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1981

復活前夜
70年代前半にピークを迎えたプログレシッブ・ロック人気も、パンク、ニューウェイヴが台頭するようになると、プレスから旧勢力のレッテルを貼られ、急速に衰退してしまった。軽薄短小が喜ばれた時代に、重厚長大なプログレは苦戦どころか瀕死の状態に陥ってしまう。メジャーなプログレバンドは次々に時流に合わせた軽量なサウンドに変貌、それ以外のバンドはメジャーレーヴェルから見放され、インディーズシーンで細々と活動を続けていくことになる。


LIVE AT THE TARGET ( TWELFTH NIGHT ) 1981

70年代から活動を続ける苦労人バンド。自主制作シングルでビートルズのエリナー・リグビー を演奏するなど独特なポップ感覚をもつ一方で、ギターを中心としたノリノリのシンフォニック ・ロックを演奏する。特にこの作品のトコロテンのように絡まるギターワークは面白い。 分厚いキーボードもノリを損なわぬように登場。ジェネシス風と云えなくもないが、 このオリジナリティは70年代には無かったもののように感じる。

VICTIMS ( GIZMO ) 1981

TWELFTH NIGHT 同様、70年代から活動を続けていたバンド。 スペースロックと70年代のアングラな雰囲気が合体したような変な音楽だ。 コミカルな曲が続くが、演奏はかなりの実力。終いにはホルストの「火星」 までやっちゃっているではないか?   調べてみると、Vo, Vln を担当している Maurice Memmott は、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックを卒業、 kyb の Brain Gould は、元 SEVENTH WAVE 。新人とは云えないが、 こ〜ゆ〜バンドがアングラで頑張っていたことがベースになって、 マリリオンの登場と共にプログレの復活が可能になったような気がする。

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