THE BIG LAD IN THE WINDMILL ( IT BITES ) 1986
It Bites のデビューアルバム。彼等の登場は、ヘヴィ・メタルもダメ、ポンプもダメそう・・・な雰囲気
になり、いよいよどうしようもなくなってきた英国ロック界に「救世主が現れた」と云われたものだ。
プレスはこぞって70年代のブリティッシュ・プログレとの比較を行ったが、
何故か「ポンプ」としては紹介されることは無かった。
いきなり、ヴァージンレーベルから1発デビュー出来る実力だから、
インディーズっぽい「ポンプ」と一緒にしてしまっては、彼等の印象を矮小化されると考えたのだろう。
実際、このアルバムを聴くと、そのポップセンス、演奏力の凄さ、コンビネーションの良さ、
作曲能力の高さ、そして何よりロックスピリッツの強さに驚く。
このアルバムはまだ全体のまとまりとしてはイマイチだが、既に自分達の世界を持っている。
"Calling All Heroes" "All in Red" などのヒット曲も良いが、
ブルースフィーリングたっぷりの Francis Dunnery のギターが炸裂する
"Cold, Tired and Hungry" や "You'll Never Go to Heroes" は、骨太なロックを演奏するようになる後年の姿を予感させるものだ。
しかし、このアルバム、ジャケットだけは、如何にも「ポンプ」というか売れない英国インディーズっぽくてイタダケナイ。(^^;
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