LiveConcertReport[80thReport]

日時:平成13年11月6日(火)
ゲスト:久貝 美弥子さん・阪口 夕山さん
演奏曲目
1.光と影(吉崎克彦):十七絃1・尺八1
2.上無(山本邦山):箏1
3.一定(杵屋正邦):尺八1
4.風雅四章(吉崎克彦):箏1
5.哀歌(吉崎克彦):十七絃1
 とうとう80回目を迎えてこのコンサートですが、今回はめでたいついでにゲストがお二人。
先日、本選が行われた熊本の全国邦楽コンクールで優秀賞を受賞された久貝美弥子さん、
奨励賞を受賞された阪口夕山さんです。
 オープニングは吉崎先生と夕山さんとで「光と影」です。1曲目ということで、最初のうちは
尺八と十七絃のピッチが合いきれないところもありましたが、徐々にお二人の息があってきて、
迫真の演奏となりました。十七絃と尺八、どちらも単純な楽器なのですが、そのような単純な
楽器をもってこんなにドラマチックな曲を作ってします吉崎先生に脱帽です。
 続いて久貝さん。コンクール受賞曲の山本邦山作曲「上無」です。
が、その前にちょっと準備の時間がありまして、先生とコンクールの裏話を少々。
その後で久貝さんと、夕山さん、そして80回お祝いの吉崎先生へ花束が贈られました。
そしていよいよ「上無」の演奏。コンクールよりも緊張をしたという久貝さんですが、
その演奏はさすがに完成度が高く、厳しい練習の成果を存分発揮されていました。
今回はコンクール用の省略版でしたが、ちゃんと全曲聞きたいという方は、
受賞記念コンサートのほうでどうぞ。
 次に夕山さん。「前回は優秀賞だったので今回は最優秀賞をとるつもりで受けたけど、
思うように演奏できなかった」そうです。それでも奨励賞を受賞されたということは審査員の
方々が「夕山さんならもっとできるはず」と思われたってことですよね?
ということでその受賞曲「一定」です。「地獄は一定」「人はみな地獄に落ちる」という意味の
あるそうで非常に劇的な曲です。実を言うと私Y(筆者)は尺八のソロというのは苦手なのですが
(不勉強!)、この演奏には引き込まれてしまいました。
さては夕山さん地獄を経験されていますね(*^_^*)
 次にお待ちかね吉崎先生。コンクールで模範演奏(?)された「風雅四章」(秋抜き)です。
さっきまでの雰囲気とがらりと変わって唄物でしっとり聴かせてくださいます。
 続いて「哀歌」を吉崎先生と夕山さんが迫真の演奏。スタジオ内に熱気がこもり、
演奏が終わると拍手とともに「すごい!」と歓声が上がりました。
ちなみにこの「哀歌」、来年から中学校の給食の時間に流れるそうですが、アナウンスで
「今聞いた春の海に比べてもっと無骨な低い音の楽器が出てきます」と解説されるそうです。
失礼な(ー_ー)!!
最後は恒例の「スペイン」です。今日始めてこられたお客さまのリクエストです。
遠方高知からこられたお客様もとても感動されていました。

今日の先生の演奏、実はいつもと爪が違います。これは当店のオリジナルの爪で、先生の意見を
参考にやっと商品化した逸品です。興味ある方はお問い合わせください。


いつもにも増して盛り上がったLiveConcert。
最後は80回記念として恒例の(^^ゞプレゼント大会で締めくくられました。

LiveConcertReport[81thReport]

日時:平成13年12月4日(火)
演奏曲目
1.風に聞け(吉崎克彦):箏1
2.風の記憶(吉崎克彦):十七絃1
3.蛙:三絃1
4.スペイン風即興曲2章(吉崎克彦):十七絃1

とうとう80回目を超えましたこのライブコンサートですが、
今日は珍しくいつも最後に弾かれる『風に聞け』でスタートしました。
「そろそろ新しい曲を作らないといけないが、まだこの曲に頼らないといけない」そうです。
というのも今月発売されるCD『天空の扉』の収録曲もそうですが、
最近は委嘱作品ばかり作曲しておられるそうで、編成の大きい重たい曲ばかりなんだそうです。
したがってこのCDは大音量(近所に迷惑のかからない程度)で聴くようにとのことです。

次は十七絃ソロ『風の記憶』です。この曲は東京でのリサイタルで演奏される予定ですが、
体力の消耗が激しい曲なので、既に発表されているプログラムから消して
()
アンコールにまわしてしまったそうです。それくらい弾きこなすのが大変な曲なんですが、
レコーディングは部分ごとに編集できるのでCDでは完璧な演奏となっているそうです。

次は三絃の『蛙』、久しぶりですね。最近ライブでよく弾かれるので即興が入ったり
ドラがはいったりして原曲から結構変わってしまっているそうです。
「作曲者の故富崎春昇先生が聴かれたらさぞかしびっくりされるでしょうね」とのことですが、
この時代のお客さんをこれだけ楽しませていらっしゃるんですから
きっとお褒めいただけることと思いますよ、先生。
(^^)

最後は恒例の『スペイン風即興曲2章』、このライブコンサートの今年最後の演奏です。
先日京都でスペイン協会の本物のスペイン人
()に聴かせたところ大変喜ばれて
「アンコール」の嵐となったそうです。今日はノルウェーから日本に来られて
お琴をお稽古されている方が来られていましたがやはり感動されていました。

LiveConcertReport[82thReport]

@『星空への想い』箏:菊重精峰、十七絃:柳友紀子、尺八:坂口夕山
 まず一章の『Shining Star』は力強さと暖かさを表した十七絃で始まり、箏と尺八の絡みが
主題をバリエーションのように続けていきます。
章の『Shooting Star』は流れ星を表した
箏のグリッサンドで始まり、箏と尺八の掛け合いが奏でるノスタルジックな情景を十七絃が
盛り上げます。最後はタンゴ風に終わります。
実はこの曲、今年七歳になられる菊重先生の
お子さんが産まれる際に、母子ともにきわどい状態にあった中、無事に産まれてくることが
出来たという事を機に作曲されそうです。生命の尊さと子供たちの明るい未来への願いが織り
込まれた壮大な曲でした。

A『変容』箏:柳友紀子、十七絃:吉崎克彦、尺八:坂口夕山
 タイトルの『変容』とは「元ある形が違うものに変わった様」を表していて、この曲には
『六段』の初段と三段と六段が使われています。九州大学邦楽部の委嘱で作られたそうですが、
箏・三絃・十七絃ともに最大限に楽器の魅力が引き出されています。今日はお三方とも力量を
遺憾なく発揮されて素晴らしい演奏を聴かせてくれました。古典の箏曲の中で最もなじみのある
六段の旋律の変容。聴いていてとても不思議な感覚になる曲です。

B『Niんja』箏:吉崎克彦、箏:田中佐和、三絃:菊重精峰
 この曲は前にも“浪花の芸術を聴く会”でも演奏されたことがありますが、吉崎先生と
菊重先生の共演は皆さん初めて聞かれたことじゃないかと思います。それと、このお二人と
一緒に演奏された田中さんにも拍手。

 吉崎先生をして「菊重さんも相当“遊び”が好きな人。ただの三味線弾きじゃないな。」と
言わしめた菊重先生。優れた情景描写のカギはこの“遊び”にあるのかもしれません
C『風にきけ』箏:吉崎克彦

D『風の記憶』十七絃:吉崎克彦おしまいは定番の『風にきけ』と、最近『スペイン』に
取って代わられた『風の記憶』です。『風の記憶』について「ようやく自分の 曲を自分のもの
にすることが出来るようになった」とおっしゃる吉崎先生。昨年末の東京のリサイタルでも、
アンコールに弾いたこの曲が一番評判良かったとのことで「じゃああのプログラムはいったい…?」
と複雑なお気持ちだったそうです。

LiveConcertReport[83thReport]

日時:2002年2月5日
ゲスト:坂口夕山さん(尺八)
演奏曲目
1.祈詩REN-MEN(十七絃@・尺八@)
2.輪舌(箏@)
3.哀歌(十七絃@・尺八@)4.風にきけ(箏@)
5.風の記憶(十七絃@)

今日は『祈詩REN-MEN』で始まります。吉崎先生の作品の中で“十七絃と尺八”といえばまず『哀歌』、
最近では『光と影』が思い浮かびますが、忘れてはいけない名曲がこの『祈詩REN-MEN』です。
悲しみの極地(?)の『哀歌』ともドラマチックな『光と影』とも異なるこの曲の聴き所は、やはり前半の
穏やかさと言えるでしょう。吉崎先生らしからぬ(?)安らぎに浸りました。

次は箏ソロ、古典の『輪舌』です。大日本家庭音楽会発行のこの曲の楽譜にこう書いてあります。
「此曲は熟練して美事に奏せねば価値ありません」と。今日のプログラムの中で唯一の古典曲です。
しかも他はすべて吉崎先生ご自身の作曲です。そのご自身作の曲の中にポツンと古典曲―他人が
ずいぶん昔に作曲した曲―を挟んで、他の4曲に勝るとも劣らない「聴かせる」演奏をされる吉崎先生は
「熟練して美事に」どころの話ではありません。素晴らしい...。

三曲目は『哀歌』。先日 先生の母校である東京藝大の奏楽堂で、この曲を尺八ではなくヴィオラと演奏
されたそうです。最初は「けったいな楽器が置いてあるぞ?何が始まるのか?」というような反応だった
お客さんも、演奏が終わると拍手喝采で、他の西洋音楽の演奏よりも評判が良かったとのことです。
そんな名曲をこのライブで聴けるのも夕山さんがゲスト出演していただけるおかげです。感謝!

最後は恒例の『風にきけ』と『風の記憶』で今日のライブは幕を閉じました。

LiveConcertReport[84thReport]

日時:平成14年3月
ゲスト:菊平 幾子さん
演奏曲目
1.華やぎ(三木実):二十絃1
2.風雅四章(吉崎克彦):箏1
3.風の記憶(吉崎克彦):十七絃1
4.風に聞け(吉崎克彦):箏1
5.スペイン風即興曲第2章(吉崎克彦):十七絃1

こん○○は。最近H.P.の更新が停滞気味の管理人H.Nですm(__)m
 今回ライヴの1曲目に「長谷検校記念全国邦楽コンクール」で優秀賞を受賞された、菊平幾子さんの「華やぎ」を
ご本人にわざわざ来ていただき、演奏していただきました。二十絃と十七絃、イメージ的には似ていますが、
まったく異なる音がしますね。
 二曲目からは、吉崎先生がソロで演奏です。ちなみに来月はデュオらしいです。
 で、二曲目の前に「誰か鉛筆持ってない?」と。ハーモニックスの位置を印を忘れたらしく、そこからハーモニックス
の即席講座が始まりました。いや本当にこのライヴのお得なところですね。
 われわれお客さま的には全然関係ないが、先生の儲かる小話を1つ。先生は今まで非教育的な立場に立たれた
人生を送られてきたとのことですが、つい最近は例の学校の邦楽授業に使用されるCDの中に先生の哀歌が
使われ、そして今度は某音楽教科書メーカーの1ページに編曲してくださいとの依頼があったそうです。内容は、
平調子を用いて・・・とのことですが、子守唄や地歌、段物と難しいものが多いので、山田耕作さん作曲の中国地方の
子守唄を先生がアレンジを加えた内容となるそうです。で、日本全国の中二の音楽教科書が売れた暁には、印税が
入ってくるので、たくさん入れば、ここの皆さんにも振る舞いがあるかな?(^0_0^)とのことです。
 あと先生の曲が某毎○放送(MB○)の番組にも使われたり、同局のサラリー○ン金太郎^_^;のお茶席のシーンにも
使用されているそうです。あと毎年恒例のニュー○ステーションの夜桜中継にも祭花が使われるそうです。
 先生は先日富山でディナーライブを開催されて、満席の大盛況だったそうですが、そのときのイタリア料理らしき
料理が、美味しくなくて、さらにメインを期待していたらメインらしき料理も出てこず、いまいちだったそうです。
後で聞くと、先生の演奏代が8000円、お料理2000円だということなので、納得しされたそうです。
お客様は、やはり先生の演奏がよかったので苦情は出なかったとのことです。次回ディナーライブをするときは、
鶴橋で焼肉ディナーライブをしたいな〜と、おっしゃっていました。企画してみましょうか・・・(^^)v

LiveConcertReport[85thReport]                                

日時:平成14年4月9日(火)
ゲスト:田中 佐和さん・柳 友紀子さん
演奏曲目
1.デュオ絃舞三態(吉崎克彦):箏1・三絃1
2.六つの印象(吉崎克彦):箏1
3.水の変態(宮城道雄):箏2
4.風の記憶(吉崎克彦):十七絃1
5.風に聞け(吉崎克彦):箏1
 早速、1曲目。先生が箏で、田中佐和さんが三絃を演奏されました。もともとこの曲は宮城のコンクールで
優勝を狙うために、長沢勝俊先生の春三題をヒントに三絃の2重奏曲として作曲されたそうです。優勝賞金で
仲間と銀座で大騒ぎしたっかたそうなのですが、残念なことに、準優勝でした。優勝は公表するけれども、
準優勝では人に言わないそうです。さすがプロですね(^.^)
 2曲目は、柳友紀子さんの独奏でコンクール用に短縮されていました。
 3曲目は、先生と田中佐和さんです。先生は先日まで2週間ほどイタリアに遊びに行かれていたそうです。
それで、いまだ時差ぼけが抜けず、この水の変態、普段は楽譜を見ないのに、替手付の楽譜を見て弾いたら、
見慣れないせいもありどこがどうやらやりづらかったそうです。またぼけていたので、最後の平調子に転調する
所までの演奏でした。が、「打ち合わせもせずにいきなりその先も演奏したら、隣(田中さん)あせるかな?こんど
やってやろう」っておっしゃっていました(^^ゞ
 4曲目の風の記憶は当ライヴの定番曲となってきました。以前のスペインと言い、やはり先生の十七絃のソロは
必ず聞いて帰りたいですね。また旅行の話に戻りますが、今回パリにも寄られたそうです。パリは7回目ですが、
今まではすべて演奏で来られていたのでヴァカンスでは初めてだったそうです。ルーブル美術館は休館日だった
ので、オルセー美術館に行かれたそうです。日本では考えられないのですが、すべての絵画や彫刻の前での
撮影がOKだそうです。ただ、人気のものはかなりの順番待ちの列が出来ているみたいです。ベニスのサンマルク
では、前回修復中で見れなかった、天上絵も見れて、いい旅行だったそうです。あと、サンマルク広場で以前、
山本邦山先生が前に帽子をおいて尺八を演奏したら、同行者の晩御飯代が出来たそうです。
「僕も三絃持参で旅行したらよかったな」って。
 最後はこれまた定番の風に聞けでした。今回は病気されていた常連のお客様が退院され久々に来て頂けた
ので、先生からの退院祝と嬉しい演奏となりました。
LiveConcertReport[86thReport]
日時:平成14年5月7日(火)
ゲスト:柳 友紀子さん・林 沙奈さん
演奏曲目
1.水の断章(吉崎克彦):箏1・三絃1
2.風にきけ(吉崎克彦):箏1
3.春の夜(宮城道雄):箏2
4.さくら変奏曲(吉崎克彦):箏2・十七絃1
5.風の記憶(吉崎克彦):十七1
 今回は熊本などのコンクールにエントリーされている柳さん、この春NHKのオーディションを
合格された林さんとゲストに迎えて、開催されました。先生お一人でのソロの曲を聞くのもいいですが、
色々なアンサンブルが聞けるのもいいですね。
で、早速一曲目は先生と林さんで「水の断章」です。この曲は、普通の魚などをイメージせず、海の変わった
マンボウやオオカミウオなどをイメージされたそうです。そう言えばそんま気もしてきました(^_^.)
リハの時、林さんえらい早く弾いていたそうです。
 で、その林さんがコンクールで弾いた「風にきけ」が二曲目です。一応コンクールバージョンで、短く編集
されています。さすが合格するだけあって、なかなかのものです。ちょっと柱飛ばしちゃったけどね^_^;
先生曰く「柱を飛ばす練習もしなきゃ。」って。先生舞台で、柱を飛ばしたり、糸切れたり、なんだか信用の
置けない糸の印を使ったり、ハプニングが大好きだそうです。さすが、プロの中の大プロですね。
 三曲目は、「春の夜」のフルバージョンです。この曲は宮城先生の初期の作品で吉崎先生も「水の変態」
と並んで、お好きだそうです。「やはり曲をたくさん作ってくると、だんだんこねくり回したするからかな、、、
人のことは言えないけどね(-_-;)」って。
 四曲目は「さくら変奏曲」と、人数がそろうと、色々な曲が聴けますね(^_^)でもこの曲あまり演奏会では
最近されないみたいです。素敵だと思うのですが・・・。最後のほうは、今日演奏されたテンポより
もっともっと早いそうです。リズムが刻めないぐらい、早いほうがいいらしいです。(オソロシイ・・・)
 最後は定番の曲ですが、「スペイン」に成り代って、当ライヴのエンディングとなりましたね。
LiveConcertReport[88thReport]        
日時:平成14年7月9日(火)
ゲスト:菊重 精峰さん・阪口 夕山さん・田中 佐和さん・柳 友紀子さん
演奏曲目
1.二つの田園詩(長沢勝俊):箏(田中さん)・十七絃(吉崎先生)・尺八(阪口さん)
2.道化師(沢井忠夫):箏(吉崎先生)・十七絃(柳さん)・尺八(阪口さん)
3.楓の曲:箏(吉崎先生・柳さん)
4.月の灯りの下で(菊重精峰):箏(菊重さん)・十七絃(柳さん)・尺八(阪口さん)
5.狂詩的ミューズ(吉崎克彦):箏(田中さん)・十七絃(吉崎先生)・尺八(阪口さん)
 前回のレポートに穴を開けてしまい、申し訳ございません。
 今回のライヴも多数のゲストの方により、三重奏を主体としたプログラムとなりました。
まず、今回先生がされている「ネクタイ」について。阪口さんからのプレゼンらしいのですが、先生
ピアノは余り好きではないらしいです。と、言うのも先生三回生の時に授業を落とされたそうです。
でも、そのネクタイ、私的にはすごく先生に似合っていて、阪口さんナイスチョイスって感じだと思う
のですが(^^ゞ
 では、曲のほうです。一曲目は長沢先生の「萌春」に続いて二作品目の「二つの田園詩」です。
この曲は比較的皆様にも好評で、吉崎先生もお好きだそうです。
 箏、十七絃、尺八という、編成が意外と少ないのはご存知でしょうか?二曲目は「ネスカフェ」で
有名な沢井忠夫先生のその編成の曲です。この曲は「雪物語」を除いて、ほぼ最初のシンプルな
器楽曲です。その後、先ほどの「二つの田園詩」が出来てから、延々となかったそうです。
そこで、吉崎先生は後出の「狂詩的ミューズ」や、菊重さんが作曲された「月の灯りの下で」
などが出来たそうです。「今後作曲家を目指す人は、この編成もしくは、箏、三絃、十七絃をすれば
おいしい分野です」
と、おっしゃっていました。今回のライヴはこの編成にこだわりをもって、
先生がプログラムを組まれたそうです。
 三曲目は、とりあえず三重奏ばかりではという意味で、「楓の花」です。この曲「楓」は、秋のもの
と、考えがちですが実は「初夏」なのです。では、なぜ?この曲の歌詞に若鮎が保津川を跳ねると
いった件があるので、これは「初夏」である。と、言うことから、この時期を逃してはいけないので
今回しますとのことです。流石先生、奥が深い(^^)/あと、この曲の中に出てくる、「さばしる」。
先生昔何で「鯖」と「鮎」が一緒に出てくるの?って思われたそうですが、実は、「さ・ばしる」です(笑)
あ、古典を聞く時のコツとしては、「寝ればよい!速やかに!!」で、「拍手で起きる!!!」
先生も、歌ってる時に眠りが入るらしいです(^^ゞ
 四曲目は菊重さんの三重奏です。2年前、平成12年の1月に作曲されたもので、音大の後輩から
リサイタル用に頼まれたそうです。前作「星空への想い」よりバラード色の強い曲だそうです。
 最後の五曲目は、吉崎先生の三重奏で〆です。この題名「狂詩的ミューズ」。とりあえず先生、
題名に「ラプソディ」を入れたくて入れたくて、つけたそうです。曲の内容と関係ありません(>_<)
で、「狂詩的」ときたら、何かつけなきゃ、って感じで「ミューズ」でいっか。と、言うのりでつけたそう
です(ぉ じゃ、「ミューズ」の説明はときかれると、石鹸の「薬用ミュー○」と同じで、ゼウスの娘の
名前だそうです。
 今回のライヴのコンセプト「三重奏」。四人の作曲されたそれぞれの曲、異なった雰囲気を持っていて
非常に楽しかったです(*^。^*)
[89thReport]                                                  2002年8月13日(Tue)18:30〜
演奏曲目 作曲者 演奏者
1. 吉崎克彦 箏(吉崎先生・林 沙奈さん)
2. 暮色 吉崎克彦 箏(吉崎先生・林 沙奈さん)
3. 風にきけPart2 吉崎克彦 箏(吉崎先生)
4. 昔ばなし 吉崎克彦 箏(吉崎先生・林 沙奈さん)
5. 三つの遊び 宮城道雄 箏(吉崎先生)
6. スペイン風即興曲 吉崎克彦 十七絃(吉崎先生)
 いよいよ当Liveも89回を迎え、本当に長寿番組になりました。今後とも宜しくお願いします<m(__)m>
 余談ですが、開演前、なかなか先生が帰ってこられません。レッスンも終わり、ちょっと一服で出て行かれたのですが。
もしやと思い、駅前にあるパチ○コ屋に見に行くと、案の定いらっしゃいました(^^ゞそれも、ドル箱積んで・・・更に、確変中で
やめるにやめられないみたいで。そこで、代わりに私が打って、先生には演奏に向かってもらいました。(注:代打行為は禁止
されています(>_<))お陰で、Liveが聞けませんでした。しかも、すぐに単発絵柄を引いてしまうし、、、先生ごめんなさい<m(__)m>
 来月は、90回でしたの写真にあるような先生手書きの楽譜をプレゼントします。お楽しみに(^.^)
 「彩」は彩ちゃんという、幼稚園児のお弟子さん用に作曲された曲だそうです。その子も今では大学生になっているそうで、
歴史を感じますね。でも、よくよく考えると相当うらやましいですね、自分の曲を作ってもらえるなんて。
 「暮色」は昭和52年ごろに流行った、因幡晃の「わかって下さい」という曲が入ったLPのタイトルが「暮色(ぼしょく)」で、それが
えらく気に入っていたので、最初「ぼしょく」という曲名だったそうです。でも、出版前に先生のお兄様から「暮色(くれいろ)」のほうが
いいと言うわけで、今の曲名になったそうです。
 先生の楽譜は昔、委嘱曲が少なく、自主作品が多かったそうです。でも、「糸遊一番」は富山のお弟子さんが、正月の演奏会の
曲を書いて欲しいと頼まれたそうです。で、ギャラはおいしいお寿司だったそうです(^.^)あと面白いものだと、芦垣美穂先生に誰にも
弾けない三絃の曲を頼まれ、「木もれび」を作られたそうです。レコーディングの時には、象牙の丸撥を2本割ったそうです。
それ以来こんな曲は二度と書くまいと思われたそうですが、また最近はアクリルの撥があるのでバンバン書くそうです(^^ゞで、
「風にきけは」先生と大学の同級生で在阪の澤千佐子さんの委嘱で、なぜ「風にきけ」かというと、澤さんの人生が風に聞かなきゃ
わらないからだそうです。
 宮城道雄先生の曲は難しい曲が多いのですが、「五十鈴川」の一部分で十六分音符を連続で出てくると、手がカチカチんになって
しますので、それを練習するための曲がこの「昔ばなし」で、本当にいいみたいです。
 最後は久々にはスペインでした。久々かな(^^ゞこの曲はフラメンコを参考に作られたそうです(^.^)
次回はいよいよ90回!素敵なプレゼントもあるので是非来てくださいね。