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1988

It Bites の登場
ネオ・プログレのブームは完全に消滅したものの、英国では、It Bites が注目を集めた。テクニック的にはポンプ勢を上回り、プログレファン以外にもアピールする骨太な音楽は、プログレの・・というより、往時のブリティシュロックを好む人々におおいに歓迎されたようだ。


ONCE AROUND THE WORLD ( IT BITES ) 1988

明朗盤でも紹介している It Bites の 2nd 。ジャケットの雰囲気的には、1st が一番プログレっぽいが、おそらく音的には、この 2nd が最もプログレファンにはアピールするのではないかと思う。 個人的にはこの 2nd が It Bites のフェイバリット。唄良し、曲良し、テク良し、スター性も良し、申し分のないロックスターが誕生しているというのに、この頃、世の中全体としてはこういう古き良き時代のブリティッシュロックを聴く人が減ってしまっていた。いや、好きな人は少なくないのだが、情報過多の中、昔の名前で出ている大物バンドの再結成アルバムは発見出来ても、It Bites は見つけられなかった人が多かったようだ。


KOWTOW ( PENDRAGON ) 1988

Toff という自主レーベルを設立しての第一弾アルバム。Julian Siegal というサックス奏者をゲストに迎えアダルトな雰囲気で迫っている。って、これじゃマジでAORだっちゅうの・・・。 そういうネライなのかも知れないが、若々しさのかけらもない。 タイトル曲の "KOWTOW" が、多少ポンプ風のアレンジになっているが、やっぱりAOR。 それゆえそれなりに落ち着いた気分で聴けるアルバムだが何か違う・・・。自主レーベル設立第一弾にしてはとても地味。音楽的には過渡期のアルバム。

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