どこからか 笑い花が匂う さざめきが立つ 缶蹴りの子らが 雷雨に濡れた幌をはがす 向日葵を生ける 娘の膝に 花梨の影が ふわりと落ちかかり 永遠のごとき小窓から 橙色の 時が 古びた本と 生まれたばかりの太陽を差し入れる 追憶の星が また ぼくの下でまたたく