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おマヌケなオトナ達

peterpanテレビ局のスタッフが懲戒解雇になったと思ったら、今度はなんと経産大臣が悪ふざけをして辞任だ。発言は大臣としての資質に関わる内容で当然肯定は出来ない。しかし、被災者の方々に問いたいが、このお間抜けなオトナ達は被災者の皆さんの敵だろうか? もちろん好ましいとは言えない。けれど、敵と云えるほどに極悪かと云われるとそこまでは悪くないと考えるのが普通だろう。それでも公の立場に立っている場合は責任をとらねばならない。たぶんそういうことなのだと思う。テレビから差別表現が消えたのは80年代の初頭あたりからだっただろうか。日常生活における人権意識の高まりにと共に、体の不自由な人を表す言葉や出自に関わる言葉、性差に関する言葉などがメディアの自主規制によって消えていった。正義に基づいてとても良いことをしたように思えるが、小説家や演出家など表現を生業にする人の中には言葉狩りだとして反対する人も少なく無かった。言葉を狩ってしまうと逆に真実が見えにくくなる側面もあるからだろう。あれから30年、昨今の日本社会はそうした人々が危惧したような雰囲気になってはいないか。被災地を支援するために日本人全員が考え行動する。もちろん、それは人として尊い。しかし、震災を他人事だと思ってる人も現実には多数いる。例えば西日本に済む人々に東日本に住む人ほどの切迫感が無いのはある意味当然なことでそれが普通の感覚だと思われる。ところが、昨今の日本では「東北の皆さん頑張ってください」と公の場で意思表示するのが大政翼賛会の如く人の勤めとなっている。何か嘘くさい。公然と被災地蔑視をしたりするようなことは攻撃されてしかるべきだろう。しかし、切迫感が無ければ冗談も言うのが人間だ。被災地で放送時間外にケラケラと談笑していたテレビレポーターが非難され担当を外されたなんてこともあったらしいが、見識は問われるがまあそれが普通なのではないか。むしろ、それを表に出せない方が怖い社会だと思う。国務大臣ともなると冗談でも言ってはいけないことはある。だから今回の辞任はやむを得ないとは思う。しかし、例えばそうだな、タレントのビートたけしさんやタモリさんあたりが、仮に「被災地はたいへんだけど所詮他人事だよねえ~」などとテレビで発言したとしたら私は逆に共感を覚える。真実には建前でなく本音で語る先にあるからだ。本当に悪い奴は他にいる。大臣を辞任に追い込んで鼻高々になってる優秀な記者諸君、今度は巨悪に挑んでくださいね。期待してます。

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