に置いてあったキャンディーボックスから悪魔キャンデ
ィーを取り出して、ノインに向けて見せました。
「ご存じでしたか……。まだ、この『駒』が生きているのを」
「甘く見ないでよ。他にも色々知っているわ。危ない話もね」
意地悪な笑みをミストはノインに向けました。
そして、先程のキャンディーを口に含みます。
「流石ですね。では正直に話しましょう。私に取っては日下部まろんの身体の中
に在る、ジャンヌ・ダルク様の魂さえ得られれば、その過程はどうでも良いので
す。あの時私の作戦に貴方の『駒』を巻き込んだのも、それがあの時点では一番
目的を達成するのには近道だと感じたからです。作戦が成功すれば、貴方も魔界
での『名誉』を手に入れる事が出来、貴方の利益にもなる筈でしょう」
「でも作戦は上手くいかなかったじゃない」
「はい。クイーンの反応は予想外でした」
「クイーンが?」
「クイーンの駒である瀬川ツグミがあれ程素早く動くとは、クイーン自身の意志
が働いているとしか。クイーンは今、日下部まろんを殺す事を望んではいないよ
うですね」
「ジャンヌの心を傷つけて『神のバリヤー』を消滅させ、神の子であるジャンヌ
を殺すのが我等に与えられた使命。もしクイーンが邪魔をしたというのであれば、
それは立派な裏切りだわ」
言っている内に怒って来たミストは、悪魔キャンディーをかみ砕きました。
「それはどうでしょう? 魔王は、神自らが力を与えたジャンヌの『魂』を神の
手から奪えば良いと考えておられるようです」
「だから殺すんでしょ」
「生きながら神の手から離れた者は存在します。クイーン自らがそうであるよう
に」
「成る程ね。だからって、あたしがそれに合わせる必要は無い。そう思わな
い?」
「珍しく意見が一致しましたね」
「ふ〜ん。それで? これからどうするのよ」
「既に次の手は打ってあります。また、貴方の手を借りる事があるかもしれませ
ん」
そう言うとノインは背を向け、また音もなく姿を消しました。
「次の手ねぇ…。大体、他力本願は良くないわよ。ねぇ、アキコもそう思わな
い?」
アキコに呼びかけるミストでしたが、やはり反応は乏しいままでした。
そんなアキコの様子を見て、ミストはふとある事を思い出します。
今回の作戦に関わったカメラマンの三枝は、アキコの実の父。
そして考えます。
実の父に出会っても、アキコはこのままなのだろうかと……。
(第71話:完)
1/22(土)済み(笑)。
今回は、まぁ嵐の前の静けさって事で…。
では、また。
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Keita Ishizaki mailto:keitai@fa2.so-net.ne.jp
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