[第11回Report]     平成14年11月17日(日)
演奏曲目 作曲者 演奏者
1. レボリューション 菊重精峰 箏(菊重先生)・十七絃(田中佐和さん)・尺八(阪口夕山さん)
2. 猿蟹昔物語 菊重精峰 三絃(菊重先生)
3. 萩の露 幾山検校 箏(中萩 あす香さん)・三絃(菊聖先生)・尺八(阪口 夕山さん)
4. ねずみの道行き 作者不詳 三絃(菊聖先生)
 1曲目は、もともと十七絃と尺八の曲だったのを、2枚目のCD「レボリューション」を作られたときに、これでは菊重先生の
入る場所がないので、急遽箏も編成に入れて作られたそうです。
 バリバリの現代曲の1曲目に対して2曲目は、菊重先生が作曲された地歌の作物風(昔の検校さんが面白おかしく作っ
た曲)で、昔話の猿蟹合戦をモチーフにして作られた曲です。文化庁の作曲コンクールでも入選した曲です。この後にも
日本昔話シリーズとして3曲ぐらい予定されているそうです。楽しみですね(^^)
 続いて3曲目は、菊聖先生の「萩の露」です。昔から萩の花は儚いものの代名詞として使われるそうで、この曲も女性の
届かぬ恋の気持ちを萩の花で現しています。菊聖先生も最近でこそよく演奏するようになったそうですが、
実に思い出の深い曲だそうです。その昔、菊原初子先生のところの勉強会で、この曲をすることになり、お稽古を
されていたそうなのですが、最初の半ページが一番難しく、なかなか前に進めなかったそうです。で、勉強会の本番では
最後まで弾かれたそうなのですが、初子先生の舞台挨拶で、「明るすぎ」とえらい怒られ(^^ゞさらに2ヵ月後に、別の
演奏会で、今度は「陰気すぎ」とまたお目玉を頂戴したそうです(*_*; それから、二度と弾くまいと思われたそうな・・・
それから十数年・・・うまく弾くには、「いっぱい恋をすること」らしいです(^^)
 それから最後は、菊重先生に続いて地歌の作物です。作物はお遊びで作られたものが多いので、作者不詳が多い
そうです。
                                                            -H.N-