株価の急速な変動は、投資家に不測の損害を与える可能性があるので、これを防ぐ為に1日の呼び値が動く範囲(値幅)は前日の終値から一定の範囲に制限されている。

相場が急落し、数日間ストップ安が続き、売買ができないケースや、発行済み株式数の少ない銘柄では注文が偏り、売買が成立しないケースなど、現行の制限値幅の適用が投資家の売買機会を狭めているとの指摘から、全国の証券取引所において、平成13年4月16日より新制度が導入された。

3日連続して、(1)売買がなく(2)ストップ高または、ストップ安となった銘柄には、翌営業日から制限値幅が2倍に拡大される。

【拡大の条件】 3日間連続してストップ高または、ストップ安のまま売買高がない銘柄。
【値幅】 通常の値幅制限の2倍に拡大される。なお、ストップ高が連続した場合には上限のみを、ストップ安が連続した場合には下限のみを拡大。
【拡大の解除】 拡大した側の制限値段(上限を拡大した時にはストップ高値段、下限を拡大した時にはストップ安値段)以外の値段で売買が成立した場合には、その翌営業日から通常の値幅制限に戻される。

ストップ高・安の値幅制限一覧
基準値段 制限値幅制限値幅
  (上場株)(登録株)
 100円未満上下30円50円
100円以上200円未満上下50円50円
200円以上500円未満上下80円80円
500円以上1,000円未満上下100円100円
1,000円以上1,500円未満上下200円200円
1,500円以上2,000円未満上下300円300円
2,000円以上3,000円未満上下400円400円
3,000円以上5,000円未満上下500円500円
5,000円以上10,000円未満上下1,000円1,000円
10,000円以上20,000円未満上下2,000円2,000円
20,000円以上30,000円未満上下3,000円2,000円
30,000円以上50,000円未満上下4,000円5,000円
50,000円以上70,000円未満上下5,000円10,000円
70,000円以上100,000円未満上下10,000円10,000円
100,000円以上150,000円未満上下20,000円20,000円
150,000円以上200,000円未満上下30,000円20,000円
200,000円以上300,000円未満上下40,000円20,000円
300,000円以上500,000円未満上下50,000円50,000円
500,000円以上1,000,000円未満上下100,000円100,000円
1,000,000円以上1,500,000円未満上下200,000円200,000円
1,500,000円以上2,000,000円未満上下300,000円200,000円
2,000,000円以上3,000,000円未満上下400,000円200,000円
3,000,000円以上5,000,000円未満上下500,000円500,000円
5,000,000円以上10,000,000円未満上下1,000,000円1,000,000円
10,000,000円以上15,000,000円未満上下2,000,000円2,000,000円
15,000,000円以上20,000,000円未満上下3,000,000円2,000,000円
20,000,000円以上30,000,000円未満上下4,000,000円2,000,000円
30,000,000円以上50,000,000円未満上下5,000,000円5,000,000円
50,000,000円以上 上下10,000,000円7,000,000円

・店頭株は、平成12年2月14日から実施。上場株は、平成12年7月17日から実施。



呼び値

呼び値とは売り買いの値段(1株当たり)のことであり、呼び値の単位は以下のように決まっている。

呼 び 値呼び値の単位
〜 1,000円以下 1円
1,000円超〜 2,000円以下 1円
2,000円超〜 3,000円以下 5円
3,000円超〜10,000円以下10円
10,000円超〜30,000円以下10円
30,000円超〜50,000円以下50円
50,000円超〜10万円以下100円
10万円超〜100万円以下1,000円
100万円超〜10,000円

1998年4月13日より、株券の呼び値の刻みを縮小した。
例えば、以前は、株価が1,500円の銘柄は、1,510円や1,520円・・・というように 10円単位で注文発注を行うこととなっていたが、変更後は、1,501円や1,502円・・・というように 1円単位での発注が可能となり、よりきめ細かい価格で売買取引を行うことができるようになった。