一般的に赤道に近いほど動植物ともに種数が増加し、高緯度になるほど減少します。赤道に近い地方は太陽の照度が大きいこと、日照時間が長いこと、温度が高いことなど植物の生産量を高める条件が多く、故に多くの動物も生息できるのでしょう。サハラ砂漠のような所は当然種数が少なくなりますから、単純に緯度に沿って増
減するわけではありませんが。
コウモリは特に南アメリカの熱帯林が一番多く500平方kmあたり120種以上、次は東南アジアの熱帯林で100−120種です。3番目はアフリカのサハラ砂漠の南側です。
ちなみに日本は500平方kmあたり中部関東以南は20〜40種、東北以北は〜20種となっています。
南アメリカの場合はヘラコウモリ科が圧倒的に多いのですが、(ア・ラ・コウモリで述べたように、ヘラコウモリ科はとにかく種数が多く多様である)、東南アジアは、種数の多いいくつかの科が分布しています。
生態が多様であるという点でも、魚食、カエル食まで含むヘラコウモリ科が優占する南アメリカが世界で一番コウモリな場所と言っていいでしょう。