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出版物立ち読み日記 タイトル色は書籍・ムック等マンガ雑誌


[98.08〜]
IN POCKET
京極夏彦の「姑獲鳥の夏」の文庫が出たんですが、これが「文庫版」なんですね。新書との違いについて、京極氏が語ってます。新書の彼の作品は見開きの字面を新書で見ることを考えて書いてるので(現在新書と同じ字組みの原稿用紙を使って書いてることは有名)、文庫にした時に文庫での字面に合わせて直してあると。たとえば文章がページをまたがないとか、驚かせる場面転換はページをめくった先で、とか。もう少し描写したいけどあと2行におさめなければ、というジレンマも多々あったらしい。そこらへんが文庫だと字組みが変わってくるので直してあるそうです。で、もともとデビュー作のこの作品は発表するあてもなく書いたものなので新書の組版に合わせて一回書き直してあって、このたび昔の原稿が出てきたのでそれを使ったとか。だから台詞が増えたり描写の文章が違ってたりするけど物語的には全く違いはない、らしい。
なんだかすごいですねー。ここまで徹底してるのって。死後に簡単に全集とか出せないタイプだな(笑)。この先も文庫におりる度にこういう作業をするんでしょうかね。そうなんだろうな。こういう制約好き、字面好き、趣向好きって、たぶん俳句とか短歌とか上手だと思う(笑)。関係ないけど。
でも私は京極は「姑獲鳥」しか読んだことがないのでした。いつの日か!とは思ってるんですけどねー。文庫版の後書きで笠井潔がこれが麻耶雄嵩の「夏と冬との奏鳴曲」と並ぶ名作みたいに書いてたけど、「夏と〜」ってそんなに面白かったすか?うーん、メタフィクション(メタミステリ?)に親和性がない私にはわからん。笠井潔も苦手だから当たり前か(笑)。


Zipper 11月号
表紙はあんじとウド鈴木。このウド鈴木の絵面が意外にストリート雑誌にマッチしてて面白いです。こういうのにこそ香取慎吾あたりが載ってくれたりすると面白いのにぃ、と、SMAPファンの私は思ったりするわけですが(ウド鈴木から連想が直結するあたりイタイ)、それは余談。
今回の注目は「幸田実果子のHAPPY BERRY展示会」。「幸田実果子」とは誰かというと、マンガ「ご近所物語」の主人公のデザイナー志望の女の子で「HAPPY BERRY」は作中で彼女が作る自作の服のブランド。そのミカコがデザインした服を作ろうってことで、イメージ画イラストと型紙、実際に作った作品をモデルが着たミカコと一緒の写真(あたりまえだけど合成)が載ってます。マンガの作者の矢沢あいは服飾専門学校卒とのことでなるほどねーって感じですが、マンガのキャラクター「幸田実果子」にトークさせる形式が楽しいですねー。デザインイラストもとても可愛い!今後連載になるということなので楽しみです。
この号はコート特集が楽しかったです。コート好きなんで。ミリタリーが流行ってるうちにミリタリーコートが一枚欲しいなあ。キャンディストリッパーのコートですっごい可愛いのが載ってたんですよ。うっとり。でも一点モノだしー。どっちにしろうちの街には直営ショップがないや(笑)。
ところで「Zipper」って昔からストリート系の雑誌でしたっけ?タイトル通りのジーンズと古着系の雑誌だったことってありませんでした?私のカン違い?実はずっと気になってます。経緯を知ってる方ぜひ教えて下さいませ。

→探してみたらあった(笑) Zipperのページはこちら。在庫がある号は内容紹介有。バックナンバーの妙に浮かれた特集タイトルの数々は一見の価値あり、かも。


KEROUAC!
・・・と思ったらこっちにも幸田実果子登場! どうしたんだ矢沢あい(笑)。こちらはリメイク特集の中でミカコのお洋服リメイク術紹介でした。うーん、やっぱカラーイラストの迫力でZipperの勝ちかなー。
「路上のアーティストファイル」(主に原宿を背景にした有名人スナップ)のマリスミゼルのMANAの写真がなんか妙に違和感なくて良かった。一問一答の「よく行くクラブ:銀座」ってのは笑った。意外とオチャメなんですね。あと、電撃ネットワークの南部虎弾が載ってるんですが「路上のアーティスト」じゃなくて一般人枠の欄なのがとっても気になります。雑誌のポリシーに反するんでしょうか、南部虎弾(笑)。


i MAGAZINE
「新しいビジュアル表現とコンテンツを追求する情報誌」。写真と写真技術についてのアート系雑誌、ですがCG系の技術情報も多くて面白い。読んでもわかんないけど(笑)。好きな風景写真があったんで買おうかなぁと思ったんですがアート系雑誌の例に漏れずデカい、重い、高いの三重苦(笑)でちょっと考慮中。B4変形(幅が広い)の雑誌って持ちにくいー。
ホンマタカシの「ウラH」についてのインタビューが面白かったです。好評につき品切れ状態の(笑)「ウラH」は雑誌「H」の別冊ながらホンマタカシの写真集みたいなもんで、小泉今日子に「素敵な奥さん」を演じさせ、HIROMIXを下着で路上に置き(笑)、しまおまほにアラーキーの愛妻写真の贋作を演じさせる、と時代の「旬」を押さえつつ(笑)ひねくれた趣向がなかなか面白くはありました。
「ウラH」の読者アンケートから、女子高生の感想は写真に対しまず「色」に反応する、写真をテクスチャーとして感覚的に見ている、という分析は興味深かったですね。あと、日本の写真家はモチベーションが足りないそうで。「写真をとる」存在としての自己ってんですか? なるほどね、写真家ってのは「写真」というより彼らが写真で表現したい「その被写体を題材に選んだ写真家の感性」を売ってんのねー、と面白く読みました。彼が題材に選ぶ郊外の風景、新興住宅地が立ち並ぶ退屈で個性のない街並みは、まさに時代の気分ってヤツなのかも。最近のオシャレ系(笑)のマンガでも舞台に選ばれることが増えてるような気がするし。ところでホンマ氏がこれからやりたい仕事はアイドルの写真集、たとえば小泉今日子の写真集でよく見るとホンマタカシが撮ってる、ってヤツだそうです。SMAPさんの夏コンパンフレット写真は実はもしかしてその一環だったりしてね(笑)。どう思われます?Hさん(笑)。
それにしても、これはオンライン版見てて気付いたのですが「電子メディアの生ける橋頭堡となるべく今月も最前線を爆走中」っていう見出しはスゴいものがありますね。「橋頭堡」だよ「橋頭堡」(笑)。なかなか触れる機会のない単語だよなあ(笑)。

オンライン版アイマガジンはこちら。各号の目次もあります。


zyappu
全ての記事がローマ字で書かれたアートなグラビア誌。うおぉイライラするぅ! この雑誌の愛読者ってのは中身読んでんでしょうか? ローマ字って読みながら頭の中で日本語発音→漢字熟語の変換をしながら読まなければならなくてすごく処理効率悪いです。それともローマ字文章を読み慣れるとそのプロセス無しの認識システムが確立されるのだろうか?考えてみれば話し言葉だって聞きながら音→漢字かな混じり文章と頭の中で変換してるんだから似たようなプロセス踏んでんだよな。やはり訓練次第なんでしょうか。・・・って別に認知生理学について思いを馳せるための雑誌じゃないハズだ(涙)。中身を読み取っても苦労の甲斐がそれほどない内容だってのが気力を失わせる要因ではあるかもしれないですわ(苦笑)。
とりあえず読者に積極的に読ませる気のないらしいテキストはおいといて(笑)、写真シリーズ「不連続殺人事件」の続編がはじまったのはちょっと面白い。毎回メジャーな芸能人に「死体」を演じさせた写真と殺人事件の概要を伝える記事で構成された(ローマ字に挫折して読んでないけどさ)連作シリーズです。前回のシリーズは犯人?のモッくんの自殺現場写真で幕を閉じたのですが、なかなか面白かったんです。小泉今日子とか篠原涼子とか、あと広田玲央名と吹越満夫婦の結婚衣装を着た死体ってのも良かったな。今回の死体は鈴木保奈美。現場は横尾忠則のアトリエ、死体の上には男物のスーツがかけられていた、という設定。この連作の趣向がなんで私にとって面白いのか自分でもよくわかんないんですが・・・うーん、死の状況からその人がそこに至ったドラマをイメージするのが楽しいのかも。あと、「死体」は「そこで(彼女の人生の)時間が止まった」という意味で「写真」と同じものなのかもしれませんね。ってちょっとポエムな感じでまとめに入ってみました(笑)。


PENTHOUSE JAPAN 10月号
表紙が宝生舞ちゃん。モノクロの写真がとても綺麗。中のグラビアも綺麗。その写真の上に「20台のSEX白書」とかいう特集タイトルがどどーんと載ってるのですがね(笑)。まあそういう雑誌だから・・・。
中のインタビューがなかなか良いです。とても真摯な人だなぁ。いつも舞ちゃんは「私」の事を考えているみたいな気がする。タレント「宝生舞」としての「私」と「北村麻衣」(本名)としての「私」。以前はこの2人を一緒の存在と考えてたけど、今は、傷ついたり成長したりするのは「北村麻衣」がやって、「宝生舞」はその上で綺麗に踊っていればいいと考えるようになった、という言葉が印象的でした。


BOUBLE PAPER
うちの地元のちょいサブカル系フリーペーパーの総集編。クラブとかで配ってたみたいだけどペーパー時代は知りませんでした。そこそこにオシャレでキレイでそこそこ高い(笑)。キャンペーンやツアーに来たミュージシャンのインタビューや、散文みたいな小説みたいなテキストが多いかな。
この散文がなかなかなつかしいというか。一時期純文学系雑誌に溢れていた(今でも溢れてるのか?) 若さ故のセンシティヴな高感度の感性、的文章。その時代をリアルに語る固有名詞と空虚さと諦めと切ないポップ、みたいな。きっとこの手の文章はある程度の文章力を持つ青春期の若者なら誰にでも書ける時期があるのでは、とちょっと思いました。昔なら安住磨奈とか、今ならそうだな、桜井亜美(ってどーなのかなーほんとに若者なのかなー)とか阿部和重とか? それが文学賞とっちゃったり時代に乗っちゃったり、っていう青春のキラメキ系一発屋作家って結構いるんじゃないかなあ。昔より書ける人も増えてると思うし。その若さゆえの時期を超えてどうかってのが作家の正念場だと思うんで、そういう訳で私は阿部和重はあまり評価できる段階でないと思っているのであった(偉そう)。・・・話がそれました。そういうことで、書いてる人はアマチュアなれど、プロのキラメキ系(笑)作家と作品とっかえても気付かなさそうだなーというイイ感じの「若さゆえの感性」散文がいっぱい読めます。でも私みたいに年とっちゃうとこういう感性全面押し出し!系の文章を沢山読むとかったるくなっちゃうんだよね(笑)。いかんいかん。
インタビュー総集編もなかなか面白かったです。だらだらしてて。コーザ・ノストラとかUAとかミッシェルガンエレファントとかいろいろ。UAの、「ミュージシャンであることが私の全てではなくて、歌を出すことは私の一部にすぎない」というスタンスは興味深かったです。あと、エルマロのインタビューで地方都市文化についての話が出てて(ここらへんのローカルさが楽しい)、東京のカルチャーはあまりにも分散していてそれが情報として流れて、でも実は流行のスポットも実体がない絵に描いた餅みたいなもんだったりする、という話が面白かったです。この流れで、地方都市は一つの盛り場に風俗も居酒屋もクラブも全てが密集してて、そこを押さえれば征服したも同然、という話には大いにウケました。そんな判りやすい地方都市が愛しい(笑)、って私がそんなとこに生まれ育ってるからかもしれませんが。東京はあまりに選択肢がありすぎてああ私には把握しきれない、という無力感があるというか、心もとない気持ちになるもん。でもそれもまたそこに暮してたら感じ方も違うのかもしれないんだけど。


[98.07〜]
KEROUAC!
毎回「路上」がテーマの巻頭言、今号は鈴木慶一さんです。なかなかポエティックでぐーですわよ。やっぱり「文化発信」的な意気込みが感じられる作りは変わらず。ストリートフォトでも原宿在住のご高齢のご婦人のショットがあったりして「文化を伝える」っぽいのね。
印象に残った特集は「夏のゴシック」。ゴシックとは、いわゆるゴシックロマンとかゴシックホラーとかのゴシックで、いわば「人外」系?(笑)。男性だったら吸血鬼・殺人鬼系、女性だったら魔女系という、太陽似合わない、日焼け似合わない、服黒い、目の回り黒い、そこはかとなく血の匂い、な系統(笑)。いや、夏っちゃ夏ですが黒系多そうだからなぁ〜。暑いよなぁ〜。こんなん流行るのー?と思ったらラルクアンシエルの新曲のプロモのいでたちがモロにこれ系でした。うーむ。あと、三原ミツカズの図解入りの「パンクファッションの歴史」も面白かったです。そうかーサイバーパンクってパンクの一種なのかぁといまさらながら思ったりして。でもいわゆるパンクな人たちと系統は違う気がするけどね。そういえば最近タータンチェックのボンデッジパンツのキルト部分と膝下ボンデッジ部分のみ、っていう女の子の服をみかけるんですが流行ってるんすかあれ?かわいーけど。
自分ながら分析してみるに、これ系の雑誌を読んでて楽しいのは、10代から20代前半の希望に満ちた上り坂のパッションが味わえるからって気がします。いまだ何者でもない何にでもなれそうな世代のエネルギーっていうか。大体人生の方向決まってしまったかなーという私あたりの世代には、なんだか若者のエネルギー浴びて元気になれるかなーって感じがするんですね、ってちょっとババくさいな(笑)。


[98.06〜]
蝶や蛾の施術師 速瀬みさき (原作 大槻ケンヂ)/リイド社 恐怖の館コミックス
調べたらこれ、去年出版されたものなんですね。今週各コンビニに突然あらわれたような気がするんだけど。なぜだろう・・・?
大槻ケンヂが筋肉少女帯の曲として書いた詞をもとに、物語に起こしてます。かなり元の詞に忠実な世界になっていて面白いです。グロテスクで救いのないリリカルさ、といおうか、不条理で残酷なおセンチといおうか。ただ、結構マンガマンガした(アニメっぽい?)絵柄の方なので、もっと得体の知れない絵柄の人にマンガ化してもらうと面白いかなーと思わなくもないんですが。それにしても文字で描かれた絵的なことがらを実際に絵で表現するのはとても難しいことなのですね。大槻氏がよく使う「猫のおなかは薔薇でいっぱい」というモチーフ、たとえば「体中にネズミが詰まっているサラリーマン」を絵で書くことの難しさ。「片方の目玉だけが高速でカチカチ回転している」とか「風車男ルリオには首がない」とかもそうですけど文章の方が想起するイメージが強いことがあるのだなぁと。これ絵じゃなくてたとえ動く映像にしてみても、なんか違うだろうなあって思いますもの。そんな中でも、「どこへでも行ける切手」の話はマンガとしても良かったと思います。顔中を包帯で巻いた少女が、これじゃどこにもいけないから生まれ変わったら切手になりたいと語る夕暮れの病室の風景なんか、なかなか良い感じでした。
巻末に作者と原作者の対談付きです。大槻氏は「電波系」の話は語らないことにしたのか・・・(精神衛生上の理由なのね)。この本に使われてる「ノゾミカナエタマエ」なんかを書いてたころは、モロに「この世界は本当にあるんです」とか(まあ大袈裟にアピールしてた部分があったにしろ)言ってた時期だったのでなんだか感慨深いです。

筋肉少女帯オフィシャルページの中のディスコグラフィーのページはこちら。一部歌詞や音声データもあります。


CAT WALK 創刊号
見慣れないファッション雑誌が、と思ったら創刊号でした。角背で、表紙が画用紙系というか、ツルツルしてない紙を使ってる女性ファッション誌はちょっと珍しい。載ってるのはロメオ・ジリとかフェレとか上品モード系、ファッション以外の記事はちょいアンダーカルチャー系。ここらへんの路線って、割とELLEとかマリ・クレールで購買層が飽和してるんじゃないのかなー。同系統のZOLAは休刊だしコスモポリタンはもうちょっと下世話系に路線シフトしたし、厳しいんじゃないかと思うんで、今後どうなるか興味深いです。あ、でも表紙にどーんと「金城武」って書いてあるし(記事があるのだ。なかなかいい感じ)、そこらへんで客をGETするのだろうか。
ジェニー人形に自分のデザインした服のミニチュアを着せるという趣向のシンイチロウアラカワの展覧会の記事が載っててうっとりしました(笑)。見たいよ〜!・・・って開催地パリじゃどーにもならんが。


GINZA
リニューアル第2号です。表紙は女性の写真になってますね。リニューアルした最初の号はファッション誌なのか園芸雑誌なのか料理雑誌なのかさっぱり判らない、花をバックに人間の手のソフトフォーカスかかりまくりの写真を使ってたんですが、やっぱり不評だったんでしょうか(笑)。この雑誌、リニューアルにあたってananの編集者を抜擢してきたんですが、なんかだんだん中の記事がananに酷似してきた(笑)。映画とか本の紹介なんてレイアウトもコメントもすごいananっぽいし、扱うファッションや話題も以前のGINZAより対象年齢層下げたみたいでカブってるし。同じマガジンハウスでanan2冊出すこたーないんじゃないのかい?とぼんやり思う今日このごろ。


不夜城 馳星周 /角川文庫
金城武主演で映画になったんですよね。出た時も話題になりましたが、文庫になったんだ・・・。多国籍の街、歌舞伎町のブラックサイドを舞台にしたピカレスク系(悪党モノ、ですかね)の小説、だと思う、多分。迷った末買わなかったのだった。巻末解説で北上次郎が「評論家時代の馳星周がもっとも熱く語ったエルロイを僕は好きではない。だから僕はこの「不夜城」のような小説は好きでないのだ。しかしこの才能を認めないわけにいかない」みたいなことを書いてます。ジェイムズ・エルロイ好きの私としてはちゃんと買って読まなきゃいかんか?って気になるじゃないか(笑)。


怒涛の虫 西原理恵子/双葉社文庫
1993年に出た単行本の文庫化。サンデー毎日に連載してたコラムをまとめたものです。今でこそ文章の仕事も多いサイバラさんですが、これはほんとに初期の文章でかしこまり度高いです。中身がオラオラって感じなのは変わんないんだけど「こんなん書いてみちゃったんですけどぉ」みたいな初々しさがあっておかしい。サイバラさんって「まあじゃんほうろうき」に代表されるオットコマエな野放図ぶりも「はれた日には学校をやめたい」みたいな繊細な叙情性もあわせもってて不思議です。オラオラ系も好きなんですが、私はサイバラさんの描く人間の優しいかなしさみたいなものにとても惹かれます。・・・ってことでこの本でここだけは読んでほしい「死んだのはひとりの芸術家でした」。不慮の事故で亡くなったお友達の話なんですが、この回がサンデー毎日に載った当時、私は何度もこの文章を読み返して泣きました。この文庫版では82ページからです。立ち読みしてみてね(本屋の敵(笑))。


特集アスペクト この少女マンガが効く!
あなたの気分の様々な症状別に癒される少女マンガを紹介。例えば片思いの相手に告白する勇気が出ない時に。例えばなにもかもイヤになってしまった時に。・・・ってこれ、シャレ・・・よね?(笑) 会社に行きたくなくなった時に:「毎日が日曜日」って、そのまま会社やめちゃいそう(笑)。 回りの人が信じられない時に:「はみだしっ子」ってのも、そ、そうか!? かえってダークな気持ちにならないか? 大丈夫か?


break!
はじめて見かけて手にとった雑誌なんですが、すごい不思議。ざーっと読んでも雑誌のコンセプトが判らない(笑)。これから世の中にブレイクしたい人たちの雑誌なのかな?コンペ情報も載ってるし、と思えども本誌の記事にその気配はあまりなく、これから世の中にブレイクしそうな人たちを紹介してるのかな?と思えどもそれでなぜ今さら金子国義とか載ってるのか判らないし。だいたいただ今メディア露出大キャンペーン展開中ながらいまいち効果ナシって感じのタートルズ(ってバンドなんですけど)にいっぱいページさいてるあたりがちょっとダサい・・・。うーんブレイクって人為的ブレイクも含むんか。あと、目次見ても特集記事がどんな内容なのかさっぱり判らないのもすごい。誌面デザインに「先鋭的っぽくしてる」意図が見えてる割にいまいち安く見えるのがますます恥かしい(笑)。同じダサさでも「うちってオシャレな雑誌でしょ!」っていう気持ちが見えれば見えるほどよりダサダサに見えるという良い例です。リニューアル第1号目らしいですが、生き残れるのでしょうか・・・。
とりあえず私の「一体誰が読んでるのか気になってしょうがない雑誌」リストにランクイン(笑)。


オルタカルチャー
なぜか主婦の友社から出ているムック。内容は「現代用語の基礎知識サブカルチャー編」みたいな感じ。「サブカルチャー」と称されてきたマイナー系文化(笑)について、「ではいまサブに対するメインカルチャーというものは存在するのか」と問いかけてるのはとても興味深いですね。
内容は・・・私は個人的にあまり面白くなかったです。地下系文化全般を網羅してくれれば大変面白いのですが、「現在」の趨勢を網羅するわけでなく、70年代・80年代あたりの項目も多いのですがあまり網羅感なし。時々不意に特定方面の項目だけ異様に掘り下げて(もしくは、思い入れて)あったりして、たぶん編集者かコメント者の拠って立つ時代・分野なんだろうなぁと思って微笑みは誘いますが、それならこういう事典形式のムックで語らなくても。なんかバランス悪いような気がするんですがどうでしょうね。執筆者に「なつかしい過去のサブカルの人」多いです。私と同じ年代の人ならそういうノスタルジーな楽しみかたもあり。
ところでこの本、清水玲子の「輝夜姫」を「きやひめ」と表記して(正解は「かぐやひめ」)、「キ」の項に収録してます。最近別のマンガ評論でも同じミスを見かけた気がするんですがこれは偶然でしょうかね(笑)。なんかトホホです。

めのうさんに教えて頂いたオルタカルチャーオンライン版はこちら。こっちの方が出版バージョンよりカッコ良い(笑)。「輝夜姫」も直ってるそーですよ。


[98.04〜]
光の木 小林泰子/書肆山田
詩集です。地方都市では本屋であまり多種の詩集と出会えないので気合をいれて(笑)積極的に立ち読みする私であります。すぐ返本されちゃうし。ってこれは最近詩集に限ったことじゃないので困ったもんですが。
「詩」というものはたいへん茫洋としたジャンルだと思います。詩集を拾い読みしてるだけでも、「物語」書きの人(詩によってある物語を描写する人。題材は現実世界の一風景だったり架空の幻想物語だったり色々)、「イメージ」書きの人(誰にとっても明確な「物語」には至らない風景)、「感情」書きの人(恋愛感情のような普遍的な感情だったり異様な感情だったり)、と色々です。きっと詩を書く人にとっても読む人にとっても「詩」に求める要素は色々なのでしょう。
私は幻視的な風景を描いた詩が好きです。加えるに、「詩」を読む時にそこに選ばれている言葉のニュアンスがすごく気になります。同じことを示すのにもどの単語を択ぶかとか、行と行をどのように繋げる(あるいは破綻させる)かとか。
さて、前置きが長いですね。この詩集で描かれているのは主に「幻想的なストーリー」および「架空の世界の風景」です。その点でワタシ的なツボにはひっかかったのですが、言葉使いが荒くかったのがとても違和感ありました。「物語」や「風景」を説明するのに過不足はなく、機能的には「文章」としての義務を果たしているのですが、その言葉づかいにあまり神経が感じられないというか。なんか外国の電気製品の直訳された機能説明書を読んでるような気持ちになるという(笑)。同じことを言うにももっと文のつくりに神経を使える筈。その文の美しくなさ、というのも、確信犯なら楽しいのですが、無自覚な美しくなさ。もしこれが小説だったらこの文章ゆえにお話を読み通すのに私は苦しむでしょう(笑)。描写している風景は美しいのに。
ということで、私、本屋の店先で「詩とは何か?」という命題について考え込んでしまったのでした。「物語」を描写したいのなら小説でやればいいのではないか?詩として書かなければならないのはなぜだろう(しかもこの詩集は散文形式です。一行ごとに改行するのではなく、文が連続して小説と同じような体裁になってるんですね)。しかも小説なら悪文と評されそうな文章でも詩であることで許されるのか?詩は「小説」よりお手軽に「物語」を書く手段ではない筈だ、とかそういうこと。


ar 5月号
表紙がTOKIOの長瀬くんで、COOLな写真にも関わらず、見ていて「この子ほんとはバカなんだよなぁ・・・」と和んでしまうというTOKIOファンの人ごめんなさいな私です。
ところでこの雑誌、中にジャニーズタレントの歴史みたいなページがあるんですが、書いてあることの細部がどーもいいかげんで感心します。ちゃんと調べたりとかしなくてもこういう記事作っちゃうんだねぇ。「シブがき隊のフッくんは今何をしているのだろうか?」だってさ。ウルトラマンダイナに出てるって。毎週。


大失恋。 清水ちなみ編/扶桑社文庫
扶桑社文庫から「大失恋。」「大結婚。」「大不倫。」が3冊同時に文庫化刊行です。「オジさん改造講座」などでおなじみのOL委員会のアンケートをまとめた本。基本的に扶桑社文庫のカバーはツルツルした紙なんですが、この3冊は単行本と同じサンド系の紙質で帯の色や帯の太さの比率も単行本と同じにしてあってなんかイイ感じ。平積みにしてあるとすごい目立ちます。立ち読みしといて言うのもなんですが面白いです!(単行本で持ってるのもあるのよ私) ほんとに人様々ないろんなドラマがあるんだねって感じで。修羅場の話とか醒めた話とか読んでるとかえって人間が愛しくなるっていうかね、元気出そうと思います。


日経エンタテイメント!5月号
いつか誰かがやってくれないかと期待していた!(笑)ビジュアル系バンドの西城秀樹唱法の分析!
西城秀樹の歌唱の特徴は「歌いだしの時、目的の音階より上の周波数から降りてきて音に到達する」(よって私が音楽日々雑感で以前書いてたのは大ウソでした。すいません)これは、歌が上手い人の特徴だそうで、下の周波数から辿り着くのが普通だそうで、もう一点は「周波数上綺麗な波形を描く高度なビブラート」だそうな。で、氷室京介は音階への辿り着き方も普通だしビブラートも特に一定の波形を描いていないとか。この観点でビジュアルバンドのボーカルを音声分析し、この2点のいずれかもしくは両方の要素から、黒夢、ペニシリン、ラルク、SOPHIAが「西城系」に、GRAYが「氷室系」に分類されてました。あー面白かった。満足(笑)。


週刊アスキー 4/16号
「西和彦のデジタル日記」。CSK傘下に入ったことについて「グループに入れてもらって本当によかった。」・・・ほんとかい!!・・・と多分同反応多数と思いつつ一応ツッコんでみました。


文芸春秋
神戸の事件調書の掲載で物議をかもした次の号は、各界の有名人が調書を読んでの感想の特集。なんだかなぁ。そんな自画自賛な特集されてもなぁ。恥かしくはないのか?


[98.02〜 98.03]
VOCE 創刊号
コスメ系中心?の女性誌。化粧品情報とかメイク技術とかいろいろ。コスメに特化した一般雑誌はありそうでなかったですね。開きが普通と逆でめずらしい。でも左開きの雑誌が続いたことはあまりないよなぁ(笑)。それにしても広告がしこたま入っていて目的の記事にたどりつきにくい・・・。重いし。雑誌の性格化粧品のCMなんぞは情報の一種なんでしょうけどね。久本雅美さんがモデルメイクして創刊号のCMに出てるらしく、そのメイキングが面白かったです。マチャミ綺麗〜! でも「CMでおなじみの」ってCM関東地方にしか打ってないんじゃ?私見たことないよ?誌上でCM映像を再現するぐらいの芸が欲しいぞ。


日経PC21
メーラの特集あり。OUTLOOKの記事中に「将来はHTML形式のメールが主流になると言われており、今から導入しておいて損はない」おいおいおい!やめてくれえ〜!いーかげんなこと書くなあああ!(涙)


monthly M
本屋の棚でこんな雑誌を見かけて「あれ、もう新しいMEN'S NON-NO出たんじゃん」と手に取ったら違う雑誌だった・・・(笑)。マンスリーMとかいう平凡社の新創刊雑誌でした。MEN'S NON-NOと両手で持って見比べてしまったではないか(笑)。表紙左上のでかい「M」、なんでそんなに表紙を似せる必要があるんだ?中身は豊川悦司のファッショングラビアとかあるものの、一般誌、どっちかというとブルータスみたいな系統の雑誌なんだけどなぁ・・・と不思議に思いつつふと棚をみたらMEN'S JUNONの表紙にも左上にでかく「MJ」の文字があってデザイン一緒でした(笑)。なんだかなー。メンズ雑誌には何か私の知らないことが起きているんだろうか?(笑)

おしゃれなサムとバターになったトラ
「ちびくろさんぼ」という絵本をご存知でしょうか。お気に入りの新しい服を着てでかけた男の子が森で虎に食べられそうになり、服やズボンを渡してその場を逃れ、でも4匹の虎はそれぞれの服を取り合ってぐるぐる回ってバターになってしまったのでそのバターでホットケーキを沢山食べました、という童話です。30年以上前に出版されました。国内では岩波の子供の絵本シリーズに入っていて私もそれを読みました。
しかし、主人公が黒人の男の子として描かれ、奴隷時代の屈辱的なイメージと直結するサンボという名前をつけられ(母親のマンボ、父親のジャンボというネーミングも同様)、有名になった版の挿絵も黒い肌に赤く厚い唇をユーモラスに強調した、典型的な「黒人の差別的イメージ」と批評されるものであったため、人種差別の例として非難される本になってしまいました。図書館に置く置かないの論争もあったし、いつのまにか岩波でも絶版になりました。
このお話はこれまでも何回かリメイクが試みられています。何年か前に「ちびくろさんぽ」とタイトルを変え、主人公を黒犬に変えて出版されたものをみましたが(個人的にはイマイチだった)、これもまたそんなリメイクのひとつ。主人公は「サム」という名に変わり、動物と人間が共存する国のファンタジーとして描き変えられています。文・絵とも黒人であるアーティストによるもので、ブラックミュージックを主に出している音楽出版社からの出版という異色の絵本です。
作者はこの物語について、白人にとってこの物語を読むことは差別指向の表れとして恥じられ、黒人にとっては憎むべき対象とされてきたけれど、子供時代に読んだ時サンボは自分にとって黒人のヒーローだったし、7才の時に読んで何十年も心に残っている物語はそうそうはあるもんじゃない、とこの絵本の出版に至るきっかけを話しています。この本の出版についても色々な考え方があるかもしれないし、差別と被差別の意識は決して一般化できる答えが存在しない難しいものだと思うのですが、これまで出されたいくつかの翻案が、あくまでも「非差別」という方向性まずありき、みたいな印象があったのに対し、この版は作者のお話そのものを惜しむ愛情みたいなものが感じられて印象的でした。
・・・と、たまにはガラにもなくマジメなお話でした。
ちなみにそこら関連の話はここらへんでも窺い知れます。かなりうっとーしいことになってるけど。


KITTY GOODS COLLECTION
コンビニにおいてあるキティちゃんグッズ大集合のムック。サンリオの収益前年度比7倍だそうですよ。すごいっすね。いまや何にでもキティちゃんついてますからね。カタログには車やら炊飯器やらボディボードやら(そういや店でスノボも見たな)盛り沢山で載ってます。
キティちゃんのデザイナーさんは現在3代目なんだそうですが、やっぱりこの方の功績が大きいんじゃないでしょうか。大人が持っても許せる「デザイン」っぽい商品が増えたのは最近のような気が。CGっぽく立体感あるキティちゃんとかも。このムック見てると、ブーム大爆発したピンクキルトシリーズってやっぱり良いなぁと思いますねぇ。あのテカテカの生地との組み合わせはなんとも言えず良いです。夏にむけてのバッグの新作もパールホワイトの生地のがやっぱ気になる。イケイケお姉様御用達のヒョウ柄シリーズも好きなんですけど。今度逆輸入される(!)というエンジェルキティシリーズ(基本が水色地で羽根柄があしらってある)も可愛くて注目。
しかしキティの次に来ると言われてるマイメロディはどうなんだろう・・・。赤ずきんうさぎのキャラクターで、これまたえっらい昔からあるんですが、キャラクターの中に原色の赤があるからあまりデザイン的に遊べないと思うんですよね。グッズデザインもいまいち垢ぬけないし・・・。それより現在キティに押されて売り場占有率が低くなりがちのバッドバツ丸に力を入れてくれないだろうか、って単に私が好きなだけなんですけど(実はちょっとサンリオマニア)。


kerouac!
知らないうちにストリート系の雑誌がいっぱい出てる・・・。
kerouac!は「ケラ!」と読ませるらしいです。素人さんのストリートフォト中心で、ちょっとパンク色が強いかな。以前書いた「fruits」の類似誌ですが(私の隣でやっぱり立ち読みしてたHIP HOP系男子2人組が「fruitsの真似」と言って去っていった(笑)。ストリートフォト見て「いつまでもこんなことやってらんねーんだよ、って言ってやりてぇ」とも言ってたな。なんか辛いことあったんか、青年よ?)、「ストリート」テーマの雑誌タイトルに「路上にて」の作者ケルアックを持ってくるあたり妙な意気込みを感じます。コーナータイトルも「路上のxx」とかが多くて、巻頭ページに文を寄せてるのは中沢新一、という力の入れぶり。この意気込みが吉と出るか凶と出るか注目(笑)。


雑誌のタイトルを忘れた。←調べてきた。「Zipper」だった。
特集が「ヴィヴィ子に似合うカーリー」。・・・ヴィヴィ子って何だよ(笑)。どうもヴィヴィアン・ウエストウッドのお洋服フリークの娘たち、の意味らしいです。うっわぁだっせぇ。ヴィヴィ子だってよ。ヴィヴィアンもイギリスの空の下で嘆いてるぞ?
追記:Zipperからはムック「わたしたちのヴィヴィアン・ウエストウッド」も出てました。こっちもまた「ヴィヴィ子」満載だ。グラビアには「キレイヴィヴィ子」や「古着ヴィヴィ子」の着こなし例もあるのであった。・・・これもう定着した呼び方なんですか?(涙) それともZipperだけが言い張ってるの?


週刊朝日
グラビアに、現代日本の洋服デザイナーのインタビュー有り。これがなかなか内容も写真も良いです。とりあげられてるのはケイタ・マルヤマ、ビューティ・ビースト、20471120、と勢いの良いところ。20471120のデザイナーさんは女性(正確には男性と2人組)だったんですね。あと、文中でちょっとコメント述べてた「ZOLA」の編集長が「Zipper」の編集長と兼務ってのは知りませんでした。面白いなぁ。
週刊朝日は表紙をリニューアルしたあたりから、女性層にもアピールするような記事が増えてるような気がします。ひところの週刊文春を思わせますね。反対に週刊文春はだんだんとオヤジ度高まってる感じがします。「OL委員会」が終わったあたりも象徴的。TVの悪影響、みたいな特集記事をこのところ延々やってますが、視点の意固地さがオヤジ臭くてなんだかな。今号の「聖者の行進」批評対談はまあまあ面白かったですが。


fruits
街角で見かけたオシャレな子たちの写真が主のストリートファッション雑誌。「STREET」の日本版です。原宿が多いです。今回福岡もあり。あまり街に出ないので最近の流行とか判らないんですが、膝丈ボンデージ系パンツって流行りなの?特にアニマル柄多し。昔はタータン着てるパンクの子って、別にポリシーないくせに〜(政治的にね)、って感じであまり好きじゃなかったんですが(タータンチェックってイギリスで着てこそって気がするから)、なんか最近可愛けりゃいいや、って気がしてきました。年とったかな(笑)。卓矢エンジェル着てる子多いなぁ。和服生地を使ったパンクっぽい服で、背中に水引で作った鶴とか羽とか背負ってるんです。かわいいっす。のしてきてます。


私はゴミ箱になりたい 宝生舞
宝生舞ちゃんのエッセイ集。いろんな雑誌に書いてた文章を集めてます。本文グラビア紙で中にもカラー写真入りなんですが、B5変形(丈が小さくて真四角に近いサイズ)でこの薄さで(幅1cmぐらい)千円越すってのはちょっと買い控えるなぁ・・・。そういや彼女が篠原紀信撮影で出した写真集も薄くて高かったので買わなかったのだ。でも表紙の彼女が町角でブリキのゴミ箱に入ってる写真はめっちゃ良いです。・・・好きなんですよ宝生舞。(今出てる「CUTIE」のオゾンコミュニティのタイアップページにモデルで出てるのもかわいーでーす。)ビジュアルとしては「銀狼」の頃が毅然としてて一番好きだったんだけど。エッセイ、真摯な子だなぁって思います。昔JUNONか何かに載った「恋人へ」の文章が収録されてないのがちょっと(勝手に)ホロリ。いや理由なんてわかんないけどね。


光琳社出版の雑誌色々
インディーズマガジン、っていうんですかね。なんだかいっぱい出てます。独自で編集した雑誌を出版のみ光琳社出版がやってるって感じ。
zyappuファッションフォトグラファー伊島薫がお送りする、テキストが全てローマ字というある種とんでもないファッショングラビア誌。どうしちゃったんだ伊島氏!と思ったんですがずっとこのままです・・・。みんな読んでるの?私には読む気力がないですこのテキスト。目次ぱっと見て誰が何について書いてあるのか全く判らないという。漢字かな混じり文のイメージ想起力って偉大、としみじみと思わせる雑誌です。datte honbunga konna kanzi nanoyo? nanno wadai nandaka hanbetsu funo dayo... なんというか、重要なこともそうでないことも、面白い記事もつまんない記事も全て平坦に均一化されたカオスな世界観が味わえますよ・・・。
tokionでけぇよ(笑)。サイズがLPレコードと同サイズでほぼ真四角。横幅広く、しかも紙が厚いグラビア紙で重くかつ表紙の紙がツルツルなため大変持ちにくい。立ち読みを断念させる形態です(笑)。これ持って読むんじゃないんだろうな。フローリングの床かなんかに置いてめくって見る用雑誌(笑)。内容は「SWITCH」とかに近いかな、音楽とかの記事もあるけど市井の人のドキュメント記事とか、オシャレめ、シブめ。特集は「家族」。ホームページも発見しました。→こちら
shopこちらは出版系、ですかね、comicに魚喃キリコ(好き。)、文章に内田也哉子とわりとコンサバに(?)旬を押さえたメンツ。池沢夏樹とかも書いてます。しかし薄い。これで950円かぁ。・・・おお、安原顕がこんなところで吠えている(笑)


SMH No.10
ホビージャパン別冊、センセーショナル・モデル&ホビー、だそうです。フィギュアの雑誌。(フィギュアといっても人形の方です。スケートにあらず)。はじめて見ました。何といえばいいんでしょう、アート系、アメコミ系、ジオラマ系、ちょっとギーガー入ってる系(笑)、あたりが中心って感じですか? キャラクターものも否定しない、との主旨らしいですが。本のデザインも割とCOOLで「デザインの現場」系って感じ。特集は「レザー」。フィギュアのための本革衣装のオーダーとかあるんですねぇ。はぁー。色々な作家のかたの作品が載ってます。基本的に「レプリカ」とか「ミニチュア」に大変弱い私には眼福でございました。なんかここまでくるといわゆる「人形作家」との境界はどこにあるんだろう?と考え込んでしまいますわ。
ところで裏表紙は高橋ジョニオ氏のカリスマお洋服ブランド「アンダーカバー」の広告なんですが、目次ページの柱にちっちゃく表紙表紙裏、裏表紙の画像紹介があって、表紙画像に添えたコメント表記が「COVER」、裏表紙のコメントが こんな風になってて

UNDER
BACK
COVER

ひそかにキュートでした。「BACK COVER」(裏表紙)の「BACK」に打消し線ひいて「UNDER」って書きかえてあるの(笑)。イカス。


演劇ぶっく
吹越満のインタビューあり。載ってる写真は去年秋の舞台「郵便配達夫の恋」・・・舞台で鈴木保奈美の相手役をやってたんですね!知らなかった!ホリプロ制作かぁ。フジのドラマ「ニュースの女」、いきなりメインの配役で「このキャスティングはどこから?」と思ってたんですけど、もしかしてこれがご縁?


ROCK'N ROLL NEWSMAKER
立ち読みというよりコンビニで見かけたんですけど。とゆうか。これって前からコンビニに置いてましたっけ?ロック誌ってあまり見かけないような気がするんですが(CDでーたやザッピィは置いてるけど)。しかも今日ローソンとサンクスの両方で目についたから、新たにコンビニ展開はじめたってことかなぁ?ちなみに表紙はモノクロの西川レボレボです。
逆に、最近コンビニで見かけなくなった雑誌。ポポロ。うちの地方だけの話? 本屋まで行かなくちゃいけないので不便なのよ〜。


パパははなまる主夫  薬丸裕英/集英社
元シブがき隊にして現在TBSはなまるマーケット司会をつとめるヤックンのエッセイ。
ヤンキー時代からジャニーズ時代、シブがき隊の結成から解隊、その後のお仕事や家庭、子供についてなどなどをまとめて語ってます。
シブがき隊、好きでした。そんなに大好き!という訳ではなかったのに、なぜか当時のビデオが結構残ってます。当時は誰が好きということもなく(強いていえばちょっとアート系の位置にいたモックンかな)、ヤックンにそこはかとなく好感を持ちはじめたのはごく最近のことです。トーク番組に出てたのを見た時、自分の芸能界での位置や仕事上の役割を冷静・的確に評価している人だなあ、という印象を持ちました。私はそういう人が妙に好きなんですわ。
印象深かったのは、彼だけはシブがき隊の解散を望まず、「ドリフの大爆笑」みたいに、数年に一回集まって活動したいと望んでいたというくだりです。・・・なんか、いろいろ・・・いろいろ連想してしまうんだねぇ余計なことを。解散してしまった他のグループのこととかこの先解散して欲しくないグループのこととか(笑)。
ああなんかむしょうにシブがき隊について語りたくなってきた(笑)。・・・機会がありましたらいつかそのうち。

別冊マーガレット
なんだか安心します。別マの雰囲気って良くも悪くも昔と変わらなくって、ここには私の知ってる少女マンガがある!って感じ。いまや孤高といっていい位じゃないかしら? 今、高校生くらいの一般の女の子ってマンガ読む人少ないんじゃないでしょうか?中高生向け少女マンガ雑誌に「マンガファン」向けが多くなってる気がする。あと別冊少女コミックみたいに「高校生のためのレディースコミック」みたいになってるとか。別コミってHシーンが異様に多いよね。私の時代でいうと「ギャルズライフコミック」路線ですね、ってトシがバレる(笑)。
さて、大好きな河原和音「先生!」はいいとして、気になるのは表紙を書いてる中原アヤ。なんかPUFFYっぽい女の子とラルクのhydeっぽい男の子(両者とも私観)の幼なじみストーリー。この「おさななじみの素直になれなさ」がいつの世もって感じながらちょっとイイです。期待。




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