5章 恋の季節 
   4 コウモリの少子化政策

 人の世界では最近はあまり子供を生まなくなって、年金制度が破綻するとかいろいろいわれていますが、コウモリはもともと一産一仔が普通です。とはいっても、コウモリは結構長命ですから、一生の間に産む子はヒトよりは多いかも・・・
 もっともアカコウモリ属というのはけっこう多産なようで、3−4仔を産むこともあるようです。

 産まれたときの子どもの体重は大翼手亜目で母親の12-18%、小翼手亜目で12-38%となります。哺乳類の子どもは一般的に母親の5-10%ですから、コウモリの赤ちゃんは、相対的に大きいですね。
 ただし、コウモリくらいのサイズの他の哺乳類は(ネズミとか)一度にもっとたくさん子どもを産みますので、、一度に産まれた子ども全部の体重で比較すると、コウモリは母親の26%、他の同じくらいのサイズの哺乳類は25%で差がありません。コウモリは大きい子を少なく産むということでしょう。

 オオコウモリの子どもは産まれたときから毛に覆われていて、目も開いています。かわいいですよ。小コウモリは相対的に子どもが大きいわけですが、毛は生えてなくて、目も開いてません。目が開くまでは2−3日かかるようです。

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