神風・愛の劇場スレッド 第134話『配慮』(7/14付) 書いた人:携帯@さん
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From: Keita Ishizaki <keitai@fa2.so-net.ne.jp>
Newsgroups: japan.anime.pretty,fj.rec.animation
Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: Sat, 14 Jul 2001 23:00:49 +0900
Organization: So-net
Lines: 366
Message-ID: <9ipjao$t9e$1@news01dh.so-net.ne.jp>
References: <9hhf8m$ltl@infonex.infonex.co.jp>
<9hna1u$s17$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp>
<9i3qmd$clk@infonex.infonex.co.jp>
<9i9j1t$qsc$1@news01dg.so-net.ne.jp>
<9im58n$cj3@infonex.infonex.co.jp>

石崎です。

hidero@po.iijnet.or.jpさんの<9im58n$cj3@infonex.infonex.co.jp>から
>佐々木@横浜市在住です。

こんにちわ。

 このスレッドは、神風怪盗ジャンヌのアニメ版の設定を元にした妄想スレッド
です。
 そう言うのが好きな方だけに。



>>> >>> ★神風・愛の劇場 第130話『帰還』
>
>>>  謁見の間=生活の場なのでは無いかという気が時々(笑)。
>
>何か質素な木製のテーブルと椅子、白いテーブルクロスとか燭台とか
>暖炉とかそんなイメージがつらつら湧いて来てしまいました。

 実は私は全く逆で室内は大理石で出来ていて天蓋付きのゴージャスな寝台その
他諸々のイメージを持っていたのですが、上記のようなのも意外さがあって面白
いのでそうしましょうか(笑)。

#でも寝台は外せなかったり(爆)。

>当然、箒に洗濯板に薪を使ったカマドなのでしょう。(笑)
># いや、何となくローテクな印象が。^^;

 意地悪というと、神様の舌を満足させるまで何度も料理を作り直しとか、部屋
の隅を白い手袋をつけて触って、少しでも汚れたら掃除やり直しとか(違)。

>>> >★神風・愛の劇場 第131話 『よしみ』
>
>どうでしょうね。往々にして実際には飼っていない人の方が
>蘊蓄は多かったりしますが。^^;;;
># 少なくとも「犬の躾入門」なんて類の本は読みまくったでしょう。

 取り敢えず、以前書いた話では彼女の記憶には残っているらしいです。

>まぁ、夢にまで見て貰えてうれしかったと。^^;

 夢の中では「受」だったのか「攻」だったのかが気になる所。

>>> ★神風・愛の劇場 第132話『主従と友情と』
>
>成程、弥白様の話相手として近い世代の娘を雇っているんですね。

 メイドと言えば何故か10代の少女しか考えられず、でも現代に10代のメイ
ドなんてそうそういるものじゃ無いよなと思って、設定を作りました(笑)。

># 実は花右京家の様に女の子がいっぱいだったとわ。(爆)

 弥白様の周りには女っ気が少なかったので(笑)。

>弥白様の知らない面を垣間見た都ちゃんですが、何となく間接的に世話を
>焼いてしまったのは寂しがり屋を放っておけない身体になっている所為?

 その通りです。

#「身体」と書かれると、なんかえっちっぽい意味の気がするのは気の所為でし
#ょうか(笑)?

># ゲストキャラに名前が無いのはやはりゲスト故でしょうか。^^;

 ちなみに再登場の予定があります。

#でも、名前の設定はまだありません。

>そして本題の代わりにとんでもない物を見てしまった都ちゃん。
>今までの事もあり単に誰かさんと誰かさんを見たぐらいでは、それが想像を
>絶する光景という事にはならないでしょうから相当ナニだった様で。^^;

 まあ、路上で出来ることは限りがありますので大体想像できるかと。
 都ちゃんが稚空の事を責めることが出来ないのは、自分でもやってるから
(笑)。

># 今回のメイドさんは何部隊なんでしょうね。(笑)

 朝からご奉仕な三人組だったりしたら…(妄想中)。

>★神風・愛の劇場 第133話 『交錯』

 朝食を強引に手伝おうとするまろんちゃん。
 要するに「お客さん」にはなりたくないんでしょうね。

#綺麗にオムレツを作るのって難しそうです。

 カフェでの会話。飛び級を経験していたり、視覚障害者だったりと普通の学園
生活を経験しているとは思えないツグミさんとまろんちゃんの間には、年齢差(…
と言っても1歳)以上のギャップがあるようで。

 ところでまろんちゃんの言う「後で運動」はやっぱり…。

#…って自分でオチつけていたりして(汗)。

 本物のツグミさんとアキコ、そしてまろんが昼間の路上で再接近。
 悪魔の気配は感じられるまろんちゃんですが、流石に幽霊の気配は感じられな
いようで。
 ツグミさんの方は、何かを感じたようですが。

 矢張りアキコさんのお目当てはツグミさんのようで。
 一度会って話しただけの関係ですが、今度は何をしようとしているのか。
 何となく、ミストがツグミさんに関して引き起こしたある事件に関わる事なの
では無かろうかと思っているのですが、実際の所はどうなのでしょうか。

#多分、あの事件が起きた後の収拾策として現在の展開を考えておられたのかと
#予想。

 ただ、現在のアキコに意志というものがあるとすれば、両者の間の板挟みとい
う状況に置かれているような。
 接近するだけで、直接アプローチへと向かわないのは、そこら辺に原因がある
のかと、予想してみたりします。

 では、本編行きます。


★神風・愛の劇場 第134話『配慮』

●桃栗町

 まろん達がカフェを後にしたのは、まだお昼には早かったのですが、街の西部
郊外にあるツグミの家に歩いて帰る頃にはお昼過ぎとなっていそうな中途半端な
時刻。
 なので、まろんの提案でツグミの家の近くの県道を走るバスに乗ることにして、
駅前のバス停に向かうために曲がりくねった坂道を二人で歩いて行きました。

 道を歩く時、携行が義務付けられている白杖をツグミは手にしていましたから、
いつも二人で買い物に出かける時はそうであるように、自然、山のように買い込
んだ食料品を中心とする荷物はまろんがより多く持つ事になりました。

「ごめんなさいね。こんなに買い込んで」

 カフェにたどり着く前にも言ったのと同じ様な台詞をツグミは言いました。
 そして、それに続くまろんの返事も前回と似たようなものでした。

「後でツグミさんとご馳走が食べられると思えば、何のこれしき」
「期待してて下さいね」
「あ、でも私にもちゃんと手伝わせて」
「はいはい。でもやっぱり…」
「何?」
「こんなに食べたら、また太ってしまいそう」
「それなら運動するから大丈夫」
「日下部さんはそれで良いでしょうけど」
「ツグミさんもよ」
「私が?」
「だから…」

 まろんは、ツグミの耳に顔を近づけて、何事か囁きました。

「もう! 日下部さんったら、すぐそっちに話を持って行くんだから!」

 そう言いながら、ツグミの顔は笑っていました。



 駅前のバス停につくと、次のバスまで時間があるようでしたので、ベンチに座
ってツグミと話していると、前に誰かが立ち止まり、声をかけられました。

「日下部さん」
「あ…三枝先生!」

 顔を上げると、カメラを首から下げた三枝が、まろん達を見下ろしていました。

「ご免なさい。連絡取らなくて」

 この前モデルになった時、またこちらから連絡しますと言って、それを怠って
いた事をまろんは謝りました。

「良いんだ。何時でも君が空いている時で」
「良いんですか?」
「ああ。急ぐ積もりは無いからね。それより、話があるんだが」
「話?」
「ここじゃ何だから、近くの行きつけの店で昼食でも奢るよ。もちろん彼女も一
緒に」

 そう、ツグミの方に顔を向けて言うのでした。



 ツグミの家で豪華昼食を食べる積もりになっていたまろんは少し躊躇しました
が、モデルになっている話をまろんから聞いていたツグミが同意したので、素直
に好意を受け入れることにしました。
 もちろん、ツグミが「夕食、益々豪華になっちゃうかも」と囁いたのも一因で
はあるのですが。

 三枝が二人を連れて行ったのは、以前も三枝に連れて行かれたフランス料理店。
 毎朝仕入れた新鮮な地元産の魚介類を使った魚料理が自慢な、地元でだけ知ら
れている名店なのでした。

 丁度昼食に差し掛かろうという時間でしたので、メニューはランチメニューし
かありませんでした。
 決して安いとは言えない価格でしたが、夕食のコースに比べれば罪悪感を感じ
ずに済みそうで、まろんはちょっと安堵しました。

「それで、話の事なんだが」

 三人が注文した後で、三枝は本題に入りました。

「はい」
「頼みがあるんだが」
「何でしょうか」

 改まって何だろう。
 少しまろんは身構えました。

「今度、大会があるそうだね。新体操の」
「ご存じだったんですか」
「ポスターが貼られていたからね」
「そうなんですか?」

 そう言えば、部室に貼られていたのを思い出しました。

「日下部さんも出場するのかな」
「ええ、一応」
「それは良かった」
「え?」
「実は、今度の大会を撮影させて貰える事になっていてね」
「お仕事ですか?」
「まぁ一応そういう事にはなっているのだが」

 一応、という部分を強く三枝は言いました。

「一応?」
「本当は日下部さん、君を撮りたかったんだ」
「私を?」
「ああ。頼みとは、新体操をしている君の姿を撮らせて欲しいという事なんだ」
「え? 別に私は構わないですけど。でもどうしてわざわざ?」

 既にモデルになる事を承知しているのだから、何を今更とまろんは思ったので
すが、三枝が事情を説明してくれました。
 前回の大会の時に、不心得な観客が大会の出場者をいやらしいアングルで撮影
した写真が、写真投稿誌やインターネット上に出回った事もあり、今回から原則
撮影が禁止になったそうなのでした。
 許可を得ればカメラ等の持ち込みは出来ますが、それも家族限定。

 新体操をするまろんの姿を撮影しようとした三枝は、その事を知ると大会の主
催者に取材を申し入れ、三枝のネームバリューもあり何とか許可されたとの事で
した。

「だから、君にも一応改めて許可を貰おうと思ってね」
「そういう事があったんですか」

 もしかしたら私の変な写真もインターネットに載せられていたりするのだろう
か。
 そう思うと、嫌な気持ちになるまろんでしたが、だからと言って三枝の申し入
れを断る積もりは毛頭無く、その事を三枝に伝えました。

「有り難う。実はもう一つ頼みがあるんだが」
「何ですか?」
「練習中の姿も撮影させて貰えないだろうか。一応、顧問の先生には許可を貰っ
たのだが」

 良いですよ。
 そう言いかけた時、先程封印した心残りが再び頭をもたげました。
 やっぱ…拙いよね。

「あの、良いんですけど、私からもお願いして良いですか?」
「ああ」
「私だけで無く、他のみんなも撮ってくれませんか。それも出来るだけ平等に。
三枝先生に写真を撮って貰えれば、きっとみんな喜ぶと思うんですけど」

 一瞬、三枝は戸惑った表情を見せましたが、やがてまろんの提案を受け入れま
した。

「そうだ! 折角だから、ツグミさんも撮って貰いなよ!」

 それまで横で二人の会話を黙って聞いていたツグミに、まろんが声をかけまし
た。

「え? 私は良いわよ。それに撮って貰っても見えないし」
「この前みたいに稚空に何とかして貰うわよ」
「でも…」
「それに私が欲しいの。ツグミさんの写真。ね、三枝先生。良いでしょ?」
「ハハハ…構わんよ」
「もう…。判りました。じゃあ、日下部さんも一緒に写真に入ってくれるのな
ら」
「え? 私と? ツグミさんとのツーショット写真か…。うん! 入る!」
「じゃあ、後で撮ってあげるよ」



 食事が終わった後で、約束通り店を背景にツグミとまろんのツーショット写真
を撮って貰いました。
 一枚か、せいぜい二枚だろうとまろんは勝手に思っていましたが、三枝は二人
のポーズを変えさせて、何枚も撮影を続けたのは、プロ意識からでしょうか。

「君…」

 ファインダーを覗き込んでいた三枝は、顔を上げると二人の側に歩いて来て、
ツグミに声をかけました。

「はい」
「確か、犬を飼っていなかったかな? 黒い盲導犬」
「どうしてそれを」
「数年前、盲導犬を連れた女性を街で見かけた事がある。写真を撮ろうかと思っ
たら、すぐに見失ってしまったのだが。その娘は君なのではと思ってね。君のそ
の髪は印象に残っているから」
「多分それは私だと思います。ただ、イカロスは…交通事故で…」

 ツグミがそう言うと、三枝はしまったという表情になりました。

「すまない。そんなつもりでは無かったんだが」
「良いんです。先生が気にする事ではありません」
「実は私も事故で娘を亡くしてね。だから、君の気持ちは判るよ」
「日下部さんに似ているのだそうですね。亡くなられた娘さん」
「聞いていましたか。動物が好きな娘でね。特に犬が好きだった。それで思い出
したんだ、君のことを。すまなかった」
「気にしないで下さい」

 再び何枚か写真を撮った後で、バス停まで送って貰って二人は三枝と別れるの
でした。


●オルレアン ミストの隠れ家

「今度仕掛けるのは、ここにしようと思うのだけど」

 テーブルの上に、一枚の紙が置かれていました。
 ソファに座っていた客人は、それを手に取って書かれた文字を読みました。

「新体操地区大会? 今週の土曜日に行われるあれですか」
「そうよ。ジャンヌに『お嬢様』、『刑事の娘』に恐らくは『犬娘』も。ノイン
の手駒も来る筈よ。駒がこれだけ一所に揃う事など滅多に無い。絶好の機会だ
わ」
「人目が多すぎませんか? 人間に我々の…」
「そう。人間共に我等の存在を知られる訳にはいかない。判っているわよ。だが
それはジャンヌも事情は同じ筈」
「成る程、人前で正体を明かせない弱点を突きますか」
「ノインの作戦は、人間としてのジャンヌの弱点を突くものだったけど、少し回
りくどすぎたわね。貴方の作戦に付き合ってあげたのだから、今度はあたし好み
の作戦に付き合って貰いたいのだけど」
「しかし危険です」
「その為に『駒』を用意したでしょう?」
「『駒』を完全に支配下に置くにはまだ時間が」
「違うわね。『駒』は既に自らの意志で動き始めている。ノインも気付いている
のでしょう? 我等はそれを後ろから押してやれば良いのよ」
「懸念される点としては、日下部まろんが瀬川ツグミと再び接触したために、
『神のバリヤー』が力を取り戻しつつあるようです」
「あんたが失敗したお陰でね」
「次の手は考えてあります」
「そう。…まぁ、細かい作戦の段取りはノインに任せるわ」
「作戦の立案者は貴方でしょう」
「作戦の細部を詰めるのは参謀の役目でしょう? それじゃああたしは、ちょっ
と用があるので出かけるから」
「あ…」

 ノインが止める間もなく、ミストは何処かへと霧のように姿を消しました。
 一体どこに行くのだろうと考えたノインでしたが、やがて先程から気配のない
『彼女』を捜しに行ったのだと気付くと、自分も自らの使い魔が待つ自宅へ向か
って姿を消すのでした。

(第134話 完)

 今後予想される展開において、多分登場するであろう人物にご登場願いまし
た。未だ2月13日の昼(笑)。

#三枝先生が前回登場したのは2月5日(金)ですが、この話を投稿したのは2
#月。だからもの凄い間が開いた気がするのですが、本編中では8日しか経って
#いないんですよね。
#今のペースだと、大会の頃には秋風が吹いていそう(自爆)。

 では、また。

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Keita Ishizaki mailto:keitai@fa2.so-net.ne.jp
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