ホームページ歌集<その1>



青 光
――奥村清志――

悲しみを於かむとて来し葦原よ風さはさはと少女を運ぶ

涸れ原に光を抱かば三羽四羽鴉降りきて時を食みをり

ひと世なる夢ぞ白鳥逃げ処なき宴の夜に立ちて舞ひこよ

枯れ果てし一葉を握る熱き掌がいのちの揺れの鎮魂に冴ゆ

死さばいま眼裏に青き光立ちさいはひのときとどむるべしや

宵闇の燠に向かひて子と我と黙したるとき青き火は立つ

町空を木星逝きぬ盲なる人群にそは悲しき道化

夜々冴えて黄の背表紙に影ひとつうごめきさやぐ悔いの胸底

秋くれば七つの実もてめぐりくる星に花梨よ物語りてや

反照の鉛色なりむざむざと談のはざまに肌は燻る

 

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愛媛県松山市在住 奥村清志
愛光学園勤務
メール : koko@mxw.mesh.ne.jp