[99thReport]                                    2003年6月3日(Tue)18:30〜
演奏曲目 作曲者 演奏者
1. 妖精〜エルフ 吉崎克彦 箏(平野久恵さん・柳友紀子さん)・十七絃@(吉崎先生)
2. 春の海 宮城道雄 箏(井之内美有さん)・尺八(阪口夕山さん)
3. 水の変態 宮城道雄 箏(吉崎先生・田中佐和さん)
4. 狂詩的ミューズ 吉崎克彦  箏(川島正子さん)・十七絃(吉崎先生)・尺八@(阪口夕山さん)
5. 石橋 古曲 箏(林沙奈さん)・三絃(吉崎先生)
 今回のライブは大勢の助演の方を迎えて開催されました。糸方の皆さんは吉崎先生のレッスンを
一生懸命に受けられ方々で活躍されている皆様です。
 「春の海」ですが、宮城道雄先生が、幼少時代に家庭の事情で一家の大黒柱になり、中国に移り、
そこで邦楽を広めるために、処女作「水の変態」や名曲「春の夜」を作曲されました。
その後、東京に帰り新たなる作曲活動をはじめた時に作曲したのがこの「春の海」です。作曲して
嫁に初めて聞かせたときに、「外でははしたないので弾かないで」と、言われたそうです。
なんでも、曲の最初の尺八のでだしなどは、その当時かなり破廉恥だったそうです。
いまや名曲なのにね^^;
 「水の変態」は、その宮城道雄先生が13歳のときに作った曲です。恐ろしいですね^^;
また、その曲が作曲された中でもトップクラスであることも驚きですね。日本の音楽の中で天才と
呼ばれるのは、滝廉太郎ですが、宮城先生は段違いに上を行っています。明治の時代背景が
西洋文化を良しとしすぎたの、このようになってしまったのですね。
 で、次は吉崎先生が35歳で作曲された「狂詩的ミューズ」です。宮城先生の作曲力は素晴らしい
ですが吉崎先生も和音の使い方は宮城先生より上を行っています。特に十七絃は宮城曲は
まだまだ伴奏の域でしかありませんでした。今や、吉崎曲では完全に打ち破っています。
 最後の「石橋」です。この曲、絶対「眠い眠い」の魔法がかかります^^;特に21ページもある長い曲
なので、今回は短縮しました。「石橋」「尾上の松」「水の変態」「八重衣」などの曲は、つい20年ほど
前まではリサイタルの終局で演奏されていました。つまり、このような曲を弾けなければリサイタルを
開けないとされていました。
[99th Photo Gallery]
「エルフ」の先生、柳さん、平野さん かなりグレードが高かった(先生談)
2度目の出演かな?平野さん 常連様ですね、柳さん
いまだ腰が癒えぬ、阪口さん。お大事に・・ 「春の海」の井之内さん
「水の変態」の先生と田中さん 田中さんの唄初めて聴いた
「狂詩的ミューズ」の先生、川島さん、阪口さん 川島さんも2度目かな
「石橋」の先生、林さん 林さんも常連様ですね