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コピーワンスな衛星放送受信機

d9ba605e.jpgスカパーのコピーワンス信号はもうずいぶん前から付加されているものなので、いわゆる大手メーカーの発売するチューナーならばどれもそれに対応しているものと思っていたが実際はそうでもないらしい。真面目にコピーワンス信号を吐いているのはスカパーがチューナーレンタルにも採用している韓国製のH*MAXだけのようだ。大手家電量販店の中にはパラボラ付で通常1万円以上するH*MAXチューナーを5千円で販売し、スカパーの新規入会購入5千円キャッシュバックで特典で事実上0円!などと宣伝している店もある。レンタル機に採用されているだけあって番組表や予約設定などではスカパーとの親和性が高く、見るだけとか録画は1回だけでOKという人であれば特に支障はないので、それで良いなら0円という価格は大きな魅力だろう。しかし、この製品、DVD-Rなどへの録画目的でスカパーに加入している人の場合は、タダでも選ばない方が賢明だ。なぜなら、このチューナーを使うとほとんどのスカパープログラムで「2次コピー」が不可能となってしまうからだ。HDDへ1回、あるいはDVDに直接1回までは録画可能だが、そこから他のDVDメディアへのデジタルコピーは出来ない。つまり、HDDに留守録画した番組をDVD-Rなどのメディアに移せないない訳で、映像コレクターさん達にとっては全くオハナシにならない仕様なのだ。例外的にDVD-RAMと+RWの場合は、録画番組のHDDからDVDメディアへのコピーならぬ「移動」が可能だが、そこからさらにパソコンや他のDVDメディアへのコピーは出来ない。(コピーしたところで画像は真っ黒、音も出ない。)DVD-RAMに対応したプレーヤーなんてのも限られているし、+RWも再生はともかく録画可能なレコーダーはあまり見ない。それに-R、-RW、+Rが使えないのでは何かと不便だ。汎用性があるとはとてもいえない。ところがなぜか、なぜかそんなH*MAXと異なり、日本の大手ブランドチューナーは、2005年10月の時点で未だにそのコピーワンス信号を吐かないのだ。受け側の大手メーカー製DVDレコーダーの方は例外なくCPDMを検知する仕様になっているというのに、送り側の大手メーカー製チューナーの方は全く対応していないのだから面白い。放送波にコピーワンス信号が含まれていてもチューナーがコピーワンス信号を吐かなければ、2次コピーは可能となる。ファイナライズすれば他の機器でも使用可能だ。ついでにバラしてしまうとDVD-RAMの場合はファイナライズさえも不要・・・VRモードそのまんまのファイルをPCドライブで参照可能なので、VR_MOVIE.VROという単体のMPEG2ストリームファイルの拡張子をmpgに変更すればパソコン上で編集するなりオーサリングするなりまったくの自由となる。さらに老婆心ながら付け加えておくと、スカパーの放送波にはデジタル部分でコピーワンス信号が付加されている他、アナログ部分にはマクロビジョンプロテクトが施されている。アナログ出力で再キャプチャするなど、RCAピンコードやS端子ケーブルで信号渡しする場合にはそれ相応の(笑)対応が必要だ。こうしたことは実際に映像を扱う上ではとても重要なことで、その可不可の差は大きい問題であるハズなのだが、コピーワンスのH*MAXとコピーフリーな世界の**NYのチューナーの店頭での価格差はたった3~4千円だった。この価格差ならば、どちらを選ぶかは自明の理だろう。韓国製が法遵守で日本製が「???」ってのも笑えるが、それが実態のようだ。

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