神風・愛の劇場スレッド 第153話『ぬるま湯』(10/12付) 書いた人:佐々木英朗さん
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From: hidero@po.iijnet.or.jp
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Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: 12 Oct 2001 15:29:25 +0900
Organization: Infonex Corporation
Lines: 304
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<9poaug$211$1@news01ci.so-net.ne.jp>

佐々木@横浜市在住です。

<9po8cv$ho1$1@news01dj.so-net.ne.jp>の記事において
keitai@fa2.so-net.ne.jpさんは書きました。

>> 石崎です。

こんにちわ。

>>  このスレッドは、神風怪盗ジャンヌのアニメ版の設定を元にした妄想スレッド
>> です。そう言うのが好きな人だけに。

という事です。


>> >>> > >> ★神風・愛の劇場 第148話『使い道』

>>  成る程。実はここ数話の展開から、当日に何か予定しておられるのかと思い書
>> いてみたのですが。

石崎さんパートにてキャラがこぞって動き出したので基本的に静観&幕間を
埋める事に専念しておりまして。何かの独自展開を挾む余地が殆ど無いですし。^^;

>>  そうであるとすると、当日は私が好き放題に暴れて良いのかな(笑)?

どうぞというか是非お願いしたい所です。全面的にお任せって事で。

>> #ただ、私のこれまでのパターンからすると、当日が1話に納まりきらない可能
>> #性が大であるので、どちらにせよ途中で佐々木さんパートが回って来る可能性
>> #は大。

# これは提案ですが、大きく話が動く際には1話毎にバトンタッチしなくても
# 構わないのではないでしょうか。そこにこだわり過ぎていたかと最近思うのです。
# 或いは第***話が2〜3週にわたるとか。
# 私としても後日数回分自分のパートを続けて出したいかなと思う話がありますし、
# この展開と次の展開の間は周りを動かさないで欲しいと思う事、ありません?

>> >>> > ★神風・愛の劇場 第149話 『留守』
>> >>>  当初のフィンの狙いどおりな訳ですが、そう言えばそうしておいて、フィンは
>> >>> ツグミをどうするつもりだったのか。それが今後の展開に影響してくる訳で
>> すが。
>> >用が済めばそれで終りで、その先は別に無いという気もしますけれど。
>>  確か、まろんちゃんをフィンに溺れさせて置いて、まろんちゃんの目の前で何
>> かする…と、フィンとミストが謀議していた記憶がそこはかとなく。

確かにそういう話をしていますが、それは二人の仲が上手く行っている
前提の上での話ですから一度仲がこじれた時点(第125話で修復する前)で
話は終わっているという事で。
結果としてフィンやミストが最終的止めをささなくても目的は達したので
次の段階へと話(作戦)は進んだのであろうと考えています。
図らずも現在は関係が戻ってしまっていますが、それで以前の(彼女達の)考えを
そのままフィンが実行に移す必要は無いと(私は)思いますし、
その方向(元のまま)で続きの筋を書き進める事は出来ないのです。
第104話辺りまでで考えてあった話からツグミさんの置かれた
情況が変化してしまいましたので。(今更ですが突っ込まれたついでに)

それと本節のフォローにおいて私は「フィンの狙いどおり」という部分を
「まろんを傷心に追い込む」という部分を主眼として解釈し、
「目的はおおむね達成」と理解していました。したがってその後の
ツグミさんに関してフィンが関知する意味は無いだろうと判断して
前回のフォロー内容となった訳です。
# 話を円滑にするために以前削った引用を一部復活させています。

## どうやら二重に話が噛み合っていなかった様で。
### 噛み合わないのは毎度の事ですが。(笑)

>> >>> ★神風・愛の劇場 第150話『二人きり』

>> >時間軸を入れ替えてわざとミスリードを誘っている感じですが。^^;
>>  今回がその回答編な訳ですが、予想と比べて如何でしたでしょうか。

50%くらい予想どおりという所でしょうか。
# 全面的にミスト本人とは意外。憑依を使ってくるかと思ってました。

>> #限りなく見えそうで、見えて無ければ嘘だろうというようなシチュエーション
>> #だけれども、視聴者からは見えていないという作画です(笑)。

# つまりエヴァ第8話の風に舞うアスカのスカート作画(TV版)ですね。(爆)

>> >★神風・愛の劇場 第151話 『お勧め』

>>  弥白様の電話をかけて来た先輩は、いつぞや登場した枇杷高校のネット友達の
>> の中の一人といった所でしょうか。

そのつもりです。学年がバラバラの友人達という話でしたので
何となく1学年上にしてみました。

>>  ミストが機嫌が良い理由についてが謎なのですが、今回こういう事にしてしま
>> ったのですが、ひょっとして問題があったでしょうか。

全然問題ありませんです。予想の範囲内。

>> #ちなみに現在、某F氏の某妄想ともリンクさせる方向で話を進めています
>> #(謎)。

# 既に世界観は共有しているはずでしたから、もっと直接的に
# 話が相互に重なるって事でしょうか。^^;

>> ★神風・愛の劇場 第152話『大芝居』

途中までは普通に読んでいると若さ故の赤面話だったりする…様に見える
のですが、やっぱりそうですか。ミストのお食事でしたか。(笑)

委員長と偽都ちゃんの会話でここ最近の混乱した情況が整理されたと
思ったのですが、読者視点では整理出来ても作中人物視点では全然変化して
無いという所がミソなのでしょうね。折角委員長が弥白様の事を色々と
弁護したのですが、本当の都ちゃんの耳には届いてないって事ですし。
しかし委員長の方はそうは思っていないので勝手に話が通じ、更には
秘密を共有していると思い込み、そのまんま仲間意識がだんだんと
憎からぬ気持ちに変化して…。*^^*

それにしても妄想らしい適度に低い話をごちそうさまです。(爆)
# もっとも、最後まで行ったかどうか定かでは無いのはお約束。
ミストは本性を抑えて都ちゃんらしく振る舞う事に全力を上げていた様子。
上手く騙し続けられた事もご機嫌の理由の一つだったのですね。
# 逆に男のにおいがしたのでアキコは機嫌が悪い。(笑)

低いと言えばまろんちゃんの夢も低い方に寄ってますが(笑)、
でも内容はいたって真面目な悩み事なんですよね。ツグミさんの
置き手紙の真意を寝ていても考えているとは。
この調子では大会当日は落ち込み+寝不足という線が濃厚。

そんな状態ながらも偽都ちゃんと委員長の姿を見て、祝福する気持ちと
ほんの少し寂しさを味わっている感じのまろんちゃん。
しかし、本当の都ちゃんの気持ちを誤解する事になってしまいそうではあります。
# これはこれでモメ事の種かなぁ。ミストの策略みたいだし。

どうやらノインがフィンに頼んだ事後の話というのは、総てを清算するとか
そういう方面の事の様に感じました。仮にジャンヌの魂を取り戻しても
昔に戻ろうとは思ってないみたいですね。
# それが彼の騎士道って事なのか。

>>  2月18日の明け方まで。長い長い夜がやっと明けました(笑)。

2月18日の明け方…一瞬、あれもう大会の日かと勘違い。(笑)
## 前日の朝だってば。^^;

>> #電波の意味は、こういう訳です(謎)。

# んみゅ?(謎)

## では次です。

★神風・愛の劇場 第153話 『ぬるま湯』

●桃栗学園

大会前日の朝、桃栗学園新体操部の練習風景には独特の緊張感が満ちて
いました。一人の例外を除いて。都は努めて例外を無視していたのですが、
ついに我慢しきれなくなって行動に移りました。

「まろん…」
「ん?」

話しかけた途端、否、それどころか今日は事ある毎にまろんの顔に浮かぶ
穏やかな、或いは別の言い方をすれば気の抜けた顔が都を見詰めています。

「あんた今日が何日か知っているわよね?」
「うん」
「明日は何の日かも判ってるでしょ?」
「勿論。地区大会本番」

再びまろんの顔に浮かぶ妙に柔らかい表情。微笑みと言っても良いでしょう。
都はその表情に違和感を感じない訳にはいきませんでした。
昨日までの表情とはまるで違うのですから。しかし、まろんがそうなる
心当たりがまるで無い訳でもありません。ですがもし都の心当たりの通り
ならば常に穏やかな顔であるはずでした。まろんの顔が変わるのは都と
目が合った時だけ。少なくとも都が気付いている限りでは、その時だけ
なのです。それ以外はむしろ昨日よりも深刻な顔をしている気がしました。
何があったのか、それは判りませんでしたが何かあった事は間違いない。
都はそう確信していました。もっとも聞いた所で言いはしないだろう事も
判っています。

「判っているならいいわ。でも、たるんでるわよ」
「え?、何が?」
「顔も態度も全てじゃ」
「そう、かな…」
「もう…しっかりしてよ。本番直前なのよ?」
「判ってるってば。頑張ろうね」

まただ、と都は思っていました。今日のまろんの笑顔には普段の彼女の
笑顔には無い何かが含まれている気がします。おかしな事にそれはとても
自然に沸き上がる感情の様に見えました。本音を押し隠した笑顔ならば
納得も出来るのですが。何故なのだろうかとは気になります。ですが今は
とりあえず都は放っておく事にしました。
どうせ明日になれば嫌でも本番の舞台に放り出されるのですから、
その時になればまろんは持ち前の勝負強さを見せてくれるだろと思えるから。
これまでの様に。



その日、都にはもう一つ不思議な事がありました。大和の態度です。
彼もまたまろんの場合と同じように、都と目が合った時だけ態度に変化が
見える様な気がしました。少し照れた様な、それでいて自信がある様な。
昼休み。腰を浮かせてまろんに声を掛けようとした都の出端を挫いたのは
大和の言葉でした。

「良い天気ですし。外で食べましょうか」

見ると大和は都の脇に立ち、都の顔を見て話しています。

「なぬ?」

その声を聞いて振り向いたまろんに大和が言いました。

「日下部さんも一緒に。それに名古屋くんも行きましょう」
「うん」
「ああ」

返事をしながら立ち上がるまろんと稚空。二人が先に教室を出て行き、
教室の出口で立ち止まった大和が振り向いて手招きします。

「東大寺さん、いきますよ」
「あ、そうね」

今、何と言ったのか。都は直前の記憶を頭の中で繰り返していました。

"日下部さんも一緒に"

「("も"?それじゃ、まろんがついでみたいじゃない…)」

都は犯罪者を見定めようとするかのごとく大和に鋭い視線を投げ掛け
ますが、普段とは違い何故か大和は怯まず笑顔を返しているのでした。
校庭か屋上かで迷う事も無く、四人は自然に校庭に出ていました。
陽気に誘われてというところでしょうか。先日来お気に入りの場所に
なっている芝生に腰を下ろした四人。各々が弁当なり買ってきたパンなりに
口を付け始めた段になって、何時に無く大和が自分寄りに座っている事に
気付きました。単なる偶然かとも思いますが、それ以外にも妙に彼が
自分に話を振ってくる様に思える事も気になり出すとどうしようもありません。
まろん相手ならば大抵の事はまろん自身の判断に任せて滅多に追及しない
都ですが、大和相手ならば遠慮する理由は全くありませんでした。

「あのさ、委員長」
「はい。何でしょうか」
「何企んでるのよ」
「え?」
「惚けるんじゃないわよ、白状なさい」
「別に何も…」

大和は思っていました。これは都が昨夜の約束、二人だけの秘密を
都自身を含む誰にも洩らさないという約束を守れるかを試しているのだと。
ですから何もやましい事は無いのだと納得出来るのです。
堂々と否定すれば良いのですから。

「何も企んでなんかいませんよ」
「しぶといわね」

都の追及の手を止めたのは、まろんの何気ない一言でした。

「仲、良いんだね」

都は大和の胸倉を掴んでいた手を放すとまろんに言いました。

「何言ってんのよ」
「何って、見たまんま」
「だって委員長の様子が変でしょ?さっきから」
「そう?別にそうは感じないけど」
「変よ!何か妙に馴れ馴れしいっていうか…」
「そうかなぁ」

成程、と大和は思いました。自分の態度が以前と比べて不自然なので
何とかしろ、と都は自分に言っているのだと大和は理解しました。
確かにそうだったかも知れない。普通に普通に。
大和は自分にそう言い聞かせます。
埒が明かないと感じた都は鋒先を稚空に変えていました。

「稚空も変だと思うでしょ?」

口にパンを大量に頬張っていた稚空は答える代わりに首を横に振りました。
そもそも稚空は都が騒ぎ出すまで大和の言動にさして注意を払っては
いませんでしたから、気付くはずも無かったのです。

「もういいわよっ!」

都はそれっきり何も言わず、残りの弁当を食べ終えるとさっさと一人で
教室に戻ってしまいました。まろんがそっと盗み見る中で、大和は
少しだけ追い掛けそうな素振りを見せましたが結局行動には移しません
でした。その時、大和は思っていたのです。別に恋人同士って訳では
無いのだし、そもそも後を追って何を言うのだろう?と。



午後の授業の間中、都は朝からの事を考えていました。そうして
ずっと考え続けた結果、都は結局その日のまろんと大和の態度の意味を
こう結論付けました。二人は自分に対する何か…多分不愉快な噂とかを
聞くか目にするかしたのでしょう。そしてその事を黙っていようとする
あまり、不自然に自分に接しているのだと。

「いいわよ。別に何言われたって…」

都は目の前の授業に集中しようと強めに自分の額を拳で叩くと
教科書に視線を落とすのでした。

(第153話・完)

# 2月18日昼過ぎまで。(の一部の方々の様子)
## 18日は何話掛かるかなぁ。(爆)

では、また。

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