阪口夕山〜ソロたっぷり其の4〜  2010年12月17日(金)19:00〜
演奏曲目 作曲・編曲者
1. 京都明暗寺所傳
『調子』
 
2. 越後明暗寺所傳
『鈴慕』
 
3. 根笹派錦風流
『松風』
 
4. 『木枯』  
5. 『甲乙』 山本邦山
6. 『片足鳥居の映像』 佐藤敏直
【調子】
本日演奏した『京都明暗寺所傳』の他にも
浜松の『普大寺所傳』や『本調』などあり、
伝言ゲームのように広がりましたが原曲は同じです。
メリ(ハ)強くカリ(ヒ)弱くと吹くと普化尺八らしく聞こえるそうです。
【鈴慕】
『越後明暗寺所傳』の曲です。
先程の『調子』と同様に
他にも『布袋軒鈴慕』『松厳軒鈴慕』が有ります。
それぞれに特徴があり『松厳軒』にはキ山流には無い
『底ユリ』と言う手が使われます。
本日の『越後明暗寺所傳鈴慕』には現代の民謡尺八に
使われるような手が有る事から、ここから民謡に広がった
のではないかと仰られていました。
『普化尺八』と『琴古流』が混同される事が有りますが
虚無僧が吹いていた読経としての『普化尺八』を
黒沢琴古先生が音楽的に洗練させた物が『琴古流』
になりました。
明治時代に『普化尺八』が廃止されましたが、一部の愛好家が普化を残し、他にも『竹保流』や『海童道』等として残っています。
【松風】
古典本曲ですが普化尺八とはまた異なります。
根笹派錦風流は、かつて津軽藩士が吹き、
津軽地方に10曲だけ残る流派です。
独特のウーウーウーと言った『込み吹き』で演奏されます。
中々他では聞けませんが、今後このライブで
全10曲完走を予定されているそうです。