ハートの2 ある発表会の客席で

ウワーッ パチパチパチパチ

「すごい拍手だ。新イリュージョンだ」
「ネタどうなってるんだろう、いったい」
「多分コウだよ。な、お前もそう思うだろ」
後ろの席より知らない人がヌッと首をのばしてきて
「君達は知らないのか。あの演出はこの前の世界大会で某国奇術家の部門入賞したやつだよ。日本人のマネは速くて巧くてその点じゃたいしたもんだね。大いに拍手しておこう。 パチパチパチ・・・

高木さん曰く、審査は厳しいよ、みんな奇術家ばかりだからね。

私、そこで一言。日本のよくあるコンテストでも、そのお国柄、その独創性を審査する人達を招えて欲しい。演出がものまね、そっくりさんの発表会ではないんだから。 デモ 形より入りて形を出づるべしとか。出るには入んなきゃならないもんね

(文責 せい一)


ハートの3 その発表会の楽屋で

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