日本に生息するオオコウモリ

現在日本には二種類のオオコウモリがいます。小笠原諸島にオガサワラオオコウモリ(Pteropus pselaphon)が、鹿児島県の口永良部島以南の琉球列島にクビワオオコウモリ(P.dasymallus)が棲息しています。口永良部島のオオコウモリは世界中のオオコウモリの分布としてもかなり北の方にあたります。
かつてはオキナワオオコウモリ(P.lochoensis)が沖縄本島にいたようですが、1870年に新種として発表されて以来捕まったことがないので絶滅したと思われます。イギリスの大英博物館に標本が二つあるのみです。


特徴


1 オガサワラオオコウモリ(Pteropus pselaphon):全身ほぼ真っ黒で、全体に毛が長く、銀白色の毛が混じります。



2 クビワオオコウモリ(P.dasymallus):全体は黒いが首の回りだけぐるっと幅広の首輪をしているように白または黄色をしています。五つの亜種に分けられています。

 エラブオオコウモリ(P.d.dasymallus)鹿児島県の口永良部島とトカラ列島に分布します。トカラ列島の中之島、平島、悪石島、宝島では確実にいます。鹿児島市内や沖永良部島での報告もありますが現在は生息していません。口永良部島は世界のオオコウモリの北限です。冬になると活動が鈍って見にくくなるのは、オオコウモリにとってちょっと厳しい気候なのでしょう。4つの亜種の中では体はいちばん大型です。









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 オリイオオコウモリ(P.d.inopinatus)沖縄本島とその周辺の小島に分布します。首輪模様は胸のあたりでは切れていたり切れかかっています。


ダイトウオオコウモリ(P.d.daitoensis)北大東島と南大東島に分布します。首のまわりの黄色い模様はいちばん明るく、幅もあります。


 ヤエヤマオオコウモリ(P.d.yayeyamae)宮古島から西の多良間島や石垣島、黒島、小浜島、西表島、鳩間島、波照間島、与那国島など八重山諸島のほとんどの島に分布します。日本にいるクビワオオコウモリ4亜種の中ではいちばん体が小さく、首輪模様は胸のあたりで切れていたり切れかかっています。



 このほかに台湾の緑島にはタイワンオオコウモリ(P.d.formosus)がいます










オキナワオオコウモリ(P.lochoensis):大英博物館にある標本は、全身黒っぽく首輪模様があり、毛は短いそうです。