竹山順子〜古典の夕べ〜  2010年12月4日(土)14:30〜
演奏曲目 作曲・編曲者 演奏者(敬称略)
1. 【演奏】『袖香炉』 峰崎勾当 (尺八)平山泉心(三絃)竹山順子
2. 【歌詞解説と抗議】
『夜々の星』
愛知教育大学教授
田口尚幸
3. 【演奏】
『夜々の星』
光崎勾当 (尺八)平山泉心(三絃)竹山順子
【袖香炉】
一挺一管での演奏。初登場の平山泉心さんの助演でした。『残月』『越後獅子』などで有名な峰崎勾当の作曲。
師豊賀検校が無くなったときに追善の曲として作曲されました。歌詞『春の夜の、闇はあやなし、それか
とよ
やはかくるる梅の花、散れど薫りはなほ残る。』から始まりますが、その中に『とよが』と上手く読み込まれています。
元は古今和歌集からです。
【夜々の星】
毎度おなじみになってきました、愛知教育大学教授田口尚幸先生の講義。本職は伊勢物語などの国文学の先生ですが、ひょんな事で箏曲地歌の歌詞の解説を書かれるようになりました。ただ箏曲地歌自身は中世江戸時代に造られた物ですが、ただその歌詞は平安や奈良時代の和歌などを踏まえて作詞されています。勿論『夜々の星』も王朝和歌の世界を歌っています。
地歌の歌詞はとても長く伸ばして歌います。その理由の一つに歌の間に演者や聴者がその情景を想像させるのではないでなかろうかと、仰られていました。
すみません、正直今まで歌詞ばかり追い、そこまで考えてみた事がありませんでした。
毎度講義の為にレジュメをご用意頂いています。
現代語訳を始め、解説が書かれています。
その解説の更に追記として、『伊勢物語』や『源氏物語』『万葉集』の歌を引用して解りやすく説明して頂きました。
【夜々の星】
光崎検校の作曲です。同時に、箏の手付けもしています。他にも『五段砧』『千代の鶯』『櫻川』なども作曲されました。