ご主人様初級講座

§4 優しさの苦しみ



 主従関係を結んで何ヶ月かが過ぎようとする頃、いろいろと悩みもでてきますね。

自分の思い通りにならないこともしばしばでしょう。

最初が肝心とばかりに厳しく躾をしたら奴隷がついてこれなかったり、逆にゆっくり育て

ようと最初は優しくしてあげていたら奴隷が勘違いしたりと。

奴隷を躾けるというのは難しいものですね。

でも、M女性というのは普通の女性よりはるかにデリケートな存在なのをご存じの上で

主従関係を結んだのですからしっかりと育てていかなければなりません。

さて、お互いのいろいろなことがわかってきて、これからご主人様として不動の地位を

築いていこうとする時にあなたはどんなことに注意すればいいでしょうか。

自分が奴隷であることをしっかり自覚させるために言葉遣いや態度を躾ける。

SMは「飴と鞭」、きちんと命令に従えたときは誉めてあげる。

奴隷が命令に躊躇している時、戸惑っているのか嫌悪しているのか見極める。

それから それから・・・ 

あなたはあといくつ考えられますか?

とても大切なことですから、いっぱい考えてみてください(^^)

でも、あなたがご主人様として無くてはならない存在になるためにはもっともっと大事

なことがあります。

あなたの奴隷は、時としてバランスを崩しそうな不安定な自分をコントロールしてもらえ

る存在としてご主人様を求めていたはずです。

ご主人様となった今、あなたは奴隷の「心の安定」を与えてあげることに最大限の努力

をするべきだとは思いませんか。

せっかくご主人様が出来たというのに、以前よりいっぱい悩みを抱え込んで心が不安

定になってしまったのでは「支配と服従」にはほど遠いことがおわかりいただけるでしょ

うか。

では、いったいどんなことに注意すればいいのでしょう。

それは奴隷がご主人様にたいしてどんなことでも素直にお話ができるようにしてあげ

ることなのです。

奴隷の悩み、苦しみ、悦び、すべてを受け止めることができてこそ「俺はお前のご主人

様だ」といえるのです。

奴隷にとっては、こんなことをお話ししていいものか、こんなことを言ったら叱られるん

じゃないかという迷いがあります。そして、もしそれを口にしてご主人様に嫌われてしま

うんじゃないかという怖さもあるわけです。

もちろんご主人様によって「どこまで」の基準が違うでしょうからそれを教えてあげる

ことも大切だとは思いますが、できればご主人様にたいしての悩みですらご主人様に

相談できるようにさせたいものです。

もちろん奴隷としての節度をわきまえさせた上でのことではありますが。

主従関係の悩みを他の人に相談されるのはご主人様としてあまり愉快なことではあり

ませんからね ^^;



ということで、ここで<ミニミニ初級講座>です(笑)

奴隷の日常におこった出来事を何でも話させるようにしましょう。

ただし、命令ではあっても強制するのではなく、ご主人様にご報告するのがごく自然な

ことに感じられるように躾けてあげるのです。

なんでも受け止めることが煩わしいとか面倒くさいと感じるようでは「支配と服従」は成

り立ちませんよ ^^;

でも、なんでもハイハイと聞いていたのではこれまたご主人様としては失格です。

叱るべき時は叱り、誉めるべき時は誉め、アドバイスするべき時はしっかりと。

「さすが私のご主人様 (*^^*)」と認識させましょう。

こうなってこそ始めてご主人様になんでも話せる奴隷になれるわけです。

以上、<ミニミニ初級講座>お終いです(^^)



さてさて、ご主人様というのは大変なものです。

あなたが真のご主人様として奴隷にとってなくてはならない存在になるためには並々

ならぬ努力と忍耐が必要かもしれません。

「支配と服従」を目指すご主人様には時として、厳しくするべき時に優しさが出てしま

ったり、優しくするべき時に迷いが出てしまったりすることもあるかもしれません。

奴隷に「心の安定」を与えてあげるためには、まず自分の心のバランスが取れなけれ

ばなりませんね。

でも、この「優しさの苦しみ」を知っているからこそ奴隷を大きな心で包んであげること

ができるということもお忘れなく。


「優しさの苦しみ」はあなたの心のバランスを写す鏡なのです。