From: hidero@po.iijnet.or.jp
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Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: 1 Aug 2000 12:47:48 +0900
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佐々木@横浜市在住です。
<8m1ers$i96$1@news01bj.so-net.ne.jp>の記事において
keitai@fa2.so-net.ne.jpさんは書きました。
>> 石崎です。
こんにちわ。
>> このスレッドは、神風怪盗ジャンヌのアニメ版を元にした妄想スレッドです。
>> 作品世界が壊れるのが嫌な人は、読まないで下さいね。
ですですっ。^^;
>> >体裁だけ取り繕った理想郷って感じがします。
>> >もっとも、堅苦しい所程、ウラでは乱れているものなんですけど。(爆)
>> ぎくぎく(汗)。
という事はやっぱりあ〜んな事やらこ〜んな事が。
# 下になったほうの翼が邪魔ですなぁ。(爆)
>> 実は一度だけのゲストの積もりだったのですが(笑)、こうなった以上出番を
>> 作らなくてはいけませんですですっ(笑)。
まってるですですっ。^^;
>> >★神風・愛の劇場 第64話『距離』
>> なんと、一話で二日も進むとは…(笑)。
多少は時を進めようかと。(焼け石に水 ^^;)
>> これで父が悪魔に取り憑かれていて…という展開であれば、そのままシリーズ
>> の一話に出来そうな家族話です。これが和解の第一歩につながると良いのですが、
>> きっと道は平坦では無いのでしょうね。
まろんちゃんには家族とは「こういうもの」という憧れが在るはず
ですので身近な所で「そうじゃない」家族というのを見せて見たかったのです。
# その状態でそれなりに平穏にバランスをとっているという。
おあつらえむきに石崎さんの設定でツグミさん家は壊れているのと
名古屋家の方は修復方向だったので、あんな話になってます。
>> 相変わらず鋭いツグミさんの感覚。
>> それだけで無く、感覚から得た情報を整理して、推理していく能力が素晴らし
>> い。将来の名探偵かな?
えへへ。(何だそりゃ ^^;)
>> では、本編記事へと続きます。
>> 今回はいつもよりも「低い」です、ご注意(笑)。
途中までは(というかラスト間際までは)何処が低いんだろうって感じでした。
いたって健全な妄想に見えましたので。
しっかし、こう来ましたかぁ。若さ故〜。(爆)
>> ★神風・愛の劇場 第65話『明かせない真実』(前編)
そう言えばちょっと御無沙汰だった弥白様。元気にしてる様子で安心。
弥白新聞を保存しているのは編集長だけでは無かったんですね。
意外にマメ男の稚空。しかし誰かに見つかると誤解されそうです。^^;
断られる予定の誘いがオッケーだった時の様子も笑えます。
狼狽えぶりが頭の中で瞬時にデジタル彩色されてしまいました。(笑)
どうやら相当にイケる口だった都ちゃん。
前にもフィンと軽く引っかけてましたが。
今宵の酒は所謂「勢い」を付ける為だったのでしょうね。
色々とぶちまけてしまいましたが、それで楽になれたみたい。
いい夢が見れたのだと良いのですが。
# 貴腐ワイン、実家からクスねたのかな稚空。
## 我が家にも一本隠してあります、ソーテルヌ。
## 白をいつまでも寝かすなよ>私。
ミストがカメラを持っているというのも何か想像すると
笑える画ですが、朋友(笑)の弥白の真似なんでしょうか。^^;
# それとも何かのネタ振り。^^;
稚空のピンチにアクセスが強力になって駆け付ける…という
お約束な展開にはならなかったのですね。(読みが浅い私 ^^;;;;;)
貴女に爆弾発言という辞を送ります。>ミスト
>> 今回ほど書くのに時間がかかり、投稿するのに悩んだ話はありません(汗)。
オチ故ですね。^^;;;;;
# 私には多分書けない&出せないでしょう。(毎度の裏切り ^^;)
>> オチが某作品の某キャラを思い出させるのは、わざとです(ぉぃ)。
ええっと、誰かなぁ。
# 心宿?(違)
# では、本編行きます。
# あっちの二人には勝手に宜しくやらせるつもりでしたが、
# ミストに覗かれてはアクションを起こさない訳にはいきますまい。(笑)
## 短めですが、長編の後だからという訳ではありません。^^;
★神風・愛の劇場 第66話『水底』
■瀬川ツグミ編
深夜。まろんは寝返りをうち、腕を大きく降り下ろしてしまいました。
意識の下で何かがまろんに囁きます。大丈夫なの?なにが?…
隣りにツグミが居たのだったと思い至り、まろんはハッとして目覚めます。
でも、そこには誰も居ませんでした。手を伸ばしてベッドの上に
微かに残った温もりを確かめていると後ろから声がしました。
「御免なさい。起こしてしまったかしら」
まろんが半身を起こして声の方を向くと、ツグミが窓際に立っています。
「どうしたの?」
そう声を掛けながら、まろんはツグミの姿を見詰めました。
月明りが背中から照らしていて、姿が青く光っています。
「…」
こたえが無かったので、もう一度まろんが言います。
「また、夢?」
「そう…かも」
ツグミは身体を半分だけ横へ、窓の方へと向けました。
さっきは暗くて見えなかったツグミの顔がすこし見えました。
何かを考えている様な横顔。潤んだ瞳が輝いていて…
まろんはベッドから飛び起きるとツグミの正面にまわって
顔を覗き込みます。
「ツグミさん!目、見えるの、ねぇ、見えてる?」
「ぁ…」
ツグミは小さく息を洩らしてから、そっと目を閉じました。
「いつもと同じよ、日下部さん」
「でも、今…」
「驚かせてしまったのね。寝ぼけていたのかしら。
意識しないと開いてしまうのよねぇ。瞼が」
「それじゃ普段、わざと閉じているの?」
「そうよ」
「どうして?」
ツグミは半歩後ろに退り、夜空を見上げる様にして言いました。
「想像してみて。私が誰かとお話ししています。
でも私の目は、その相手の人を見ていないの。
話している人とは関係ない方を向いている。
その人は私が上の空で相手をしているって思うわ。
だから私は目を閉じているのよ。判る?」
まろんは何か良い喩えがないものかと考えましたが
浮かびませんでした。だから思った通りに。
「判るけど、判らないよ」
「日下部さんらしいこたえ」
「そんな事、気にしなくても大丈夫だよ」
「そうかも知れないけれど、私はこれでいいの」
「ツグミさんが決めたんなら仕方ないね」
「私頑固だものね」
本当に。まろんはそう言う代わりにクスッと笑いました。
「でもね」
まろんが言います。
「私には判るよ、ツグミさんが私を見ているって」
「どうかなぁ。よそ見をしているかも」
「もう一度、目を見せて」
ツグミはこちらを向きましが、黙ったままです。
「…嫌で無ければ」
まろんはそれだけ言って、待ちました。
ほんの暫くの沈黙。そして…。
「ほら、ちゃんと私を見てくれている」
「あなただけよ。これは秘密だけど」
すぐそばで見詰めると、真っ暗な夜の海に潜って行く様な
そんな錯覚を覚えるその瞳。まろんはじっと魅入っていました。
「碧いんだね」
「母が唯ひとつだけ私に残したもの」
まろんには、そう言った時のツグミの顔がとても穏やかに見えました。
*
ベッドに戻った後で、まろんはふと思い出した事を聞いてみました。
「ねぇ、さっきの夢って、またあの女の子?」
「そういうのじゃないの」
「じゃ、どんなの?」
「う〜ん…」
ツグミは暫く言葉を選んでいる様子でした。やがて。
「かかってくる感じ」
「え?」
「電話が頭の中にかかってきて」
「うん」
「受話器を取らないのに声がする…」
「誰の声?」
「さぁ。言葉にはなっていないの」
「よく判らないよ」
「私にも判らないのよ」
ツグミはそう言って笑いました。それから続けます。
「最近多いのよねぇ。病気かな」
「変なこと言わないで」
「弱虫さん」
「もぅ、意地悪〜」
「今夜は沢山いじめていいんでしょ?バツ2個だし」
「もう金曜日になってるよぅ」
「あら残念」
声をひそめて話しているうちに、互いに相手の声が
耳の奥で融けていって、そうしていつのまにかに
もう一つの世界へと降りていってしまうのでした。
■堕天使フィン編
オルレアンの屋上。仰向けに寝ころがっているフィン。
目の上にかざした灰色の羽根を脇に下ろして舌打ちをします。
「色ボケ女…」
羽根を翼の中に押し込むと片肘を突いて横向きになりました。
「普通の人間が気付く事を何であんたは気付かないのよ」
手持ちぶさたの片手で、とんとんと苛立たしげなリズムを
暫く刻んでいましたが、長い溜息をついてから仰向けに戻りました。
「どうでもいいか、そんな事」
見上げた夜空は切れ切れの雲の間に星が見え隠れしています。
その先にあるのは…。
人間界でどんなに高い所に昇っても、向こうから見たら
それはずっとずっと下の方。青い幕の下りた世界の底。
目を閉じると、すぅっと重力が感じられなくなって、
意識が身体から抜けて、何処までも何処までも落ちていく気がしました。
(第66話・完)
# 石崎さんに倣い、私の方からもツグミさん裏設定を一つ出してみました。
## 髪が金色なので瞳も色付きだろうと思ったわけです。(笑)
## アニメでこの手の話をツッコミ出すときりが無いですが。
## 本作でも他に大勢居るし。^^;;;;;
では、また。
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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
■■■■ hidero@po.iijnet.or.jp ■■■■
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