上方文化評論家『福井栄一』・地歌演奏家『菊聖公一』
楽しいお話と地歌の会〜
暮らしを彩る祭り  2011年11月03日(木・祝)14:00〜
1. 『神楽初め』 ◎雨岩屋戸神話
◎天照大神と天細女命
◎二つの始原
  古林検校作曲 (三絃)菊聖公一(箏)中萩あす香
2. 『都十二月』 ◎祇園祭の起源
◎送り火を始めた人物
◎五節句を全部言えますか?
  作者不詳 (三絃)菊聖公一
3. 『からくり的』 ◎渡部綱と鬼の手
◎鬼の指は何本?
◎下がり雲は瑞兆
  作者不詳 (三絃)菊聖公一
文化の日に誕生日を迎える福井先生の解説で今回も進みます。
新刊『お話で身につく四字熟語』(毎日新聞社)も発売されました。
【神楽初め】
神楽は神様に踊りや音楽を奉納した物で、その神楽を見学する観客が座るために舞台の回りに芝生が植えられていたそうです。芝生に居て観劇をしたことから『芝居』と言う文言が出来たそうです。
雨岩屋戸神話、天細女命(あめのうずめ)の演劇で顔を覗かせた天照大神(あまてらすおおみかみ)の顔が明るみに出て白く見えたところから『面白い』となり、神楽初め歌詞にもある「面白し」として引用されています。

【都十二月】
『都十二月』『十二月』『浪花十二月』と3種類ある十二月物の一曲です。
日本舞踊『梅本流』の方がよく舞われます。
京都の祭りでは『祇園祭』が有名です。起源は神泉苑の家のほとりで行われた『祇園会』でした。
その池の周りに66本の『鉾』を建て祈祷が行われていました。その後町衆に主導が移り
今のような祭りの形態になったそうです。
【からくり的】
『からくり的』は江戸時代の盛り場にあった屋台で、オモチャの弓矢で的を射貫くと人形が動くと言った遊びです。この曲はその人形を描写しています。
『下がり蜘蛛』という一文が出てきますが、蜘蛛が気持ちが悪いイメージではなく、瑞兆、吉兆等の良いイメージを意味しています。中国でも『喜従天降』と言われ、吉兆の使者として描かれています。で、今回のお土産は蜘蛛のオモチャです。



【2012年予告】
邦楽さろん『福井栄一・菊聖公一』
2月18日(土)14:00〜
『地歌の中に舞い降る雪』
5月19日(土)14:00〜
『地歌で楽しむ平家物語』
お楽しみに☆