藤井佐和 〜琴香爐〜  2011年9月24日(土)14:30〜
演奏曲目 作曲・編曲者 演奏者(敬称略)
1. みだれ 八橋検校 (箏)藤井佐和
2. こほろぎ 宮城道雄 (箏)藤井佐和
(尺八)星田一山
3. 千鳥幻想 沢井忠夫 (箏)藤井佐和
(十七絃)菊楠松観
4. 壱越 山本邦山 (箏)藤井佐和
(尺八)星田一山
【みだれ】
今回の琴香爐(きんこうろ)と言うタイトルは
佐和先生のご主人藤井泰和師に付けて頂いたそうです。
昔からの琴の音色を大事にし、その香りがお客様にも伝わるようにとの思いが込められているそうです。
【こほろぎ】
秋晴れのこの日にピッタリの選曲でした。
この曲は宮城道雄先生の作曲です。
宮城先生が事故で亡くなられた時、一番に駆けつけた
阿部桂子師は前出の藤井泰和師の祖母でチョットした
ご縁もあるそうです。

助演の星田先生は大阪音楽大学での先輩になります。
尺八は春の海と同じく一尺六寸管を使い、
明るい曲調となります。
キ山流の試験曲にも使われ難度の高い曲です。

藤井家に『こおろぎ』がお風呂場に現れた
のですが、白いこおろぎで気持ち悪く
水道で流してしまったそうです。
追悼も込めて演奏されました。
【千鳥幻想】
助演は同じく大阪音楽大学の一年後輩の菊楠先生です。

この曲は沢井先生の曲でコンクールなどでは
演奏されるのですが舞台で余り演奏されることが
少ないので選曲されました。
古典『千鳥の曲』を沢井先生が編曲された曲です。
【壱越】
人間国宝山本邦山先生の作曲で、
古典の雰囲気もあり、新曲の手法もある曲です。
星田先生が叔母さんと初めてこの曲を合奏したとき
美しく丁寧に吹くと「面白くない」と斬られたそうです。
最初の二、三小節でだめ出しされ、
苦い思い出があるそうです。