From: Keita Ishizaki <keitai@fa2.so-net.ne.jp>
Newsgroups: japan.anime.pretty,fj.rec.animation
Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: Sun, 29 Oct 2000 15:15:33 +0900
Organization: So-net
Lines: 404
Message-ID: <8tgfa9$bdc$1@news01cd.so-net.ne.jp>
References: <8sc1qt$ekp$1@news01cg.so-net.ne.jp>
<8soetd$pam@infonex.infonex.co.jp>
<8sof30$pc9@infonex.infonex.co.jp>
<8strha$b0r$1@news01bc.so-net.ne.jp>
<8taquv$u4@infonex.infonex.co.jp>
石崎です。
hidero@po.iijnet.or.jpさんの<8taquv$u4@infonex.infonex.co.jp>から
>佐々木@横浜市在住です。
どうも、こんにちわ。
このスレッドは、神風怪盗ジャンヌのアニメ版の設定を元にした妄想スレッドで
す。
その手のが嫌いな人は、読まないで下さいね。
>>> ちなみにツグミさんの母親の職業も文字に関係あるのにしようかと。
>
>ちなみにツグミさんの父上の今の奥さんは看護婦です。職場で釣った。(笑)
看護婦さんと医者の組み合わせだと、色々と生活が合わなくて大変かも。
ツグミさんのお母さんの設定で妄想したのが、ライター兼編集者。
ツグミ父の趣味方面の記事の取材で知り合ったという事で。
>やっぱりお約束としては大きめのシャツ1枚のみという辺りが。(爆)
恥ずかしい下着とか(違)。
>>> >★神風・愛の劇場 第84話 『冬の蛍』(前編)
>
>個人的に印象が強めだったエピソードなので、ぜひネタを使いたかったのです。
># 細部の確認の為に某所のデータの力を借りました。
そう言えばお化け屋敷のお化けは脅かしていたのに、幽霊は怖い都ちゃんでし
た。
第25話予告を見た段階でその設定の矛盾を話題にしていたら、本編できちん
と解説されていて良かった。
>私的設定では都ちゃんは幽霊以外ではあんまり驚かない事になってます。
>幽霊(魂)の中途半端な存在感が怖いという事で。
># 某、短冊収集少女と同じです。
># 変な形で霊感のスイッチがオンになっている。(笑)
#短冊少女が誰のことか気付くのに少し時間がかかったのは内緒
#ちなみにこの妄想世界は短冊少女が実在している世界という事になっています。
#だから、あの対決編も正式な妄想編の一部(笑)。
>確かに、わざとです。^^;
>ミストはアキコと一緒に出歩いてる時は世代を合わせているのですが、
>一番最近化けた同世代の姿がアレだったので。
設定の整理をすると、稚空を誘惑した時の姿は都ちゃんそのまま、その後アク
セスの前に現れた時の姿が、今回化けていた姿という事でしょうか。
#「弥白新聞」の設定の関係上
確か、その者の望む姿を見せる事が出来たんでしたっけ?
>この段階ではアキコの方も見せようとも見せまいとも思っていないので
>人間らしき形としか判別できなかったはずです。
成る程。はっきりと見えていると、他の誰かさんと勘違いしますからね。
>>> ★神風・愛の劇場 第85話『団欒』
>
>やはり本質的には普通の食卓を誰かと一緒に囲むのが好きらしいフィン。
天使は食べる必要は無いのですが、魂の記憶からか人間のような生活を好むと
いう設定にしてみました。
>何やらノインは突っ込まれていましたが、単なる魂の解放よりも
>一歩踏み込んだ野望がある様子ですね。それは男としては健全。(ぉぃぉぃ)
最初からノインはそういう野望を持っていた訳ではなく、魔王様のやっている
事を見ている内に、可能性に気付いてという事なのかな。
>フィンの言う所のポイントは愛情の押売になってやしないかという点なのかな。
妄想編でも出した設定として、天使は人間の魂を元に神が作り出した創造物と
いうのがあります(原作由来)。ノインのしている事ってそれと同じ。
もちろん、それによって新たな生を得る事を喜べれば良いですが、しかし…。
#愛情の押し売りとは、神様の現時点設定に関して良い線を突いているかも(謎)
ちなみに魔王様も似たような事をやっているようですが。
>それにしても、自分の家にも連れ込んでいるんですねぇ聖センセ。**^^**
そろそろ活動させようと思いつつ、現状は愛人と化しているような(笑)。
># ちなみに私も林檎と蜂蜜カレーは中辛以下のグレードが好きです。
書いてから、そう言えば林檎と蜂蜜カレーは辛口が多かったなと思い出しまし
た。S&Bを使う方が多いですが。
># 更に味の調整は醤油というのも私と同じ。親近感増大。^^;
調理途中で醤油を入れてしまうのが家の流儀だったり。
醤油かけるのって、割と珍しいようで、人と食事している時にかけて驚かれた
事が。
>★神風・愛の劇場 第86話 『完全解』
例の首輪を研究所に持ち込んだ弥白様。
警察ではいちいち調べないよなあと思っていたのですが、弥白様に調べさせる
という手があったんですね(考えついていなかったらしい)。
ノイン作の首輪の分析の解説がナイス。ちょっと私には書けないですね。
どうやらノインは首輪については完璧に複製を作った筈が、見た目は完璧でも、
中身は結構いい加減というか、綺麗に作りすぎていたようですね。
それとも、魔術ではそこまでは再現出来ないのか。
偽イカロスの死体が残っていたら、それの分析をしてみると大変面白い事にな
っていたのかも。
いよいよ、イカロス拉致疑惑の真実に弥白様が迫る…という展開と思いきや、
途中から弥白様の思考が妙な方向へ。
あらら? …と思っていると、成る程、ミストが弥白の夢を操り、ファイルを
開くと稚空の笑顔が浮かぶように暗示をかけたんですね。こうして、真実は闇か
ら闇へと…。
ノイン様もアニメ本編でまろんの夢を操っていたのですから、今回も言ってい
たように、ミストの「駒」である弥白様の処置はミストに任せたという所でしょ
うか。
多分、ミストが弥白が首輪を研究所に託したのを知ってノインに知らせ、ノイ
ンはミストに作戦を授けて処置を依頼…という流れなのでしょう。
シルクのカレー、翌日まで残っていたんですね。
市販のルーだと、どちらかと言うと作った直後に美味しく食べられるように出
来ているような気が。一晩置いて美味しいカレーなんてのが市販されている所を
見ると(違)。
では、本編。
★神風・愛の劇場 第87話 『伝達速度』
●オルレアン 都の家
がばっ。
日曜日の午前中。
苦しそうな呻き声を上げて寝ていた都は、突然跳ね起きました。
ややあって、そこがどこであるかに気付きます。
都の身体は汗びっしょり。
起き上がったそのままの姿勢で暫く肩で息をしていましたが、漸くベットから
降りました。
「そうよこれは夢、夢なんだったら…」
*
薄い紫に白い水玉模様のパジャマ姿でリビングに入ると、今日は非番らしいジ
ャージ姿の父がソファで新聞を読んでいました。
最も最近、非番の日も出勤している事が多かったので、この時間にここにいる
事は随分久しぶりのような気がします。
「おはよう都。随分とゆっくりだな」
「おはよう…」
そう言いつつ、都は大きく口を開けて欠伸を一つ。
「あなた、都。早く朝ご飯食べちゃいなさい。片づけられないから」
エプロン姿の桜が、二人に声をかけた所を見ると、ゆっくり起き出してきたの
は氷室も同じ様なのでした。
パジャマのまま、朝食の席についた都。
どちらかと言うと朝食は洋風である事が多い東大寺家ですが、氷室がいるから
か、今日はご飯にワカメの味噌汁と納豆という和風でした。
「そうだ、あれが残っているんじゃないか?」
冷蔵庫から氷室はキムチの入ったプラスチック容器を取り出します。
「朝っぱらからそれ?」
「都は食べないのか?」
「食べる」
そろそろ食べ始めようとした時、リビングに誰かが入って来ました。
「おはよー」
「あれ? 兄さんいいたの?」
「『いたの』は無いだろう。酷いじゃないか母さん。起こしてくれたって…」
「気持ち良さそうに寝ていたから起こすのも可哀想かと思ったのよ。さ、着替え
なくて良いから、昴も席について」
「ふわぁい」
結局、東大寺家は揃って朝食を食べる事になりました。
「兄さん、納豆ご飯にかけないの? それにかき回して無いし」
「かき回すと粘りが余計に出るから嫌だ。こうしてかき回さずに別に食べるのが
俺の主義なの」
「そう言えば、兄さんが納豆を食べるの見た記憶が無いわね」
「昔はね、昴は納豆食べられなかったのよ」
「そ。俺も日々進化している訳さ」
「進化ねぇ…」
昴は突然席を立ち上がって隣接するリビングへと向かい、テレビをつけました。
「昴、お行儀悪いわよ」
「良いじゃないか。何か落ち着かないんだよ」
「折角の家族の団欒なのに」
「それはそれ、これはこれ」
昴がつけたチャンネルでは、この時間帯にしては硬派の報道番組が流れていま
した。
「──では次は、謎の空中爆発についての話題です」
元々はお笑いタレントだったキャスターが、桃栗町で最近続発している謎の空
中爆発のニュースを現場中継を交えつつ報じていました。
「あ、署長さんだ」
「ああ、テレビ局の連中が署長室に来ていたのはそれでか」
「過激派の仕業だって?」
「まだそうと決まった訳じゃ無いさ。第一、まだどこにも被害は出ていない」
「最近変な事件が多いよな、この町も」
「本当に…」
都は、自分の周りに起こった出来事を思い出していました。
「そう言えばさ、知ってるか都? 最近この町内に出るんだってな」
「何の話だ?」
「幽霊だよ、父さん」
思わずびくりとしてしまった都。
「幽霊?」
「NetNewsで盛り上がってんだよ、今。桃栗ケーブルTVインターネットのロー
カルニュースグループが発信源らしいんだけど、fjやjapanにもクロスポストさ
れて来てさ、終いにはWebの匿名掲示板にも情報が流れているんだ」
「何だか良く判らんが、そんな噂が流れているのか」
「ああ。何でも青い服を着ていたとか、モスグリーンの服を着ていたとか、証言
は結構ばらばらだけど、共通している部分もある」
「ほう?」
「黒い大型犬を連れていたってさ。それと、髪」
「髪の毛?」
「栗色に近いロングヘアーだとさ。ちょうど、まろんちゃんみたいな感じらしい。
…どうした都? 顔が青いぞ」
昴が都の方を向いて言いました。
「そう言えば都、昨日随分青い顔してまろんちゃんに連れられて帰って来たのよ。
大丈夫? どこか悪いんじゃないの?」
「それは大丈夫だけど…」
「ああそうか。都は昔からこう言うの駄目だったっけな。ゴメンゴメン」
「そんなんじゃないわよ!」
思わず、怒鳴ってしまう都を昴はニタニタと眺めています。
「犬で思い出したんだが、最近犬捜しに熱心だそうだな、都」
見かねてと言う訳でも無いでしょうが、氷室が話題を変えました。
「え? ああ、秋田さんに色々手伝って貰っちゃった。ごめんなさい」
「謝らなくても良い。盲導犬捜しだそうじゃないか」
「うん」
「知ってるぜ。幽霊の話題のリンクを辿って見つけた犬捜しのページを見たから
な。瀬川博士の娘さん所のだろ?」
「ツグミさんのお父さんの事知ってるの?」
「その筋では結構な有名人なんだぜ、あの人」
そう言って昴は、それから瀬川博士とそして自分の持つ趣味について話しまし
た。
「ふぅん」
「ちなみにあの人の離婚した奥さんってのも、昔、その手の雑誌に記事を書いて
いた事があって、そこで二人は知り合ったとか」
「随分詳しいのね。兄さん、そう言う趣味あったんだ」
「知らなかったか?」
「外国にいたのに知る訳無いでしょ」
「あ、そりゃそうだな」
そう言って昴は笑いました。
*
朝食を食べ終わった後で、昴は研究所へ戻りました。
桜は洗濯物を干していて、リビングには氷室と都の二人切りとなりました。
「さっきの盲導犬の話だがな、都」
来たか、と都は身構えました。
まろんには警察はそれ程暇では無い、と安心させていた都でしたが、単に警察
はそこまで注意して見ていないだろうと考えていただけで、注目された時に隠し
通せるかどうかについてはそれ程自信があった訳ではありません。
「写真を見たが、去年の秋に町内で暴れた盲導犬。あれに良く似とるな」
「それは…良く似た別の犬で…」
秋田の前では平然と嘘をついた都ですが、何となく父を騙すのは躊躇われまし
た。
「隠さなくて良い。本当は同一の犬だって事は判ってるさ。警察を舐めるな」
「え!?」
知らず知らず、下を向いていた都は驚いて顔を上げました。
「同一の犬というのも正確では無いな。瀬川ツグミ嬢の盲導犬イカロスは、あの
頃と今のものと、同一犬と警察では見ている」
「……」
「事件直後は色を塗ったのか白い犬に変わっていたらしいが、すぐに元の黒犬に
戻ったからすぐに判った。盲導犬は町内であれ位しか見かけないからな、嫌でも
目立つ」
自分ですら気付いたのだ。警察が気付かぬはずも無いかと都は思います。
でも、それならそれで、別の疑問が浮かびます。
「それじゃあどうして今まで……」
「あの暴れた犬が本当に盲導犬イカロスかどうかについては、異論もある」
「そんなの初耳」
「ジャンヌ特捜班は、事件終了直後に犬の件からは手を引いたからな、都が知ら
んのも無理はない。俺も同期の奴から後で聞いた」
「それで?」
「ジャンヌが黒犬を追いかけて瀬川ツグミ嬢の家に向かった後、やはり瀬川嬢の
家の方角へと走る良く似た黒犬が、配備の警官複数に目撃されている。あっと言
う間に消えてしまったそうだが」
「そんな事あったっけ」
「あの時都は、ジャンヌを追いかけていたからな。俺も当時は、別の犬と見間違
えたのかと思って無視したのだが」
「そう言えば、ツグミさんの調書に変な事書いてあった」
「イカロスが二匹現れたというあれか。視覚障害者の言う事なので、あまり本気
にする者はいなかったがな。ツグミ嬢がイカロスを庇うための狂言という見方も
あった位だ」
「うん。あたしもそう思った」
「イカロスが再び現れた時、暴れた犬は処分すべきだとの意見も署内にはあった
らしい。少なくとも、盲導犬としては不適当だろうと」
「当然の意見…よね」
知らず知らず、また下を向いてしまった都は、上目遣いに父を見ました。
「だがな、その犬は大きいだけで全く大人しい。それに事件前のイカロスも、同
様に全く大人しく、暴れる事など考えられないとの事で証言は一致している」
「それじゃあ、あの暴れた犬は」
「良く似た他の犬では無いかとの意見。今問題を起こしていないのに視覚障害者
から盲導犬を奪って良いのかとの意見。まぁ色々あってな。結局、これから問題
を起こさなければ、敢えて問題にする事もあるまいとの結論らしい」
「じゃあ…」
都は肩の荷がすうっと下りた気がしました。
「ああ。だからもっと堂々としてて構わんさ。ただ、もう一度問題を起こしたら
アウトだ。それだけは忘れるな」
「うん…有り難う父さん」
思わず涙ぐんでいました。
「おいおい。俺は何もしとらんぞ。泣くな」
「うん…」
都は涙を指で拭いて、笑顔を見せました。
ほっとした都は、別の犬の事も思い出しました。
「そうだ父さん。そう言えば、別の犬の話なんだけど…」
「ああ、パトカーが轢いた黒犬の話か」
「うん」
「あの盲導犬とは別の犬だったらしいな」
「情報が早いのね」
「署内で色々聞いて回っただろう? それで俺の所にもいちいち報告が来る」
「そうなんだ」
「その犬の飼い主も捜しとるそうじゃないか」
「え!?」
都は驚きました。
これは、まだ警察には言っていない話だったからです。
「訪ね犬のホームページに書いたそうだな」
「そうなの? そっちは見てないから良く知らないんだけど」
「あれ見て署長は怒ってたぞ」
「どうして?」
「証拠品を勝手に持ち出した事。そして、たかが犬の交通事故の件を公にしてく
れた事。パトカーが轢いた事まで書いてあったそうだ」
「そんな事まで書いたの?」
ホームページは見た事が無いので、本当に知らなかったのでした。
そう言えば、謎の犬の事についてもポスターに書き加えると稚空が言っていて、
首輪を借りて行ったのを都は思い出しました。
「御免なさい。父さんが怒られたんでしょ? あたしの所為で…」
都はまたまた下を向いてしまいました。
「でもな、お陰で犬捜しに警察も動き出した」
「え!?」
「署長が怒ったのは事実だ。だがな、事件を隠せない以上、迅速に飼い主を捜し
出して謝罪するのが最善の措置だと思ったのだろう。それで、ついでに盲導犬捜
しの方もやってくれるそうだ。本格的に捜査する訳では無いが、片手間程度には
捜して貰える」
「ひょっとして父さん?」
「俺は何もしてないさ。ただ、少し署長に個人的意見は言ったがな」
「有り難う父さん!」
都は思わず父に駆け寄って抱きつきました。
「おいおい、オーバーだな都は…」
そう言いながらも、暫く都の抱きつくままにさせてやる氷室でした。
(第87話:完)
どうしてイカロスの存在が警察に問題にされていないかの設定話でした。
では、また。
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Keita Ishizaki mailto:keitai@fa2.so-net.ne.jp
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