永廣孝山〜師を迎えて〜  2011年12月13日(火)18:30〜
演奏曲目 作曲・編曲者 演奏者(敬称略)
1. 雨声五章(うせいごしょう) 菊重精峰 (尺八)永廣孝山(箏)太田道嶺
2. 紫の幻想 野村正峰 (尺八)永廣孝山(箏)野村祐子
3. 波の詩(なみのうた) 野村祐子 (尺八)永廣孝山(一箏)野村祐子(二箏)太田道嶺
4. 壱越 山本邦山 (尺八)永廣孝山(箏)野村祐子
5. 胡笳の歌(こかのうた) 野村正峰 (尺八)永廣孝山(一箏)野村祐子(二箏)太田道嶺
【雨声五章】
助演の太田道嶺先生のCD『菊重精峰作品集 一丁一管』に収録されています。
本日のゲストの正絃社家元野村祐子先生です。
名古屋からいらっしゃって頂きました。
先頃亡くなられた野村正峰先生の思い出
などもお話を頂けました。
【紫の幻想】
あかねさす紫野ゆき しめ野ゆき 野守はみずや 君が袖ふる(額田王)
むらさきの にほえる妹を にくくあらねば 人つまゆへに われこめやも(大海人皇子)
万葉集に収録されたこの二句から伝わる暖かな交流を基調として作曲されています。
【壱越】
山本邦山先生の作曲です。曲名の通り壱越Dを基調として作曲されています。
第一楽章は古典風、第二楽章は六全音、第三楽章はまた古典風に作られ、大変難度の高い曲です。

【胡笳の歌】
野村正峰先生の代表曲の一曲です。作曲されている当時、沢井忠夫先生のお兄様の
長野県で沢井三山先生が入院されていました。『胡笳の歌』を録音しお見舞いに伺ったが、
残念ながら面会できず渡すことが出来なかったそうです。沢井先生が良くなりまた一緒に
演奏したいといった気持ちが込められていましたが、叶わなかったそうで
非常にもの悲しい背景の有る曲です。
【波の詩(なみのうた)】
野村祐子先生の作曲です。九十九里浜から眺めた広大な太平洋の波音が段々メロディとなり曲が出来たそうです。