From: hidero@po.iijnet.or.jp
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Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: 19 Jul 2001 12:22:10 +0900
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佐々木@横浜市在住です。
<9ipjao$t9e$1@news01dh.so-net.ne.jp>の記事において
keitai@fa2.so-net.ne.jpさんは書きました。
>> 石崎です。
こんにちわ。
>> このスレッドは、神風怪盗ジャンヌのアニメ版の設定を元にした妄想スレッド
>> です。
>> そう言うのが好きな方だけに。
という事で。
>> >>> >>> ★神風・愛の劇場 第130話『帰還』
>> #でも寝台は外せなかったり(爆)。
# 妄想的に必須アイテム。(爆)
>> >>> >★神風・愛の劇場 第131話 『よしみ』
>> >まぁ、夢にまで見て貰えてうれしかったと。^^;
>> 夢の中では「受」だったのか「攻」だったのかが気になる所。
答(設定)はあるのですが敢えて言いますまい。(笑)
>> >>> ★神風・愛の劇場 第132話『主従と友情と』
>> メイドと言えば何故か10代の少女しか考えられず、でも現代に10代のメイ
強く同意。(爆)
>> #「身体」と書かれると、なんかえっちっぽい意味の気がするのは気の所為でし
>> #ょうか(笑)?
# では言い方を変えまして「我慢出来ないカラダ」でどうでしょうか。(爆)
>> 朝からご奉仕な三人組だったりしたら…(妄想中)。
でも女性のご主人様なのであまり役目は無さそうです。^^;;;
>> >★神風・愛の劇場 第133話 『交錯』
>> #綺麗にオムレツを作るのって難しそうです。
# ちなみに私が作ると「春巻形」になります。(笑)
>> カフェでの会話。飛び級を経験していたり、視覚障害者だったりと普通の学園
>> 生活を経験しているとは思えないツグミさんとまろんちゃんの間には、年齢差(…
>> と言っても1歳)以上のギャップがあるようで。
普通なら互いに交わらない世界に暮らしているんですよね。
ですから話題が時々噛み合わない事もあるのでしょう。
# 話の都合で頻繁に交わってはいますが。^^;;;
## "交わって"は変な意味じゃ無いので念の為。(爆)
>> ところでまろんちゃんの言う「後で運動」はやっぱり…。
>> #…って自分でオチつけていたりして(汗)。
# 確かにオチてました。(笑)
>> 悪魔の気配は感じられるまろんちゃんですが、流石に幽霊の気配は感じられな
>> いようで。
# ニコやかに心霊写真に収まってしまう様な娘さんですから。(謎)
>> ツグミさんの方は、何かを感じたようですが。
一応、第84話で振ったネタ(ツグミさんは人外の者と出合った時に気付くのか?
それは普通の人間の気配と区別できるのか?)に対する答の様なものとして
描いてみました。
>> 何となく、ミストがツグミさんに関して引き起こしたある事件に関わる事なの
>> では無かろうかと思っているのですが、実際の所はどうなのでしょうか。
かなりスルドイとだけ答えておきたいと思います。^^;;;
>> ★神風・愛の劇場 第134話『配慮』
相変わらず突然まろんちゃんの前に現れる人です>三枝センセ。^^;
三枝センセはツグミさんの事も見かけた事があるそうですが、
桃栗町の若い女性は大体把握しているのではという疑惑が浮上。(笑)
# 或いはロングヘア好きなのかな。^^;
完全にまろんちゃん目当てで大会に潜り込む(笑)三枝センセ。^^;
練習風景もと欲張った処ですが、以前の時の様にまろんちゃんオンリーには
出来そうも無いです。先にクギを刺されてしまいました。
# でも実際に他の選手も撮るかどうかはイマイチ信用出来ない。^^;;;;
三枝センセがまろんちゃんとツグミさんの写真を何枚も撮ったのは
トリミング出来る構図を紛れ込ませる為だったりして。^^;
次の作戦ポイントを示したミストですが、人が大勢集まる場所で
ミスト好みの作戦って出来るんでしょうか。^^;;;
おまけに実行だけ宣言してとっとと居なくなってしまうとは。
# 何も後先考えて無い気がしてきた>ミスト(笑)
>> #今のペースだと、大会の頃には秋風が吹いていそう(自爆)。
# 大会にナニかが起こると宣言したのですから、そこまでの日々は
# 平和だった事にしてバッサリ飛ばしてしまうという選択肢もあります。^^;
## 多分、小説のメソッドとしてはそれが正論。^^;;;;;
# では次いきます。
★神風・愛の劇場 第135話 『囁き』
●桃栗町郊外
思わぬ出合いの為にまろんがツグミと共に彼女の家に戻ったのは午後の陽射しが
そろそろ傾き始めた頃でした。一番近いバスの停留所で降りたのはまろんと
ツグミの二人だけ。そもそも乗客自体ほんの数人でしたが。
残りわずかな道のりを二人は急ぐ事も無くゆったりと歩いていました。
「日下部さんの"顔"で一食分浮いたわね」
「顔って…」
何とも返事のしようが無い比喩にまろんは困った顔になってしまいます。
ツグミはそんなまろんの素振りに気付いたのか、すぐに付け足しました。
「単に人脈って事だけど?」
「あ、何だ」
「何だと思ったの?」
「えっと、それは」
今度は苦笑するまろん。横目でツグミを覗き見るとツグミの方は意味ありげな
含み笑いを口許に浮かべています。
「あ〜っ、引っかけたでしょ」
「さぁ?何の事?」
「意地悪」
「だって、らしく無いんだもの」
「らしくない?」
「三枝さんの前だと何だか硬いわよ」
「えっ?そうかな」
「苦手なのかしら」
「そういう訳じゃ無いけど…」
「ほら。歯切れが悪い」
「う〜ん…」
少し間をおいてから、真顔に戻ったツグミが言います。
「日下部さんが責任を感じる事では無いと思うのだけど」
ツグミの言った事の意味はすぐに判りました。それは三枝に出合ってから
ずっと頭の中から消えないもやもやした思いその物でしたから。
まろんは居心地悪そうにツグミの顔から視線を離して答えます。
「そうは思えないの」
「どうして?」
「だって、私がもっとしっかりしていれば」
「それよ。その前提からして違うと思う」
「え?」
今度は何を言われたのか判らなかったまろん。立ち止まってツグミの顔を
まじまじと見詰めていました。ツグミもすぐに立ち止まり、振り向いて
まろんと向かい合います。
「三枝さん、あの方の悩み…違うわね、そんな軽い言葉には出来ないけど。
苦しみの本質はもっと別なところにあるのよ。お嬢さんの思い出が灰に
なった事とは関係無い。仮に日下部さんが話してくれたあの事件が無くても
あの人は今と変わらないわ。或いはもっと悪くて外出すらしなかったかも」
「それは…そうかも知れないけど…」
「けど?」
「けど今さら無関係を装えないし、何か出来たらって」
「なら簡単でしょ」
「簡単?」
少しの間ツグミは考える時間を与えるかの様にまろんの言葉を
待っていたのですが、やがて自分の方から口を開きます。
「死にかけた病人を見舞う様な態度は止めて、普通の知り合いとして
接してあげなさいな」
「…私の接し方ってそんなに変だった?」
ツグミはごく浅く頷きました。
「表面上は普通だったわよ」
「…そっか。それが硬いって事なんだね」
「ええ、そうね。三枝さんってプロの写真家なのでしょ?きっと気付いては
いると思うけど。言うと余計緊張すると思って言わないんじゃない?」
「私が気を使わせてちゃ駄目だね」
小さな溜息をつくまろんにツグミが言います。
「それはそれで気晴らしにはなりそうだけど」
「ああぁん、じゃぁ私はどうすればいいの!」
「余計な事を考えない。それが全て」
「難しいよぅ、それ苦手」
「でしょうね」
ツグミはそう言ってクスクス笑いながら、先に歩きだします。
「やっぱり意地悪だ」
まろんはそう呟いてからツグミの後を早足で追い掛けるのでした。
*
深夜。まろんは聞き慣れぬ音に眠りを妨げられて暗い寝室で目を開きました。
初めは何が聞こえているのか、霞んだ意識の中では判りませんでしたが、
やがてそれが隣りで眠っているはずのツグミの荒い息遣いだと気付きます。
「(うなされている?)」
途端にまろんは完全に目を醒ますと、ベッドの上で身体を起こして
ツグミの肩をつかんで揺すりました。ゆっくりと、やがて激しく。
「ツグミさん、ツグミさんってば!」
突然、ツグミの身体がびくんと痺れた様に動きました。そしてまろんを
突き飛ばさんばかりの勢いで蒲団を跳ねのけ、直後にはベッドの脇に
飛び下りる様にして立ち上がっていました。
まろんは慌ててツグミの隣りに立つと、まだ激しく肩を上下させながら
途切れ途切れの息を吐いている彼女の背中をさすります。
「どうしたの?大丈夫?」
しばらく経ってやっと落ち着いたツグミは一度まろんの方に顔を向け、
それから再び正面を向いた後深い溜息をついてからベッドの縁に腰を
下ろしました。寄り添う様に隣りに座ったまろんにツグミが言います。
「ごめんなさい。驚かせてしまったわね」
「そんな事はいいの。それより平気?気分でも悪いの?」
「違うの。夢を見たんだと思う…多分」
「夢?どんな?」
ツグミは暫く考えてから答えました。
「良く判らない。もう消えてしまったから。ただ…」
「ただ?」
「何かに飲み込まれる様な気がして、振り払おうとしたら起き上がっていたみたい」
「何かって?」
「判らないわ。でも、真っ赤なもの」
「真っ赤の何か…」
ツグミはもう一度、ふぅと溜息をついてから立ち上がりました。
「シャワー浴びてくるわ。先に休んでいて」
そう言って寝室を出ると灯りを落としたままの暗い廊下をひたひたと
歩いて行ってしまいました。まろんはついて行こうかと迷いましたが、
気分を落ち着かせに行ったのだろうと考えておとなしく待つ事にします。
「…でも、赤って何だろう…」
考えを巡らせているうちに益々目が冴えてしまい、結局戻ってきたツグミが
静かな寝息を立て始めても尚、まろん自身はなかなか眠りに落ちる事が
出来なかったのでした。
*
街灯が光の島を点在させているだけの何もない道を進んでいくと目の前に
組んだ足の先が見え、やがて浮かび上がる様に膝に手を添えて腰掛けた
格好のミストの全身が露になります。もっとも、その身体の下には
何も支えになる様な物は無いのですが。アキコはミストの顔を見上げ、
それから自分の爪先を見るかの様に深くうなだれてしまいます。
「今日の散歩は長かったな」
返事はありませんが、アキコの身体が小さくなっている様に見えました。
「それも独りで」
アキコの反応を確かめる様に、ミストはゆっくり言葉を発します。
「怒っている訳では無い。ずっと見てはいたが」
ミストは何時の間にかアキコの後ろに立っていて、肩越しに手を回して
抱きしめていました。そして耳元で囁きます。
「話は通じたか?」
はっきりとアキコの身体が揺れました。それでもミストの手の内から
零れてしまう事はありませんでしたが。
「今のあいつにアキコの声は届かんよ」
更に一言付け加え様としたミストでしたが、アキコの顔を見て口を閉じます。
そしてアキコを軽々と抱きかかえると再び闇の中へ溶け込んでしまうのでした。
(第135話・完)
# 本業より保護者稼業が忙しいミスト。(笑)
# 2月13日終り。
では、また。
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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
■■■■ hidero@po.iijnet.or.jp ■■■■
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