アブラコウモリを保護したら    


●アブラコウモリは、6月から7月にかけて子を産みます。 その時期に、ついねぐらから落ちてしまったりして親とはぐれてしまった幼獣をみつけることがあります。発見したのが昼間だったら、以下のように少し栄養を補給した後、日没前に発見場所のそばの壁にくっつけておいて見てください。 日没後、親が迎えにくるかもしれません。

 *コウモリに人間の匂いのつかないよう、また、衛生上、軍手をはめて下さい。

 ただ、観察していてその日の夜中までに親が回収に来ない場合や、発見場所が 道路や広場の真ん中など周りに建造物のない場所の場合は、親が回収する見込みはほとんどありませんので、できることなら飼育してみて下さい。

●傷ついたコウモリを見つけたら コウモリに限らず、健康な動物は簡単に捕まりません。地面等に落ちているということは何らかの異常な事態と考えた方がいいと思います。これが、天敵による外傷によるものか、病気や寄生虫によるものか、老齢によるものか、若いコウモリで飛翔の失敗などによるものかは分かりません。直接手で拾ったりすると、弱っていてもかまれたり血が手に付くと病気に感染するおそれがあります。このようなことの無いように、ゴム手袋か軍手等で触り、直接落ちているコウモリにふれないようにしてください。またコウモリはにおいが重要な動物でもありますので、健康な状態でもあまり直接手で触れないようにしましょう。外傷があったり、栄養不足などで弱っているようでしたら、以下のような方法で栄養を補給します。コウモリを診療してくれる専門の獣医さんはいませんが、野生生物救護獣医師会がインターネットで掲示板を設けていますので、最寄りの獣医さんに受け付けてもらえなかった場合は、アクセスしてみて下さい。 *人間用の傷薬、またはイヌネコ用の傷薬などは使用しないで下さい。効き目が強すぎてショック死する場合があります。


アブラコウモリの赤ちゃんの育て方

その1 食べ物について

●毛の生えていない、またはうっすらとしか毛が生えていないアブラコウモリを拾った場合 →ほぼ生まれたて、または生まれて1週間前後なので、ミルクを与えましょう。(1へ進む)
●毛が生えて歯も生えている、小さめかまたは成獣のコウモリを拾った場合 →ミールワームを与えます(2へ進む)。  *ミールワームをいやがる場合は、ミルクまたは離乳食を与えてみましょう。(1へ進む)

1.生まれてから2週間くらいは1日4〜5回くらいにわけて、ミルクを室温にしてスポイトまたは綿棒にしみこませてすこしづつあげる。その量はスポイト1滴分を30分かけて飲ませる位の量。胃袋がミルクで白くなるのがわかる。*ミルクは鮮度がよく濃度の濃いものが好きなよう。普通の市販されているものでもいいが、子猫用のミルクなどでもよい。もし飲まない場合はメーカーなど変えてみる。

2.2週間をすぎる頃に、ミルクを飲まないようになったら、離乳食として、ゆで卵の黄味+バナナ+チーズをすりばちで練って、水を加え、ペースト状にしたものを与える。これは好き嫌いがあり、よく食べるものといやがるものがある。(自然の状態では、離乳は1か月前後とされているようです。)いやがる場合はまだミルクがいい、という場合と、ミールワームが食べたい!という場合があるのでいろいろためしてみましょう。同時にミールワームも少しづつ与えてみる。ミールワームはそのままで食べない場合は切って、中の液をなめさせる(・・・これが・・・ちょっとエグイ)。水も与える。水は自分で飲むようになった場合は、びんの浅いふたなどに入れて、飼育小屋にいれておく。*離乳食はあくまでも補助食として扱います。なるべく、ミールワームを与えるようにしましょう。

3.離乳食からじょじょにミールワーム主体の食事にしていく。(1日30匹程度)

その2 飼育用の小屋について
ぶらさがるスタイルが好きなので、天井、側面が網やざらざらの木などで足をひっかけられるものがいい。ねぐらは、基本的に狭いところを好むので、広い小屋は必要ない。具体的には、市販の虫かごで天井や側面が網になっているもの、ザルの下にチリ紙をしき、上に本などをのせてふたをする。という簡易飼育箱も可。ただし、1cmくらいのすきまからも脱出できるのですきまには要注意。中にチリ紙を細長くさいたものをいれる。場所は、暗くて、静かな所がいいようです。温度は、中にチリ紙などを入れ、寒い時にもぐりこめるようにしておく。夏なのに寒い日などは、電気こたつの机の上など、暖かいところに飼育かごをおいてやるといい。ただし、乾燥には弱いので乾燥しないようにする。

その3 飛翔の練習
自然界では約1ヵ月ほどで飛べるようになり、約45日で親から離れて自立生活をするようになるので、20日頃から飛ぶかどうか室内で夜、実験するといい。ただ、虫の捕え方は母親に教わるようなので、母親のいない子が自然に戻しても自活できるようになるかはむずかしい。ただ、絶対無理だという実証もないので、できれば、大きな飼育ケージにハエなど小さな虫を入れてみて、捕食するかどうか実験してみてください。


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