上方文化評論家『福井栄一』・地歌演奏家『菊聖公一』
楽しいお話と地歌の会〜
なにわの夢  2011年05月28日(土)14:00〜
1. 浪花の四季 (1)四季の語源は?
(2)「しめ縄松飾り」の
意味するところは?
  (作者不詳) (三絃)菊聖公一
2. 浪花十二月 (1)「えべっさん」は、七福神の一人。
(2)「顔見世」は、大坂発です。
  (作者不詳) (三絃)菊聖公一・中萩あす香
3. 町づくし(梅の雨) (1)「○○づくし」の精神
(2)『緋縮緬卯月紅葉』(近松門左衛門作)
  (富岡検校作曲) (三絃)菊聖公一
今回のタイトル『なにわの夢』と聞いて、豊臣秀吉辞世の句『露と落ち 露と消えにし 我が身かな なにわのことは 夢のまた夢』を思い浮かべた方はかなりの博学な方です。
『なにわ』の語源は、大阪湾泉南地方の潮の流れが速かったので浪速(なにわ)となった説と、
『菜庭』と書いて『菜』は大阪湾で収穫された魚介類、食料などを示し『庭』それを蓄える倉庫的な
土地から『なにわ』となった説などがあります。
『菜庭(なにわ)』の『菜』は魚介類などの食料を示すと書きましたが、
酒のアテとした食べ物、島国の日本では魚が多いので『酒菜』と書き、
そこから『魚』が出来たそうです。
因みに『魚』は『うお』と『さかな』と読みますが、生きている魚を『うお』と読み、
調理済みの魚を『さかな』と読みます。
なので『魚屋』は「さかなや」と読み、『魚釣り』は「うおつり」と読むのが正しいです。
一曲目『浪花の四季』の曲名にもなっている『四季』ですが、
『春』は「生命が内からみなぎり張る」から「はる」、『夏』は「早苗がり立」から「なつ」、
『秋』は夏の物忌みが「明ける」ので「あき」、『冬』は「殖ゆる」から「ふゆ」
といったような由来があります。
【浪花十二月】
大阪の歳時記を歌い込んだ曲です。現存している行事もあれば、滅んでしまった物もあります。
【浪花の四季】
上方唄と呼ばれるジャンルの曲です。
竹内駒香先生等有名な先生もいらっしゃいましたが
継承されている方の少ない楽曲です。
今回のスペシャルなプレゼントはあの『ぼくいちびり』です!!!

福井先生の自腹でのお土産がコーナー化しつつありますが
福井先生の気分と懐具合による物なので次回もあるかは未定です。

次回は9月3日(土)午後二時より
『地歌で楽しむ平家物語』がございます。
是非ご予約ご来店ください。