PC環境向上いいんかい? 用意するもの
地震・雷・火事・親父・・・・・
すでに死語と化した格言であるが、PC使いにとっては「雷」の脅威は依然現実のものである。
しかも、最近のチップセットにより、M/Bのの低電圧化も進み、折角の青色発光ダイオードが点灯しないという不具合も聞かれるようになっている。
そこで! ワシはPC環境の向上のためにまたもハンダゴテとかイロイロふるってみた。
などなどだ!
- 半田ごて、ニッパー、ドライバなど工具一式
- 抵抗とかコンデンサなどの電子部品
ただし、ハード改造等は個人の責任に於いて実施のこと。
Try your own risk!
あれ!? 青色LEDが点灯しない!?
PCがオフィスからどんどんリビングに流入していき、それまでのベージュのトーン 一色だったケースも「アルミヘアライン仕上げ」とか「ブラックメタル」、「アクリルパネル」とか「キューブ型」とか、どんどん 家電製品っぽい?(つーか少なくともデザイン重視の)ケースが売り出されている。
このケースに付ける電源LEDやアクセスランプについても、こういった流れからは逃れられない。
赤い電源ランプより青だよね
という初心者やヘビーユーザーの声に答えるよう、青色や白色LEDのインジケータランプ標準搭載というケースも出てきているのである。
ところが、最新M/BはこれらLEDを点灯できないのだ!
Pentium3や4、Athlon等の高速CPUでは、高速化と消費電力との兼ね合いを保つためにプロセスがどんどん低電圧化している。
このため、そのCPUに直結するチップセット(ブリッジIC)も低電圧化していくのが最近のPC業界の流れである。
ワシが購入したP4用M/B・AX4B Proにしても、やはり電源表示用白色LEDを点灯させることはできなかった。
しかもこのM/BはHDDサスペンド表示機能などをこの端子に与えているため、結局のところHDDアクセス表示用青色LEDも使えないのだ。
これがAX4B Proのフロントパネルコネクタ。
なぜ点灯できないのか? これは、LEDに電流を流すために必要な電圧の違いによるものである。
InGaP系である赤、黄色、緑系のLEDでは、点灯に必要な数m〜10mAの電流を流すには1.6〜1.8Vの電圧をかける必要がある。
しかしながら、GaN系の青色、白色LEDでは、順方向電圧に4.2V程度の電圧が必要になる。チップセット低電圧化のために内部ロジック電圧が3.3V系などの ものでは、このLEDを光らせることはできないのだ。
そこで、ワシはこのLEDランプ信号を作り出すこととした。
やり方は簡単、HC74シリーズのような5V系ロジックICをバッファに使えばいいのだ。
実装はこのフロントパネルコネクタにピギーパックするようにすればいい。
点灯ユニット表側
点灯ユニット裏側
フロントパネルコネクタに差し込んで、あとは同じピン配置で配線すれば、青色・白色LEDも点灯できる。
ユニットについている赤色LEDはユニットのモニタ。
ただ、HDDアクセスに関してはサスペンド時における処理方法が不明なため、ATAコネクタから直接アクセス信号をもらうこととした。
このため、M/Bにも若干改造の手が入ったのが残念である。
マザーボード改造部分
装着したところ
えぇと、感想としては
え!?もうTTLとかアキバで売ってないの!?
UPSで停電対策 ワシのいる八王子の中央線沿線では、夏になるとカミナリの恐怖が訪れる。← 研究室へ戻る
午後3時ごろから7時過ぎまで、ピカピカゴロゴロと暴れまわるのだが、何が怖いといって
いつ停電になってPCがダウンするかヒヤヒヤもの
なのである。
しかも、今年の夏は原子力発電所が全て停止している関係で、電力不足による停電の危機もある。
そこで、ワシもUPS(無停電電源装置)をゲットすることにした。
しかし、いったいどのぐらいの容量の装置を入手すればいいのじゃろう?
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というか、んなもん測定せい!
という訳で、ワシの電力計を使って測定すると・・・・
PC 消費電力[W] 消費電流[A] 力率η[%] 皮相電力[VA] P3@1GHz Dualマシン 140 1.8 78 180 P4@2.26GHzマシン 120 1.8 68 180 CRTを含む全PC系 350 4.5〜5 68〜78 450〜500
ここで消費電力というのは実際にPCが消費して熱になって消えていくエネルギーを示すのであるが、無停電電源では消費電流と最後の皮相電力が 重要なファクターとなる。
一般的にPCではコンデンサ入力型の電源というものを使うため、電圧位相が電流位相に比べ進みやすい。このため、電圧の最大値と電流の最大値の タイミングがずれてしまう。
電力消費W=電流[A]×電圧[V]なのであるが、この位相のズレのために消費電力は消費電流値×電源電圧値(=100V)よりも小さくなってしまう。
しかしながら、電源にはこの消費電流を流す能力が必要になるため、実際はVA値で議論しないととんでもない事になってしまうのだ。
とにかく、簡単な話、ワシのPC系は500VA程度の電力供給が必要なのだということなのじゃ。
そういう訳でヤフオクなど覗いていた所、丁度イイのが見つかった。
APC社製 SmartUPS1400J
という奴である。
これはアメリカ製のUPSなのだが、向こうではサーバーバックアップ用に使われるほど信頼性が高いデバイスなのだ。
しかも、バックアップ時の出力が正弦波という高級な装置である。
omron等の小型UPS装置の矩形波出力よりも断然スバラシイ!(...とはいえ、PCで使う分にはどっちでもいいというものではあるが...)
そして、これがなんとヤフオクで5000円!
これはもう速攻ゲットしかないということで入手をキメてしまった。
マニュアルによると、500VAでのバックアップ時間は約24分。これなら、不意の停電でもデータを安全にセーブできるというものである。
Smart-UPS1400J
重さが24kgもある。
設置時は本体とバッテリーを
分けて運んだ。
UPSとバックアップするPC群。
電源LEDは白、HDDランプは青だ。
電力測定のようす
コンセントに挿した機器が測れる
Libretto上で測定
ちなみにLibretto50は11W
ということでホクホクものである。
大阪方面の友人の話だと、このUPS、正規価格で買うとPCが2台買えちゃうぐらい高価だそうだ。
どうもこんなに安いのは倒産会社の債権処分品ではないかと考えられる。
そして、なにより
内部電源に切り替わりました!
活動限界まであと24分!!
・・・・などと、エヴァンゲリオンごっこができるのであ〜る!