[第37回 浪花の芸術を菊会]     2009年10月29日(木)18:30〜
演奏曲目 作曲者 演奏者(敬称略)
1. 八千代獅子 藤永検校 (三絃)菊重精峰(箏)菊抄峰亜希
2. 尾上の松 作者不詳 (三絃)菊重精峰(箏)菊抄峰亜希
3. 萩の露 幾山検校 (三絃)菊重精峰(箏)岩田涼可(尺八)川崎敦久
4. 夜々の星 光崎検校 (三絃)菊重精峰(箏)中萩あす香(尺八)川崎敦久
【八千代獅子】
11月には菊重先生の誕生日と開軒25周年の演奏会が有るので本日は御目出度い二曲の演奏です。
【尾上の松】
兵庫県加古川にある松の木を歌った曲で、同じく大変目出度い歌詞になっています。
開軒25周年の演奏会の時には藤井泰和先生との三絃二挺の珍しい演奏になるそうです。本日はオーソドックスに宮城先生の手付けの箏と三絃の演奏です。他に宮城先生の手付けには超難局『吼かい』もありますが、この『尾上の松』も気の抜けない大変な難しい曲です。
【萩の露】
菊聖先生の二曲は『秋』にふさわしい曲です。
切ない女性の気持ちを歌っています。
菊聖先生が初めて舞台で『萩の露』を演奏したとき菊原初子先生に「萩の露と笹の露は意味合いが違います」と注意され、その数ヶ月後別の会で演奏したときには「陰気すぎる」とも言われてしまった苦い思い出のある曲だそうです。

長くはない曲ですが『八重衣』『青柳』よりも三絃箏尺八のかみ合わせの難しい曲です。
【夜々の星】
歌詞の最後には自分の涙を硯ですって手紙を書いていると言った悲哀の曲です。
手事部分では本当に切なさを感じさせる演奏でした。