自然の移ろい・グローバルウォーミング
2007年10月14日
 今年はいまなお彼岸花が咲いている。咲き始めも遅かったが、散るのも遅い。例年なら、咲き始めが9月中旬、色あせ散り始めるのは10月5,6日。そして盛りがちょうどお彼岸のころ。これが普通だ。

 今年は間違いなく1週間はずれ込んでいる。いや、本当にそうか。過去の日記を繰ってみることにした。

 日記には、私が家の近くで見かける彼岸花が書かれている。限定版の彼岸花だ。毎年記録しているわけではない。データは散在的。でも、拾い出せば何かが見えてくるだろう。やってみた。

咲き始めの日 散り始めの日 コメント
1992 9月21日 記録なし  
1993 9月12日 記録なし 芽が出てきたばかり
1997 記録なし 9月28日 彼岸花はほとんど呆けた
1998 9月16日 記録なし  
1999 9月15日 10月12日 台風一過の涼しさで芽を出した。
10月になっても30度を越し、いつまでも枯れない。
2000 9月16日 記録なし  
2001 9月16日 10月5日 すっかり呆けて,乱れ髪を畦にさらしている。 
2002 9月21日 記録なし どこも遅く、満開になったのは9月28日。
10月3日には、まだ色に勢いがある。
2003 9月23日 10月13日 23日にはまだちらほら。25日、一斉に伸び出す。
2004 9月12日 9月23日 9月12日、新芽が伸び出した。
9月23日、もうすっかり呆けている。
2005 9月18日 10月2日 すっかり色あせて秋の気配。
2006 9月22日 10月8日 9月22日、ようやく芽を伸ばし始める。
10月8日、呆けた老人の姿。
2007 9月24日 10月14日 いつもの場所にいつもの姿を見せたのは9月24日。
10月14日、頭はぼうぼうだが存在感はまだ強烈。

 これで見ると、年による最大振れ幅は10日程度とわかる。そして今年は、咲き始めも散り始めも過去15年中最も遅い。

 実際今年、9月23日のお彼岸にはまだちらほらだったのだ。翌24日になると、畦の色合いがずいぶん違っていた。気温か何かのせいだろう、一日で一斉に伸びたのがわかった。上の表で見ると、2003年が今年に近い。

 global warming がさまざまなところで具象化しつつあるとよく言われるが、ひとつ彼岸花を見ているだけでもそれが理解できる気がする。わずか15年の間に、彼岸花の開花日と散る日は明らかに後にずれてきている。

 遅い年が2年続き、その間に早い年が数年挟まる、そんなパターンも何となく読み取れるのだが、間に挟まる早い年の年数が徐々に縮まっているのかもしれない(上の表だけでここまでいうのは無理だが)。

 実は、今年はキンモクセイも異様に遅い。10月中旬になってまだほとんど匂わない年なんて、私が知る限り過去に一度もなかった。

 CO2やメタンといった、greenhouse gasの問題は、地球の存亡にとって危急の課題だといえる。身勝手な戦争などやっているときではないのだ。

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