[ 菊聖公一 藤原道山“9月の華麗なる午後Vol.II”]
                        2004年9月10日(金)14:30〜・18:30〜
演奏曲目 作曲者 演奏者(敬称略)
第一回目
1. 残月 峰崎勾当 (三絃)菊聖公一・(尺八)藤原道山
2. 三曲ソーラン節 池上眞吾 (三絃)菊聖公一・(尺八)藤原道山・(箏)田中佐和
3. 夜々の星 光崎検校 (三絃)菊聖公一・(尺八)藤原道山・(箏)菊佳裕純子
4. 天空の扉 吉崎克彦 (箏)菊聖公一・菊佳裕純子・(十七絃)田中佐和・(尺八)藤原道山
藤原道山 (尺八)藤原道山
第二回目
1. 残月 峰崎勾当 (三絃)菊聖公一・(尺八)藤原道山
2. 秋風の辞 菊原琴治 (三絃)菊聖公一・(尺八)藤原道山・(箏)中萩あす香
3. 明鏡 杵屋正邦 (三絃)菊聖公一・(尺八)藤原道山
4. 萩の露 (三絃)菊聖公一・(尺八)藤原道山・(箏)中萩あす香
アメージング・グレイス (尺八)藤原道山
「残月」は三度生まれ変わらなければうまく演奏できないという大曲です。また、歌詞にも詠まれているのですが、追悼の曲とも知られています。99年に藤原道山さんがご自身の初リサイタルをされた時にも、その数年前にお亡くなりになられたお母様の偲び演奏されたそうです。菊聖先生も、恩師初子先生がなくなられた年のリサイタルで演奏されたそうです。 池上眞吾先生作曲の「三曲八木節」「三曲ソーラン節」「三曲木曽節」の民謡三部作の一曲です。この曲は箏と三絃は非常に難しく、途中で尺八も持ち替えのある面白い曲です。5分と短い曲ですがそれぞれの楽器のよさが凝縮した曲です。去年もこの曲を演奏したいと思われたそうなのですが、お箏を引き受けてくれる方がいなかったので出来なかったそうです。今年は田中佐和さんが引き受けてくれたので満を持して演奏ました。
曲間は退屈する間もないお笑い劇場でした^^ 「夜々の星」は若い女性の片思いの心情を謡ったという曲です。ただ年配の光崎検校が若い女性の心情を歌詞にするという面白い背景もあります。あとこの曲で珍しいのは手付けも光崎検校が作曲していて、凝っているという点です。
ホリプロ所属の藤原先生へ菊聖先生からいろいろな質問を、短冊に切ったポスターの裏に書いてきていただきました(^^ゞ 去年の年末の紅白での衣装のこぼれ話なども聞けました。真っ白な衣装は自前です^^上のシャツは本番の前日の夜に近所の百貨店に買いにいかれて、下は白のジーパン、靴は白っぽいものだったそうです。
でも、当分あの衣装の出番はないそうです。
「自慢できる話」ではやはり紅白の話で、NHKホールでいろいろな有名人を見たことでした。某小林幸子さんの例の衣装も横から見たそうです。前日のリハでは上手に開いていたそうです。
「怖かったこと」では、10年前学生の頃真夏の話、北海道で仕事ある朝、空港での集合時間に起床してしまい、血の気が引いたという藤原先生のお茶目な一面を聞くことが出来ました。
「今欲しいもの」では環境のいい軽井沢などにスタジオが欲しいらしいです。今はマンションなので思いっきり練習が出来ないみたいです。
前半での2曲の現代曲は、菊聖先生にとって苦行であったそうです^^;
前半の部の最後にサービス曲として、藤原先生の「空」が演奏されました。
後半は「アメージング・グレイス」でした。
後半だけの助演になりますが、お馴染みの中萩あす香さんも出演していただきました。
藤原先生は関東での演奏機会が多いので関西系の地歌を演奏する機会が少ない出そうです。去年に続いて関西の地歌「秋風の辞」ですが、尺八のソロの部分では菊聖先生が鳥肌が立つぐらい美しい演奏でした。