[93thReport]                                             2002年12月3日(Tue)18:30〜
演奏曲目 作曲者 演奏者
1. 飛躍 久本玄智 箏A(吉崎先生・平野久恵さん)
2. 虹の精 菊城正明 箏A(吉崎先生・脇田澄子さん)
3. 若草 中村双葉 箏@(吉崎先生)・尺八@(阪口夕山さん)
4. デュオ絃舞三態 吉崎克彦 箏@(平野久恵さん)・三絃@(吉崎先生)
5. 風三章 吉崎克彦 箏@(脇田澄子さん)・三絃@(吉崎先生)
 最近とんと聞かれなくなった昭和初期曲シリーズです。関東では宮城道夫先生をはじめ、中能島雅樂人先生や久本玄智先生が活躍された時代です。その中でも吉崎先生が一番に惹かれた曲が今日の1曲目、昭和6年に作曲された「飛躍」です。久本先生の曲は低音の曲が多く、第一絃が太い糸を使った専用のお琴を用意しなければならないので、あまり弾かれる事が少ないのだそうです。今日は、お琴同士なので音を上げて演奏されました(^^)あと、この曲どうしても初心者の方が弾かれることが多いですが、プロの方や、上達された方にももう一度見直してもらいたい曲だそうです。
 2曲目は、関西の大作曲家である菊城正明先生の曲です。この方の曲は日本的な5音音階より西洋的な7音音階に近い曲であり、またメロディーラインがはっきりしています。あと宮城道夫先生の延長線上にはいるのですが、南スペインの古楽器系の音楽に近くて、この「虹の精」もお琴で弾くからお琴らしく聞こえますが、ギターで弾いたら、ギターらしい曲に聞こえます(^^)吉崎先生もこの曲がお好きで、昭和45年にお稽古を始められ、4日目に習った曲だそうです。 あと余談になりますが、この吉崎克彦Live Concertで助演された方はほとんどの方が、何らかのコンクールやコンテストに合格されているそうです(^0_0^)今日の助演のお二人にも、期待がかかりますね(^^)
 
 次は、初代中村双葉先生の「若草」です。先ほどの「飛躍」が東で爆発的に売れていた2年後に西でこの曲が生まれます。そしてこの曲の調絃を見ると、やはり宮城道夫先生の影響が大きいといえます。この曲、お琴や尺八の練習曲や、アンコールにも使えるいい曲みたいですね。実は先生も今日始めて弾かれたそうです。これで「秘曲シリーズ」はおしまい(^^)また探してくださるそうです。
 後は先生の曲です。この曲の三章の「暖雪」は某美味○んぼの第三巻の和菓子の名前からいただいたそうです(ーー;)助演の平野さん、「本番に強いね。リハはぼろぼろだったのにね」って(^^ゞ
 最後は、作曲コンクールで2位だった履歴を消された風三章です(-_-;)脇田さんは「徐々によくなるタイプですね。ぼろぼろになっていかないのでいいですね」って(^^ゞ
 来月はいよいよ先生の箏ソロの新曲が登場だそうです。お楽しみに(*^_^*)    −H.N-